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ヒューズエレメント及びヒューズ コモンズ

国内特許コード P110005486
整理番号 0712-33
掲載日 2011年8月18日
出願番号 特願2008-030834
公開番号 特開2009-193723
登録番号 特許第4998890号
出願日 平成20年2月12日(2008.2.12)
公開日 平成21年8月27日(2009.8.27)
登録日 平成24年5月25日(2012.5.25)
発明者
  • 小林 信一
  • 廣瀬 健吾
出願人
  • 国立大学法人埼玉大学
発明の名称 ヒューズエレメント及びヒューズ コモンズ
発明の概要

【課題】IT値の低減、コスト低減と小型化が可能なヒューズエレメントを提供する。
【解決手段】絶縁性基板と、この絶縁性基板上の導電性薄膜からなり、この導電性薄膜が、複数個の遮断部狭小帯22-kを並列配置した遮断部を、更に直列に連結帯21-kを介して交互に周期的に直列接続したパターンを有するヒューズエレメントであって、複数個の遮断部狭小帯22-kのそれぞれが、遮断部狭小帯22-kを並列方向に互いに分離する穴部Qjよりも面積の小さい電流狭窄手段(Ra2,Rb2)を備える。
【選択図】図2

従来技術、競合技術の概要


半導体スイッチングデバイスの著しい発達に対し、その半導体装置を保護する保護用ヒューズは常に遅れて発達して来た。半導体装置保護用ヒューズにおいては、その遮断実験のオシログラム波形で読まれる遮断電流Iの二乗値(Idt)を遮断時間0~Tで積分したIT値が定義され、同一定格のヒューズと比較して、IT値が小さい方が性能が良いとされる。又、単位ヒューズを並列に配列して単位並列部(並列遮断部)を構成し、この並列遮断部をS個直列に接続してヒューズエレメントができる。即ち、並列遮断部を構成する遮断部狭小帯の並列数が「P値」として表され、並列遮断部を直列に並べた直列数が「S値」で表される。ヒューズエレメントの設計に際しては、直列接続数S値は定格電圧に対応して決定し、並列接続数P値は定格電流に対応して決定される。これらの値の従来値は直列接続数S値に対して1~1.25/100V、並列接続数P値に対し1~10P/cmが20年以上も守られてきた。



半導体装置保護用ヒューズとしては、従来、銀リボンプレス加工型のヒューズエレメントが知られている。例えば、銀(Ag)リボンにプレス金型によって3個の円形の穴を隣接して並列に開口し、更に両側に半円形の窪みを設けることにより、4個の遮断部狭小帯を構成し、これにより単位ヒューズを4個並列に並べた並列遮断部を構成し、更にこの4個並列した並列遮断部を連結帯(放熱帯)を介して5組直列に並べた構造が知られている。この場合は、銀リボンの断面積が狭小にされた遮断部狭小帯が5個直列で4個並列なので、5S4Pと表現される。銀リボンプレス加工型のヒューズエレメントは、ヒューズ筒中に消弧砂に埋められて収納される。通電電流はヒューズエレメントを通常流れているが、事故電流が発生すると、断面積が小さくて抵抗値の高い各遮断部狭小帯が溶断し、アーク電圧が高まって事故電流が速やかに遮断される。銀リボンプレス加工型のヒューズエレメントは、最近では、AC8000V電流3000Aを越えるものも作られているが、大型で価格も1ヶ20万円以上のものまである。しかし、従来のプレス加工型のヒューズエレメントは、板厚150μ線幅150μが限界であり、IT値の低減、コスト低減と小型化には、その限界が見えてきたように考えられている。



この様な銀リボンプレス加工型のヒューズエレメントに対し、本発明者らは、エッチング・ヒューズエレメントを提案してきた(特許文献1参照。)。更に、特許文献1で提案したエッチング・ヒューズエレメントの他にも、種々の改良型を試作し、評価及び検討を加えてきた。これらのエッチング・ヒューズエレメントは、図11に示すように、電気的絶縁性を有する長方形の板状をしたセラミック基板32の表面に、導電性薄膜39が形成された構造が基本となる。エッチング・ヒューズエレメントは、銀リボンプレス加工型のヒューズエレメントと同様に、ヒューズ筒中に消弧砂に埋められて収納される。導電性薄膜39は銅箔や銀箔等からなり、エッチングにより、遮断部狭小帯のパターンが形成される。



図11は、改良型のエッチング・ヒューズエレメントの平面パターンの一例を示し、中央部の分離穴Vの両側にそれぞれ並列配置された3個の菱形部Qを並列遮断部として備えるネットワーク型インテリジェントヒューズエレメントである。中央部の分離穴Vは菱形と長方形が合成された形状である。長方形の長辺は単位ヒューズの長さよりも短いが、ほぼ単位ヒューズの長さに近い長さである。並列遮断部の両側は、菱形部Qを1/2にした3角形である。一番外側の3角形と菱形部Qで挟まれた1つの切り欠き部、2つの菱形部Qで挟まれた2つの切り欠き部、及び菱形部Qと分離穴Vで挟まれた1つの切り欠き部を合わせて4つの切り欠き部にが中央部の分離穴Vの両側に配置された構造である。即ち、分離穴Vの左側の4つの切り欠き部と、分離穴Vの右側の4つの切り欠き部とで合計8チャネルの電流通路が形成されている。つまり、図11に例示したパターンでは、単位ヒューズを8個並列に並べて並列遮断部を構成し、更にこの並列遮断部を連結帯(放熱帯)を介して複数組(例えば22個)直列に並べた構造である。



図11に例示したようなエッチング・ヒューズエレメント(図11のネットワーク型インテリジェントヒューズエレメントのような分離穴Vがない構造でも構わない。)においては、通電電流はヒューズエレメントの導電性薄膜39を通常流れているが、事故電流が発生すると、断面積が小さくて抵抗値の高い各遮断部狭小帯が溶断し、アーク電圧が高まって事故電流が速やかに遮断される。



このエッチング・ヒューズエレメントも、従来、導電性薄膜39の厚さ30~60μm線幅100μm程度が限界と考えられていた。特に、並列遮断部を接続する連結帯(放熱帯)の直列方向に測った長さが3mmは必要であろうと考えられており、このため直列接続数S値の最大は、定格電圧600Vクラスでは、従来の技術常識では、8S程度であろうと考えられていたが、本発明者らの試作検討により、24S程度まで可能になってきたが、エッチング技術の限界により、これ以上の微細化は困難と思われる。同様に、定格電圧7200Vクラスでは、従来の技術常識では、46S程度であろうと考えられていたが、本発明者らの試作検討により、180S程度まで可能になってきたが、エッチング技術の限界により、これ以上の微細化は困難と思われる。並列数についても、本発明者らの試作検討により、2定格電圧600Vクラスで従来の5P程度から、32P程度まで可能になり、定格電圧7200Vクラスでは、30P程度から110P程度まで可能になってきたが、エッチング技術の限界により、これ以上の微細化は困難と思われる。

【特許文献1】特開2006-73331号公報

産業上の利用分野


本発明は、GTOサイリスタやIGBT等の半導体スイッチングデバイスの保護用のヒューズ、及びこのヒューズに用いるヒューズエレメントに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
絶縁性基板と、該絶縁性基板上の導電性薄膜からなり、該導電性薄膜が、複数個の遮断部狭小帯を並列配置した遮断部のパターンを、更に直列に連結帯を介して交互に周期的に直列接続した繰り返しパターンを有するヒューズエレメントであって、
前記遮断部の厚さが10~60μmで、前記連結帯の厚さが80~150μmであり、且つ前記連結帯の直列方向に測った長さが2.5mm以下であり、
前記複数個の遮断部狭小帯のそれぞれが、前記遮断部狭小帯を前記並列方向に互いに分離する穴部よりも面積の小さい電流狭窄手段を前記遮断部狭小帯の一部に局所的に備えることを特徴とするヒューズエレメント。

【請求項2】
前記電流狭窄手段が、前記遮断部狭小帯の括れ幅が最小となる位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のヒューズエレメント。

【請求項3】
前記電流狭窄手段が、前記遮断部狭小帯の括れ幅が最小となる位置に設けられる切り欠きパターンであり、該切り欠きパターンを側部に設けることにより、前記複数個の遮断部狭小帯のそれぞれが、2段絞り構造をなすことを特徴とする請求項1に記載のヒューズエレメント。

【請求項4】
前記複数個の遮断部狭小帯のそれぞれが、円弧状の穴部により前記並列方向に互いに分離され、
前記切り欠きパターンが、前記遮断部狭小帯の輪郭を定義する円弧の曲率半径よりも小さな曲率半径を有することを特徴とする請求項に記載のヒューズエレメント。

【請求項5】
前記電流狭窄手段が、前記遮断部狭小帯の括れ幅が最小となる位置の前記遮断部狭小帯の中央に設けられた第2の穴部であることを特徴とする請求項1に記載のヒューズエレメント。

【請求項6】
ヒューズ筒となる絶縁管と、
該絶縁管の内部に収納され、絶縁性基板、該絶縁性基板上の導電性薄膜からなり、該導電性薄膜が、複数個の遮断部狭小帯を並列配置した遮断部のパターンを、更に直列に連結帯を介して交互に周期的に直列接続した繰り返しパターンを有するヒューズエレメント
とを備えるヒューズであって、
前記遮断部の厚さが10~60μmで、前記連結帯の厚さが80~150μmであり、且つ前記連結帯の直列方向に測った長さが2.5mm以下であり、
前記複数個の遮断部狭小帯のそれぞれが、前記遮断部狭小帯を前記並列方向に互いに分離する穴部よりも面積の小さい電流狭窄手段を前記遮断部狭小帯の一部に局所的に備えることを特徴とするヒューズ。

【請求項7】
前記ヒューズエレメントの複数枚が、前記絶縁管の内部に並列接続されて収納されていることを特徴とする請求項6に記載のヒューズ。

【請求項8】
前記電流狭窄手段が、前記遮断部狭小帯の括れ幅が最小となる位置に設けられていることを特徴とする請求項6又は7に記載のヒューズ。

【請求項9】
前記電流狭窄手段が、前記遮断部狭小帯の括れ幅が最小となる位置に設けられる切り欠きパターンであり、該切り欠きパターンを側部に設けることにより、前記複数個の遮断部狭小帯のそれぞれが、2段絞り構造をなすことを特徴とする請求項6又は7に記載のヒューズ。

【請求項10】
前記複数個の遮断部狭小帯のそれぞれが、円弧状の穴部により前記並列方向に互いに分離され、
前記切り欠きパターンが、前記遮断部狭小帯の輪郭を定義する円弧の曲率半径よりも小さな曲率半径を有することを特徴とする請求項に記載のヒューズ。

【請求項11】
前記電流狭窄手段が、前記遮断部狭小帯の括れ幅が最小となる位置の前記遮断部狭小帯の中央に設けられた第2の穴部であることを特徴とする請求項6又は7に記載のヒューズ。
産業区分
  • 電子部品
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中
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