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架橋ポリマーのリサイクル方法 コモンズ

国内特許コード P110005236
整理番号 P07-027
掲載日 2011年8月18日
出願番号 特願2008-033654
公開番号 特開2009-191174
登録番号 特許第4974924号
出願日 平成20年2月14日(2008.2.14)
公開日 平成21年8月27日(2009.8.27)
登録日 平成24年4月20日(2012.4.20)
発明者
  • 後藤 敏晴
  • 芦原 新吾
  • 葭田 真昭
出願人
  • 国立大学法人宇都宮大学
発明の名称 架橋ポリマーのリサイクル方法 コモンズ
発明の概要

【課題】架橋ポリマーを熱可塑化してリサイクルを可能とするもので、しかも熱可塑化しても変色のない架橋ポリマーのリサイクル方法を提供する。
【解決手段】架橋ポリマーを窒素酸化物により架橋部を選択的に活性化したのち、液体または超臨界状態の二酸化炭素中で、過酸化水素を用いて架橋部を酸化分解するものである。
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


連続したC-C結合を持つポリマーは、ポリオレフィン系のポリマーに代表されるように電線・ケーブルの被覆材料、接続部材料、給湯パイプ材料、蓄熱材料をはじめとして、広く用いられている。このようなポリマーの成形加工性には、架橋構造を含むC-C結合の分岐の度合いが強く関与している。



特に架橋ポリマーは、3次元網目構造を持つために熱により溶融しないので、廃材を成型加工して再利用することが困難である。そのために再利用が難しく、使用後の材料はほとんどが埋立てや焼却処分されているのが現状である。



一方、最近では、世界的な地球環境保全の意識の高まり、資源の枯渇といった問題から架橋ポリマーについても、リサイクルを目的とした検討がされるようになった。その一つは、架橋ポリマーを微粉化し、燃焼効率の良い微粉燃料として回収し、燃料として再利用するものである。



もう一つは、微粉化したものを高温に熱し、熱分解により油化し、燃料として回収する方法(特許文献1)である。



また、微粉化したものを架橋されていない樹脂と混ぜて溶融できるようにして、押出成形することにより、製品を得る方法も検討されている。



さらに、最近では、超臨界水や亜臨界水を用いて、架橋したポリマーを分解する方法も提案されている(特許文献2、3)。



しかし、上記の方法でポリマーを熱分解した場合、分子量の低下が大きく、ほとんどが低分子量のワックスや油にまで分解反応が進んでしまい、架橋前の元のポリマーに戻すマテリアルリサイクルは難しい。



一方、架橋を選択的に切断する方法としては、化学結合の結合エネルギーの差を利用して結合エネルギーの小さい硫黄結合のみを切断することで、硫黄架橋ポリマーを熱可塑化する方法や、超臨界アルコール中の化学反応を利用してシロキサン結合のみを切断してシラン架橋ポリマーを熱可塑化する方法などが挙げられる。



しかし、これらの方法はいずれも架橋を形成する硫黄結合やシロキサン結合の部分とポリマーの主鎖を形成する部分の化学構造の違いを利用して架橋ポリマーを熱可塑化する方法であり、たとえばパーオキサイド架橋や電子線架橋といった手法で架橋された架橋ポリマーは、ほとんどのポリマーの主鎖に含まれている化学結合と同じC-C結合で架橋されている。



そのため、架橋部分とポリマーの主鎖の化学結合が共通なために、上記の方法では架橋を優先的に切断して熱可塑化ポリマーとしてリサイクルすることは難しい。




【特許文献1】特開平10-160149号公報

【特許文献2】特開平6-279762号公報

【特許文献3】特開平10-24274号公報

【特許文献4】特許第3855006号公報

産業上の利用分野


本発明は、熱可塑性をもたないためにマテリアルリサイクルが難しく、大量に埋立て投棄されている架橋ポリマーを熱可塑化し、リサイクルを可能とする架橋ポリマーのリサイクル方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
架橋ポリマーを窒素酸化物により架橋部を選択的に活性化したのち、液体または超臨界状態の二酸化炭素中で、過酸化水素を用いて架橋部を酸化分解して、熱可塑性ポリマーを得ることを特徴とする架橋ポリマーのリサイクル方法。

【請求項2】
前記窒素酸化物が、二酸化窒素及び/又は四酸化二窒素であり、圧力と温度をコントロールして窒素酸化物の反応性を制御することで、架橋部を選択的に活性化する請求項記載の架橋ポリマーのリサイクル方法。

【請求項3】
架橋ポリマーを反応容器内に収容した後、窒素酸化物と二酸化炭素を反応容器に加えて、反応容器内を二酸化炭素の超臨界圧以下に保持して架橋ポリマーに窒素酸化物を付加させ、しかる後、二酸化炭素を超臨界圧以上に保持して過酸化水素と架橋ポリマーを反応させてC-C結合分岐点を優先的に酸化してC-C結合を切断することを特徴とする架橋ポリマーのリサイクル方法。

【請求項4】
過酸化水素と架橋ポリマーを反応させる際、その過酸化水素の反応容器内の体積に対する濃度が、0.2g/L~6.0g/Lである請求項1~3のいずれかに記載の架橋ポリマーのリサイクル方法。

【請求項5】
窒素酸化物と二酸化炭素を反応容器に加えて、反応容器内を二酸化炭素の超臨界圧以下に保持して架橋ポリマーに窒素酸化物を付加させる工程の温度が100℃以下である請求項3~4のいずれかに記載の架橋ポリマーのリサイクル方法。

【請求項6】
架橋ポリマーが、パーオキサイド架橋、電子線架橋、シラン水架橋によって架橋した、3級炭素と4級炭素を含むポリオレフィンやエチレン共重合体である請求項1~5のいずれかに記載の架橋ポリマーのリサイクル方法。
産業区分
  • 高分子化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
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