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試料中の微量元素を測定する方法、微量元素とフッ化物との共沈を抑制する方法 コモンズ

国内特許コード P110005258
掲載日 2011年8月18日
出願番号 特願2003-204828
公開番号 特開2005-049170
登録番号 特許第3755039号
出願日 平成15年7月31日(2003.7.31)
公開日 平成17年2月24日(2005.2.24)
登録日 平成18年1月6日(2006.1.6)
発明者
  • 田中 亮吏
  • 北川 宙
  • 牧嶋 昭夫
  • 中村 栄三
出願人
  • 学校法人岡山大学
発明の名称 試料中の微量元素を測定する方法、微量元素とフッ化物との共沈を抑制する方法 コモンズ
発明の概要

【課題】カルシウムを含む岩石中に微量元素として含まれる、ジルコニウム、ニオブ、ハフニウム、タンタルなどの微量元素の濃度を精度良く分析する方法を提供することが本発明の課題である。
【解決手段】岩石試料にアルミニウムを添加した後に水素酸分解を行うことにより、蛍石の形成を抑制し、よってジルコニウム、ニオブ、ハフニウム、タンタルの共沈を抑制することにより、上記の微量元素を正確に測定することが可能となった。
【選択図】 図2

従来技術、競合技術の概要
従来、岩石および鉱物試料に含まれる微量元素の定量分析を行う方法として、一般的には、岩石試料をフッ化水素酸或いはフッ化水素酸と他の無機酸との混酸を用いて分解し、これを蒸発乾固した後に、フッ化水素酸或いは他の無機酸等で溶解し、この溶解液に含まれる上記元素を、ICP(Inductively Coupled Plasma=誘導結合プラズマ)質量分析装置等によって分析する方法が用いられている(例えば、非特許文献1、公開特許公報1,2参照)。
【0003】
フッ化水素酸を用いて珪酸塩鉱物を分解する際は、100℃程度に加熱する加熱分解法か、超音波浴槽内で振動分解する超音波分解法が一般的に行われている。しかしながら、フッ化水素酸には難溶性である鉱物、例えばスピネルやジルコン、が含まれている場合は、分解時に試料を耐酸性外筒付きテフロン[デュポン(株)社登録商標]製の密封容器などを用い、加圧下で酸に分解させる酸加圧分解法が用いられている(例えば、非特許文献2参照)。
【0004】
ICP質量分析装置で微量元素を分析する際には、あらかじめ濃度が既知の標準溶液を利用した検量線法が一般的に用いられている。また、同位体希釈法を用いることにより、より高精度の分析結果が得られることが知られている(例えば、非特許文献1および2参照)。
【0005】
ICP質量分析装置によって微量元素を分析する際、試料に含まれる主成分元素による分析目的微量元素への干渉効果を軽減する為に、測定溶液を十分に希釈する必要がある。しかしながら、試料中の分析目的元素濃度が極微量の場合、希釈率を増大しすぎると十分な測定感度が得られなくなる。
【0006】
そこで、ジルコニウム、ニオブ、ハフニウム、タンタルなど、フッ素と容易に錯体を形成する元素については、フッ化化合物を形成することにより、主成分元素組成をフッ素化合物として沈殿させ、且つ、溶液中に含まれるこれらの元素濃度を軽減させない方法が有効且つ簡便な方法として用いられている(例えば、非特許文献1参照)。
【0007】
一方、石灰岩や苦灰岩などのカルシウムに富んだ岩石試料中のジルコニウム、ニオブ、ハフニウム、およびタンタルをICP質量分析装置で分析した場合、他の分析法、例えば、蛍光X線分析法や放射化分析法で得られた値と有意の違いが見られ、正確な分析方法が確立していないことが問題となっている(例えば、非特許文献3参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開平9-257669
【特許文献2】
特開2002-340803
【非特許文献1】
A. Makishima et al.(1999) Determination of zirconium, niobium, hafnium and tantalum at ng g-1 levels in geological materials by direct nebulisation of sample HF solution into FI-ICP-MS Geostandards Newsletter, vol.23, p.7-20.
【非特許文献2】
C. Vandecasteele and C. B. Block (1993) Modern Methods for Trace Element Determination. John Wiley & Sons Ltd.
【非特許文献3】
D. Ionov and R. E. Harmer (2002) Trace element distribution in calcite-dolomite carbonatites from Spitskop: inferences for differentiation of carbonatite magmas and the origin of carbonates in mantle xenoliths. Earth and Planetary Science Letters, vol. 198, p495-510.
産業上の利用分野
本発明は、カルシウムを含む岩石或は鉱物中に含まれる微量元素である、ジルコニウム、ニオブ、ハフニウム、およびタンタルを精度良く測定するための分析方法に関するものである。
特許請求の範囲 【請求項1】カルシウムを含む試料中に含まれる微量元素を測定するために、当該サンプルにアルミニウムを添加し、その後にフッ化水素酸又はフッ化水素酸と他の無機酸との混酸中で処理する過程から成ることを特徴とする、試料中の微量元素を測定する方法。
【請求項2】前記微量元素が、ジルコニウム、ニオブ、ハフニウムおよびタンタルから成る群から選択されたことを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項3】試料にアルミニウムが添加された混合物中における、Al/(Ca+Al)モル濃度比が0.6以上であることを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項4】アルミニウム添加によりフッ化物の生成が抑制され、よって当該フッ化物と前記微量元素との共沈が抑制されていることを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項5】前記フッ化物が蛍石(CaF2)であることを特徴とする、請求項4記載の方法。
【請求項6】カルシウムを含む試料中に含まれる微量元素を測定するために、当該サンプルにアルミニウムを添加し、その後にフッ化水素酸又はフッ化水素酸と他の無機酸との混酸中で処理する過程から成ることを特徴とする、微量元素とフッ化物との共沈を抑制する方法。
【請求項7】前記微量元素が、ジルコニウム、ニオブ、ハフニウムおよびタンタルから成ることを特徴とする、請求項6記載の方法。
【請求項8】試料にアルミニウムが添加された混合物中における、Al/(Ca+Al)モル濃度比が0.6以上であることを特徴とする、請求項6記載の方法。
【請求項9】アルミニウム添加によりフッ化物の生成が抑制され、よって当該フッ化物と前記微量元素との共沈が抑制されていることを特徴とする、請求項6記載の方法。
【請求項10】前記フッ化物が蛍石(CaF2)であることを特徴とする、請求項9記載の方法。
産業区分
  • 試験、検査
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2003204828thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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