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起立動作支援装置および起立動作支援プログラム コモンズ

国内特許コード P110005521
整理番号 2007-0041
掲載日 2011年8月18日
出願番号 特願2007-324224
公開番号 特開2009-142517
登録番号 特許第5099428号
出願日 平成19年12月17日(2007.12.17)
公開日 平成21年7月2日(2009.7.2)
登録日 平成24年10月5日(2012.10.5)
発明者
  • 新田 收
  • 山口 亨
  • 藤本 泰成
  • 苅部 大輔
出願人
  • 公立大学法人首都大学東京
発明の名称 起立動作支援装置および起立動作支援プログラム コモンズ
発明の概要

【課題】使用者の起立動作時の姿勢に適した支援を行うと共に、使用者が期待するタイミングで起立動作の支援を行い、使用者の運動能力が適切に発揮されるようにすること。
【解決手段】被把持部(G)が把持されている場合に、被把持部移動部材(GM)を介して被把持部(G)を移動させる被把持部移動手段(C3)と、使用者の身体の重心位置が、使用者の足の接地位置に基づいて予め設定された上昇開始位置であって、使用者が上体を前屈させて重心位置の前方への移動が完了して上体の上昇を開始する上昇開始位置まで移動したか否かを判別する上昇開始判別手段(C3B,C3B′,C3B″,C3D)と、重心位置が上昇開始位置まで移動したと判別された場合に、被把持部(G)を上昇させる被把持部移動手段(C3)とを備えたことを特徴とする起立動作支援装置(ECH)。
【選択図】図2

従来技術、競合技術の概要


従来より、高齢者等の要介護者の介護を支援する介護支援用具により、前記要介護者の介護を支援することが一般的に行われている。近年、高齢者の増加に伴い、前記要介護者の増加が予想され、高度な介護支援が可能となる前記介護支援用具についての需要が一層高まっており、研究・開発等が積極的に行われている。
前記介護支援用具については、例えば、前記要介護者が着席状態から起立状態に移る場合に、前記要介護者の起立動作の補助を行う寝台や手すり等が知られている。



ここで、前記要介護者の身体全体を支持して起立させる前記寝台では、前記要介護者の運動能力が発揮されず、運動能力の低下に繋がるという問題があった。また、室内の壁面等に支持された一般的な固定式の手すりでは、起立時における前記要介護者の体への負担が大きいと共に、各要介護者の症状等に応じた固定位置等の調整が困難であるという問題があった。このため、前記要介護者の起立動作に応じた支援を行う移動式の手すり、いわゆる、起立動作支援装置についての技術が研究されている。
前記移動式の手すりとしての起立動作支援装置に関する技術として、例えば、下記の特許文献1に記載の技術が知られている。



特許文献1としての特開2007-195814号公報には、使用者の手や肘等を支持する手すり状の支持部材(17)と、前記支持部材(17)を前後方向および上下方向に移動させる移動機構(12,14)と、予め設定された標準動作パターンが記録されたメモリ(32)と、前記使用者が前記支持部材(17)を把持した場合に、前記標準動作パターンに基づいて前記移動機構(12,14)を移動させて前記支持部材(17)を移動させる支持部材移動処理手段とを備えた動作支援装置(10)についての技術が記載されている。なお、前記標準動作パターンは、通常の運動能力を有する人、いわゆる、健常者が、前記支持部材(17)を把持して起立動作を行ったときの動作パターンであり、前記使用者により入力された前記使用者の年齢、体重、身長等に応じた前記動作パターンが選択されるように予め設定されている。



また、特許文献1には、前記支持部材(17)を移動させる場合に、前記支持部材(17)に加わる負荷を力覚センサ(41)により検出し、検出された負荷によって判別された前記使用者の躯体の重心に基づいて、前記標準動作パターンを補正する技術についても記載されている。




【特許文献1】特開2007-195814号公報(「0016」~「0058」、図1~図4)

産業上の利用分野


本発明は、使用者の起立動作に応じた支援を行う起立動作支援装置、起立動作支援システム、起立動作支援プログラムおよび起立動作支援方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
着席した使用者によって把持される被把持部と、
前記被把持部を、前記使用者の前後方向および上下方向に移動させる被把持部移動部材と、
前記被把持部が把持されていることを検出する把持検出手段と、
前記被把持部が把持されている場合に、前記被把持部移動部材を介して前記被把持部を移動させる被把持部移動手段と、
前記使用者の身体の重心位置が、前記使用者の足の接地位置に基づいて予め設定された上昇開始位置であって、前記使用者が上体を前屈させて前記重心位置の前方への移動が完了して前記上体の上昇を開始する前記上昇開始位置まで移動したか否かを判別する上昇開始判別手段と、
前記重心位置を測定する重心位置測定手段と、
前記接地位置を測定する接地位置測定手段と、
測定された前記重心位置および前記接地位置に基づいて、前記重心位置が前記上昇開始位置まで移動したか否かを判別する前記上昇開始判別手段と、
前記重心位置が前記上昇開始位置まで移動したと判別された場合に、前記被把持部を上昇させる前記被把持部移動手段と、
を備え
前記上昇開始位置において、前記被把持部が前記重心位置よりも前方且つ上方に配置され、且つ、前記被把持部移動手段によって前記被把持部を作動させることで、前記使用者に前屈が終了して上昇を開始する時期になったことを認識させる
ことを特徴とする起立動作支援装置。

【請求項2】
予め設定された計測位置から物体までの距離を計測する測距部材と、
前記測距部材の検出信号に基づいて、前記計測位置から前記物体までの距離を計測する測距手段と、
計測された前記計測位置から前記使用者の肩までの距離および前記計測位置から前記使用者の踝までの距離に基づいて、前記肩と前記踝とを結ぶ直線と床面とがなす角度であって、前記使用者の姿勢を示す角度である姿勢角度を演算する姿勢角度演算手段と、
前記姿勢角度に基づいて、前記重心位置を測定する前記重心位置測定手段と、
前記計測位置から前記踝までの距離に基づいて、前記接地位置を測定する前記接地位置測定手段と、
演算された前記姿勢角度が、予め測定された前記上体の上昇を開始する上昇開始判別角度であるか否かを判別することにより、前記重心位置が前記上昇開始位置まで移動したか否かを判別する前記上昇開始判別手段と、
を備えたことを特徴とする請求項に記載の起立動作支援装置。

【請求項3】
着席した使用者によって把持される被把持部と、
前記被把持部を、前記使用者の前後方向および上下方向に移動させる被把持部移動部材と、
前記被把持部が把持されていることを検出する把持検出手段と、
前記被把持部が把持されている場合に、前記被把持部移動部材を介して前記被把持部を移動させる被把持部移動手段と、
前記使用者の身体の重心位置が、前記使用者の足の接地位置に基づいて予め設定された上昇開始位置であって、前記使用者が上体を前屈させて前記重心位置の前方への移動が完了して前記上体の上昇を開始する前記上昇開始位置まで移動したか否かを判別する上昇開始判別手段と、
前記使用者の頭の位置としての頭部位置を測定する頭部位置測定手段と、
前記接地位置を測定する接地位置測定手段と、
測定された前記頭部位置および前記接地位置に基づいて、前記重心位置が前記上昇開始位置まで移動したか否かを判別する前記上昇開始判別手段と、
前記重心位置が前記上昇開始位置まで移動したと判別された場合に、前記被把持部を上昇させる前記被把持部移動手段と、
を備え
前記上昇開始位置において、前記被把持部が前記重心位置よりも前方且つ上方に配置され、且つ、前記被把持部移動手段によって前記被把持部を作動させることで、前記使用者に前屈が終了して上昇を開始する時期になったことを認識させる
ことを特徴とする起立動作支援装置。

【請求項4】
予め設定された計測位置から物体までの距離を計測する測距部材と、
前記測距部材の検出信号に基づいて、前記計測位置から前記使用者の頭までの距離および前記計測位置から前記使用者の足の爪先までの距離を計測する測距手段と、
前記計測位置から前記頭までの距離に基づいて、前記頭部位置を測定する前記頭部位置測定手段と、
前記計測位置から前記爪先までの距離に基づいて、前記接地位置を測定する前記接地位置測定手段と、
測定された前記頭部位置が、前記接地位置より前方まで移動したか否かを判別することにより、前記重心位置が前記上昇開始位置まで移動したか否かを判別する前記上昇開始判別手段と、
を備えたことを特徴とする請求項に記載の起立動作支援装置。

【請求項5】
予め設定された測距領域内でレーザ光を走査し、前記使用者により反射された前記レーザ光を検出するレーザレンジファインダを有する前記測距部材と、
検出された前記レーザ光に基づいて、前記測距領域内に存在する前記計測位置から前記物体までの距離を計測する前記測距手段と、
を備えたことを特徴とする請求項または請求項に記載の起立動作支援装置。

【請求項6】
前記物体の画像を撮像する複数の撮像部材を有する前記測距部材と、
撮像された前記物体の各画像をステレオ画像処理することにより、前記計測位置から前記物体までの距離を計測する前記測距手段と、
を備えたことを特徴とする請求項または請求項もしくは請求項のいずれかに記載の起立動作支援装置。

【請求項7】
前記計測位置から前記物体までの距離を計測するための基準となる前記計測位置から基準物体までの距離である基準距離を記憶する基準距離記憶手段と、
前記基準物体を含む前記物体の画像を撮像する撮像部材を有する前記測距部材と、
撮像された前記基準物体を含む前記物体の画像と、記憶された前記基準距離とに基づいて、前記計測位置から前記物体までの距離を計測する前記測距手段と、
を備えたことを特徴とする請求項および請求項ないしのいずれかに記載の起立動作支援装置。

【請求項8】
前記基準物体の画像を撮像する複数の撮像部材により撮像された前記基準物体の各画像をステレオ画像処理することにより、前記基準距離を演算する基準距離演算手段と、
前記基準物体を含む前記物体の画像を撮像する前記複数の撮像部材のうちの第1の撮像部材と、
前記第1の撮像部材により撮像された前記基準物体を含む前記物体の画像と、記憶された前記基準距離とに基づいて、前記計測位置から前記物体までの距離を計測する前記測距手段と、
を備えたことを特徴とする請求項に記載の起立動作支援装置。

【請求項9】
着席した使用者によって把持される被把持部と、
前記被把持部を、前記使用者の前後方向および上下方向に移動させる被把持部移動部材と、
前記被把持部が把持されていることを検出する把持検出手段と、
前記被把持部が把持されている場合に、前記被把持部移動部材を介して前記被把持部を移動させる被把持部移動手段と、
前記使用者の身体の重心位置が、前記使用者の足の接地位置に基づいて予め設定された上昇開始位置であって、前記使用者が上体を前屈させて前記重心位置の前方への移動が完了して前記上体の上昇を開始する前記上昇開始位置まで移動したか否かを判別する上昇開始判別手段と、
前記使用者の足が床面を押圧したときの前記床面からの反力である床反力を計測する床反力計と、
計測された前記床反力の分布が、予め測定された前記上体の上昇を開始する上昇開始判別分布であるか否かを判別することにより、前記重心位置が前記上昇開始位置まで移動したか否かを判別する前記上昇開始判別手段と、
前記重心位置が前記上昇開始位置まで移動したと判別された場合に、前記被把持部を上昇させる前記被把持部移動手段と、
を備え
前記上昇開始位置において、前記被把持部が前記重心位置よりも前方且つ上方に配置され、且つ、前記被把持部移動手段によって前記被把持部を作動させることで、前記使用者に前屈が終了して上昇を開始する時期になったことを認識させる
ことを特徴とする起立動作支援装置。

【請求項10】
前記使用者が起立する動作を開始することを示すための起立動作開始釦と、
前記被把持部が把持され、且つ、前記起立動作開始釦が押下された場合に、前記使用者が上体を前屈させることを開始する前屈開始タイミングであると判別する前屈開始判別手段と、
前記前屈開始タイミングであると判別された場合に、前記被把持部を、前記使用者が上体を前屈させることを開始するときの前記被把持部の位置である被把持部前屈開始位置から前記使用者が上体を上昇させることを開始するときの前記被把持部の位置である被把持部上昇開始位置まで移動させる前記被把持部移動手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の起立動作支援装置。

【請求項11】
コンピュータを、
着席した使用者によって把持される被把持部が把持されていることを検出する把持検出手段、
前記被把持部が把持されている場合に、前記被把持部を前記使用者の前後方向および上下方向に移動させる被把持部移動部材を介して前記被把持部を移動させる被把持部移動手段、
前記使用者の身体の重心位置が、前記使用者の足の接地位置に基づいて予め設定された上昇開始位置であって、前記使用者が上体を前屈させて前記重心位置の前方への移動が完了して前記上体の上昇を開始する前記上昇開始位置まで移動したか否かを判別する上昇開始判別手段、
前記重心位置を測定する重心位置測定手段、
前記接地位置を測定する接地位置測定手段、
測定された前記重心位置および前記接地位置に基づいて、前記重心位置が前記上昇開始位置まで移動したか否かを判別する前記上昇開始判別手段、
前記重心位置が前記上昇開始位置まで移動したと判別された場合に、前記被把持部を上昇させる前記被把持部移動手段、
として機能させ
前記上昇開始位置において、前記被把持部が前記重心位置よりも前方且つ上方に配置され、且つ、前記被把持部移動手段によって前記被把持部を作動させることで、前記使用者に前屈が終了して上昇を開始する時期になったことを認識させる
ことを特徴とする起立動作支援プログラム。

【請求項12】
コンピュータを、
着席した使用者によって把持される被把持部が把持されていることを検出する把持検出手段、
前記被把持部が把持されている場合に、前記被把持部を前記使用者の前後方向および上下方向に移動させる被把持部移動部材を介して前記被把持部を移動させる被把持部移動手段、
前記使用者の身体の重心位置が、前記使用者の足の接地位置に基づいて予め設定された上昇開始位置であって、前記使用者が上体を前屈させて前記重心位置の前方への移動が完了して前記上体の上昇を開始する前記上昇開始位置まで移動したか否かを判別する上昇開始判別手段、
前記使用者の頭の位置としての頭部位置を測定する頭部位置測定手段と、
前記接地位置を測定する接地位置測定手段と、
測定された前記頭部位置および前記接地位置に基づいて、前記重心位置が前記上昇開始位置まで移動したか否かを判別する前記上昇開始判別手段と、
前記重心位置が前記上昇開始位置まで移動したと判別された場合に、前記被把持部を上昇させる前記被把持部移動手段、
として機能させ
前記上昇開始位置において、前記被把持部が前記重心位置よりも前方且つ上方に配置され、且つ、前記被把持部移動手段によって前記被把持部を作動させることで、前記使用者に前屈が終了して上昇を開始する時期になったことを認識させる
ことを特徴とする起立動作支援プログラム。

【請求項13】
コンピュータを、
着席した使用者によって把持される被把持部が把持されていることを検出する把持検出手段、
前記被把持部が把持されている場合に、前記被把持部を前記使用者の前後方向および上下方向に移動させる被把持部移動部材を介して前記被把持部を移動させる被把持部移動手段、
前記使用者の身体の重心位置が、前記使用者の足の接地位置に基づいて予め設定された上昇開始位置であって、前記使用者が上体を前屈させて前記重心位置の前方への移動が完了して前記上体の上昇を開始する前記上昇開始位置まで移動したか否かを判別する上昇開始判別手段、
前記使用者の足が床面を押圧したときの前記床面からの反力である床反力を計測する床反力計によって計測された前記床反力の分布が、予め測定された前記上体の上昇を開始する上昇開始判別分布であるか否かを判別することにより、前記重心位置が前記上昇開始位置まで移動したか否かを判別する前記上昇開始判別手段と、
前記重心位置が前記上昇開始位置まで移動したと判別された場合に、前記被把持部を上昇させる前記被把持部移動手段、
として機能させ
前記上昇開始位置において、前記被把持部が前記重心位置よりも前方且つ上方に配置され、且つ、前記被把持部移動手段によって前記被把持部を作動させることで、前記使用者に前屈が終了して上昇を開始する時期になったことを認識させる
ことを特徴とする起立動作支援プログラム。
産業区分
  • 治療衛生
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2007324224thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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