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植物のアルミニウム応答性リンゴ酸輸送体の遺伝子及び当該遺伝子がコードする蛋白質 コモンズ

国内特許コード P110005257
掲載日 2011年8月18日
出願番号 特願2003-057426
公開番号 特開2004-105164
登録番号 特許第3849022号
出願日 平成15年3月4日(2003.3.4)
公開日 平成16年4月8日(2004.4.8)
登録日 平成18年9月8日(2006.9.8)
優先権データ
  • 特願2002-217598 (2002.7.26) JP
発明者
  • 松本 英明
  • 佐々木 孝行
  • 山本 洋子
  • 江崎 文一
  • 且原 真木
出願人
  • 国立大学法人 岡山大学
発明の名称 植物のアルミニウム応答性リンゴ酸輸送体の遺伝子及び当該遺伝子がコードする蛋白質 コモンズ
発明の概要

【課題】植物にアルミニウム応答性リンゴ酸輸送能を付与することができる新規な蛋白質及びそれをコードする遺伝子を提供することが、本発明の課題である。
【解決手段】本発明により、コムギ由来の新規なALMT1-1 遺伝子、及びその遺伝子がコードするALMT1-1 蛋白質が得られた。ALMT1-1 蛋白質は、アルミニウムイオンにより活性化されて、細胞外にリンゴ酸を放出する機能を有する輸送体蛋白質である。リンゴ酸はアルミニウムイオンと錯体を形成してアルミニウムイオンを不活化するために、ALMT1-1 蛋白質は植物のアルミニウム耐性に関与する。よって、ALMT1-1 蛋白質をコードするALMT1-1 遺伝子を用いて、植物にアルミニウムイオン耐性を付与することができると考えられる。
【選択図】    なし

従来技術、競合技術の概要
人口の増加や環境の変化により、将来の食料危機が予想されている。その問題に対応するべく、農業において効率よく作物を生産するための技術開発が求められている。その際に、世界には様々な不良土壌があって植物の生育を阻害していることが問題となる。中でも酸性土壌は農業利用可能地面積の40%を占め、日本を含め、中国、東南アジア、オーストラリア、北米、南米と世界中に広がっている。従って、食料増産を考える上で、酸性土壌における作物生産性を向上させることは重要である。
【0003】
酸性土壌における作物生産性の向上を目指し、コムギ、イネ、オオムギ、トウモロコシなどの主要穀類を中心に、アルミニウム耐性を示す品種選抜と他品種との掛け合わせによる品種改良が行われているが、膨大な時間と手間が必要となる。一方、遺伝子組み換え技術を用いてアルミニウム耐性作物を作出する試みも1例報告されている。これは、土壌菌由来のクエン酸合成酵素をタバコ等の作物に形質導入し、過剰につくられたクエン酸を細胞外に放出させクエン酸とアルミニウムイオンとの錯体を形成させることにより、アルミニウム耐性を獲得させるという方法である。しかし、この手法ではアルミニウムイオンの有無に関わらず植物から常にクエン酸が放出され続けるため、作物の生産性を低下させる可能性が高い。また、土壌微生物の遺伝子を導入した作物を食糧や飼料にすることの安全性が問題となる。さらにこの方法の再現性が問題視されている。
【0004】
酸性土壌における主たる植物生育阻害因子はアルミニウムイオンであることから、アルミニウム耐性遺伝子の検索が進められ、アルミニウム耐性遺伝子の存在が推定されていた。この遺伝子の発現により、コムギはアルミニウムイオンの刺激によって細胞外にリンゴ酸を放出することができると考えられている。リンゴ酸はアルミニウムイオンと錯体を形成してアルミニウムイオンを不活化するために、この遺伝子を有するコムギはアルミニウム耐性となると考えられる。
産業上の利用分野
本発明は、植物のアルミニウム応答性リンゴ酸輸送体の新規な遺伝子であるALMT1-1 遺伝子、及び当該遺伝子がコードするALMT1-1 蛋白質に関する。
特許請求の範囲 【請求項1】 以下の(a)、(b)または(c)に示すアミノ酸配列からなることを特徴とする蛋白質。
(a)配列表の配列番号1に示す、アミノ酸番号1-459 で示されるアミノ酸配列からなることを特徴とする蛋白質。
(b)アルミニウムイオンにより活性化されて、細胞外にリンゴ酸を放出する機能を有する、配列番号1に示すアミノ酸配列の1個又は数個のアミノ酸残基が欠損、置換若しくは付加された蛋白質。
(c)アルミニウムイオンにより活性化されて、細胞外にリンゴ酸を放出する機能を有する、配列番号1に示すアミノ酸配列と95%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなる蛋白質。
【請求項2】 請求項1記載の蛋白質をコードする遺伝子。
【請求項3】 以下の(d)、(e)または(f)に示す塩基配列からなることを特徴とする遺伝子。
)配列表の配列番号2に示す、塩基番号1-1517で示される塩基配列からなることを特徴とする遺伝子。
)アルミニウムイオンにより活性化されて、細胞外にリンゴ酸を放出する機能を有する蛋白質をコードし、配列番号2に示す塩基配列の1個又は数個の塩基が欠損、置換若しくは付加された遺伝子。
(f)アルミニウムイオンにより活性化されて、細胞外にリンゴ酸を放出する機能を有する蛋白質をコードし、配列番号2に示す塩基配列と95%以上の同一性を有する塩基配列からなる遺伝子。
【請求項4】 請求項2又は請求項3記載の遺伝子を植物に導入することにより、植物にアルミニウムイオンに対する耐性を付与した、形質転換植物。
【請求項5】 請求項2又は請求項3記載の遺伝子を植物に導入することにより、植物にアルミニウムイオンに対する耐性を付与する方法。
産業区分
  • 微生物工業
  • 農林
  • 有機化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
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