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複合シート体及びその製造方法 コモンズ

国内特許コード P110005031
掲載日 2011年8月18日
出願番号 特願2005-005822
公開番号 特開2006-196280
登録番号 特許第4644801号
出願日 平成17年1月13日(2005.1.13)
公開日 平成18年7月27日(2006.7.27)
登録日 平成22年12月17日(2010.12.17)
発明者
  • 高島 正之
  • 米沢 晋
出願人
  • 国立大学法人福井大学
発明の名称 複合シート体及びその製造方法 コモンズ
発明の概要 【課題】本発明は、水素吸蔵合金の微粉化に伴う脱落を抑止するとともに容易に変形可能な複合シート体及びそれを簡単な工程で製造することができる製造方法を提供することを目的とするものである。
【解決手段】紙の原料となるパルプ等の繊維材料を水素吸蔵合金微粉末3とともに分散させた溶液を漉き網に流し込んで溜め漉きと同様の手法でシート状に形成する。形成されたシート体を乾燥させると、繊維材料同士が絡み合って結合した繊維構造体2が形成されると共に、その内部には水素吸蔵合金微粉末3が分散保持されるようになる。繊維構造体2には、繊維材料の間に隙間が多数形成され、優れたガス透過性を有している。また、紙と同様に容易に変形可能であり、水素吸蔵合金微粉末は繊維材料の間の隙間に係止されて脱落が防止される。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


近年二次電池や燃料電池に用いる材料として水素吸蔵合金が注目されている。水素吸蔵合金は、周囲の温度を低下させるか周囲の水素圧力を上昇させることにより水素を吸収し、周囲の温度を上昇させるか周囲の水素圧力を低下させることにより水素を放出する特性を有しており、その特性を生かして、燃料電池等の水素貯蔵体や水素分離膜、二次電池の電極材料、燃料電池の水素透過膜や水素透過電極等に用いられている。



水素吸蔵合金は、水素の吸収と放出を繰り返すと、結晶格子に歪みが生じて合金に多数の割れが発生し微粉化することが知られている。微粉化することで水素との接触面積が増加することから水素の吸収・放出作用が高まる反面、支持体から脱落して周囲に飛散したり、電極に用いた場合導電性が悪化するといった問題点も指摘されている。



こうした水素吸蔵合金の特性を考慮してシート状に成形する方法が種々提案されている。例えば、特許文献1では、水素吸蔵合金を粉砕した粒状物をPVA溶液と混練してペースト状物を生成し、ペースト状物を撹拌しながらニッケル繊維不織布を浸漬して超音波浴槽中に投入し、ペースト状物が不織布に十分進入した後乾燥させてプレスすることで二次電池の電極を製造する点が記載されている。また、特許文献2では、水素吸蔵合金の粉砕物とニッケル繊維とを混合し、PTFE溶液を添加して混練したペースト状物をシート状に成形した後焼成して多孔質シートとし、これに無電解メッキによりニッケルを添加して電極を製造した点が記載されている。また、特許文献3では、一対のロールの間に、水素吸蔵合金の粉末に炭素の粉末、フッ素樹脂の粉末及びバインダを混合した粉末混合物と、金属製で無孔又は多孔板状の基材を供給し、粉末圧延法により基材の両面に粉末混合物が固着した負極シートを製造した点が記載されている。



なお、和紙原料に炭素繊維や炭素粉添加して超音波発振により均一分散させた点が特許文献4に記載されており、和紙原料に導電性繊維を混合して静電気除去紙を製造した点が特許文献5に記載されている。
【特許文献1】
特開平9-92272号公報
【特許文献2】
特開平5-3029号公報
【特許文献3】
特開2000-113880号公報
【特許文献4】
特開2001-98493号公報
【特許文献5】
登録実用新案第3000969号公報

産業上の利用分野


本発明は、水素吸蔵合金微粉末を担持する複合シート体及びその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
繊維材料及び水素吸蔵合金微粉末を混合して分散させた水溶液を用いた抄紙により得られ、繊維材料が互いに絡み合って結合されるとともに繊維材料の間に形成された多数の隙間により通気性を有するシート状繊維構造体と、該繊維構造体の内部に分散保持された前記水素吸蔵合金微粉末とを備えていることを特徴とする複合シート体。

【請求項2】
繊維材料を分散させた水溶液を用いた抄紙により繊維材料が互いに絡み合って結合されるとともに繊維材料の間に形成された多数の隙間により通気性を有するシート状繊維構造体と、該繊維構造体の内部に層状に分散保持された水素吸蔵合金微粉末層とを備えていることを特徴とする複合シート体。

【請求項3】
前記繊維材料は、主としてセルロース繊維からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の複合シート体。

【請求項4】
前記繊維材料は、無機繊維又は有機合成繊維を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の複合シート体。

【請求項5】
前記シート状繊維構造体及び前記水素吸蔵合金微粉末全体を被覆するように形成された多孔質金属メッキ層を有することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の複合シート体。

【請求項6】
前記多孔質金属メッキ層は、金属以外の微粒子を含む金属メッキ層であることを特徴とする請求項5に記載の複合シート体。

【請求項7】
請求項5又は6に記載の複合シート体からなる電極。

【請求項8】
繊維材料及び水素吸蔵合金微粉末を混合して分散させた水溶液を抄紙してシート状に成形し、成形されたシート体を乾燥させることを特徴とする複合シート体の製造方法。

【請求項9】
繊維材料及び水素吸蔵合金微粉末を混合して分散させた水溶液を抄紙してシート状に成形し、成形されたシート体を乾燥させ、乾燥させたシート体に対して金属化合物を溶解する溶液中で無電解メッキを施すことにより、前記シート体及び前記水素吸蔵合金微粉末全体を被覆するように金属メッキ層を形成し、前記金属メッキ層を多孔質化することを特徴とする複合シート体の製造方法。

【請求項10】
繊維材料及び水素吸蔵合金微粉末を混合して分散させた水溶液を抄紙してシート状に成形し、成形されたシート体を乾燥させ、乾燥させたシート体に対して金属化合物を溶解すると共に金属以外の微粒子を分散させた溶液中で無電解メッキを施すことにより、前記シート体及び前記水素吸蔵合金微粉末全体を被覆するように金属以外の微粒子を含む金属メッキ層を形成することを特徴とする複合シート体の製造方法。

【請求項11】
前記水溶液は、水素吸蔵合金微粉末を分散させた紙料液であることを特徴とする請求項8から10のいずれかに記載の複合シート体の製造方法。

【請求項12】
紙繊維材料を分散させた水溶液を抄紙してシート状に成形し、成形されたシート体の表面に水素吸蔵合金微粉末を積層し、積層された水素吸蔵合金微粉末層を被覆するように繊維材料を分散させた水溶液を抄紙して積層し、積層されたシート体を乾燥させることを特徴とする複合シート体の製造方法。

【請求項13】
繊維材料を分散させた水溶液を抄紙してシート状に成形し、成形されたシート体の表面に水素吸蔵合金微粉末を積層し、積層された水素吸蔵合金微粉末層を被覆するように繊維材料を分散させた水溶液を抄紙して積層し、積層されたシート体を乾燥させ、乾燥させたシート体に対して金属化合物を溶解する溶液中で無電解メッキを施すことにより、前記シート体及び前記水素吸蔵合金微粉末全体を被覆するように金属メッキ層を形成し、前記金属メッキ層を多孔質化することを特徴とする複合シート体の製造方法。

【請求項14】
繊維材料を分散させた水溶液を抄紙してシート状に成形し、成形されたシート体の表面に水素吸蔵合金微粉末を積層し、積層された水素吸蔵合金微粉末層を被覆するように繊維材料を分散させた水溶液を抄紙して積層し、積層されたシート体を乾燥させ、乾燥させたシート体に対して金属化合物を溶解すると共に金属以外の微粒子を分散させた溶液中で無電解メッキを施すことにより、前記シート体及び前記水素吸蔵合金微粉末全体を被覆するように金属以外の微粒子を含む金属メッキ層を形成することを特徴とする複合シート体の製造方法。

【請求項15】
前記水溶液は、紙料液であることを特徴とする請求項12から14のいずれかに記載の複合シート体の製造方法。

【請求項16】
前記水溶液には、増粘剤が添加されていることを特徴とする請求項8から15のいずれかに記載の複合シート体の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2005005822thum.jpg
出願権利状態 登録
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