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磁気共鳴画像化装置、磁気共鳴画像化方法、磁気共鳴画像化プログラム及びそれを記録した情報記録媒体 コモンズ

国内特許コード P110005237
整理番号 P07-008
掲載日 2011年8月18日
出願番号 特願2008-045733
公開番号 特開2009-201644
登録番号 特許第4756193号
出願日 平成20年2月27日(2008.2.27)
公開日 平成21年9月10日(2009.9.10)
登録日 平成23年6月10日(2011.6.10)
発明者
  • 伊藤 聡志
  • 山田 芳文
出願人
  • 国立大学法人宇都宮大学
発明の名称 磁気共鳴画像化装置、磁気共鳴画像化方法、磁気共鳴画像化プログラム及びそれを記録した情報記録媒体 コモンズ
発明の概要

【課題】アーチファクト対策及び解像度の維持を実行しつつ、信号測定の高速化及び装置自体のハードウェア構成の簡略化を行うことができる磁気共鳴画像化装置などを提供する。
【解決手段】本実施形態のMRI装置100は、測定データ(位相変調信号)に対して感度分布に相当する重みを乗算して疑似測定データ(疑似位相変調信号)を取得するとともに、測定データそのものから取得した位相変調信号とともに擬似的に2つの位相変調信号を取得するようになっている。そして、このMRI装置100は、この2つの信号に基づいて所定の連立方程式を解くことによって位相エンコード方向のサンプリング周波数が被検体10から放出される信号の最大周波数より大きく、アーチファクトを有する断層面画像が再構成される場合であっても、当該アーチファクトを除去したアンチエリアス画像を生成するようになっている。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


近年、磁気共鳴画像法(MRI: Magnetic Resonance Imaging)を用いた画像化装置(以下、「MRI装置」という。)は、観察部位の断層像などの画像を撮像するものとして知られている。このMRI装置は、被検体の主な構成物質である例えばプロトンすなわち水素原子核の核磁気共鳴(NMR: nuclear magnetic resonance)現象を用いて被検体から発生する核磁気共鳴信号を検出するようになっており、検出された核磁気共鳴信号に位置情報を加え、信号の強度分布を画像化するようになっている。



具体的には、このようなMRI装置では、静磁界が発生された装置内に被検体を載置し、当該被検体内の組織を構成する原子核の原子核スピンに対して、静磁界の強さによって定まる周波数(ラーモア周波数)にて静磁界方向を軸として歳差運動を行わせるようになっている。また、このMRI装置は、このラーモア周波数と等しい周波数の高周波パルスを、被検体に対して照射してスピンを励起させ、高いエネルギー状態に遷移させるようになっている。そして、このMRI装置は、スピンを励起させた後に、高周波パルスの照射を停止し、各スピンがそれぞれの状態に応じた時定数にて低いエネルギー状態に戻る際に外部に放出する電磁波を、この周波数に同調した高周波受信コイルによって検出するようになっており、当該受信コイルにより受信する際に、三軸方向の勾配磁界を静磁界空間に印加することによって空間内の位置情報を周波数情報として取得するようになっている。



特に、このようなMRI装置においては、位置情報を得るために、スピンエコー(SE)法又は勾配エコー(グラディエントエコー(GRE))法など各種の高周波パルスの照射及び勾配磁界の印加のレベルやタイミング、すなわち、パルスシーケンスを用いるようになっている。



そして、この場合には、これらのパルスシーケンスとともに磁界の強度が空間座標に比例して変化する線形勾配磁界を用いて被検体のスピン密度分布関数のフーリエ変換式で記述可能な信号を検出し、検出された信号に対して逆フーリエ変換(以下、「フーリエ変換映像法」という。)又は位相変調を行いつつ逆フーリエ変換(以下、「位相拡散フーリエ変換映像法による逆フーリエ変換再構成法」という。)などの画像再構成演算を行うことによって被検体の画像化を行うようになっている(例えば、非特許文献1、2及び3)。

【非特許文献1】A.Kumar, D.Welti, R.R.Ernst, ``NMR Fourier zeugmatography", J.Magn.Reson., Vol.18, pp.69-83(1975).

【非特許文献2】山田芳文, 林 武彦, 田中邦雄, 阿部善右衛門, ``NMRフレネル変換映像法の空間分解能", 電子情報通信学会論文誌, Vol.J71-C, No.8, pp.1203-1209(1988)

【非特許文献3】A.A.Maudsley, ``Dynamic range improvement in NMR imaging using phase scrambling", J.Magn.Reson., Vol.76, pp.287--305(1988).

産業上の利用分野


本発明は、磁気共鳴画像法(MRI: Magnetic Resonance Imaging)を用いた画像化装置の技術分野に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
被検体に所定の磁界を印加して当該被検体の組織を構成する原子の原子核に磁気共鳴を生じさせ、前記被検体内部の局所的な核磁化の位相を空間的に変調して当該被検体内部の画像を再構成する磁気共鳴画像化装置であって、
前記被検体が載置される空間内に、均一な静磁界及び線形勾配を有する勾配磁界を少なくとも含む前記所定の磁界を発生させる磁界発生手段と、
前記原子の原子核に磁気共鳴を生じさせる高周波パルスを発生する高周波パルス発生手段と、
前記磁気共鳴を生じさせて前記原子核のスピンにおける位相を空間的に2次関数状に変調させるため、前記磁界発生手段及び前記高周波パルス発生手段を所定のシーケンスにて動作制御させる制御手段と、
前記所定のシーケンスにしたがって前記被検体から放出される核磁気共鳴信号を受信する受信範囲内にて異なる磁気感度分布を有する受信手段と、
前記受信した核磁気共鳴信号を所定のデータに符号化する符号化手段と、
前記符号化されたデータに基づいて前記被検体内部の画像を再構成する画像再構成演算を行う処理手段と、
を備え、
前記磁界発生手段、前記高周波パルス発生手段及び前記制御手段が、前記核磁化の位相を2次関数状に変調させるために使用する、高周波パルスの外形、2次関数状の磁界を発生させるためのコイルの係数、前記原子核固有の定数、及び発生させた2次関数状磁界を印加する時間、から構成されたパラメータに基づき、前記原子核のスピンにおける位相を変調させる位相変調を施した位相変調信号を生成するとともに、
前記処理手段が、前記生成された位相変調信号と断層面画像上にて所定の感度分布を有する感度分布信号とに基づいて疑似位相変調信号を生成し、前記生成された位相変調信号及び疑似位相変調信号を用いて前記画像再構成演算を行うことを特徴とする磁気共鳴画像化装置。

【請求項2】
請求項1に記載の磁気共鳴画像化装置において、
前記処理手段が、前記生成された位相変調信号及び疑似位相変調信号をそれぞれ逆フーリエ変換して前記画像再構成演算を行うことを特徴とする磁気共鳴画像化装置。

【請求項3】
請求項1又は2に記載の磁気共鳴画像化装置において、
前記受信手段が、単一のコイルから構成されることを特徴とする磁気共鳴画像化装置。

【請求項4】
請求項1に記載の磁気共鳴画像化装置において、
複数の前記疑似位相変調信号が生成された場合に、
前記処理手段が、前記各疑似位相変調信号をそれぞれ逆フーリエ変換して前記画像再構成演算を行うことを特徴とする磁気共鳴画像化装置。

【請求項5】
請求項4に記載の磁気共鳴画像化装置において、
前記受信手段が、2以上のコイルから構成される場合に、
前記処理手段が、各コイルから取得された符号化データにて前記各位相変調信号を生成することを特徴とする磁気共鳴画像化装置。

【請求項6】
請求項1乃至5の何れか一項に記載の磁気共鳴画像化装置において、
前記処理手段が、前記生成された位相変調信号に前記感度分布信号を乗算して前記疑似位相変調信号を生成することを特徴とする磁気共鳴画像化装置。

【請求項7】
請求項1乃至5の何れか一項に記載の磁気共鳴画像化装置において、
前記処理手段が、前記生成された位相変調信号における画像信号を生成し、当該生成された画像信号に前記感度分布信号を乗算して前記疑似位相変調信号を生成することを特徴とする磁気共鳴画像化装置。

【請求項8】
請求項7に記載の磁気共鳴画像化装置において、
前記パラメータに前記画像信号における画像サイズを定める値が含まれるとともに、
前記処理手段が、前記パラメータに基づき、当該原子核のスピンにおける位相を変調させる位相変調を施しつつ、フーリエ変換及び逆フーリエ変換を実行することによって前記画像信号を生成することを特徴とする磁気共鳴画像化装置。

【請求項9】
被検体に所定の磁界を印加して当該被検体の組織を構成する原子の原子核に磁気共鳴を生じさせ、前記被検体内部の局所的な核磁化の位相を空間的に変調して当該被検体内部の画像を再構成する磁気共鳴画像化方法であって、
前記被検体が載置される空間内に、均一な静磁界及び線形勾配を有する勾配磁界を少なくとも含む前記所定の磁界を発生させる磁界発生工程と、
前記原子の原子核に磁気共鳴を生じさせる高周波パルスを発生させる高周波パルス発生工程と、
前記磁気共鳴を生じさせて前記原子核のスピンにおける位相を空間的に2次関数状に変調させるため、前記磁界発生手段及び前記高周波パルス発生手段を所定のシーケンスにて動作制御させる制御工程と、
前記所定のシーケンスにしたがって前記被検体から放出される核磁気共鳴信号を、受信範囲内にて異なる磁気感度分布を有する受信手段に受信させる受信工程と、
前記受信した核磁気共鳴信号を所定のデータに符号化する符号化工程と、
前記符号化されたデータに基づいて前記被検体内部の画像を再構成する画像再構成演算を行う処理工程と、
を含み、
前記被検体内部の画像を再構成する際に、前記核磁化の位相を2次関数状に変調させるために使用する、高周波パルスの外形、2次関数状の磁界を発生させるためのコイルの係数、前記原子核固有の定数、及び発生させた2次関数状磁界を印加する時間、から構成されたパラメータに基づき、当該原子核のスピンにおける位相を変調させる位相変調を施した位相変調信号を生成するとともに、当該生成された位相変調信号と断層面画像上にて所定の感度分布を有する感度分布信号とに基づいて疑似位相変調信号を生成し、前記生成された位相変調信号及び疑似位相変調信号を用いて前記画像再構成演算を行うことを特徴とする磁気共鳴画像化方法。

【請求項10】
被検体に所定の磁界を印加して当該被検体の組織を構成する原子の原子核に磁気共鳴を生じさせ、前記被検体内部の局所的な核磁化の位相を空間的に変調して当該被検体内部の画像を再構成する磁気共鳴画像化装置に用いる磁気共鳴画像化プログラムであって、前記被検体が載置される空間内に、均一な静磁界及び線形勾配を有する勾配磁界を少なくとも含む前記所定の磁界を発生させる磁界発生手段と、前記原子の原子核に磁気共鳴を生じさせる高周波パルスを発生する高周波パルス発生手段と、前記磁気共鳴を生じさせて前記原子核のスピンにおける位相を空間的に2次関数状に変調させるため、前記磁界発生手段及び前記高周波パルス発生手段を所定のシーケンスにて動作制御させる制御手段と、を備え、コンピュータによって前記所定のシーケンスにしたがって前記被検体から放出される核磁気共鳴信号を受信し、所定のデータに符号化して前記被検体内部の画像を再構成する画像再構成演算を行う前記磁気共鳴画像化装置に用いる磁気共鳴画像化プログラムにおいて、
前記コンピュータを、
前記所定のシーケンスにしたがって前記被検体から放出される核磁気共鳴信号を、受信範囲内にて異なる磁気感度分布を有する受信手段に受信させて取得する取得手段、
前記受信した核磁気共鳴信号を所定のデータに符号化する符号化手段、
前記符号化されたデータに基づいて前記被検体内部の画像を再構成する画像再構成演算を行う演算手段、
前記画像再構成演算を行うことによって画像データを生成して出力する出力手段、
として機能させるとともに、
前記演算手段としては、前記核磁化の位相を2次関数状に変調させるために使用する、高周波パルスの外形、2次関数状の磁界を発生させるためのコイルの係数、前記原子核固有の定数、及び発生させた2次関数状磁界を印加する時間、から構成されたパラメータに基づき、当該原子核のスピンにおける位相を変調させる位相変調を施した位相変調信号を生成させるとともに、当該生成された位相変調信号と断層面画像上にて所定の感度分布を有する感度分布信号とに基づいて疑似位相変調信号を生成させ、前記生成された位相変調信号及び疑似位相変調信号を用いて前記画像再構成演算を行わせることを特徴とする磁気共鳴画像化プログラム。

【請求項11】
コンピュータに読み取り可能な情報記憶媒体であって、請求項10に記載の磁気共鳴画像化プログラムを記憶したことを特徴とする情報記憶媒体。
産業区分
  • 治療衛生
  • 測定
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中
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