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セラミックス製品の製造方法、セラミックス製品 コモンズ

国内特許コード P110005011
掲載日 2011年8月18日
出願番号 特願2008-207859
公開番号 特開2010-042957
登録番号 特許第5273529号
出願日 平成20年8月12日(2008.8.12)
公開日 平成22年2月25日(2010.2.25)
登録日 平成25年5月24日(2013.5.24)
発明者
  • 高橋 宏治
  • 安藤 柱
  • 木村 芳貴
  • 西尾 嘉唯
出願人
  • 国立大学法人横浜国立大学
発明の名称 セラミックス製品の製造方法、セラミックス製品 コモンズ
発明の概要

【課題】セラミックスの曲げ強度及び接触強度を向上できる技術の提供。
【解決手段】SiC微粒子12を10~30wt%含有するセラミックス焼結体1あるいはSiC製のセラミックス焼結体にショットピーニング処理によって圧縮残留応力を導入するとともに前記セラミックス焼結体1に亀裂2を形成した後、酸素含有雰囲気下で、前記ショットピーニング処理にて導入した圧縮残留応力を全て除去できる加熱温度よりも低い温度での熱処理によってSiCを酸化させSiOを生成する熱処理工程を行うことを特徴とするセラミックス製品の製造方法、セラミックス製品5を提供する。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


セラミックスは脆い材料であるために、金属材料に比べて使用中の信頼性が劣るという問題がある。この問題を解決するために、繊維強化や組織制御によってセラミックスを強靱化する方法や、例えば特許文献1のように微細粒子をセラミックス製品表面に投射するショットピーニングによってセラミックス製品表面の強靱化を図る方法(以下、ピーニング法とも言う)が知られている。
また、特許文献2のように、セラミックス原料粉末(具体的にはムライト)に微細なSiC(炭化珪素)粒子を混合した材料を焼結することで破壊靱性および強度を高めるとともに、さらに得られた焼結体を1200℃以上の温度に加熱する熱処理によって曲げ強度を高めることができる技術も提案されている(以下、炭化物複合法とも言う)。
これらのうち、上述のピーニング法は製造後のセラミックス製品のショットピーニング処理によって表面強靱化を行う技術であり、炭化物複合法はセラミックス製品の焼結後の熱処理によって曲げ強度の向上を図るものであり、いずれも焼結後のセラミックス製品を処理する工程を有するものである。

【特許文献1】特開2004-136372号公報

【特許文献2】特開平7-138067号公報

産業上の利用分野


本発明は、セラミックス製品の強度向上を図ることができるセラミックス製品の製造方法及びセラミックス製品に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
SiC微粒子を10~30wt%含有するSi/SiC複合材からなるセラミックス焼結体にショットピーニング処理によって圧縮残留応力を導入することで、前記セラミックス焼結体の表面から深さ方向に30~50μmまでの範囲の表層部に、圧縮残留応力が800~1000MPaの範囲で導入された圧縮残留応力導入層を形成するとともに、前記セラミックス焼結体に亀裂を形成した後、
前記セラミックス焼結体を酸素含有雰囲気下で、前記ショットピーニング処理にて導入した圧縮残留応力を全て除去できる加熱温度よりも低い1100℃以下かつ800℃以上の温度に加熱して、該セラミックス焼結体中のSiCを酸化させSiOを生成するとともに、前記セラミックス焼結体の表層部における圧縮残留応力導入層に250MPa以上の圧縮残留応力を残存させる熱処理工程を行うことを特徴とするセラミックス製品の製造方法。

【請求項2】
SiC微粒子を10~30wt%含有するSi/SiC複合材であり、表面に亀裂を有するセラミックス焼結体にショットピーニング処理によって圧縮残留応力を導入することで、前記セラミックス焼結体の表面から深さ方向に30~50μmまでの範囲の表層部に、圧縮残留応力が800~1000MPaの範囲で導入された圧縮残留応力導入層を形成した後、
前記セラミックス焼結体を酸素含有雰囲気下で、前記ショットピーニング処理にて導入した圧縮残留応力を全て除去できる加熱温度よりも低い1100℃以下かつ800℃以上の温度に加熱して、該セラミックス焼結体中のSiCを酸化させSiOを生成するとともに、前記セラミックス焼結体の表層部における圧縮残留応力導入層に250MPa以上の圧縮残留応力を残存させる熱処理工程を行うことを特徴とするセラミックス製品の製造方法。

【請求項3】
SiC微粒子を10~30wt%含有するSi/SiC複合材からなるセラミックス焼結体にショットピーニング処理によって圧縮残留応力を導入することで、前記セラミックス焼結体の表面から深さ方向に30~50μmまでの範囲の表層部に、圧縮残留応力が800~1000MPaの範囲で導入された圧縮残留応力導入層を形成し、該ショットピーニング処理の完了後に前記セラミックス焼結体の表面に亀裂を形成した後、
前記セラミックス焼結体を酸素含有雰囲気下で、前記ショットピーニング処理にて導入した圧縮残留応力を全て除去できる加熱温度よりも低い1100℃以下かつ800℃以上の温度に加熱して、該セラミックス焼結体中のSiCを酸化させSiOを生成するとともに、前記セラミックス焼結体の表層部における圧縮残留応力導入層に250MPa以上の圧縮残留応力を残存させる熱処理工程を行うことを特徴とするセラミックス製品の製造方法。

【請求項4】
前記熱処理工程の前に前記セラミックス焼結体の機械加工を行い、前記ショットピーニング処理及び前記機械加工を完了した後に前記熱処理工程を行うことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のセラミックス製品の製造方法。

【請求項5】
前記ショットピーニング処理は、ビッカース硬度(HV)が前記セラミックス焼結体の硬度の50~80%、粒径100~400μmの微粒子投射材をショット圧0.1~0.3MPaで前記セラミックス材料に投射することを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載のセラミックス製品の製造方法。

【請求項6】
前記ショットピーニング処理にて用いる前記微粒子投射材の粒径が100~200μmであることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載のセラミックス製品の製造方法。

【請求項7】
前記ショットピーニング処理にて微粒子投射材をセラミックス焼結体に投射する前記ショット圧が0.1~0.2MPaであることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載のセラミックス製品の製造方法。

【請求項8】
前記熱処理工程を大気中にて行うことを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載のセラミックス製品の製造方法。

【請求項9】
前記熱処理工程を前記セラミックス焼結体に曲げ応力を与えた状態で行うことを特徴とする請求項1~8のいずれかに記載のセラミックス製品の製造方法。

【請求項10】
請求項1~9のいずれかに記載のセラミックス製品の製造方法によって製造されたセラミックス製品であって、
SiC微粒子を10~30wt%含有するSi/SiC複合材からなるセラミックス焼結体を有し、前記セラミックス焼結体の表面から深さ方向に30~50μmまでの範囲の表層部に、圧縮残留応力が250MPa以上で残留された圧縮残留応力導入層を有し、さらに、前記圧縮残留応力導入層の表面から前記セラミックス焼結体の内部に延びるように形成された亀裂状の溝内を埋めるSiOからなり前記セラミックス焼結体の前記溝を介して両側に位置する部分同士を接合する充填接合部を有することを特徴とするセラミックス製品。
産業区分
  • 窯業
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2008207859thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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