TOP > 国内特許検索 > 発毛促進剤

発毛促進剤 コモンズ

国内特許コード P110005254
掲載日 2011年8月18日
出願番号 特願2009-538209
登録番号 特許第5399913号
出願日 平成20年10月21日(2008.10.21)
登録日 平成25年11月1日(2013.11.1)
国際出願番号 JP2008069004
国際公開番号 WO2009054361
国際出願日 平成20年10月21日(2008.10.21)
国際公開日 平成21年4月30日(2009.4.30)
優先権データ
  • 特願2007-273889 (2007.10.22) JP
発明者
  • 松井 秀樹
  • 富澤 一仁
  • 藤村 篤史
出願人
  • 国立大学法人 岡山大学
発明の名称 発毛促進剤 コモンズ
発明の概要 本発明は、外用塗布により効率の良い発毛を誘導でき、かつ副作用の少ない発毛促進剤に関する。具体的には、本発明は、細胞膜透過性のCaN/NFAT経路特異的阻害剤である、アルギニン9残基~13残基および配列番号1のアミノ酸配列を含有するペプチド化合物を有効成分として含有する発毛促進剤に関する。
従来技術、競合技術の概要



発毛効果を謳う製品は現在多く見受けられるが、アメリカ食品医薬品局(FDA)が認めた男性型脱毛症に有効な薬品はミノキシジルとフィナステリドの2つのみである。ミノキシジルに関してはMessenger AGらが血管拡張作用をもとに発毛現象を説明している(British Journal of Dermatology、2004年、第150巻、p.186-194参照)。またフィナステリドに関しては、Diani ARらが初めて報告しており(Journal of Clinical Endocrinology and Metabolism、1992年、第74巻、p.345-350参照)、テストステロンから頭髪の成長を阻害するジヒドロテストステロンへと変換させる酵素を阻害することで、頭髪の成長を促すとされる。





しかしながら、これら従来の2つの薬剤はいずれも低分子化合物であるが、それぞれに決定的な問題点が散在する。まずミノキシジルは、もとは血管拡張剤として開発された経緯があるように、毛根周囲における血液循環量を増加させることが発毛の誘導に関与するという見解が一般的である。しかし毛根での血流増加と発毛促進を直接関係付ける証拠は乏しく、いまだ発毛のメカニズムの詳細な解明がなされていない。また副作用についても、循環動態の変化とくに致死的な不整脈の存在も示唆されている。





次にフィナステリドは、特に男性型脱毛症に対して現在もっとも有効とされる経口治療薬として認識されているが、厚生労働省の注意喚起によるとその作用機序から女性には使用できず(男性専用)、本薬剤が有する胎児への催奇形性から女性に対しては厳格な接触禁止が推奨されている。また、副作用として1~5%にリビドー減退がみられ、頻度不明であるが女性化乳房も生じている。





頭髪における発毛メカニズムはその研究に従事するもののみならず、広く一般の人々の間においても絶えず関心の尽きない話題である。発毛メカニズムはこれまで多岐に亘って研究されており、様々な関連因子が同定されてきたが、そのうちの1つにカルシニューリン・NFAT経路(以下、CaN/NFAT経路と略称する)がある。





NFATは活性化T細胞核因子の略語であり、この名が示すとおり、もとは免疫応答に関連する重要な転写因子として発見された。しかしその後の研究によりCaN/NFAT経路は免疫系のみならず、心筋や神経、膵臓などの多くの臓器で重要な役割を果たしていることがわかった。発毛メカニズムとこの経路の関連性については、Gafter-Gviliらにより、免疫抑制剤シクロスポリンA(以下、CsAと略称する)の副作用として全身の毛が濃くなる多毛症が有名であることを端緒に、毛包内ケラチノサイトにおいて脱リン酸化酵素であるカルシニューリン(以下、CaNと略称する)の酵素活性がCsAにより抑制されることで、NFATの脱リン酸化と核内移行さらに細胞周期に係る種々の転写調節が後続して制御され、結果的に発毛を誘導したとの報告がなされている(たとえば、American Journal of Physiology、2003年、第284巻、p.1593-1603参照)。発毛とCaN/NFAT経路の関連は、その後他のグループによる研究でも検証され、多くの研究者らによって広く受け入れられている。





一方で、CsAはCaNの酵素活性そのものを抑制するため、CaN/NFAT経路のみならずCaNが関わる多くの反応が阻害されている可能性があり、CsAの全身投与によって生じる副作用である腎障害および神経症状はこのためであると推測されている。また、CsAは、皮膚において局所的な塗布で発毛を誘導したという報告はあるが、経口摂取時と同様に多くの副作用が予想される。本発明者らは、先にCaNの酵素活性を抑制することなくNFAT核移行を特異的に阻害するペプチド性薬剤を開発し、免疫抑制効果ならびに心肥大抑制効果について立証した(特開2003-252898号公報参照)。

産業上の利用分野



本発明は、副作用の少ない発毛促進剤に関する。詳細には、アルギニン9残基~13残基および配列番号1のアミノ酸配列を含有するペプチド化合物を含む発毛促進剤に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
アルギニン9残基~13残基および配列番号1のアミノ酸配列を含有するペプチド化合物を有効成分として含有する外用塗布用の発毛促進剤。

【請求項2】
前記ペプチド化合物中の連続したアルギニンが11残基である請求項1記載の発毛促進剤。

【請求項3】
剤形が軟膏である請求項1または2記載の発毛促進剤。

【請求項4】
前記ペプチド化合物の濃度が5~20mg/gである請求項3記載の発毛促進剤。

【請求項5】
有効成分がアルギニン11残基および配列番号1のアミノ酸配列を含有するペプチド化合物であり、軟膏が、該有効成分、白色ワセリン、ステアリルアルコール、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、モノステアリン酸グリセリン、パラオキシ安息香酸メチルおよびパラオキシ安息香酸エチルを含む親水性軟膏である請求項3または4記載の発毛促進剤。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
特許内容に関しての問い合せ窓口は岡山大学連携機構知的財産部門です。

技術移転に関しては岡山TLOが窓口になります。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close