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外耳道再建用成形品及びその製造方法 コモンズ

国内特許コード P110005290
掲載日 2011年8月18日
出願番号 特願2005-321520
公開番号 特開2007-125252
登録番号 特許第4599563号
出願日 平成17年11月4日(2005.11.4)
公開日 平成19年5月24日(2007.5.24)
登録日 平成22年10月8日(2010.10.8)
発明者
  • 武田 靖志
出願人
  • 学校法人岡山大学
発明の名称 外耳道再建用成形品及びその製造方法 コモンズ
発明の概要

【課題】 手術操作が容易で、骨形成及び周辺組織への生着性が良好な、外耳道再建用成形品を提供すること。
【解決手段】 コラーゲンと骨形成因子との組成物からなる外耳道再建用成形品10を用いることによって外耳道1を再建することができる。特に、コラーゲンと骨形成因子を含有する溶液から溶媒を除去することによって固形物を得てから、該固形物を圧縮して成形し、円筒又は円筒の一部分からなる形状に成形することが好ましい。一方の端部近傍に、円筒の内側に向けて立設された鼓膜裏面側補強部13を設けることで、鼓膜3の内陥を防止することができる。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要


中耳の手術においては、視野や操作スペースを確保するために外耳道の一部を削除する場合があり、それにより欠損した外耳道を再建することが望まれている。また、先天性外耳道閉鎖症などに対しては外耳道を新たに形成することも望まれている。このような場合に、外耳道再建用の材料として様々なものが提案されている。例えば、軟骨板、側頭骨骨片、側頭骨骨パテなどの自家材料が使用されたり、ヒドロキシアパタイトやコラーゲンスポンジなどの人工材料が使用されたりしている。また、これらの材料が組み合わせられて使用されることもある。しかしながら、自家材料は採取が困難な場合があるし、材料の調製操作や充填操作が困難な場合もある。一方、人工材料の場合には、組織親和性に問題を有する場合が多い。そして従来のこれらの材料では、いずれも外耳道の形態維持が容易ではなく、異物反応の出現も認められた。したがって、より使いやすく確実に外耳道を再建できる材料が求められている。



近年では、人工材料に対してサイトカインを配合した組成物を用いて、人体組織の修復を行う手法が提案されている。例えば、特許文献1には、哺乳動物の非関節性軟骨組織における欠損位置を修復するための方法であって、生体適合性で生体再吸収性のキャリア中の骨形成タンパク質を該欠損位置に提供し、それにより機能的置換軟骨組織の形成を誘導する工程を包含する方法が記載されている。そして、前記キャリアとしてコラーゲンを使用する場合や、修復すべき軟骨組織が耳の軟骨組織である場合も例示されている。しかしながら、特許文献1に記載された方法は、軟骨内骨化によって軟骨組織を修復するものであり、繊維性骨化によって骨組織を修復することに関する記載はなされていない。



非特許文献1には、rhBMP-2(recombinant human Bone Morphogenetic Protein-2)とコラーゲンからなる組成物を用いて耳小骨を再生する方法が記載されている。当該文献には、rhBMP-2とコラーゲンを含有する水溶液を冷凍乾燥してから圧縮してペレット状に成形したものを中耳腔の中に導入することで、耳小骨が再生されることが記載されている。また、非特許文献2には、rhBMP-2とコラーゲンからなる組成物のペレットを乳突洞に充填することによって、乳突洞を閉塞できることが記載されている。しかしながら、外耳道の再建に際しては、皮膚、鼓膜、外耳道という異なる組織と生着せねばならず、しかも円筒状の形状を形成しなければならないという要請があり、非特許文献1あるいは2の記載に基づいて、容易に外耳道再建の手段に想到できるものではない。




【特許文献1】特表2002-526167号公報

【非特許文献1】武田靖志、外9名、「rhBMP-2/コラーゲン組成物を用いたラット耳小骨の再生(Regeneration of rat auditory ossicles using recombinant human BMP-2/collagen composites)」、Journal of Biomedical Materials Research、Wiley Periodicals, Inc.、2005年3月、73A、p.133-141

【非特許文献2】西崎和則、外7名、「BMP-2/コラーゲン組成物による乳突洞充填:組織再生工学を用いた実験的研究(Mastoid obliteration by BMP-2/collagen composites:An experimental study using tissue engineering)」、American Journal of Otolaryngology、Elsevier Science、2003年、24、p.14-18

産業上の利用分野


本発明は、手術において使用される外耳道再建用成形品、特にコラーゲンと骨形成因子との組成物からなる外耳道再建用成形品に関する。また、そのような外耳道再建用成形品の製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
コラーゲンと骨形成因子との組成物からなる外耳道再建用成形品であって;
前記成形品が、円筒又は円筒の一部分からなる形状に成形されてなり、
前記円筒又は円筒の一部分の、一方の端部が斜めに切断されており、その切断面が円筒の回転軸となす角度θが10~75度であり、
前記一方の端部近傍に、円筒の内側に向けて立設された鼓膜裏面側補強部を有し、かつ、
前記鼓膜裏面側補強部が、鼓膜の上側に接触する位置に設けられていることを特徴とする外耳道再建用成形品。

【請求項2】
前記コラーゲンがアテロコラーゲンである請求項1記載の外耳道再建用成形品。

【請求項3】
前記骨形成因子がBMP-2である請求項1又は2記載の外耳道再建用成形品。

【請求項4】
前記コラーゲン100重量部に対する前記骨形成因子の配合量が0.0001~1重量部である請求項1~3のいずれか記載の外耳道再建用成形品。

【請求項5】
前記成形品において、内径が5~20mm、円筒の回転軸方向の長さが10~35mm、厚みが0.5~5mmである請求項1~4のいずれか記載の外耳道再建用成形品。

【請求項6】
前記一方の端部に、円筒の内側に向けて立設された鼓膜裏面側補強部を有する請求項1~5のいずれか記載の外耳道再建用成形品。

【請求項7】
前記一方の端部から少し離れた位置に、円筒の内側に向けて立設された鼓膜裏面側補強部を有する請求項1~5のいずれか記載の外耳道再建用成形品。

【請求項8】
コラーゲンと骨形成因子を含有する溶液から溶媒を除去することによって固形物を得てから、該固形物を圧縮して成形することを特徴とする請求項1~のいずれか記載の外耳道再建用成形品の製造方法。
産業区分
  • 治療衛生
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2005321520thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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