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アミノ酸、ペプチド、蛋白質に脂肪酸を付加する方法 コモンズ

国内特許コード P110005330
掲載日 2011年8月18日
出願番号 特願2007-029960
公開番号 特開2008-193914
登録番号 特許第5261709号
出願日 平成19年2月9日(2007.2.9)
公開日 平成20年8月28日(2008.8.28)
登録日 平成25年5月10日(2013.5.10)
発明者
  • 中西 一弘
  • 今村 維克
  • 今中 洋行
  • 是石 真友子
出願人
  • 国立大学法人 岡山大学
発明の名称 アミノ酸、ペプチド、蛋白質に脂肪酸を付加する方法 コモンズ
発明の概要

【課題】酵素的な手段で、水溶液中でアミノ酸、ペプチド、蛋白質へ脂肪酸を付加する方法を提供することが本発明の課題である。
【解決手段】本発明により、Streptomyces mobaraensis又はStreptomysces luteoreticuliに由来するアシル基転移酵素の存在下で、脂肪酸エステルを、アミノ酸若しくはアミノ酸誘導体、ペプチド若しくはペプチド誘導体、又は蛋白質と酵素反応させることを特徴とする、脂肪酸付加アミノ酸若しくは脂肪酸付加アミノ酸誘導体、脂肪酸付加ペプチド若しくは脂肪酸付加ペプチド誘導体、又は脂肪酸付加蛋白質を作製するが与えられた。
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


これまでは蛋白質、ペプチドやアミノ酸に脂肪酸を付加する方法として、脂肪酸クロライドを用いる化学的な合成方法が報告されている。また酵素的な方法として、酵素のアシラーゼを用い、遊離の脂肪酸とアミノ酸、ペプチド及びバニリルアミンを水/有機溶媒の二相系やグリセリンなどを添加した反応系で合成することも報告されている(非特許文献1、非特許文献2)。なお非特許文献2において、Streptomyces mobaraensis NBRC 13819由来のアシラーゼは、カプサイシン、N-アシルアミノ酸、N-アシルペプチドの加水分解を効率よく触媒するが、この酵素は加水反応の逆反応である脱水縮合反応により、これらの物質の合成反応も触媒することが開示されている。



なおStreptomyces mobaraensis NBRC 13819由来の酵素に関して、Streptomyces mobaraensis NBRC 13819由来の酵素がカプサイシンの加水分解及び合成を触媒すること(特許文献1)、更にはStreptomyces mobaraensis NBRC 13819由来のアミダーゼ様酵素のアミノ酸配列とそれをコードする遺伝子の塩基配列が報告されている(特許文献2)。



加えて、N-ラウロイルL-グルタミン-L-リジンなどのN-脂肪酸ペプチドを、Streptomyces mobaraensis由来の酵素グルタミナーゼを用いて蛋白質に付加することが報告されている(非特許文献3)。また、脂肪酸と蛋白質を無溶媒系あるいはt-ブタノール中で市販のリパーゼを用いて、60℃以上の高温で付加する反応が報告されている(非特許文献4)。




【特許文献1】特開2003-210164号公報

【特許文献2】特開2005-52007号公報

【非特許文献1】E.Wada et al.,J.Am.Oil Chem.Soc.79,41-46(2002)

【非特許文献2】M.Koreishi et al.,J.Agric.Food Chem.54,72-78(2006)

【非特許文献3】E.Wada et al.,Biotechnol.Lett.23,1367-1372(2006)

【非特許文献4】C.Roussel et al.,Oleagineux,Corps Gras,Lipids 4,284-289(1997)

産業上の利用分野


本発明はStreptomyces mobaraensis又はStreptomysces luteoreticuliに由来するアシル基転移酵素を用いて、脂肪酸付加アミノ酸若しくは脂肪酸付加アミノ酸誘導体、脂肪酸付加ペプチド若しくは脂肪酸付加ペプチド誘導体、又は脂肪酸付加蛋白質を作製する方法に関する。更に本発明はStreptomyces mobaraensis又はStreptomysces luteoreticuliに由来するアシル基転移酵素を用いて、β-ラクタム系抗生物質若しくはβ-ラクタム系抗生物質の誘導体、又はカプサイシンの誘導体を作製する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
ストレプトマイセス・モバラエンシス(Streptomyces mobaraensis)またはストレプトマイセス・ルテイレティクリー(Streptomyces luteireticuli)に由来するアシル基転移酵素の存在下で、脂肪酸エステルを、アミノ酸誘導体、ペプチドもしくはペプチド誘導体、またはタンパク質とエステル交換反応をさせることを特徴とする、脂肪酸付加アミノ酸誘導体、脂肪酸付加ペプチドもしくは脂肪酸付加ペプチド誘導体、または脂肪酸付加タンパク質を作製する方法。

【請求項2】
ストレプトマイセス・モバラエンシス(Streptomyces mobaraensis)またはストレプトマイセス・ルテイレティクリー(Streptomyces luteireticuli)に由来するアシル基転移酵素の存在下で、脂肪酸エステルを、β-ラクタム系抗生物質の前駆体もしくはβ-ラクタム系抗生物質の誘導体の前駆体、またはカプサイシンの前駆体もしくはカプサイシンの誘導体の前駆体とエステル交換反応をさせることを特徴とする、β-ラクタム系抗生物質もしくはβ-ラクタム系抗生物質の誘導体、またはカプサイシンもしくはカプサイシンの誘導体を作製する方法。

【請求項3】
前記エステル交換反応が水系で行われることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の方法。

【請求項4】
前記ストレプトマイセス・モバラエンシス(Streptomyces mobaraensis)に由来するアシル基転移酵素が、ストレプトマイセス・モバラエンシス(Streptomyces mobaraensis)NBRC 13819に由来するアシル基転移酵素である請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の方法。

【請求項5】
前記ストレプトマイセス・ルテイレティクリー(Streptomyces luteireticuli)に由来するアシル基転移酵素が、ストレプトマイセス・ルテイレティクリー(Streptomyces luteireticuli)NBRC 13422に由来するアシル基転移酵素である請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の方法。

【請求項6】
前記脂肪酸エステルが脂肪酸メチルエステルである特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の方法。

【請求項7】
前記脂肪酸メチルエステルが、ラウリン酸メチルエステル、ミリスチン酸メチルエステル、n-ヘキサン酸メチルエステル、およびn-オクタン酸メチルエステルからなる群から選択されたことを特徴とする請求項6に記載の方法。

【請求項8】
前記脂肪酸メチルエステルがラウリン酸メチルエステルであることを特徴とする請求項7に記載の方法。

【請求項9】
前記芳香族エステルがフェノキシ酢酸メチルエステル、またはフェノキシ酢酸エチルエステルである特徴とする請求項2に記載の方法。

【請求項10】
前記ペプチドまたはペプチド誘導体が、ジペプチド、およびジペプチドエステルからなる群から選択される請求項1に記載の方法。

【請求項11】
前記ジペプチドエステルがジペプチドメチルエステルである請求項10に記載の方法。

【請求項12】
前記アミノ酸誘導体がアミノ酸のエステルである請求項1に記載の方法。

【請求項13】
前記アミノ酸のエステルがL-アミノ酸またはD-アミノ酸のメチルエステルである請求項12に記載の方法。

【請求項14】
前記タンパク質がリジン残基を有するタンパク質である請求項1に記載の方法。

【請求項15】
前記タンパク質がC末端またはN末端にリジン残基を有するタンパク質である請求項14に記載の方法。

【請求項16】
前記タンパク質がリゾチームである請求項15に記載の方法。

【請求項17】
前記β-ラクタム系抗生物質の前駆体または前記β-ラクタム系抗生物質の誘導体の前駆体が6-アミノペニシラン酸または7-アミノデアセトキシセファロスポラン酸であり、前記β-ラクタム系抗生物質または前記β-ラクタム系抗生物質の誘導体がペニシリンV、ジヒドロペニシリンF、ペニシリンK、またはデアセトキシセファロスポリンVである請求項2に記載の方法。

【請求項18】
前記カプサイシンの前駆体または前記カプサイシンの誘導体の前駆体がバニリルアミンであり、前記カプサイシンまたは前記カプサイシンの誘導体がオクタノイルバニリルアミド、ラウロイルバニリルアミド、またはミリストイルバニリルアミドである請求項2に記載の方法。
産業区分
  • 微生物工業
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
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