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膀胱尿管逆流症または間質性膀胱炎の検査方法 コモンズ 外国出願あり

国内特許コード P110005181
掲載日 2011年8月18日
出願番号 特願2004-191577
公開番号 特開2006-010633
登録番号 特許第4576168号
出願日 平成16年6月29日(2004.6.29)
公開日 平成18年1月12日(2006.1.12)
登録日 平成22年8月27日(2010.8.27)
発明者
  • 吉貴 達寛
  • 影山 進
  • 岩城 秀出洙
出願人
  • TSSバイオテック株式会社
発明の名称 膀胱尿管逆流症または間質性膀胱炎の検査方法 コモンズ 外国出願あり
発明の概要

【課題】 本発明の課題は、膀胱尿管逆流症または間質性膀胱炎に対する新規なマーカーを見出し、膀胱尿管逆流症または間質性膀胱炎を簡便かつ侵襲なく検出できる方法を提供することである。
【解決手段】 被検体由来の試料中のウロプラキンの発現を検出することを含む、膀胱尿管逆流症または間質性膀胱炎の検査方法。
【選択図】 なし

従来技術、競合技術の概要


膀胱尿管逆流症(VUR)は非常に人種差が大きい先天性疾患で、最も発生頻度が高い欧米の白人では全胎児の10%以上に認められると報告されている。VURの程度、先天性腎低形成の合併、反復した尿路感染による腎瘢痕化の有無など様々な因子により予後は異なるが、早期に十分な治療が行われなかった場合は成人になって腎機能障害、さらには腎不全へと進展することが多い。実際に、進行した腎不全患者の約20%にVURが認められると報告されている。VURの診断には尿道からのカテーテル挿入を行う排尿時膀胱造影を必須とし、このような重要な疾患でありながら、スクリーニングに利用できる簡便な検査方法は確立されていない。そのためVURの疑いがある患者のほとんど全てが侵襲的なレントゲン検査を受けざるを得ないのが現状である。



VURを早期診断することができれば、適切な治療管理を実施することにより、最終的には腎不全になって血液透析を年余に渡って受ける患者を多数救えることになり、また地球規模でも医療資源を節約できる。従って、全出産例においてVURの有無を容易に検査できるような簡便かつ侵襲のない検査方法の確立が望まれている。



間質性膀胱炎(IC)は、米国では約70万人の罹患者数(90%以上が女性)が見込まれる比較的一般的な疾患である。主に強い尿意切迫感と頻尿、膀胱充満時の疼痛を主訴とし、程度に差はあるものの患者の「生活の質」を著しく損ねる疾患である。それにもかかわらず、有効な治療方法は確立されていないのが現状である。そもそもICの診断は容易ではなく、詳細な問診と排尿動態検査のほかに、膀胱鏡検査での粘膜からの点状出血の確認や、麻酔下での膀胱粘膜生検など、侵襲的な検査を診断の補助としているのは憂慮すべき事態である。現時点では、ICの原因として、機械的刺激、アレルギー、免疫応答、神経血管性、尿路感染など、多くの要因が関与していると考えられているが、いずれの説にも決定的根拠はなく、ICの簡便かつ侵襲のない検査方法が望まれている。



一方、ウロプラキン(UP)は尿路上皮(尿道、膀胱、尿管、腎盂の粘膜)細胞に特異的に発現する膜タンパク質で、分子量27kDaのIa(UPIa)、28kDaのIb(UPIb)、15kDaのII(UPII)、そして47kDaのIII(UPIII)と4種類の構成タンパク質が分離同定されており、これら4種類のファミリーが尿路上皮最上層でプラークを形成している。これらウロプラキンファミリーは尿路上皮表面の安定化や透過物質からのバリアーとして機能していることなどが考えられているが、詳しい生理機能は解明されていない。非特許文献1には、ヒトUPIII遺伝子のクローニングについて報告されており、非特許文献2には、UPIaに対する特異的ポリクローナル抗体について報告されおり、尿路移行上皮癌(膀胱癌、尿管癌、腎盂癌)の組織診断マーカーとしての有用性が示唆されている。



最近、生まれつき標的タンパク質が機能発現しないように遺伝子操作したウロプラキンIII(UPIII)遺伝子ノックアウトマウスで両側VURが単独発生するとの注目すべき発表があったが(非特許文献3)、家族性VUR患者を対象としたUPIII遺伝子解析では「遺伝子変異は検出されなかった」とも報告されている(非特許文献4)。従って、VURおよびICの原因については未だ不明であり、その利用可能な検査方法も知られていない。




【非特許文献1】Japanese Journal of Cancer Research,89:879,1998

【非特許文献2】Japanese Journal of Cancer Research,93:523,2002

【非特許文献3】Journal of Cell Biology,151:961,2000

【非特許文献4】Journal of Urology,171:931-2,2004

産業上の利用分野


本発明は、膀胱尿管逆流症または間質性膀胱炎の検査方法、ならびにそのための検査薬および検査キットに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
被検体由来の試料中のウロプラキンの発現を検出することを含み、ウロプラキンの発現量が亢進しているか検査することを特徴とする、膀胱尿管逆流症の検査方法。

【請求項2】
ウロプラキンがウロプラキンIIIである請求項1記載の方法。

【請求項3】
被検体由来の試料中のウロプラキンをコードするポリヌクレオチドを検出することによりウロプラキンの発現を検出する請求項1または2記載の方法。

【請求項4】
ウロプラキンをコードするポリヌクレオチドを特異的に増幅するための、少なくとも15塩基長の連続したオリゴヌクレオチドプライマーまたはウロプラキンをコードするポリヌクレオチドに特異的にハイブリダイズする少なくとも15塩基長の連続したポリヌクレオチドプローブを用いてウロプラキンの発現を検出する請求項1~3のいずれか1項記載の方法。

【請求項5】
被検体由来の試料が尿である請求項1~4のいずれか1項記載の方法。

【請求項6】
被検体由来の試料中のウロプラキンIIIの発現を検出し、ウロプラキンIIIの発現量が亢進しているか検査することを特徴とする、間質性膀胱炎の検査方法。

【請求項7】
被検体由来の試料中のウロプラキンIIIをコードするポリヌクレオチドを検出することによりウロプラキンIIIの発現量を検出する請求項6記載の方法。

【請求項8】
ウロプラキンIIIをコードするポリヌクレオチドを特異的に増幅するための、少なくとも15塩基長の連続したオリゴヌクレオチドプライマーまたはウロプラキンIIIをコードするポリヌクレオチドに特異的にハイブリダイズする少なくとも15塩基長の連続したポリヌクレオチドプローブを用いてウロプラキンIIIの発現量を検出する請求項6または7記載の方法。

【請求項9】
被検体由来の試料が尿である請求項6~8のいずれか1項記載の方法。
産業区分
  • 治療衛生
  • 微生物工業
  • 試験、検査
国際特許分類(IPC)
出願権利状態 権利存続中
※ 疾患マーカー、創薬標的分子の研究は共に着実に進展しており、臨床応用のため
に提携企業を求めています。

詳細につきましては、下記の論文をご参照いただくだけでなく、最新の未発表デ
ータに関し、直接お問い合わせください。

1) Involvement of cancer biomarker C7orf24 in the growth of human osteosarcoma. Anticancer Res 31:1297-305,2011

2) Uroplakin III-Delta4 Messenger RNA as a Promising Marker to Identify Nonulcerative Interstitial Cystitis. J Urol 178:1322-1327, 2007


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