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複素環式化合物の製造方法 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P110005383
掲載日 2011年8月18日
出願番号 特願2008-505106
登録番号 特許第5181190号
出願日 平成19年3月9日(2007.3.9)
登録日 平成25年1月25日(2013.1.25)
国際出願番号 JP2007054644
国際公開番号 WO2007105622
国際出願日 平成19年3月9日(2007.3.9)
国際公開日 平成19年9月20日(2007.9.20)
優先権データ
  • 特願2006-066594 (2006.3.10) JP
発明者
  • 高井 和彦
  • 國信 洋一郎
出願人
  • 国立大学法人 岡山大学
発明の名称 複素環式化合物の製造方法 コモンズ 新技術説明会
発明の概要

芳香族イミンとアルデヒドとを反応させる、下記式(III)で示される複素環式化合物の製造方法。

[R、R、R、R、R及びRは水素原子、アルキル基、アリール基等;Xは、O、S、Se又はTe]
これによって、入手容易な原料から短い反応工程でイソベンゾフランやそれに類する化合物を合成することができる。

従来技術、競合技術の概要


長いπ共役系を有する複素環式化合物は、有機電界発光(EL)素子や有機電界効果型トランジスタ(FET)素子、蛍光色素などの材料としての興味がもたれている。そして、そのような複素環式化合物の1つとしてイソベンゾフランやそれに類する化合物などが挙げられる。これまでに、イソベンゾフランやその酸素原子を硫黄原子やセレン原子などに置き換えた化合物を合成する方法がいくつか報告されている。



例えば非特許文献1には、オルトジベンゾイルベンゼンを水素化ホウ素カリウムで還元してから、酸触媒を用いて脱水させて1,3-ジフェニルイソベンゾフランを合成する方法が記載されている。そして、この方法で得られた1,3-ジフェニルイソベンゾフランに対して、五硫化二リンを反応させることで、1,3-ジフェニルベンゾ[c]チオフェン(イソチアナフテン)が得られることも記載されている。非特許文献2には、2,2-ジメチル-1,3-ジフェニルイソインデンを空気中で酸化させて、1,3-ジフェニルイソベンゾフランを合成する方法が記載されている。非特許文献3には、ベンゾフェノントシルヒドラゾンのジリチウム塩に対して、ベンゾイルクロリドを反応させてから、臭化リチウムを反応させて1,3-ジフェニルイソベンゾフランを合成する方法が記載されている。非特許文献4には、イソベンゾフランに対してWoollins reagent([PhP(Se)(μ-Se)])を反応させることによってベンゾ[c]セレノフェン(イソセレナナフテン)を合成する方法が記載されている。



しかしながら、これらの例に示されているように、従来の合成方法では、特殊な原料が必要になることが多かった。したがって、その原料の合成には多段階を必要とし、長時間を要するとともに、製造コストが高かった。また、得られる複素環式化合物の環骨格の任意の位置に置換基を導入することも容易ではなかった。さらに、反応剤の安全性、多量の溶媒の必要性、多量の副生成物の生成などの問題を有する場合も多かった。



非特許文献5においては、イミノ基が結合した芳香環のオルト位のC-H結合をレニウム化合物によって活性化してから、アセチレンと反応させてインデン誘導体を合成する方法や、同様に活性化してからイソシアナートと反応させてフタルイミジン誘導体を合成する方法が、本件出願の発明者らによって既に報告されている。




【非特許文献1】M. P. Cava、外2名、Journal of Organic Chemistry、1960年、第25巻、p.1481-1484

【非特許文献2】E. Johansson、外1名、Journal of Organic Chemistry、1981年、第46巻、p.3752-3754

【非特許文献3】J. T. Sharp、外1名、Tetrahedron Letters、1986年、第27巻、p.869-872

【非特許文献4】A. K. Mohanakrishnan、外1名、Tetrahedron Letters、2005年、第46巻、p.7201-7204

【非特許文献5】Y. Kuninobu、外3名、Journal of the American Chemical Society、2006年、第128巻、p.202-209

産業上の利用分野


本発明は、複素環式化合物、特にイソベンゾフランやそれに類する複素環式化合物を製造する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】 下記式(I)
【化学式1】
[式中、R、R、R及びRは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアリールアルキル基、置換基を有してもよいアリールアルケニル基、置換基を有してもよいアリールアルキニル基、置換基を有してもよいシクロアルキル基、置換基を有してもよい複素環基、保護されていてもよい水酸基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルデヒド基、保護されていてもよいカルボキシル基又はその塩、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルキロキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、アルキルカルボニロキシ基、アリールカルボニロキシ基、保護されていてもよいアミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基、アリールアンモニウム基、保護されていてもよいチオール基、アルキルチオ基、アリールチオ基、保護されていてもよいスルフィン酸基又はその塩、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、保護されていてもよいスルホン酸基又はその塩、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルキルアゾ基、アリールアゾ基、保護されていてもよいリン酸基又はその塩、保護されていてもよい亜リン酸基又はその塩、シアノ基、ニトロ基又はアジド基であり;R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアリールアルキル基、置換基を有してもよいアリールアルケニル基、置換基を有してもよいアリールアルキニル基、置換基を有してもよいシクロアルキル基又は置換基を有してもよい複素環基であり;R、R、R、R、R及びRは、相互に結合して環を形成してもよい。]
で示される化合物と下記式(II)
【化学式2】
[式中、Rは、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよい芳香族複素環基、置換基を有してもよいアリールアルケニル基、置換基を有してもよいアリールアルキニル基、置換基を有してもよいアルケニル基又は置換基を有してもよいアルキニル基であり;Xは、酸素原子、硫黄原子、セレン原子及びテルル原子からなる群から選択される1種である。]
で示される化合物とを反応させることを特徴とする、下記式(III)
【化学式3】
[式中、R、R、R、R、R、R及びXは、上記式(I)及び式(II)と同じ。]
で示される複素環式化合物の製造方法。
【請求項2】 Rが置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよい芳香族複素環基、置換基を有してもよいアリールアルケニル基、置換基を有してもよいアリールアルキニル基、置換基を有してもよいアルケニル基又は置換基を有してもよいアルキニル基である請求項記載の複素環式化合物の製造方法。
【請求項3】 Xが酸素原子である請求項1又は2記載の複素環式化合物の製造方法。
【請求項4】 遷移金属化合物からなる触媒の存在下に反応させる請求項1~のいずれか記載の複素環式化合物の製造方法。
【請求項5】 前記触媒が、周期表第7族、第8族、第9族又は第10族に属する遷移金属化合物である請求項記載の複素環式化合物の製造方法。
【請求項6】 前記触媒がレニウム化合物からなる請求項記載の複素環式化合物の製造方法。
【請求項7】 前記レニウム化合物がレニウム(I)化合物である請求項記載の複素環式化合物の製造方法。
【請求項8】 式(I)で示される化合物に対する、式(II)で示される化合物のモル比(II/I)を1.5以上として反応させる請求項1~7のいずれか記載の複素環式化合物の製造方法。
【請求項9】 生成する水を反応系から除去しながら反応を進行させる、請求項記載の複素環式化合物の製造方法。
産業区分
  • 有機化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2008505106thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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