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Dravet症候群の早期診断を可能にするためのデータを取得する方法及びその利用 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P110005328
掲載日 2011年8月18日
出願番号 特願2007-007449
公開番号 特開2008-173193
登録番号 特許第4461263号
出願日 平成19年1月16日(2007.1.16)
公開日 平成20年7月31日(2008.7.31)
登録日 平成22年2月26日(2010.2.26)
発明者
  • 大守 伊織
  • 大内田 守
  • 大塚 頌子
出願人
  • 国立大学法人 岡山大学
発明の名称 Dravet症候群の早期診断を可能にするためのデータを取得する方法及びその利用 コモンズ 新技術説明会
発明の概要

【課題】本発明は、1歳未満の乳児にも適用可能なDravet症候群の発症の可能性を判定するためのデータを取得する方法、及びその利用を提供する。
【解決手段】Dravet症候群の発症に高い関連性をもつ危険因子であって、1歳未満の乳児においても検出可能な特定の危険因子が資料に含まれるか否かを判定する。これにより、Dravet症候群の発症の可能性を判定するためのデータを、発症早期または難治性経過を示す前の段階に、低コストで、かつ簡便に取得することができる。
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


熱性痙攣は小児の約8%にみられる発症率の高い疾病である。熱性痙攣とは、主に感冒などのウイルス感染や細菌感染などによる38℃以上の発熱に伴って、1~5分間持続する全身の痙攣である。生後6ヶ月から5歳頃までに発症し、大多数の症例は6歳までに治癒する。そのため、積極的な治療を必要としないことが多く、原則として良性疾患である。しかし、1歳未満に発症する熱性痙攣の患者のなかには、熱性痙攣で終始する良性疾患の患者の他に、6歳以降も痙攣が持続する患者や、Dravet症候群(別名:乳児重症ミオクロニーてんかん(Severe Myoclonic Epilepsy in Infancy);SMEIとも称される)という難治てんかん患者が混在している。



Dravet症候群の痙攣は、1歳未満に発症し、平均発症年齢は生後4ヶ月から6ヶ月である。一般に、初発発作は全身性もしくは片側性の強直間代又は間代性けいれんであり、乳幼児期にはけいれん重積状態をきたすことが多い。また、痙攣発作は発熱や入浴によって誘発されやすい。乳幼児期を過ぎると片側性けいれんは減少し、けいれん重積状態もおきにくくなる。



1歳前後から4歳頃までに、痙攣発作に加えてミオクロニー発作が出現する。同時期に約40~90%の患者で非定型欠神発作も出現し、眼瞼、頚部、上肢の微細なミオクロニーを伴うものが多い。非定型欠神発作が数時間から数日間にわたり集積して出現し、体の様々な部位の非同期性、不規則ミオクロニーや四肢のトーヌスの上昇を伴った非けいれん性てんかん重積状態が認められることがある。また、脳波上てんかん発射を伴わないミオクロニーも認められ、これは主として四肢遠位部や顔面筋の非同期性不規則ミオクロニーである。複雑部分発作は経過中の様々な時期に出現する。



Dravet症候群の発症前の発達は原則として正常である。歩行は軽度遅れることがあり、有意語はみられるが、文章を話すようになることはほとんどない。歩行の不安定性は持続、又は進行することがある。また、幼児期には多動であることが多い。



脳波は、Dravet症候群の発症時には正常所見を示す。1~2歳頃から徐波化が明らかになり、中心頭頂部優位ながら広汎性θ活動が認められることが多い。1歳過ぎまでにてんかん発射が検出されるようになる。2.5~4c/sの広汎性棘徐波や多棘徐波が主体であるが、しばしば多焦点性棘波も認められる。また、光過敏性が42~65%、図形過敏性が11~35%に認められる。



また、近年、遺伝子レベルで、Dravet症候群を診断する試みがなされている。例えば、特許文献1及び2には、神経系における電位依存性ナトリウムチャネルα-サブユニットI型遺伝子(SCN1A)の変異が、SMEIに関与することが開示されている。また、SCN1Aの変異を指標として、SMEIを診断できることが開示されている。



また、特許文献3には、神経系における電位型ナトリウムチャネルタイプII遺伝子(SCN2A)の変異が、重篤な知的能力の退行を伴う難治小児てんかんに関与することが開示されている。また、SCN2Aの変異を指標として、重篤な知的能力の退行を伴う難治小児てんかんの素因を有するか否かを診断できることが開示されている。



特許文献4には、GABA受容体γサブユニット遺伝子(GABRG2)の変異が、SMEIに関与することが開示されている。また、GABRG2の変異を指標として、SMEIを診断できることが開示されている。

【特許文献1】特開2004-73058号公報(平成16(2004)年3月11日公開)

【特許文献2】特開2004-329153号公報(平成16(2004)年11月25日公開)

【特許文献3】特開2004-275115号公報(平成16(2004)年10月7日公開)

【特許文献4】特開2005-192411号公報(平成17(2005)年7月21日公開)

産業上の利用分野


本発明は、Dravet症候群の発症の可能性を判定するためのデータを取得する方法及びその利用に関するものであって、特に、1歳未満の乳児にも適用可能なDravet症候群の早期診断を可能にするためのデータを取得する方法及びその利用に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
Dravet症候群の発症の可能性を判定するためのデータを取得する方法であって、
下の(a)~(i)に示される危険因子の保有の有無についての問診結果または検査結果に基づいて、以下の(a)~(i)に示される危険因子のそれぞれに対して設定されたリスクスコアの合計を判定予測スコアとして算出する工程を包含し、
以下の(a)に示される危険因子に対して設定されるリスクスコアを3としたとき、
以下の(b)~(i)に示される危険因子に対して設定されるリスクスコアは、それぞれ、3、3、2、2、2、1、1、1であることを特徴とする方法。
(a)半身痙攣の経験がある
(b)遷延性痙攣の経験がある
(c)発作回数が5回以上ある
(d)熱性痙攣の発症が生後8ヶ月未満である
(e)入浴による痙攣誘発の経験がある
(f)SCN1A遺伝子のトランケーション変異が存在する
(g)部分発作の経験がある
(h)SCN1A遺伝子のミスセンス変異が存在する
(i)ミオクロニー発作の経験がある

【請求項2】
上記(a)~(i)に示される危険因子のうち、上記問診結果または検査結果に含まれる危険因子の数を算出する工程をさらに包含することを特徴とする請求項1に記載の方法。

【請求項3】
Dravet症候群の発症の可能性を判定するためのデータを取得するシステムであって、
問診手段と、
格納手段と、
判定手段と、を備え、
上記問診手段は、以下の(a)~(i)に示される危険因子のうち、少なくとも1つの危険因子について、被験者が該危険因子を保有するか否かを問う問診または検査を行い、問診結果または検査結果が記録された問診結果ファイルを生成し、
上記格納手段は、以下の(a)~(i)に示される危険因子のそれぞれに対して設定されたリスクスコアを格納し、
上記判定手段は、以下の(a)~(i)に示される危険因子のうち、少なくとも1つの危険因子が、上記問診結果ファイルに記録された問診結果または検査結果に含まれるか否かを判定し、かつ、上記格納手段に格納されたリスクスコアを用いて、以下の(a)~(i)に示される危険因子のうち、上記問診結果または検査結果に含まれる危険因子について、それぞれに対して設定されたリスクスコアの合計を判定予測スコアとして算出し、
以下の(a)~(i)に示される危険因子のそれぞれに対して設定されるリスクスコアの相対関係は、
以下の(a)に示される危険因子に対して設定されるリスクスコアを3としたとき、
以下の(b)~(i)に示される危険因子に対して設定されるリスクスコアは、それぞれ、3、3、2、2、2、1、1、1であることを特徴とするシステム。
(a)半身痙攣の経験がある
(b)遷延性痙攣の経験がある
(c)発作回数が5回以上ある
(d)熱性痙攣の発症が生後8ヶ月未満である
(e)入浴による痙攣誘発の経験がある
(f)SCN1A遺伝子のトランケーション変異が存在する
(g)部分発作の経験がある
(h)SCN1A遺伝子のミスセンス変異が存在する
(i)ミオクロニー発作の経験がある

【請求項4】
上記判定手段は、上記(a)~(i)に示される危険因子のうち、上記問診結果または検査結果に含まれる危険因子の数を算出することを特徴とする請求項に記載のシステム。

【請求項5】
請求項3または4に記載のシステムを動作させるためのプログラムであって、コンピュータを上記問診手段および判定手段として機能させるためのプログラム。

【請求項6】
請求項に記載のプログラムが記録されたコンピュータ読取り可能な記録媒体。
産業区分
  • 治療衛生
  • 微生物工業
国際特許分類(IPC)
出願権利状態 権利存続中
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技術移転に関しては岡山TLOが窓口になります。


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