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表面処理方法及びその装置 コモンズ 新技術説明会 外国出願あり

国内特許コード P110005399
掲載日 2011年8月18日
出願番号 特願2009-531223
登録番号 特許第5219224号
出願日 平成20年9月2日(2008.9.2)
登録日 平成25年3月15日(2013.3.15)
国際出願番号 JP2008065724
国際公開番号 WO2009031517
国際出願日 平成20年9月2日(2008.9.2)
国際公開日 平成21年3月12日(2009.3.12)
優先権データ
  • 特願2007-228276 (2007.9.3) JP
発明者
  • 大橋 一仁
  • 塚本 眞也
  • 長谷川 裕之
出願人
  • 国立大学法人 岡山大学
発明の名称 表面処理方法及びその装置 コモンズ 新技術説明会 外国出願あり
発明の概要

【課題】従来の吸引キャビテーション流を用いた表面処理技術においては、被処理物を入
れるチャンバを幅広にすると、流体の流動状態が安定化せず、また、吸引キャビテーショ
ン流が被処理面に沿って略平行に流れるため、該被処理面に対してキャビテーション気泡
の圧潰衝撃力を十分に作用させることができない、という問題があった。
【解決手段】絞り部27を片端に有する流体供給流路25の周りを略同心状に取り囲むよ
うにして、該流体供給流路25とは前記絞り部27のみを介して連通する流体吸引流路2
6を設け、該流体吸引流路26内の加工液8を吸引手段17で吸引することにより、前記
絞り部27の直下流に前記吸引キャビテーション流5を発生させ、該吸引キャビテーショ
ン流5を被処理面6aに対して略垂直に衝突させることにより、前記被処理面6aに表面
処理を施す。

従来技術、競合技術の概要


従来より、金属材料及び、プラスチック、ガラス、半導体等の非金属材料の表面に対し、研磨等の局部的な材料除去により加工を施し、あるいは圧力をかけて表面に圧縮応力を付与して疲労強度等の材料特性を向上させる表面改質を行い、あるいは付着している不純物を除去して洗浄する等の目的で、キャビテーション気泡を含む高圧の流体の噴流(以下、「噴射キャビテーション流」とする)を被処理物の表面(以下、「被処理面」とする)に向かって激しく噴射し、該被処理面にキャビテーション気泡の圧潰衝撃力を作用させて、前記加工、表面改質、洗浄等の各種処理(以下、「表面処理」とする)を行う技術が知られている。該表面処理技術によると、これまでの、酸化性の強い腐食液を使用するウェットエッチングにおける環境汚染・装置腐食の問題、微細な研磨材等を高圧エアと一緒に強力に吹きつけるブラスト加工における厳しい作業環境・低強度部材への適用の困難性・表面粗化の問題、小さい穴に通した高圧水の噴流によって切断等を行うウォータジェット加工におけるポンプ等の大型化・高価な装置の問題、切削、研削、研磨等の機械加工における複雑な形状への適用困難性の問題等のいずれに対しても、十分に対応することができる。



更に、本発明者等は、鋭意研究した結果、前記キャビテーション気泡を伴った流れを発生させるのに、加工液をポンプで吸引し、この吸引時の加工液の流動を、被加工面上に設けた絞り部によって局部的に制限することにより、該絞り部の下流側にキャビテーションを起こさせ、この際に発生するキャビテーション気泡を含む加工液の流れ(以下、「吸引キャビテーション流」とする)を被加工面に当てる表面処理技術について、開示している(例えば、非特許文献1参照)。該表面処理技術によると、前記噴射キャビテーション流を被加工面に向かって局所的に激しく噴射するこれまでの場合とは異なり、加工液の噴流による過大な局部圧の影響を最小限に止めることができ、被加工面の表面粗さを小さく維持しつつ、高精度で加工を施すことが可能となる。更に、加工液に微粒子を分散混入させることにより、キャビテーション気泡の圧潰衝撃力以外に、該圧潰衝撃力の作用した微粒子が被加工面に激しく衝突する際の衝突力が加わり、被加工面の加工効率を大きく向上させることができる。

【非特許文献1】大橋一仁、外3名「吸引キャビテーション流を用いたマイクロ加工法」、2005年度精密工学会春季大会学術講演会講演論文集、平成17年3月1日、P1307-1308

産業上の利用分野


本発明は、流路途中に設けた絞り部を介して流体を吸引あるいは吸引とともに噴射を行うことにより、キャビテーションを起こして気泡(以下、「キャビテーション気泡」とする)を発生させ、該キャビテーション気泡が圧潰して生じる衝撃力(以下、「圧潰衝撃力」とする)を前記絞り部近傍の被処理面に作用させる表面処理方法及びその装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
流路途中に設けた絞り部を介して流体を吸引することにより、キャビテーション気泡を含む吸引キャビテーション流を発生させ、該吸引キャビテーション流内にて、前記キャビテーション気泡の圧潰衝撃力を前記絞り部近傍の被処理面に作用させる表面処理方法において、前記絞り部を片端に有する流体供給流路の周りを略同心状に取り囲むようにして、該流体供給流路とは前記絞り部のみを介して連通する流体吸引流路を設け、該流体吸引流路内の流体を吸引手段で吸引することにより、前記絞り部の直下流に前記吸引キャビテーション流を発生させ、該吸引キャビテーション流を前記被処理面に対して略垂直に衝突させることにより、前記被処理面に表面処理を施すことを特徴とする表面処理方法。
【請求項2】
前記流体には微粒子を分散混入し、該微粒子に前記キャビテーション気泡の圧潰衝撃力を作用させることにより、前記微粒子を前記被処理面に対して略垂直に衝突させることを特徴とする請求項1に記載の表面処理方法。
【請求項3】
前記流体吸引流路内の流体を前記吸引手段で吸引するとともに、前記流体供給流路内の流体を圧送手段で圧送することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の表面処理方法。
【請求項4】
前記絞り部を予め閉じた状態で、前記流体供給流路内の流体を前記吸引手段により吸引を行って、前記流体供給流路内の内圧を前記流体吸引流路内の内圧よりも高くした後で、前記絞り部を開くことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の表面処理方法。
【請求項5】
前記流体の温度を、所定温度に制御することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の表面処理方法。
【請求項6】
流体の流路途中に絞り部を設け、該絞り部を介して流体を吸引することにより、キャビテーション気泡を含む吸引キャビテーション流を発生させ、該吸引キャビテーション流内にて、前記キャビテーション気泡の圧潰衝撃力を前記絞り部近傍の被処理面に作用させる構造を備えた表面処理装置において、前記絞り部を片端に有すると共に該絞り部に流体を供給可能な流体供給流路と、該流体供給流路内とは前記絞り部のみを介して連通する流体吸引流路と、該流体吸引流路内の流体を吸引する吸引手段とを備え、前記流体吸引流路は、前記流体供給流路の周りを略同心状に取り囲むと共に、前記絞り部は、前記被処理面に対向配置したことを特徴とする表面処理装置。
【請求項7】
前記流体には微粒子を分散混入し、該微粒子に前記キャビテーション気泡の圧潰衝撃力を作用させることにより、前記微粒子を前記被処理面に対して略垂直に衝突させることを特徴とする請求項6に記載の表面処理装置。
【請求項8】
内部に前記流体供給流路を有し片端には前記絞り部を有する一重管体を設け、該一重管体の外側の前記流体吸引流路内に、前記被処理面を露出させることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の表面処理装置。
【請求項9】
前記一重管体は、屈曲可能な自在管から成ることを特徴とする請求項8に記載の表面処理装置。
【請求項10】
内部に前記流体供給流路を有し片端には前記絞り部を有する内管と、該内管の外側面との間に前記流体吸引流路を有する外管とから成る一体的な二重管体を設け、前記絞り部近傍の流路内に、前記被処理面を露出させることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の表面処理装置。
【請求項11】
前記外管は、絞り部から被処理面までの流路を覆うようにして延設することを特徴とする請求項10に記載の表面処理装置。
【請求項12】
前記絞り部から被処理面までの距離を一定に保持可能な距離保持手段を備えることを特徴とする請求項6から請求項11のうちのいずれか一項に記載の表面処理装置。
【請求項13】
前記絞り部から被処理面までの距離を検出可能な距離センサを備えることを特徴とする請求項12記載の表面処理装置。
【請求項14】
前記被処理面の非処理部位には、マスク材を覆設することを特徴とする請求項6から請求項13のうちのいずれか一項に記載の表面処理装置。
【請求項15】
前記絞り部は、前記被処理面上を自在に移動可能な構成とすることを特徴とする請求項6から請求項14のうちのいずれか一項に記載の表面処理装置。
【請求項16】
前記絞り部の下流側開口部近傍に、複数の孔を有した多孔部材を配設することを特徴とする請求項6から請求項15のうちのいずれか一項に記載の表面処理装置。
【請求項17】
前記絞り部の下流側開口部近傍に吸引キャビテーション流を所定方向に誘導する誘導部材を配設することを特徴とする請求項6から請求項16のうちのいずれか一項に記載の表面処理装置。
【請求項18】
前記絞り部の下流側開口部近傍に流体旋回手段を配設することを特徴とする請求項6から請求項17のうちのいずれか一項に記載の表面処理装置。
【請求項19】
前記絞り部に、該絞り部の孔径を可変する孔径可変手段を配設することを特徴とする請求項6から請求項18のうちのいずれか一項に記載の表面処理装置。
産業区分
  • 切削
  • 表面処理
  • 衛生設備
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2009531223thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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