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傾斜地利用型環境調節システム コモンズ 実績あり

国内特許コード P110005301
掲載日 2011年8月18日
出願番号 特願2006-194298
公開番号 特開2008-020160
登録番号 特許第5087766号
出願日 平成18年7月14日(2006.7.14)
公開日 平成20年1月31日(2008.1.31)
登録日 平成24年9月21日(2012.9.21)
発明者
  • 米谷 俊彦
  • 田中丸 重美
  • 宮下 晃一
出願人
  • 国立大学法人 岡山大学
発明の名称 傾斜地利用型環境調節システム コモンズ 実績あり
発明の概要

【課題】電力等のエネルギーの供給を全く不要として、省エネルギーの要請に沿うとともに、電力等のエネルギーの供給が困難な山間地等でも利用可能とすることにある。
【解決手段】傾斜地Gにその斜面に沿って埋設されて地温により冷却される一または複数本の地中流路1と、前記地中流路の上端部に接続された外気取り入れ口3と、構造物VHの内部空間に設けられて前記地中流路の下端部に接続された空気吐出口5と、を具え、前記地中流路1内の空気がその地中流路で冷却されてその地中流路内を下降流動して前記空気吐出口5から前記構造物VHの内部空間に吐出され、その地中流路1内の空気の下降流動に伴って前記外気取り入れ口3から外気がその地中流路内に取り入れられることを特徴とする傾斜地利用型環境調節システムである。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


従来の環境調節システムは通常、ポンプにより水等の冷媒を凝縮器と蒸発器との間で循環させ、冷房の際は、蒸発器での液状冷媒の蒸発により空気中の熱を奪って冷気を作り、その冷気を送風機で室内に送り、蒸発した冷媒(冷媒蒸気)は凝縮器で外気に熱を放出して液化冷媒に戻るというサイクルを行い、逆に暖房の際は、凝縮器での冷媒蒸気の液化により熱を空気中に放出して暖気を作り、その暖気を送風機で室内に送り、液化した冷媒は蒸発器で外気により暖められて冷媒蒸気に戻るというサイクルを行う。



かかる環境調節システムは、冷媒の循環のためにモータ等でポンプを作動させる必要があるとともに、冷気や暖気を送風機で室内に送る必要があるため、電力等の作動エネルギーの供給が不可欠であり、それゆえ近年の省エネルギーの要請に沿うものとは言えず、また、電力等の作動エネルギーの供給が困難な山間地等では利用できないという不都合がある。



ところで近年、自然エネルギーとしての地熱を利用した環境調節システムが提案されている(特許文献1参照)。この環境調節システムは、地中に熱交換パイプを鉛直に埋設し、この熱交換パイプの上端開口部を建物の床板の蓄熱室内に設け、この蓄熱室から建物の天井裏まで立設した通気パイプを天井下で開口させるとともに、その通気パイプ内に電動ファンを設けたものであり、夏期の冷房の際は、電動ファンで蓄熱室から冷気を吸い上げて天井下から室内に送るとともに、その吸い上げによる減圧で、地中で冷やされた熱交換パイプ内の冷気を吸い上げて蓄熱室に補充し、逆に冬期の暖房の際は、電動ファンで蓄熱室に天井下から吸い込んだ室内の空気を送り、その増圧で蓄熱室内の空気を、地中で暖められた熱交換パイプ内に通して暖めてから室内に送っている。



また近年、自然エネルギーとしての地熱と太陽熱とを利用した環境調節システムも提案されている(特許文献2参照)。この環境調節システムは、地中に熱交換パイプを水平に埋設し、この熱交換パイプの一端を外気に開放するとともに他端を切換弁を介して建物内への通気パイプに接続し、さらに建物外に太陽光によって暖められるソーラーウォールを設け、このソーラーウォールを前記切換弁を介して建物内への通気パイプに接続し、この通気パイプ内に電動ファンを設けたものであり、夏期の冷房の際は、地中で冷やされた熱交換パイプを切換弁で通気パイプに接続して電動ファンで熱交換パイプ内の冷気を室内に送り、また冬期の暖房の際は、ソーラーウォールを切換弁で通気パイプに接続して電動ファンでソーラーウォール内の暖気を室内に送っている。



そして従来、自然エネルギーとしての地熱と太陽熱とを利用した他の環境調節システムも提案されている(特許文献3参照)。この環境調節システムは、地中に熱交換パイプを埋設し、この熱交換パイプの一端を外気に開放するとともに他端を建物内へ導き、また建物の屋根上に太陽光によって暖められるダクトを傾斜させて設け、このダクトの一端を外気に開放するとともに他端を建物内へ導いたものであり、このシステムでは、夏期の冷房の際に、屋根上のダクト内で暖められた空気を外気に放出することで建物内の空気をそのダクト内に吸出し、これによる減圧で、地中で冷やされた熱交換パイプ内の冷気を吸い出して建物内に送っている。

【特許文献1】特開2005-201463号公報

【特許文献2】特開2005-221101号公報

【特許文献3】特開昭60-185032号公報

産業上の利用分野


本発明は、自然エネルギーを利用することでシステムの作動エネルギーの供給を不要とした傾斜地利用型環境調節システムに関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
傾斜地にその斜面に沿って埋設されて地温により冷却される一または複数本の地中流路と、
前記地中流路の上端部にそれぞれ接続され、かつ、外気に開口された一または複数の外気取り入れ口と、
構造物の内部空間に設けられて前記地中流路の下端部にそれぞれ管路を介して接続された一または複数の空気吐出口と、
を具え、
前記外気取り入れ口と前記空気吐出口とに高度差があり、
前記地中流路内の空気がその地中流路で冷却されてその地中流路内を下降流動して前記空気吐出口から前記構造物の内部空間に吐出され、その地中流路内の空気の下降流動に伴って前記外気取り入れ口から外気がその地中流路内に取り入れられることを特徴とする、傾斜地利用型環境調節システム。

【請求項2】
傾斜地にその斜面に沿って埋設されて地温により加温される一または複数本の地中流路と、
前記地中流路の下端部にそれぞれ接続され、かつ、外気に開口された一または複数の外気取り入れ口と、
構造物の内部空間に設けられて前記地中流路の上端部にそれぞれ管路を介して接続された一または複数の空気吐出口と、
を具え、
前記外気取り入れ口と前記空気吐出口とに高度差があり、
前記地中流路内の空気がその地中流路で加温されてその地中流路内を上昇流動して前記空気吐出口から前記構造物の内部空間に吐出され、その地中流路内の空気の上昇流動に伴って前記外気取り入れ口から外気がその地中流路内に取り入れられることを特徴とする、傾斜地利用型環境調節システム。

【請求項3】
蓄熱体により冷却される気流加速流路を具えることを特徴とする、請求項1記載の傾斜地利用型環境調節システム。

【請求項4】
前記地中流路の一部は、前記気流加速流路を形成することを特徴とする、請求項3記載の傾斜地利用型環境調節システム。

【請求項5】
太陽光により加熱される気流加速流路を具えることを特徴とする、請求項1または2記載の傾斜地利用型環境調節システム。

【請求項6】
前記気流加速流路は、太陽光により加熱される蓄熱体で加熱されることを特徴とする、請求項5記載の傾斜地利用型環境調節システム。

【請求項7】
前記構造物は、植物を栽培するためのものであることを特徴とする、請求項1から6までの何れか記載の傾斜地利用型環境調節システム。

【請求項8】
前記空気吐出口は、前記構造物の内部空間に設けられる代わりに所定の開放空間に配置されて、前記地中流路の上端部に接続されていることを特徴とする、請求項1または2記載の傾斜地利用型環境調節システム。
産業区分
  • 加熱冷却
  • 省エネルギー
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2006194298thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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