TOP > 国内特許検索 > 高分子アクチュエータ

高分子アクチュエータ コモンズ

国内特許コード P110005058
掲載日 2011年8月18日
出願番号 特願2009-067822
公開番号 特開2010-226773
登録番号 特許第5474387号
出願日 平成21年3月19日(2009.3.19)
公開日 平成22年10月7日(2010.10.7)
登録日 平成26年2月14日(2014.2.14)
発明者
  • 庄司 英一
出願人
  • 国立大学法人福井大学
発明の名称 高分子アクチュエータ コモンズ
発明の概要 【課題】 高分子化合物から成る電解質膜と、該高分子電解質膜の両面に形成される電極を有し、該電極間に電圧を印加することで上記高分子電解質膜を屈曲変形させることが出来るように機能する製作コストの安い高分子アクチュエータの提供。
【解決手段】 電極2a,2bとし縦・横方向に複数の空隙6,6・・を形成して伸縮性を備えたシートメタル3を使用し、該シートメタル3を加熱圧縮して上記高分子電解質膜1に接合した構造としている。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要



現在、メカトロニクス系の分野では、2本足歩行ロボット等の次世代の自立歩行型ロボットや、癒しのロボット玩具等が注目を集めている。これらの分野では従来の電磁モータをベースとした制御方法が利用されているが、動きがぎこちなく、生物のようなスムーズな動きには未だ程遠いのが現状である。例えば、家電製品や工業製品におけるノイズがなく巧みでなめらかな動きが要求される部分、真のヒューマノイドロボット、汎用ロボット等を具体化するためには、生物の筋肉のように、駆動時にノイズや音が出ないスムーズな動きをする次世代型のアクチュエータの具体化が必要である。





かかるアクチュエータとして、各種高分子材料からなり、電気的刺激によって電気化学的な伸縮または屈曲変形を生じる高分子アクチュエータが提案されている。高分子アクチュエータは従来の電磁モータに比べて、1)スムーズな駆動が可能である、2)駆動時にノイズや音がでない、3)超小型・軽量化が可能である、4)機械的な故障が少ない、5)大気、水、有機媒体中といった広範な駆動環境下で作動するという優れた特徴を有している。





高分子アクチュエータとしては、イオン伝導性高分子化合物、電子伝導性高分子化合物、非イオン性のゲルやエラストマー等を用いた多様な方式の高分子アクチュエータが提案されているが、その中の一つとして、図6に示すような、屈曲変形を生じる高分子アクチュエータが報告されている。この種の高分子アクチュエータは、高分子化合物からなるフィルム(イ)と、当該フィルム(イ)の両面に形成されている電極(ロ)、(ロ)とを含み、前記電極(ロ)、(ロ)間に電圧を印加することによって、同図の(b)のようにフィルム(イ)が屈曲変形する。この高分子アクチュエータは、イオン性高分子化合物(イオン伝導性高分子化合物)を用いるものが主流であるが、非イオン性高分子化合物を用いるものも報告されている。





イオン性高分子化合物を用いる例としては、例えば、イオン交換樹脂膜の両面に金属電極を備えたメタル-コンポジットポリマー(IPMC:ionic polymeric-metal composites)が開示されている(例えば、非特許文献1等参照。)。この高分子アクチュエータの駆動メカニズムは、例えば、カチオン交換のためのアニオン性のイオン交換樹脂膜では以下のように説明できる。電圧の印加により、膜内で自由に移動できるカチオンがカソード側に移動し、このイオンに伴われて、イオン交換樹脂に含まれる水分子もカソード側に移動するため、カソード側の浸透圧が上昇し、膜が膨張する。これに対し、イオン交換樹脂に固定されているアニオンは、対極のアノード側に引き寄せられにくいため、アノード側のカチオンの濃度が下がり、浸透圧が低下して膜が収縮する。カソード側の膨張と、アノード側の収縮により、結果としてフイルム(イ)が屈曲変形する。





また、非イオン性高分子化合物を用いる例としては、酢酸ナトリウム等のイオン性物質を加えた非イオン性高分子化合物からなる高分子膜に電圧を印加することにより、高分子膜を屈曲変形させる方法が開示されている。

例えば、特開2000-216448号に係る「高分子膜アクチュエ―タの制御方法」は、両面に電極を有する高分子膜を電圧印加によって屈曲変形させるアクチュエータであって、前記高分子膜にイオン性物質を添加することにより屈曲変形の大きさ又は/及び方向を制御するようにしている。





ところで従来の高分子化合物からなるフィルムの両面に電極を備えた高分子アクチュエータでは、電極として、白金または金等の貴金属がメッキされて使用されており、その製造工程が煩雑化すると共に、製造コストが高くなってしまう。そこで、出願人は短時間で製造出来てコストの安い高分子アクチュエータを開発し、特許出願を行っている。





特開2007-329334号に係る「高分子アクチュエータ及びその製造方法」は、高分子化合物からなるフィルムと、当該フィルムの両面に形成されている電極とを含み、前記電極間に電圧を印加することによって、前記フィルムを屈曲変形させる高分子アクチュエータであり、前記電極として、高分子バインダと、その中に分散されているカーボン粉末とを含んでなる電極を用いている。

【特許文献1】

開2000-216448号に係る「高分子膜アクチュエ―タの制御方法」

【特許文献2】

開2007-329334号に係る「高分子アクチュエータ及びその製造方法」

【非特許文献1】

.Shahinpoor, Electrochimica Acta 48(2003)2343-2353

産業上の利用分野



本発明は、高分子化合物からなるフィルム(膜)と、当該フィルムの両面にシートメタルを接合した高分子アクチュエータに関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
高分子化合物から成る電解質膜と、該高分子電解質膜の両面に形成される電極を有し、該電極間に電圧を印加することで上記高分子電解質膜を屈曲変形させることが出来る高分子アクチュエータにおいて、上記電極とし縦・横方向に複数の空隙を形成して伸縮性を備えたシートメタルを使用し、金属製帯材の長手方向にスリット穴8aとスリット穴8bを交互に打抜き加工し、上記スリット穴8aとスリット穴8bは金属製帯材の幅方向に1/2ピッチ横ズレし、そして、各スリット穴8a、8b・・を交互に有す金属製帯材の両端を引っ張ることで、スリット穴8aとスリット穴8bの繋ぎ部位9が変形して伸びることでシートメタルとし、該シートメタルを加熱圧縮して上記高分子電解質膜の両面に接合して一対の電極としたことを特徴とする高分子アクチュエータ。

【請求項2】
上記高分子化合物は、イオン伝導性高分子化合物である請求項1に記載の高分子アクチュエータ。

【請求項3】
上記高分子化合物は、非イオン性高分子化合物である請求項1に記載の高分子アクチュエータ。

【請求項4】
上記高分子化合物は、イオン性液体を含有している請求項1、請求項2、又は請求項3記載の高分子アクチュエータ。

【請求項5】
上記高分子電解質膜の厚みは、10μm以上5mm以下である請求項1、請求項2、請求項3、又は請求項4記載の高分子アクチュエータ。

国際特許分類(IPC)
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2009067822thum.jpg
出願権利状態 登録
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、下記までご連絡ください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close