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動脈硬化の検査方法 コモンズ

国内特許コード P110005318
掲載日 2011年8月18日
出願番号 特願2006-330367
公開番号 特開2008-143802
登録番号 特許第4581094号
出願日 平成18年12月7日(2006.12.7)
公開日 平成20年6月26日(2008.6.26)
登録日 平成22年9月10日(2010.9.10)
発明者
  • 綾田 潔
  • 横田 憲治
  • 小熊 恵二
出願人
  • 国立大学法人 岡山大学
発明の名称 動脈硬化の検査方法 コモンズ
発明の概要

【課題】動脈硬化の検査方法に関し、従来の検査方法に比べて特異性および感度の高い検査方法を提供する。
【解決手段】HSP60を構成するアミノ酸配列のうち、特に動脈硬化症のマーカーとなりうる抗HSP60ペプチド抗体の抗原エピトープ部分を用いることによる。具体的には、特定のアミノ酸配列からなる抗HSP60抗体に対する抗原性を有するポリペプチドを用いることによる:1)上記アミノ酸配列から選択される10~20アミノ酸残基のポリペプチド;2)上記アミノ酸配列から選択される10~20アミノ酸残基のアミノ酸配列のうち、1個若しくは複数個のアミノ酸が、置換、欠失、付加または挿入されてなるアミノ酸配列。
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


アテローム性動脈硬化症は、狭心症、心筋梗塞および脳梗塞に帰着する多元的な疾病である。生活の欧米化や高齢化社会の到来と、結核などの感染症対策の充実により、動脈硬化を基盤とする病気は、悪性新生物(癌と肉腫)とともに日本では二大国民病のひとつとなり、その対策はきわめて重要である。 厚生省の「人口動態統計」によると、死亡総数に対する死因別の割合は、1位が悪性新生物、2位心疾患、3位脳血管疾患であり、動脈硬化などの血管の障害を共通の基盤とする心疾患と脳血管疾患の割合の合計から考えると、悪性新生物よりもはるかに高い死亡率が認められる。



動脈硬化を基盤とする病気は、心疾患のうちの多くをしめる虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症)や、脳血管疾患の半数をしめる脳梗塞ばかりでなく、動脈硬化性萎縮腎、下腿の壊疽を引き起こす閉塞性動脈硬化症、またまれには虚血性腸炎の原因となり、いずれも死の原因となる重大な病気である。



動脈硬化の部位には、多量の酸化・変性した低比重リポ蛋白(酸化LDL)由来のコレステロールが蓄積していると同時に脂質を多量に取り込んで泡沫化した炎症細胞の一種であるマクロファージも集合しており、動脈硬化の病因として炎症、免疫反応の重要性が指摘されている。



動脈硬化は炎症性疾患であるとの指摘から、近年、動脈硬化の進展に血管の炎症が中心的な役割を担っていることが広く認知されつつある。それに伴い、炎症反応の存在を示す新たな指標として高感度C反応性タンパク質(hsCRP)が注目され、動脈硬化巣の形成と進展にかかわる炎症反応の分子機構の研究は活発な展開を見せている(非特許文献1)。



動脈硬化の疾患モデルとして確立され高脂血症ウサギと心筋梗塞を発症した患者の冠動脈を用いた、CRPと動脈硬化の関係についての報告がある(非特許文献2)。ここでは、動脈硬化の発生頻度と肝臓から分泌されるタンパク質の一種、CRPの分泌量が、強く関連していることが示唆された。



現在は、動脈硬化の進行度や、心筋梗塞、脳梗塞等の合併症に進行しうる危険度を測定する検査方法として、hsCRPが多用される傾向にある。hsCRPは、炎症の急性期に産生されるタンパク質で、動脈硬化により引き起こされる微妙な炎症を検知することにより動脈硬化を検査しようとするものである。しかしながら、炎症を検知するこの方法は、非特異的な炎症反応を検出するため、特に特異度が劣っていた。



アテローム性動脈硬化症の原因については、種々の研究が進められている。この10~20年の間に、アテローム性動脈硬化症と炎症性・免疫のメカニズムが立証されてきた。疫学的研究において、クラミジア・ニューモニエ(C.pneumoniae)、Porphyromonas gingivalis(P.gingivaris)およびサイトメガロウイルス(CMV)のような伝染性の病原体に対するホスト免疫反応が、アテローム性動脈硬化症の原因になるといわれている。例えば、60/65kDa熱ショックタンパク質(HSP60/65)が関係することが報告されている(特許文献1)。また、クラミジア・ニューモニエ感染による動脈硬化について、クラミジア・ニューモニエ由来60kDa熱ショックタンパク質(HSP60)が関連することも報告されている(特許文献2)。しかしながら、これらのタンパク質と動脈硬化の検査結果との関係については明確にはされていなかった。




【非特許文献1】Medical Tribune, Vol.37, No.13, p.54(2004)

【非特許文献2】American Journal of pathology, Vol.167, p.1139-1148(2005)

【特許文献1】特開2005-502583号公開公報

【特許文献2】特開2005-102691号公開公報

産業上の利用分野


本発明は、動脈硬化の新規検査方法に関する。具体的には、60kDa熱ショックタンパク質を構成するアミノ酸配列の一部分からなるペプチドに対する抗体を検出することによる動脈硬化の新規検査方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
配列表の配列番号1に示すアミノ酸配列のうち、N末端から第141位~第160位の領域に示されるアミノ酸配列(Glu Glu Ile Thr Gln Val Ala Thr Ile Ser Ala Asn Ser Asp His Asn Ile Gly Lys Leu)からなることを特徴とする抗HSP60ペプチド抗体に対する抗原性を有するポリペプチド。

【請求項2】
請求項1に記載のポリペプチドを用いることを特徴とする抗HSP60ペプチド抗体の測定方法。

【請求項3】
前記測定方法が、請求項1に記載のポリペプチドを抗原ペプチドとして固相に固定し、該固定した抗原ペプチドと検体中に存在する抗HSP60ペプチド抗体との反応産物を検出することにより抗HSP60ペプチド抗体の測定を行う、請求項2に記載の抗HSP60ペプチド抗体の測定方法。

【請求項4】
請求項2または3に記載の抗HSP60ペプチド抗体の測定方法を用いた動脈硬化の検査方法。

【請求項5】
請求項1に記載のポリペプチドに対する抗体を動脈硬化の疾患マーカーとして検出する動脈硬化の検査方法。

【請求項6】
請求項1に記載のポリペプチドを抗原ペプチドとして固相に固定し、該固定した抗原ペプチドと検体中に存在する抗HSP60ペプチド抗体との反応産物を検出することによる動脈硬化の検査方法。

【請求項7】
請求項1に記載のポリペプチドを含む動脈硬化の検査用試薬またはキット。
産業区分
  • 有機化合物
  • 治療衛生
  • 試験、検査
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
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技術移転に関しては岡山TLOが窓口になります。


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