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過熱水蒸気発生装置及び過熱水蒸気発生方法 コモンズ 実績あり

国内特許コード P110004980
掲載日 2011年8月18日
出願番号 特願2007-015920
公開番号 特開2007-248042
登録番号 特許第4923258号
出願日 平成19年1月26日(2007.1.26)
公開日 平成19年9月27日(2007.9.27)
登録日 平成24年2月17日(2012.2.17)
優先権データ
  • 特願2006-037299 (2006.2.14) JP
発明者
  • 奥山邦人
  • 森昌司
出願人
  • 国立大学法人横浜国立大学
発明の名称 過熱水蒸気発生装置及び過熱水蒸気発生方法 コモンズ 実績あり
発明の概要

【課題】複雑な装置構成を採用することなく、過熱水蒸気を発生させることができ、しかも、制御性及び応答性に優れた過熱水蒸気の発生装置及び発生方法を提供する。
【解決手段】水蒸気発生装置(1)は、液浴(W)に部分的に浸漬した多孔質体(6)と、多孔質体の毛細管現象によって供給された液浴の水を加熱して過熱水蒸気(S)を発生させる発熱体(8)とを備える。中空部(7)が多孔質体内に形成され、過熱水蒸気(S)は、水蒸気送出手段(7a、3)を介して中空部から多孔質体外に送出される。多孔質体の細孔(30)の出口部(31)は、中空部の内壁面(6a)に位置し、発熱体は、中空部の内壁面に接触し又は近接し、内壁面に沿って延びる。
【選択図】図10

従来技術、競合技術の概要


飽和水蒸気温度以上に加熱された過熱水蒸気が各種プラントのプロセスにおいて工業的に使用され、或いは、木材、食品等の乾燥、加工、殺菌等の用途に使用されている。近年、このような過熱水蒸気を利用した家庭用調理器等が市場に普及しつつあり、過熱水蒸気の用途は、近年殊に拡大している。この種の家庭用調理器等では、水槽内の水に電熱ヒータを浸漬して水槽の水を加熱し、水の気化によって発生した水蒸気を再加熱することによって過熱水蒸気を発生させている。例えば、特開2004-186103公報(特許文献1)には、水蒸気生成ヒータ及び水蒸気加熱ヒータを備えた調理器用の水蒸気発生装置が開示されている。この方式の装置では、水を気化して水蒸気を生成する水蒸気発生工程と、水蒸気を加熱する水蒸気加熱工程とからなる二段階の工程を段階的に実行する比較的複雑な装置構成が採用される。しかし、このような方法で過熱水蒸気を発生させる場合、装置構造が大型化するとともに、装置の起動から水蒸気発生までの予工程にかなりの時間が必要となるという問題が生じる。このため、簡易な装置又は方法で迅速に過熱水蒸気を発生させることができる装置の開発が要望されている。



特開平9-273755号公報(特許文献2)には、マイクロ波透過性及び吸水性を有する多孔質体をマイクロ波加熱手段によって加熱し、多孔質体に供給された水を加熱して過熱水蒸気を発生させるように構成された水蒸気発生装置が記載されている。同様に、特開2001-267061号公報(特許文献3)及び特開2001-254952号公報(特許文献4)には、マイクロ波加熱手段及び多孔質体を用いた水蒸気発生装置が開示されている。この方式の装置は、マイクロ波加熱装置を含む比較的複雑な装置構成を要する。



多孔質体及び発熱体を用いた水蒸気発生装置として、電熱ヒータ等の発熱体を埋め込んだ多孔質体を部分的に液浴に浸漬してなる水蒸気発生装置が知られている(特開昭50-14901号公報(特許文献5))。この方式の水蒸気発生装置の構造が、図13に概略的に示されている。図13に示す如く、液浴Wの水は、多孔質体101の細孔に吸い上げられ、発熱体102によって加熱され、多孔質体101の外側面から流出する。他の構造の水蒸気発生装置として、伝熱効率を改善する多孔質の溶射被覆層を気化器内面及び発熱体表面に形成し、効率的に水蒸気を発生させるように構成した水蒸気発生装置(特開昭56-49163号公報(特許文献6))、或いは、電極間に配置された多孔質体に水を供給し、多孔質内の水の導電性又はジュール効果によって水を気化させるように構成された水蒸気発生装置(特開昭53-109001号公報(特許文献7))が知られている。



多孔質体を用いた同様な構造の水蒸気発生装置として、宇宙等の無重力空間において未蒸発ミストの発生を防止すべく、定量ポンプを用いて多孔質体に液を供給し、多孔質体中空部の内壁面に漏出した液を伝熱管の発熱によって蒸発させるように構成されたものが特開昭61-243201号公報(特許文献8)に記載されている。

【特許文献1】特開2004-186103公報

【特許文献2】特開平9-273755号公報

【特許文献3】特開2001-267061号公報

【特許文献4】特開2001-254952号公報

【特許文献5】特開昭50-14901号公報

【特許文献6】特開昭56-49163号公報

【特許文献7】特開昭53-109001号公報

【特許文献8】特開昭61-243201号公報

産業上の利用分野


本発明は、過熱水蒸気発生装置及び過熱水蒸気発生方法に関するものであり、より詳細には、多孔質体の毛管給水作用と発熱体の加熱作用とを用いて極めて短時間に過熱水蒸気を発生させることができる過熱水蒸気の発生装置及び発生方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
少なくとも部分的に水に接した多孔質体と、多孔質体の毛細管現象によって供給された水を加熱して水蒸気を発生させる発熱体とを備えた水蒸気発生装置において、
前記多孔質体内に形成され、該多孔質体の外側の領域から分離した中空部と、
前記中空部に生成した過熱水蒸気を該中空部から装置外に送出する過熱水蒸気送出手段とを有し、
前記多孔質体の細孔の出口部は、前記中空部の内壁面に位置し、
前記発熱体は、間隔を隔てて前記中空部の内壁面に接触し又は近接し且つ該内壁面に沿って延びるように配置されており、
前記細孔内の水を気化し且つ過熱するための乾燥域が、前記発熱体の発熱によって前記内壁面に間隔を隔てて形成され、
前記発熱体は、該発熱体と前記多孔質体との間の熱伝導と、該発熱体の輻射熱とによって、表面が乾燥した前記乾燥域の細孔内水蒸気を過熱して前記中空部に過熱水蒸気を生成することを特徴とする過熱水蒸気発生装置。

【請求項2】
前記過熱水蒸気を更に加熱する水蒸気加熱装置を更に有し、水蒸気加熱装置は、前記水蒸気送出手段を介して前記中空部と連通することを特徴とする請求項1に記載の過熱水蒸気発生装置。

【請求項3】
前記乾燥域は、前記内壁面の局部加熱によって形成された乾燥帯域からなり、湿潤な内壁面帯域が、前記乾燥帯域の間に形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の過熱水蒸気発生装置。

【請求項4】
前記内壁面と前記発熱体との接触部分の熱流束は、1MW/m2以上に設定されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の過熱水蒸気発生装置。

【請求項5】
前記中空部は、円形断面を有し、前記発熱体は、前記中空部の内周面に接し又は近接し且つ軸芯を該中空部の軸線方向に配向したコイル状電熱体からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の過熱水蒸気発生装置。

【請求項6】
少なくとも部分的に水に接した多孔質体の毛細管現象によって水を発熱体に供給し、該発熱体の熱によって水蒸気を発生させる水蒸気発生方法において、
前記多孔質体の外側の領域から分離した中空部を該多孔質体内に形成し、
間隔を隔てて前記中空部の内壁面に接触し又は近接し且つ該内壁面に沿って延びるように前記発熱体を配置し
前記細孔内の水を気化し且つ過熱するための乾燥域を前記発熱体の発熱によって前記内壁面に間隔を隔てて形成し、
前記発熱体と前記多孔質体との間の熱伝導と、該発熱体の輻射熱とによって、表面が乾燥した前記乾燥域の細孔内水蒸気を過熱して前記中空部に過熱水蒸気を生成し、
該過熱水蒸気を過熱水蒸気送出手段によって前記中空部から装置外に送出することを特徴とする過熱水蒸気発生方法。

【請求項7】
前記中空部に生成した過熱水蒸気を更に加熱し、高温の過熱水蒸気を生成することを特徴とする請求項6に記載の過熱水蒸気発生方法。

【請求項8】
前記乾燥域は、前記内壁面の局部加熱によって形成された乾燥帯域からなり、湿潤な内壁面帯域前記乾燥帯域の間に形成されることを特徴とする請求項6に記載の過熱水蒸気発生方法。

【請求項9】
前記内壁面と前記発熱体との接触部分の熱流束を1MW/m2以上に設定することを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の過熱水蒸気発生方法。

【請求項10】
前記発熱体の発熱開始後、1分以内に200℃以上の温度の過熱水蒸気を前記中空部に生成することを特徴とする請求項6乃至9のいずれか1項に記載の過熱水蒸気発生方法。

【請求項11】
少なくとも部分的に液体に接した多孔質体と、多孔質体の毛細管現象によって供給された前記液体を加熱して蒸気を発生させる発熱体とを備えた蒸気発生装置において、
前記多孔質体内に形成され、該多孔質体の外側の領域から分離した中空部と、
前記中空部に生成した過熱蒸気を該中空部から装置外に送出する過熱蒸気送出手段とを有し、
前記多孔質体の細孔の出口部は、前記中空部の内壁面に位置し、
前記発熱体は、間隔を隔てて前記中空部の内壁面に接触し又は近接し且つ該内壁面に沿って延びるように配置されており、
前記細孔内の液体を気化し且つ過熱するための乾燥域が、前記発熱体の発熱によって前記内壁面に間隔を隔てて形成され、
前記発熱体は、該発熱体と前記多孔質体との間の熱伝導と、該発熱体の輻射熱とによって、表面が乾燥した前記乾燥域の細孔内蒸気を過熱して前記中空部に過熱蒸気を生成することを特徴とする過熱蒸気発生装置。

【請求項12】
前記乾燥域は、前記内壁面の局部加熱によって形成された乾燥帯域からなり、湿潤な内壁面帯域が、前記乾燥帯域の間に形成されることを特徴とする請求項11に記載の過熱蒸気発生装置

【請求項13】
少なくとも部分的に液体に接した多孔質体の毛細管現象によって前記液体を発熱体に供給し、該発熱体の熱によって蒸気を発生させる蒸気発生方法において、
前記多孔質体の外側の領域から分離した中空部を該多孔質体内に形成し、
間隔を隔てて前記中空部の内壁面に接触し又は近接し且つ該内壁面に沿って延びるように前記発熱体を配置し、
前記細孔内の液体を気化し且つ過熱するための乾燥域を前記発熱体の発熱によって前記内壁面に間隔を隔てて形成し、
前記発熱体と前記多孔質体との間の熱伝導と、該発熱体の輻射熱とによって、表面が乾燥した前記乾燥域の細孔内蒸気を過熱して前記中空部に過熱蒸気を生成し、
該過熱蒸気を過熱蒸気送出手段によって前記中空部から装置外に送出することを特徴とする過熱蒸気発生方法。

【請求項14】
前記乾燥域は、前記内壁面の局部加熱によって形成された乾燥帯域からなり、湿潤な内壁面帯域が前記乾燥帯域の間に形成されることを特徴とする請求項13に記載の過熱蒸気発生方法
産業区分
  • 蒸気原動機
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2007015920thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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