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形状評価方法、形状評価装置、及び形状評価装置を備えた装置 コモンズ 外国出願あり

国内特許コード P110004979
掲載日 2011年8月18日
出願番号 特願2006-550641
登録番号 特許第4876256号
出願日 平成17年12月6日(2005.12.6)
登録日 平成23年12月9日(2011.12.9)
国際出願番号 JP2005022356
国際公開番号 WO2006073036
国際出願日 平成17年12月6日(2005.12.6)
国際公開日 平成18年7月13日(2006.7.13)
優先権データ
  • 特願2005-003242 (2005.1.7) JP
  • 特願2005-254169 (2005.9.1) JP
発明者
  • 前川 卓
  • 西村 遥
  • 佐々木 孝行
  • 西山 悠
出願人
  • 国立大学法人横浜国立大学
発明の名称 形状評価方法、形状評価装置、及び形状評価装置を備えた装置 コモンズ 外国出願あり
発明の概要

本発明の形状評価装置は、直線状の光源に代えて円環状光源あるいは同心円状の光源を用いてシミュレートして形状評価を行う特徴線を算出する。形状評価装置が備える演算装置2は、円と前記ベクトルとの距離を表す距離ベクトルを求める距離ベクトル演算部2aと、距離ベクトルから距離関数を求める距離関数部2bと、距離関数の値が所定値となる曲面上の点を求める距離関数演算部2cとを備える。円環状光源あるいは同心円状の光源を用いてシミュレートすることにより、一回の演算によって全ての方向のゆがみを観察することができる特徴線を求めることができる。本発明は、形状評価を行う特徴線の算出に要する演算回数を減らし、演算時間を短縮し、動的形状による評価を可能とする。

従来技術、競合技術の概要


自由曲面は、船、自動車、飛行機等、様々な工業製品のボディに用いられており、機能性と美しさの両方を兼ね備えるものであり、家庭電気製品や多くの消費材の外観など意匠的の美しい形状のデザイン設計に用いられる。これらの曲面は、Class A surface(一級曲面)と呼ばれる。Class A surface(一級曲面)の美しさを見積もるために種々の評価方法が提案され用いられている。



意匠形状の曲面の品質評価は、三次元CAD、CAMシステムの普及と共に、工業用設計や製造分野等での利用性が高まっている。例えば、自動車の外板ボディの設計では、デザイナは平行な蛍光灯をクレイモデルに照射し、クレイモデルの表面に映し出される反射光を目視し、反射光が形成曲面上に形成する反射線によって形状の外観を観察し、反射線の歪みから修正箇所を検出する。



蛍光灯からの平行光を実際のモデルに照射することによる品質評価に代えて、コンピュータ上でシミュレートを行う形状評価が提案されている。コンピュータ上において、評価対象の形状曲面に光のラインを形成する手法として、Isophotes、Reflection line(反射線)、Highlight line(ハイライト線)を用いた評価方法が知られている。これら評価方法は、評価する曲面の一回微分を用いた検査方法である。これら形状評価を行う反射線やハイライト線は特徴線(characteristic line)と総称される。



Isophotesによる形状評価は、ユーザーにより指定された方向の無限遠方にある点光源によって作り出される曲面上の一定照度の曲線を用いる。これらの曲線は曲面のゆがみを検出するのに用いられている。曲面がCM連続であればIsophotes linesはCM-1連続である(非特許文献1,2)。



反射線による形状評価は、固定点から見た平行な直線群の光源から放射される光のなめらかな曲面上での鏡像のシミュレーションによるもので、曲面の滑らかな形状からのズレを反射線のゆがみにより検出する。これらの曲面のズレは、反射線のゆがみを修正することにより修正することができる。



単純で物理的に受け入れることができるBlinn-Newellタイプの反射の写像関数を用いてトリムされたNURBS曲面における反射線を生成するものが提案されている(非特許文献3)。また、非特許文献4には直線に沿った連鎖状の小さな円形光源群の反射線の計算を行うことが提案されている。



図27(a)は反射線による形状評価を説明するための概略図である。図27(a)において、評価面100に対して線光源101から直線状の平行光を照射し、評価面100で反射した光を視点Eで観察する。視点Eと線光源101とは、評価面100上の法線Nに対して対称の角度位置(角度θ)にあり、視点Eでは線光源101は反射線102として観察される。反射線による形状評価では、線光源101及び視点Eの位置に対して評価面100上に映し出される反射線102をコンピュータによってシミュレートして求める。



また、直線状の反射線に代えてオーバール状の曲線を用いて形状評価することも提案されている(非特許文献5)。図28はオーバール状曲線による形状評価を説明するための概略図である。この非特許文献では、図28(a)において、空間上に点Psを設定したとき、入射光V*がr*方向に反射する評価面上の点Sの中で、r*のベクトルと点Sから点Psへのベクトルとが成す角度がαとなる点を求める。この2つのベクトルが成す角度がαとなる評価面上の点Sの集まりは、これを反射線として求めている角度αのアイソクライン(等斜褶曲)に近似しており、(図28(b))。なお、ここで“*”の記号はベクトルを表している。



上記した反射線に対して、ハイライト線による形状評価は反射線による形状評価を単純化したものである。ハイライト線は視点によらないため、反射線による形状評価のように視点の位置の計算が不要である(非特許文献6)。



図29(a),(b)はハイライト線による形状評価を説明するための概略図である。図29(b)において、評価面100の法線Nの延長と線光源101との距離が所定範囲内となる評価面100上の曲線が、ハイライト線103として観察される。



このハイライト線のシミュレートは、視点を不要とするため演算時間が短縮される。



このハイライト線による形状評価において、NURBS曲面に映るハイライト線の形状を特定することによって自動的にNURBS曲面の制御点を更新し、要求される形状を求める方法が提案され(非特許文献7)、NURBS boundary Gregory patchを用いて直接ハイライト線をコントロールする方法が提案されている(非特許文献8)。



また、リアルタイムでのインタラクティブ・デザインにおいてハイライト線を修正することによりNURBS曲面の局所的なゆがみを取り除く方法が提案されている(非特許文献9)。



また、処理時間が長い追跡法に代えてTalor展開を用いた方法によって局所的に変形したNURBS曲面上での動的なハイライト線を生成する方法が提案されている(非特許文献10)。




【非特許文献1】N.M.Patrikalakis and T.Maekawa. Shape Interrogation for Computer Aided Design and Manufacturing Heidelberg,Germany:Springer-Verlag,2002.

【非特許文献2】T.Poeschl. Detecting surface irregularities using isophotes. Computer Aided Geometric Design,1(2):163-168,1984.

【非特許文献3】I.Choi and K.Lee.Efficient generation of reflection lines to evaluate car body surfaces. Mathematical Engineering in Industry,7(2):233-250,1998.

【非特許文献4】T.Kanai.Surface interrogation by reflection lines of a moving body Bachelor’s thesis The University of Tokyo, Department of Precision Machinery Engineering,Tokyo,Japan,1992.InJapanese.http://web.sfc.keio.ac.jp/kanai/rline/bth.pdf

【非特許文献5】Gershon Elber.Curve Evaluation and Interrogation on Surfaces,Graphical Models,Vol.63 :197-210,2001

【非特許文献6】K.-P.Beier and Y.Chen.Highlight-line algorithm for realtime surface-quality assessment. Computer-Aided Design,26(4):268-277,1994

【非特許文献7】Y.Chen, K.-P.Beier and D.Papageorgiou.Direct highlight line modification on NURBS surfaces. Computer-Aided Geometric Design,14(6):583-601,1997

【非特許文献8】J.Sone and H.Chiyokura. Surface highlight control using quadratic blending NURBES boundary Gregory patch. Journal of Information Processing Society of Japn,37(12):2212-2222,1996.In Japanese.

【非特許文献9】C.Zhang and F.Cheng. Removing local irregularities of NURBS surfaces by modifying highlight lines. Computer-Aided Design,30(12):923-930,1998.

【非特許文献10】J.-H.Yong, F.Cheng, Y.Chen,P.Stewart,and K.T.Miura Dynamic highlight line generation for locally deforming NURBS surfaces. Computer-Aided Design,35(10):881-892,2003.

【非特許文献11】J.E.Hacke.A simple solution of the general quartic.American Mathematical Monthly,48(5):327-328, 1941

産業上の利用分野


本発明は、形状の曲面品質評価に関し、形状曲面上に光を照射して映し出される光のラインをコンピュータ上でシミュレートすることによって形状評価を行う形状評価方法、形状評価装置、及び形状評価装置を備えた装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】 形状曲面上に光を照射して映し出される光のラインをコンピュータでシミュレートして形状の曲面を評価する特徴線を求め、当該特徴線によって形状の曲面を評価する形状評価方法であって、
三次元空間上で任意の向きにあり、半径を可変とし、中心位置を移動可能とする円環状光源が、前記曲面上に形成するサーキュラーハイライト線を形状の曲面を評価する特徴線とし、
コンピュータにより、形状の曲面上の各点について、当該曲面上の点を通る法線方向のベクトルの中で、前記円環状光源と同径で位置及び向きを同じくする三次元空間上の円との距離を所定範囲内とするベクトルが前記曲面上を通る点を求めることにより、前記曲面上の複数の点の中から、前記円環状光源からの光が当該曲面上を照射する点を抽出し、当該抽出した点によって前記特徴線を形成する演算を行うことを特徴とする形状評価方法。
【請求項2】 形状曲面上に光を照射して映し出される光のラインをコンピュータでシミュレートして形状の曲面を評価する特徴線を求め、当該特徴線によって形状の曲面を評価する形状評価方法であって、
三次元空間上で任意の向きにあり、半径を可変とし、中心位置を移動可能とする円環状光源が、前記曲面上に形成するサーキュラー反射線を形状の曲面を評価する特徴線とし、
コンピュータにより、形状の曲面上の各点について、当該曲面上の点を通る法線に対して当該点から視点へのベクトル方向と対称の方向のベクトルの中で、前記円環状光源と同径で位置及び向きを同じくする三次元空間上の円との距離を所定範囲内とするベクトルが前記曲面上を通る点を求めることにより、前記曲面上の複数の点の中から、前記円環状光源からの光が当該曲面上を反射する点を抽出し、当該抽出した点によって前記特徴線を形成する演算を行うことを特徴とする形状評価方法。
【請求項3】 コンピュータが行う曲面上を通る点を求める演算は、
前記円と前記ベクトルとの距離を表す距離ベクトルを求め、
前記距離ベクトルから距離関数を求め、
前記距離関数の値が所定値となる前記曲面上の点を求める演算であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の形状評価方法。
【請求項4】 コンピュータが行う前記演算によって形成する特徴線は曲線又はバンドであり、
前記ベクトルと前記円環との距離を零とする点を演算で求めて1本の曲線を形成し、
前記バンドは、前記ベクトルと前記円との距離を所定範囲の上限値及び下限値とする点を演算で求めて2本の曲線によって挟まれるバンドを形成することを特徴とする、請求項1から3の何れか一つに記載の形状評価方法。
【請求項5】 コンピュータが行う前記演算において、前記円の中心及び/又は半径を時間的に変化させることを特徴とする請求項1から4の何れか一つに記載の形状評価方法。
【請求項6】 コンピュータが行う前記演算において、前記円を複数有し、前記特徴線を複数形成することを特徴とする請求項1から4の何れか一つに記載の形状評価方法。
【請求項7】 コンピュータが行う前記演算において、前記円を複数とし、当該円の中心及び/又は半径を時間的に変化させ、
各時点における特徴線の不連続点を時間順に繋ぐ連結線を形成することを特徴とする請求項1から4の何れか一つに記載の形状評価方法。
【請求項8】 コンピュータが行う前記演算において、前記距離関数の微分式から得られる四次方程式の解析解を求める演算を行うことを特徴とする請求項3から7の何れか一つに記載の形状評価方法。
【請求項9】 形状曲面上に光を照射して映し出される光のラインをコンピュータでシミュレートして形状の曲面を評価する特徴線を求め、当該特徴線によって形状の曲面を評価する形状評価装置であって、
三次元空間上で任意の向きにあり、半径を可変とし、中心位置を移動可能とする円環状光源が、前記曲面上に形成するサーキュラーハイライト線を形状の曲面を評価する特徴線とし、
形状の曲面上の各点について、当該曲面上の点を通る法線方向のベクトルの中で、前記円環状光源と同径で位置及び向きを同じくする三次元空間上の円との距離を所定範囲内とするベクトルが前記曲面上を通る点を求めることにより、前記曲面上の複数の点の中から、前記円環状光源からの光が当該曲面上を照射する点を抽出し、当該抽出した点によって前記特徴線を形成する演算手段を備えることを特徴とする形状評価装置。
【請求項10】 形状曲面上に光を照射して映し出される光のラインをコンピュータでシミュレートして形状の曲面を評価する特徴線を求め、当該特徴線によって形状の曲面を評価する形状評価装置であって、
三次元空間上で任意の向きにあり、半径を可変とし、中心位置を移動可能とする円環状光源が、前記曲面上に形成するサーキュラー反射線を形状の曲面を評価する特徴線とし、
コンピュータにより、形状の曲面上の各点について、当該曲面上の点を通る法線に対して当該点から視点へのベクトル方向と対称の方向のベクトルの中で、前記円環状光源と同径で位置及び向きを同じくする三次元空間上の円との距離を所定範囲内とするベクトルが前記曲面上を通る点を求めることにより、前記曲面上の複数の点の中から、前記円環状光源からの光が当該曲面上を反射する点を抽出し、当該抽出した点によって前記特徴線を形成する演算手段を備えることを特徴とする形状評価装置。
【請求項11】 前記演算手段は、
前記円と前記ベクトルとの距離を表す距離ベクトルを求める距離ベクトル演算部と、
前記距離ベクトルから距離関数を求める距離関数部と、
前記距離関数の値が所定値となる前記曲面上の点を求める距離関数演算部とを備えることを特徴とする、請求項9又は10に記載の形状評価装置。
【請求項12】 前記演算手段の距離関数演算部は、
前記ベクトルと前記円との距離を零とする点を求めて1本の曲線を形成し、又は
前記ベクトルと前記円との距離を所定範囲の上限値及び下限値とする点を求めて2本の曲線を形成し、当該曲線間で挟むバンドを形成することを特徴とする、請求項11に記載の形状評価装置。
【請求項13】 前記演算手段は、前記円の中心及び/又は半径を時間的に変化させ、時間的に変化する特徴線を形成することを特徴とする、請求項9から12の何れか一つに記載の形状評価装置。
【請求項14】 前記演算手段は、前記複数の円についてそれぞれ特徴線を形成することを特徴とする請求項9から13の何れか一つに記載の形状評価装置。
【請求項15】 前記演算手段は、前記複数の円について、当該円の中心及び/又は半径を時間的に変化させそれぞれ特徴線を形成し、
各時点における特徴線の不連続点を時間順に繋ぐ連結線を形成することを特徴とする請求項9乃至12の何れか一つに記載の形状評価装置。
【請求項16】 前記演算手段の距離関数演算部は、前記距離関数の微分式から得られる四次方程式の解析解を演算することを特徴とする請求項9から15の何れか一つに記載の形状評価装置。
【請求項17】 コンピュータに形状曲面の特徴線を形成させる演算を実行させるプログラムを記録したプログラム媒体であって、
三次元空間上で任意の向きにあり、半径を可変とし、中心位置を移動可能とする円環状光源が、前記曲面上に形成するサーキュラーハイライト線を形状の曲面を評価する特徴線とし、
前記演算は、形状の曲面上の各点について、当該曲面上の点を通る法線方向のベクトルの中で、前記円環状光源と同径で位置及び向きを同じくする三次元空間上の円との距離を所定範囲内とするベクトルが前記曲面上を通る点を求めることにより、前記曲面上の複数の点の中から、前記円環状光源からの光が当該曲面上を照射する点を抽出し、当該抽出した点によって前記特徴線を形成することを特徴とするプログラム媒体。
【請求項18】 コンピュータに形状曲面の特徴線を形成させる演算を実行させるプログラムを記録したプログラム媒体であって、
三次元空間上で任意の向きにあり、半径を可変とし、中心位置を移動可能とする円環状光源が、前記曲面上に形成するサーキュラー反射線を形状の曲面を評価する特徴線とし、
前記演算は、形状の曲面上の各点について、当該曲面上の点を通る法線に対して当該点から視点へのベクトル方向と対称の方向のベクトルの中で、前記円環状光源と同径で位置及び向きを同じくする三次元空間上の円との距離を所定範囲内とするベクトルが前記曲面上を通る点を求めることにより、前記曲面上の複数の点の中から、前記円環状光源からの光が当該曲面上を反射する点を抽出し、当該抽出した点によって前記特徴線を形成することを特徴とするプログラム媒体。
【請求項19】 コンピュータにより形状設計を支援するCAD装置において、
前記形状の曲面を特徴線によって評価する請求項9から16の何れか一つに記載の形状評価装置を備え、
前記形状評価装置は、ディスプレイ上に三次元空間上で任意の向きにある円環状光源が当該曲面上に形成する特徴線を表示することを特徴とする、CAD装置。
【請求項20】 コンピュータにより対象物の形状データを元に当該設定対象物の生産に供する実行データの形成を支援するCAM装置において、
前記形状データ及び/又は実行データによる形状の曲面を特徴線によって評価する請求項9から16の何れか一つに記載の形状評価装置を備え、
前記形状評価装置は、ディスプレイ上に三次元空間上で任意の向きにある円環状光源が当該曲面上に形成する特徴線を表示することを特徴とする、CAM装置。
産業区分
  • 計算機応用
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
※ 掲載特許について詳しくお知りになりたい方はHPの「お問い合わせ」ページにてお問い合わせください。


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