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高強度・高靭性Zr系非晶質合金 コモンズ

国内特許コード P010000054
整理番号 E051P07
掲載日 2003年1月17日
出願番号 特願平10-310108
公開番号 特開2000-129378
登録番号 特許第3852809号
出願日 平成10年10月30日(1998.10.30)
公開日 平成12年5月9日(2000.5.9)
登録日 平成18年9月15日(2006.9.15)
発明者
  • 井上 明久
  • 張 涛
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 高強度・高靭性Zr系非晶質合金 コモンズ
発明の概要 【課題】 高強度・高靭性を兼備した実用上有用なZr系非晶質合金の提供。
【構成】 式:Zr-Ala -Nib -Cuc -Md [式中、Mは、Ti、Nb、Pdよりなる群から選択される1種または2種以上の元素であり、a、b、cおよびdは、それぞれ原子%を表し、5≦a≦10、30≦b+c≦50、b/c≦1/3、0<d≦7を満足し、残部は、Zrおよび不可避な不純物よりなる]で示される組成を有し、非晶質相を体積分率で90%以上含むZr系非晶質合金。この非晶質合金は、100℃以上の過冷却液体領域を示す非晶質形成能に優れた、厚さ1mm以上、引張強さ1800MPa以上、抗折強さ2500MPa以上、シャルピー衝撃値100kJ/m2 以上、破壊靭性値50MPa・m1/2以上の機械的性質を有する強度および靭性に優れたZr系非晶質合金として製造できる。
従来技術、競合技術の概要


溶融状態の合金を急冷することにより薄帯状、フィラメント状、粉粒体状等、種々の形状を有する非晶質金属材料が得られることはよく知られている。非晶質合金薄帯は、大きな冷却速度の得られる単ロール法、双ロール法、回転液中紡糸法等の方法によって容易に製造できるので、これまでにも、Fe系、Ni系、Co系、Pd系、Cu系、Zr系あるいはTi系合金について数多くの非晶質合金が得られており、高耐食性、高強度等の非晶質合金特有の性質が明らかにされている。なかでも、Zr系非晶質合金は、他の非晶質合金に比べ格段に優れた非晶質形成能を有する新しいタイプの非晶質合金として構造材料、医用材料、化学材料等の分野への応用が期待されている。



しかし、前記した製造方法によって得られる非晶質合金は、薄帯や細線に限られており、それらを用いて最終製品形状へ加工することは困難なことから、工業的にみてその用途がかなり限定されていた。



一方、非晶質合金を加熱すると、特定の合金系では結晶化する前に過冷却液体状態に遷移し、急激な粘性低下を示すことが知られている。例えば、Zr系非晶質合金では、毎分40℃の加熱速度で、結晶化までに最大120℃程度の間、過冷却液体領域として存在できることが報告されている[Mater.Trans.,JIM,Vol.32(1991)1005 項参照]。



このような過冷却液体状態では、合金の粘性が低下しているために閉塞鍛造等の方法により任意形状の非晶質合金成形体を作製するすることが可能であり、非晶質合金からなる歯車なども作製されている[日刊工業新聞1992年11月12日参照]。したがって、広い過冷却液体領域を有する非晶質合金は、優れた加工性を備えていると言える。このような過冷却液体領域を有する非晶質合金の中でも、このZr-Al-Ni-Cu非晶質合金は、100℃以上の過冷却液体領域の温度幅を有し、耐食性に優れるなど実用性の高い非晶質合金とされていた[特公平07-122120号公報]。



さらに、これらの非晶質合金の非晶質形成能と製造方法の改善が行われ、100℃以上の過冷却液体領域と5mmを超える厚みを兼ね備えた大寸法Zr系非晶質合金が開発され[特開平08-74010号公報]、公知となっている。また、非晶質合金においては、製造方法からの機械的性質改善方法は試みられている[特願平10-210414、特願平10-210415、特願平10-210416]ものの、上述のZr系非晶質合金は、構造用材料として充分な機械的性質を有していなかった。

産業上の利用分野


本発明は、大きな非晶質形成能と強度・靭性に優れたZr系非晶質合金に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
式:Zr-Ala -Nib -Cuc -Md [式中、Mは、Ti、Nb、Pdよりなる群から選択される1種または2種以上の元素であり、a、b、cおよびdは、それぞれ原子%を表し、5≦a≦10、30≦b+c≦50、1/9≦b/c≦1/3、0<d≦4(MがTi又はNbのとき)又は0<d≦7(MがPdのとき)を満足し、残部は、Zrおよび不可避な不純物よりなる]で示される組成を有し、非晶質相を体積分率で90%以上含み、引張強さ1800MPa以上、抗折強さ2500MPa以上、シャルピー衝撃値100kJ/m2 以上、破壊靭性値50MPa・m1/2 以上の機械的性質を有することを特徴とするZr系非晶質合金。

【請求項2】
100℃以上の過冷却液体領域[結晶化開始温度とガラス遷移温度の差で示される]を示す非晶質形成能に優れた、厚さ1mm以上の請求項1記載のΖr系非晶質合金。
国際特許分類(IPC)
画像

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出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) ERATO 井上過冷金属プロジェクト 領域
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