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電子素子及び電気伝導度制御方法 コモンズ 外国出願あり

国内特許コード P110005255
掲載日 2011年8月18日
出願番号 特願2009-530090
登録番号 特許第5309397号
出願日 平成20年8月22日(2008.8.22)
登録日 平成25年7月12日(2013.7.12)
国際出願番号 JP2008065045
国際公開番号 WO2009028426
国際出願日 平成20年8月22日(2008.8.22)
国際公開日 平成21年3月5日(2009.3.5)
優先権データ
  • 特願2007-219050 (2007.8.24) JP
発明者
  • 池田 直
出願人
  • 国立大学法人 岡山大学
発明の名称 電子素子及び電気伝導度制御方法 コモンズ 外国出願あり
発明の概要

電子素子1は、電場に応じて電気伝導度が変化する電気伝導度変化体2と、電気伝導度変化体2に電場を与える電場付与器3とを備える。電気伝導度変化体2は、RFeを含み、電場付与器3によって外部から印加される電場4に応じて内部の電子の状態が変化することで、その電気伝導度が変化する。これにより、小さい電場の印加に応じて電気伝導度を変化させることが可能な電子素子が実現される。

従来技術、競合技術の概要


コンピュータ用の論理素子は、例えば、シリコントランジスタによって構成されているが、このシリコントランジスタでは、半導体接合界面に電子またはホールを注入することによって、半導体接合界面を含む電子素子の電気伝導度を変化させて、電子素子を流れる電流を制御する(非特許文献1参照)。



図5(a)~図5(e)は、従来のシリコントランジスタの接合界面を説明するための図である。図5(a)に示すpn接合の電子構造について述べる。図5(b)に示すように、p型及びn型半導体には、それぞれ価電子帯及び伝導帯の近くに不純物準位を生じており、それぞれ価電子帯に正孔を、また、伝導帯には伝導電子を生じている。両者の接合後には両者のフェルミ準位が一致するまで電子が移動し、図5(c)に示すような準位分布になる。その結果、接合部近傍ではn型の伝導帯の電子はp型の価電子帯の正孔と結合し、伝導電荷のない空乏層を生じる(図5(d))。伝導電荷の存在する場所では金属と同様に電位は一定であるが、空乏層の中では空間電荷のために、図5(e)に示すような電位分布になり、電位の段差を生じる。これを電位障壁と呼ぶ。

【非特許文献1】近角聰信 著、「物性科学入門」、裳華房、1999年、第178頁、9-3図

【非特許文献2】N. Ikeda et al., "Ferroelectricity from iron valence ordering in the charge-frustrated system LuFe2O4", Nature, Vol.436, No.7054, pp.1136-1138 (2005)

【非特許文献3】N. Ikeda et al., "Charge Frustration and Dielectric Dispersion in LuFe2O4", Journal of the Physical Society of Japan, Vol.69, No.5, pp.1526-1532 (2000)

産業上の利用分野


本発明は、電場に応じて電気伝導度が変化する電気伝導度変化体と、電気伝導度変化体に電場を与える電場付与手段とを備えた電子素子及びこれを用いた電気伝導度制御方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
外部から印加された電場に応じて内部の電子の状態が変化することで電気伝導度が変化する電気伝導度変化体と、
前記電気伝導度変化体に外部から電場を与える電場付与手段とを備え、
前記電気伝導度変化体は、その組成がRFe4-δ(Rは、In,Sc,Y,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu,Ti,Ca,Sr,Ce,Sn,Hfから選ばれる少なくとも1種類の元素、δは0以上0.2以下の実数)で表され、層状三角格子構造を有する化合物からなることを特徴とする電子素子。

【請求項2】
前記電場付与手段は、
前記電気伝導度変化体上に形成された第1電極と、
前記電気伝導度変化体上に、前記第1電極に対して電気的に離れて配置された第2電極とを含み、
前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加することで前記電気伝導度変化体に電場を与えることが可能に構成されていることを特徴とする請求項1記載の電子素子。

【請求項3】
前記電場付与手段は、前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加するための電圧印加手段を含むことを特徴とする請求項2記載の電子素子。

【請求項4】
前記第1電極と前記第2電極との間に印加される電圧は、0.7V以下の電圧であることを特徴とする請求項2または3記載の電子素子。

【請求項5】
前記第1電極及び前記第2電極は、前記電気伝導度変化体の層状三角格子構造に対して第1の軸上で対向する位置に配置されるとともに、
前記電気伝導度変化体に対して、前記第1の軸とは異なる第2の軸上で対向する位置に第3電極、及び第4電極が形成され、
前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加することで、前記第3電極と前記第4電極との間での電流電圧特性が変化するように構成されていることを特徴とする請求項2~4のいずれか一項記載の電子素子。

【請求項6】
前記第1電極及び前記第2電極は、前記電気伝導度変化体の層状三角格子構造に対して所定の軸上で対向する位置に配置され、
前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加して電流を流すことで、前記電気伝導度変化体の電流電圧特性を高抵抗状態から低抵抗状態へと遷移させることが可能に構成されるとともに、その抵抗状態の遷移の抵抗変化履歴への依存性を利用して、前記電気伝導度変化体に情報を保持することを特徴とする請求項2~4のいずれか一項記載の電子素子。

【請求項7】
前記電気伝導度変化体は、
前記第1電極と前記第2電極との間で一方の向きへの電流印加履歴がない場合に、前記第1電極と前記第2電極との間で前記一方の向きに流す電流を増大させていくと、その抵抗状態が高抵抗状態から低抵抗状態へと遷移するとともに、
前記一方の向きへの電流印加履歴がある場合に、前記第1電極と前記第2電極との間で前記一方の向きに流す電流を増大させていくと、その抵抗状態は低抵抗状態にあって抵抗状態の遷移を伴わない
ことを特徴とする請求項6記載の電子素子。

【請求項8】
前記電気伝導度変化体は、
前記第1電極と前記第2電極との間で他方の向きへと電流を流すことで、前記一方の向きについての電流印加履歴が消失されることを特徴とする請求項7記載の電子素子。

【請求項9】
電気伝導度変化体に外部から電場を与え、前記電気伝導度変化体に印加された電場に応じた内部の電子の状態の変化によって前記電気伝導度変化体の電気伝導度の変化を制御するとともに、
前記電気伝導度変化体は、その組成がRFe4-δ(Rは、In,Sc,Y,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu,Ti,Ca,Sr,Ce,Sn,Hfから選ばれる少なくとも1種類の元素、δは0以上0.2以下の実数)で表され、層状三角格子構造を有する化合物からなることを特徴とする電気伝導度制御方法。
産業区分
  • 固体素子
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2009530090thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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