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振動体観察装置、声帯観察装置及び声帯観察プログラム コモンズ

国内特許コード P110005281
掲載日 2011年8月18日
出願番号 特願2005-236790
公開番号 特開2007-050077
登録番号 特許第3882088号
出願日 平成17年8月17日(2005.8.17)
公開日 平成19年3月1日(2007.3.1)
登録日 平成18年11月24日(2006.11.24)
発明者
  • 出口 真次
  • 鷲尾 誠一
出願人
  • 学校法人岡山大学
発明の名称 振動体観察装置、声帯観察装置及び声帯観察プログラム コモンズ
発明の概要


【課題】 病変を生じたこと等によって複数の振動部分を有する声帯の振動を、簡易な操作で、複数の振動部分を一度に、詳細に観察できる、小型軽量安価の声帯観察装置の提供。
【解決手段】 音声検出手段3によって検出した音声に含まれる被験者1の声帯2の複数の基本振動数を検出するための振動数検出手段10と、検出した複数の基本振動数の各々について当該基本振動数と異なる周波数を生成する信号生成手段10と、生成した各信号に基づいて発光し、声帯2のうち当該周波数に対応する基本振動数で振動する各振動部を照らす光源21、22と、光源21、22の発光によって照らされる各振動部を撮影する撮影手段5と、撮影された画像を出力する出力手段10とを有する声帯観察装置100。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要


人が発する声は声帯の振動によって生じていることはよく知られており、成人男性の場合では基本となる周波数として110~150Hz、成人女性の場合では基本となる周波数として220~270Hz程度で声帯が振動している。



この声帯に病変等が生じると、病変部分によって振動が阻害されることにより声帯には正常な場合の振動数とは異なる振動数の振動が生じ、二重音声を生ずることが知られている。ただし、この二重音声を耳で聞いて確認できる状態の場合には、声帯に生じた病変がかなり進行しているため、より早期に声帯の振動異常を検出することが求められている。



声帯の振動異常は、基本周波数の検出を行うことによって比較的容易に検出できるが、声帯は100Hz以上の振動数で振動しているので直接的に声帯の振動状態を観察することは不可能であり、初期状態の異常を目視によって確認することも現実的には不可能である。



そこで、一部の施設では高速度カメラを用いて声帯の振動を高速度撮影し、声帯の振動状態をスローモーション映像として表示することにより、声帯の振動異常を目視により確認することが行われている。



しかしながら、高速度カメラ及び高速度カメラで撮影した映像の再生装置は高価であって、操作も複雑であるので誰もが扱える装置ではなく、大学病院をはじめとした一部の病院にしか普及していないのが実情である。



一方で、近年においてはインフォームド・コンセプトが重視され、声帯の振動を目視で観察することは、音声障害、声帯疾患の診断に役立つだけでなく、患者等への説明のためにも極めて有用である。



そこで、高速度カメラよりも簡便に、かつ低コストで発声時の声帯の振動状態を観察することが求められている。このような要求に対して、所定の声を発声している状態では、声帯の振動は一定であるという特性を利用して、簡便にスローモーション画像を作成する方法が提案されている。



すなわち、被験者から発せられた音声をマイクロフォンで拾って音声中の基本周波数の信号である音声信号を抽出し、この音声信号の周期よりも少し長い周期のサンプリング信号を生成して、このサンプリング信号に基づくタイミングで発光ダイオードを発光させ、この発光ダイオードの発光のタイミングでCCDカメラにより声帯を逐次撮影することにより声帯の見かけ上の振動速度を低下させて、高速度で撮影することなくスローモーション映像を生成可能とした技術が提案されている(たとえば非特許文献1)。



また、上記の機構において、CCDカメラなどの撮影手段の撮影部と、発光ダイオードなどの照射部を一体化して声帯の撮影を容易に行うことができるようにした装置も知られている(たとえば特許文献1)。



さらに、声帯の撮影でなく、同様に所定の振動数で振動している心臓や、その鼓動の影響を受ける食道等などの振動体の観察に、上記の装置と同様の機構により観察を行う装置も提案されている(たとえば特許文献2)。




【特許文献1】特開2001-78962号公報

【特許文献2】特開平08-160319号公報

【非特許文献1】石丸 正、外4名、「発光ダイオードを用いた喉頭ストロボスコープの試作」、日気食会報、51(4)、2000、pp.335-339

産業上の利用分野


本発明は、声帯などの振動体を観察するための振動体観察装置、声帯観察装置及び声帯観察プログラムに関するものであり、特に、人間の眼では視認できないほどの高振動数で振動している振動体の振動の様子を可視化可能とした振動体観察装置、声帯観察装置及び声帯観察プログラムに関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
少なくとも第1の基本振動数と第2の基本振動数で振動する振動体の前記第1の基本振動数と前記第2の基本振動数とを検出する振動数検出手段と、
前記振動数検出手段で検出した前記第1の基本振動数及び前記第2の振動数と異なる振動数で振動する第1の信号及び第2の信号をそれぞれ生成する信号生成手段と、
前記第1の信号及び前記第2の信号に基づくタイミングで前記振動体を撮影する撮影手段と、
前記撮影手段によって撮影された画像を連続的に表示する表示手段
を備えた振動体観察装置。

【請求項2】
前記信号生成手段は、前記第1の信号の振動数と前記第2の信号の振動数の比率を、前記第1の基本振動数と前記第2の基本振動数の比率と一致させたことを特徴とする請求項記載の振動体観察装置。

【請求項3】
前記撮影手段は、前記第1の信号及び前記第2の信号に基づくタイミングで発光して前記振動体を照らす光源を備えることを特徴とする請求項または請求項に記載の振動体観察装置。

【請求項4】
声帯から発せられた音声に含まれる複数の基本振動数を検出する振動数検出手段と、
前記振動数検出手段で検出した前記複数の基本振動数の各々について当該基本振動数と異なる振動数の信号を生成する信号生成手段と、
前記信号生成手段で生成した各信号に基づくタイミングで前記声帯を撮影する撮影手段と、
前記撮影手段によって撮影された画像を連続的に表示する表示手段
を有する声帯観察装置。

【請求項5】
前記振動数検出手段は、前記音声に含まれるいずれか1つの基本振動を第1の基本振動として検出するとともに、この第1の基本振動よりも振動数の大きい基本振動を第2の基本振動数として検出し、
前記信号生成手段は、前記第1の基本振動数に対応させた第1の信号の振動数と、前記第2の基本振動数に対応させた第2の信号の振動数を生成するとともに、前記第1の信号の振動数と前記第2の信号の振動数の比率を、前記第1の基本振動数と前記第2の基本振動数の比率と一致させたことを特徴とする請求項記載の声帯観察装置。

【請求項6】
前記撮影手段によって撮影された前記画像を前記第1の信号に基づくタイミングで撮影した画像ごと、及び前記第2の信号に基づくタイミングで撮影した画像ごとに抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出した抽出画像を合成する合成手段を有し、
前記表示手段では、前記合成手段によって合成した合成画像を表示することを特徴とする請求項または請求項に記載の声帯観察装置。

【請求項7】
前記撮影手段は、前記第1の信号及び前記第2の信号に基づくタイミングで発光して前記振動体を照らす光源を備えることを特徴とする請求項4~6のいずれか1項に記載の声帯観察装置。

【請求項8】
前記第1の信号に基づくタイミングでの発光は、前記第2の信号に基づくタイミングでの発光と異なる色で発光させていることを特徴とする請求項記載の声帯観察装置。

【請求項9】
前記撮影手段で撮影した前記声帯の画像に基づいて前記光源の光量を算出する光量算出手段と、
前記光量算出手段で算出された前記光源の光量に応じて前記声帯の画像を調整する光量制御手段
を有することを特徴とする請求項記載の声帯観察装置。

【請求項10】
振動数検出手段が1つの基本振動数しか検出できなかった場合には、この基本振動数を第1の基本振動数として、前記信号生成手段では前記第1の基本振動数に対応させた第1の信号のみを生成し、この第1の信号に基づくタイミングで前記撮影手段では前記声帯を撮影するようにしたことを特徴とする請求項記載の声帯観察装置。

【請求項11】
声帯から発せられる音声に基づいて前記声帯を観察するための信号を生成し、この信号に基づいて撮影した前記声帯の画像を出力させることを、コンピュータに実行させる声帯観察プログラムであって、
コンピュータを、
前記声帯から発せられた音声に含まれる複数の基本振動数を検出する振動数検出手段と、
前記振動数検出手段で検出した前記複数の基本振動数の各々について当該基本振動数と異なる振動数の信号を生成する信号生成手段と、
前記信号生成手段で生成した各信号に基づいて前記声帯を撮影する撮影手段で前記声帯の撮影を行う撮影制御手段と、
前記撮影制御手段で撮影された画像を表示手段に連続的に表示させる表示駆動手段
として機能させる声帯観察プログラム。

【請求項12】
前記振動数検出手段は、前記音声に含まれるいずれか1つの基本振動を第1の基本振動として検出するとともに、この第1の基本振動よりも振動数の大きい基本振動を第2の基本振動数として検出し、
前記信号生成手段は、前記第1の基本振動数に対応させた第1の信号の振動数と、前記第2の基本振動数に対応させた第2の信号の振動数を生成するとともに、前記第1の信号の振動数と前記第2の信号の振動数の比率を、前記第1の基本振動数と前記第2の基本振動数の比率と一致させたことを特徴とする請求項11記載の声帯観察プログラム。
産業区分
  • 治療衛生
  • 光学装置
  • テレビ
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2005236790thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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