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音声の基本周波数検出方法及び声帯特性評価装置 コモンズ

国内特許コード P110005302
掲載日 2011年8月18日
出願番号 特願2006-195271
公開番号 特開2008-026357
登録番号 特許第3887691号
出願日 平成18年7月18日(2006.7.18)
公開日 平成20年2月7日(2008.2.7)
登録日 平成18年12月8日(2006.12.8)
発明者
  • 出口 真次
出願人
  • 学校法人岡山大学
発明の名称 音声の基本周波数検出方法及び声帯特性評価装置 コモンズ
発明の概要


【課題】口腔内の圧力変化に対する音声の基本周波数の変化率計測及び算出を自動的に行わせることにより、変化率の算出の高速化及び算出された変化率の信頼性の向上を図った声帯特性評価装置及び音声の基本周波数検出方法を提供する。
【解決手段】被験者が口に銜えるマウスピースと、このマウスピースに装着した開閉弁と、マウスピース内の圧力を検出して電気信号として出力する圧力センサと、電気信号から、音声の基本周波数と、マウスピース内の圧力とを算出するとともに、開閉弁で呼気の放出量を抑制した際におけるマウスピース内の圧力変化に対する基本周波数の変化率を算出する解析部と、所定周波数の基準音を出力する基準音出力部とを備え、解析部は、基準音に基づいて基本周波数を検出するとともに、所定のタイミングで開閉弁を閉じることによりマウスピースの圧力を上昇させた際の音声の基本周波数の変化を検出して声帯の振動状態を検出する。
【選択図】図2

従来技術、競合技術の概要


従来、声帯周辺に生じた病変を検出する方法としては、声帯の振動状態を高速度カメラで撮影してスローモーション再生することにより振動状態を目視により確認して、病変の有無を判定する方法が用いられているが、他の方法として音声の周波数変動を利用して声帯の振動状態を検出する方法も提案されている。



特に、口腔内の圧力が高まった際には、声帯に作用する圧力が高まることによって声帯の振動数が変動し、音声の周波数が変動することが知られており、この周波数が変動は声帯及び声帯近傍の部位の硬さの影響を受けているものと考えられている。



そこで、口腔内の圧力を異ならせて声帯に圧力を作用させた際に生じる音声の周波数変化から、声帯及び声帯近傍の部位の硬さを非侵襲的に診断・計測・評価して、声帯周辺に病変などによる異常が生じていないかを検出しようとするものである。



具体的には、被験者が開閉弁及び圧力センサ付きのマウスピースを口に銜え、また、被験者の喉元にはマイクを装着して、マウスピースを銜えたまま被験者が例えば「あー」という音声を発している際にマウスピースに設けた開閉弁を閉じて口腔内の圧力を高め、開閉弁を閉じる前から開閉弁を閉じた後までのマウスピース内の圧力変化と音声の周波数変化を圧力センサとマイクで計測し、圧力変化に対する音声の基本周波数の変化率を周波数ごとに算出して、この変化率の周波数依存性から声帯の異常を検出するものである(例えば、非特許文献1参照。)。



一方、本発明者は、前述したように声帯に圧力を作用させることにより音声の周波数が変化することを数学モデルに基づいて検証した。すなわち、肺は一定総圧の圧力容器、気管支及び気管は一定断面積の剛体管、声道は断面積が流れ方向に一次元的に変化する変断面管に置き換えるとともに、声帯は弾性膜で覆われた分布非線形バネ・減衰器系で近似した数学モデルを想定し、数値解析を行うことにより、この数学モデルが実際の声帯の動きを正しく反映していることが確認された(例えば、非特許文献2参照。)。

【非特許文献1】「Relationship between transglottal pressure and fundamentalfrequency of phonation, with effects of dehydration produced by atropine, in healthy volunteers」K. Tanaka, K. Kitajima, H. Tanaka, Annals of Otology, Rhinology & Laryngology, 110, 1066-1071, 2001.

【非特許文献2】「声の基本振動数への声門上下圧力差の影響」松崎、出口、山内、池田、2001年日本機械学会年次大会講演論文集

産業上の利用分野


本発明は、被験者が発した音声から基本周波数を検出し、この基本周波数の変動を検出することにより声帯の振動状態を検出する声帯特性評価装置及び音声の基本周波数検出方法に関するものであり、特に、声帯特性評価装置では、口腔内の圧力変化に対する所定の基本周波数の音声の変化率、及びこの変化率の周波数依存性を検出することにより声帯及びその周縁部位の異常を検出可能としているものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
被験者が口に銜える筒状のマウスピースと、
前記マウスピースに装着して、発声にともなって前記マウスピース内に吐出された呼気の前記マウスピースからの放出を抑制する開閉弁と、
前記マウスピース内の圧力を検出して電気信号として出力する圧力センサと、
前記電気信号から、前記音声の基本周波数と、前記マウスピース内の圧力とを算出するとともに、前記開閉弁で呼気の放出量を抑制した際における前記マウスピース内の圧力変化に対する前記周波数の変化率を算出する解析部と、
所定周波数の基準音を出力する基準音出力部と
により声帯の振動状態を検出する声帯特性評価装置における音声の基本周波数検出方法であって、
前記基準音に基づいて前記被験者が発声した音声をサンプリングして周波数によるスペクトル曲線を抽出するステップと、
このスペクトル曲線のうち、前記基準音の周波数の前後所定周波数内に存在するピークの周波数を基本周波数とするステップと
により前記解析部で基本周波数を検出する音声の基本周波数検出方法。

【請求項2】
被験者が口に銜える筒状のマウスピースと、
前記マウスピースに装着して、発声にともなって前記マウスピース内に吐出された呼気の前記マウスピースからの放出を抑制する開閉弁と、
前記マウスピース内の圧力を検出して電気信号として出力する圧力センサと、
前記電気信号から、前記音声の基本周波数と、前記マウスピース内の圧力とを算出するとともに、前記開閉弁で呼気の放出量を抑制した際における前記マウスピース内の圧力変化に対する前記周波数の変化率を算出する解析部と、
所定周波数の基準音を出力する基準音出力部と
を備え、
前記解析部は、前記基準音出力部から出力された前記基準音に基づいて前記被験者が発声した音声の基本周波数を前記基準音の周波数に基づいて検出するとともに、この基本周波数の変動が所定値よりも小さくなったことを検出して前記開閉弁を閉じる操作を行わせる操作用信号を出力し、この操作用信号に基づいて前記開閉弁を閉じさせることにより前記マウスピース内の圧力を上昇させて、この圧力変化における前記基本周波数の変化率を算出して声帯の振動状態を検出する声帯特性評価装置。

【請求項3】
前記解析部は、前記電気信号から音声の強度を計測し、この強度の変動が所定値よりも大きい場合には、前記操作用信号の出力を禁止していることを特徴とする請求項2記載の声帯特性評価装置。

【請求項4】
前記解析部は、異なる基本周波数の音声における前記基本周波数の変化率をそれぞれ算出し、前記基本周波数の変化率の変化曲線を算出する変化曲線算出手段を有することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の声帯特性評価装置。

【請求項5】
前記解析部は、基準となる変化曲線からの前記変化曲線のズレを算出するズレ算出手段と、このズレ算出手段で算出された値に基づいて前記ズレの発生原因を推定する原因推定手段を有することを特徴とする請求項4記載の声帯特性評価装置。

【請求項6】
前記解析部は、基準となる複数の変化曲線パターンを記憶したテーブルを備え、このテーブルに記憶された前記変化曲線パターンのうち、前記変化曲線算出手段で算出された前記変化曲線と近似する前記変化曲線パターンを特定し、この前記変化曲線パターンから前記被験者の状態を推定する状態推定手段を有することを特徴とする請求項4記載の声帯特性評価装置。
産業区分
  • 電子応用機器
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2006195271thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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