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分光計測方法及び分光計測装置 コモンズ

国内特許コード P110005264
掲載日 2011年8月18日
出願番号 特願2004-232541
公開番号 特開2006-052948
登録番号 特許第4403272号
出願日 平成16年8月9日(2004.8.9)
公開日 平成18年2月23日(2006.2.23)
登録日 平成21年11月13日(2009.11.13)
発明者
  • 紀和 利彦
  • 塚田 啓二
出願人
  • 学校法人岡山大学
発明の名称 分光計測方法及び分光計測装置 コモンズ
発明の概要

【課題】 測定試料の形状および物性および設置方法を限定せずに、測定試料によって反射したテラヘルツパルスの振幅強度情報と位相情報を含む測定を行う方法および装置の提供する。
【解決手段】 レーザーパルスを用いて発生させたテラヘルツパルス光を測定対象に照射し測定対象から反射する反射光を検出する分光光学系とレーザーを用いて測定対象と分光光学系との相対位置を検出する位置計測装置を備える分光計測装置を構成し、検出した相対位置情報を用いて、分光光学系の遅延装置を補正する。これにより、測定試料の形状および物性および設置方法を限定せずに、測定試料によって反射したテラヘルツパルス光の振幅強度情報と位相情報を含む測定を可能とする。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要


周波数が10GHzから10THz、あるいは、さらにその周波数領域を含む広い周波数領域(テラヘルツ帯域と呼ぶ)の成分を持つ電磁波は、総称してテラヘルツ光とよばれている。特に、パルス状のテラヘルツ光(テラヘルツパルス光と呼ぶ)を用いた時間領域での分光装置やイメージング装置が提案されている。



これらの装置では、テラヘルツパルス光を半導体や誘電体等の各種被測定試料に照射して、被測定試料を透過させるかもしくは被測定試料で反射させた後、そのパルス光の電場強度の時間変化を検出し、フーリエ変換により各周波数の電場強度と位相情報を得る。その結果、例えばフーリエ分光装置では得られない若しくは得ることが難しかった各種被測定試料の物性データを非破壊で得ることが可能となっている。



前記テラヘルツパルス光を用いて試料に関する情報を得るためには、これら試料からの時系列波形に加えて、参照用の時系列波形が必要となる。参照用波形としては、透過型の場合には試料を取り除いたときに検出される波形が用いられ、反射型の場合には反射率が100%とみなせる鏡を試料の代わりに配設して、そのときに検出される波形を用いる。そして、参照用波形もフーリエ変換し、各波長に対する電場の振幅強度と位相情報を得る。試料に対する波形の振幅強度と参照用波形の振幅強度の比から、試料の透過率もしくは反射率が求まり、試料に対する位相と参照用波形の位相から位相差を求めることができることが、「総説-テラヘルツ時間領域分光法-」阪井清美著、分光研究、社団法人日本分光学会、平成13年、第50巻、第6号、pp.261-273(非特許文献1)に記載されている。



透過型の場合には試料位置は位相情報に影響しない。しかし、テラヘルツパルス光が試料を透過することでテラヘルツパルス光の振幅強度が500分の1以下に減衰する試料の測定は不可能もしくは難しい。例えば、高濃度にドープされた半導体試料や、生体の測定は困難である。



反射型の場合には試料位置が位相に影響を与える。そのため、位相情報を利用するためには試料と参照用鏡とを同一位置に配設する必要があった。このときに要求される位置精度は、1THzにおいて数マイクロメートル程度であり、周波数が高くなるほどより高い位置精度が必要とされる。



Measurement of optical properties of
highly doped silicon by terahertz time domain reflection」S.Nashima、外3名、アプライドフィジックスレターズ
(Applied Physics Letters)、(米国)、2001年12月10日、第79巻、第24号、pp.3923-3925(非特許文献2)には、位置精度を必要とせずに位相情報を含む反射型の測定を行う方法として、シリコン板を試料に密着させて設置する方法が記載されている。また、 特開2004-198250号公報(特許文献1)には、試料を平行平板に限定したテラヘルツパルス光を用いた測定方法が記載され、前記反射光の時系列波形に含まれる試料入射面での反射パルス光を参照信号とし、反射光の時系列波形から前記反射パルス光を除いた差分信号を試料信号とし測定を行う方法である。



また、位置ずれの影響を受けにくい方法が国際公開番号WO00/079248(特許文献2)に記載されている。この方法は、可変光遅延器の可動反射部を所定の振動周波数で駆動することによって、振動変化させ、この結果得られる周期的に振動変化する検出信号を、分光処理部のスペクトラムアナライザで周波数分析することで、テラヘルツパルス光の振幅強度の情報を得ている

【特許文献1】特開2004-198250号公報

【特許文献2】国際公開番号WO00/079248

【非特許文献1】「総説-テラヘルツ時間領域分光法-」、阪井清美著、分光研究、社団法人日本分光学会、平成13年、第50巻、第6号、pp.261-273

【非特許文献2】「Measurement of optical properties of highly doped silicon byterahertz time domain reflection」S.Nashima、外3名、アプライドフィジックスレターズ(Applied Physics Letters)、(米国)、2001年12月10日、第79巻、第24号、pp.3923-3925

産業上の利用分野


本発明は、試料により反射されたパルス光を検出して計測を行う時間分解反射測定方法およびテラヘルツ時間分解反射測定装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
テラヘルツ帯域のテラヘルツパルス光を測定試料に照射し、この測定試料からの応答信号を検出して前記測定試料の特性を測定する分光計測方法において、
前記測定試料における前記テラヘルツパルス光の照射面にレーザー光を照射して、前記照射面に対して垂直な軸方向における前記測定試料と分光光学系の相対位置或いは互いに直交する三軸方向における前記測定試料と前記分光光学系の相対位置を検出し、
前記相対位置に基づいて前記応答信号の時間軸を補正することを特徴とする分光計測方法。

【請求項2】
前記応答信号の時間分解測定を行う請求項1に記載の分光計測方法。

【請求項3】
テラヘルツ帯域のテラヘルツパルス光を測定試料に照射し、この測定試料からの応答信号を検出して前記測定試料の特性を測定する分光計測装置において、
前記測定試料に対して分光光学系を配置し、前記測定試料における前記テラヘルツパルス光の照射面にレーザー光を照射して、前記照射面に対して垂直な軸方向における前記分光光学系と前記測定試料の相対位置或いは互いに直交する三軸方向における前記分光光学系と前記測定試料の相対位置を検出する位置計測手段を備えることを特徴とする分光計測装置。

【請求項4】
前記応答信号の時間分解測定を行う請求項に記載の分光測定装置。

【請求項5】
前記位置計測手段は、レーザー光を用いたレーザー位置センサーである請求項3又は4に記載の分光計測装置。

【請求項6】
前記分光光学系には、前記パルス光の遅延手段が具備され、この遅延手段による前記パルス光の遅延量を前記相対位置に基づいて導出する請求項のいずれかに記載の分光計測装置。

【請求項7】
前記パルス光を放射するテラヘルツパルス光発生素子が設置される請求項のいずれかに記載の分光計測装置。

【請求項8】
前記分光光学系と前記位置測定手段を函体に収納し、この函体を移動自在にする可動手段が付設される請求項のいずれかに記載の分光計測装置。

【請求項9】
前記函体の外部にレーザーパルス光発生器が設置され、このレーザーパルス光発生器と前記函体が光ファイバーで接続される請求項に記載の分光計測装置。

【請求項10】
前記相対位置に基づいて前記測定試料のずれを補正する駆動手段が設置される請求項に記載の分光計測装置。
産業区分
  • 測定
  • 試験、検査
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2004232541thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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