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LMP2を用いた子宮平滑筋肉腫の検出 コモンズ 実績あり 外国出願あり

国内特許コード P110005572
整理番号 L05-06PCT
掲載日 2011年8月18日
出願番号 特願2007-548042
登録番号 特許第4982869号
出願日 平成18年11月30日(2006.11.30)
登録日 平成24年5月11日(2012.5.11)
国際出願番号 JP2006324403
国際公開番号 WO2007064038
国際出願日 平成18年11月30日(2006.11.30)
国際公開日 平成19年6月7日(2007.6.7)
優先権データ
  • 特願2005-347227 (2005.11.30) JP
発明者
  • 林 琢磨
  • 小林 幸弘
  • 佐野 健司
  • 堀内 晶子
  • 小西 郁生
出願人
  • 国立大学法人信州大学
発明の名称 LMP2を用いた子宮平滑筋肉腫の検出 コモンズ 実績あり 外国出願あり
発明の概要

本発明は、子宮平滑筋組織におけるLMP2および/またはサイクリンEの転写または発現の程度を指標に子宮平滑筋肉腫の存在を検出する方法の提供を目的とする、LMP2および/またはサイクリンEをマーカーとして用い、子宮平滑筋肉腫を検出する方法である。

従来技術、競合技術の概要


子宮癌は婦人科の癌で最も多いが、子宮平滑筋肉腫は発症頻度が低く子宮体部癌の2~5%である。子宮平滑筋肉腫は、子宮頚部よりも子宮体部の筋肉層から多く発生する。子宮筋層は平滑筋よりできており、子宮筋層の中にできる良性の腫瘍が子宮平滑筋腫であり、悪性の腫瘍が子宮平滑筋肉腫である。子宮平滑筋腫と子宮平滑筋肉腫を鑑別することは非常に難しく、通常手術をして組織を採取し、顕微鏡下での細胞検査により判断していた。子宮平滑筋肉腫は異型性が強く巨大化することもある腫瘍細胞が増殖していることが多い。しかし、ほとんど細胞異型性を示さない場合もあり、細胞異型性の有無は決定的な鑑別基準とはならない。子宮平滑筋腫と子宮平滑筋肉腫との鑑別は、専ら凝固壊死があるかどうか、および細胞分裂像が増大しているかどうかにより行う。原則的には、細胞密度が高い場合には10倍高視野で10個以上の細胞分裂がある場合、腫瘍細胞に異型性が認められる場合には10倍高視野で5個以上ある場合に、子宮平滑筋肉腫と診断される。現実的には、腫瘍細胞の細胞異型度、細胞密度、細胞分裂の数、腫瘍内の壊死、出の有無等を参考に、主として顕微鏡および肉眼で組織の形態を観察して鑑別していた。しかしながら、このような鑑別を行うためには熟練を要し、必ずしも確実に鑑別できない場合もあった。



本発明者は、先にイムノプロテアーゼの構成因子であるLMP2(low molecular mass polypeptide2)を欠損したマウスのメスにおいて、生後6ヶ月以降に子宮平滑筋肉腫(leiomyosarcoma)が認められ、生後12ヶ月までの発症率が全LMP2欠損マウスのメスの約35%にまでおよぶことを報告した(非特許文献1および2参照)。LMP2の機能は、組織特異的であり、CTLsによるMHCクラスI仲介腫瘍拒絶に不可欠の役割を持っている(非特許文献1参照)。



このように、LMP2の欠損が何らかの機能で子宮平滑筋肉腫の発症のファクターになっていることは予測できた。しかしながら、LMP2が含まれる26Sプロテアソームは、転写調節因子や細胞周期調節因子等の活性化、MHCクラスI分子のペプチド抗原の産生等に複雑に関与しており、LMP2と子宮平滑筋肉腫の発症との直接の関係は不明であり、子宮平滑筋肉腫が発症した場合に、26Sプロテアソームの機能がどう変化し、またLMP2の転写発現がどう変化するかは不明であった。




【非特許文献1】Van Kaer L. et al. (1994) Immunity, 1, 533-541

【非特許文献2】Hayashi T. et al. (2002) Cancer Res., 62, 24-27

産業上の利用分野


本発明は、LMP2およびサイクリンE、ならびにインターフェロンγ(IFN-γ)シグナル伝達カスケードに関与するJAK1キナーゼ遺伝子、STAT1遺伝子およびLMP2プロモーターにおける変異をマーカーとして用いる、子宮平滑筋肉腫の検出方法および子宮平滑筋腫と子宮平滑筋肉腫の鑑別検出方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】 子宮平滑筋組織におけるLMP2の転写または発現の程度を指標に子宮平滑筋肉腫の存在を評価する方法であって、採取した子宮平滑筋組織または細胞を用い、子宮平滑筋組織におけるLMP2の転写または発現を測定し、LMP2の転写または発現が正常子宮平滑筋組織に比較して少ない場合に子宮平滑筋肉腫が存在すると評価する方法。
【請求項2】 子宮平滑筋組織におけるLMP2の転写または発現の程度を指標に子宮平滑筋の腫瘍が子宮平滑筋腫であるかまたは子宮平滑筋肉腫であるかを評価する方法であって、採取した子宮平滑筋組織または細胞を用い、子宮平滑筋組織におけるLMP2の転写または発現を測定し、LMP2の転写または発現が正常子宮平滑筋組織に比較して少ない場合に子宮平滑筋肉腫であると評価する方法。
【請求項3】 子宮平滑筋組織におけるLMP2の転写または発現の程度を指標に子宮平滑筋肉腫の悪性度を評価する方法であって、採取した子宮平滑筋組織または細胞を用い、子宮平滑筋組織におけるLMP2の転写または発現を測定し、LMP2の転写または発現が正常子宮平滑筋組織に比較して少ない場合に悪性子宮平滑筋肉腫であると評価する方法。
【請求項4】 採取した子宮平滑筋組織または細胞を用いin situ ハイブリダイゼーションを行いLMP2の転写を測定する、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】 採取した子宮平滑筋組織または細胞からLMP2のmRNAを抽出しRT-PCRまたはノーザンブロットを行いLMP2の転写を測定する、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】 採取した子宮平滑筋組織または細胞を用い免疫組織化学染色または免疫細胞化学染色を行いLMP2の発現を測定する、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】 採取した子宮平滑筋組織または細胞からLMP2タンパク質を抽出しイムノアッセイを行いLMP2の発現を測定する、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】 LMP2およびミオシンの転写または発現を指標に子宮平滑筋肉腫の存在を評価する方法であって、LMP2の転写または発現が正常子宮平滑筋組織に比較して少なく、かつミオシンの転写または発現が正常子宮平滑筋組織に比較して多い場合に子宮平滑筋肉腫が存在すると評価する請求項1記載の方法。
【請求項9】 少なくともLMP2遺伝子断片をプローブまたはプライマーとして含む、子宮平滑筋組織におけるLMP2の転写または発現の程度を指標に子宮平滑筋肉腫の存在を評価するための検出試薬であって、子宮平滑筋組織におけるLMP2の転写または発現を測定し、LMP2の転写または発現が正常子宮平滑筋組織に比較して少ない場合に子宮平滑筋肉腫が存在すると評価するための検出試薬。
【請求項10】 少なくともLMP2遺伝子断片をプローブまたはプライマーとして含む、子宮平滑筋組織におけるLMP2の転写または発現の程度を指標に子宮平滑筋の腫瘍が子宮平滑筋腫であるかまたは子宮平滑筋肉腫であるかを評価するための検出試薬であって、子宮平滑筋組織におけるLMP2の転写または発現を測定し、LMP2の転写または発現が正常子宮平滑筋組織に比較して少ない場合に子宮平滑筋肉腫であると評価するための検出試薬。
【請求項11】 少なくともLMP2遺伝子断片をプローブまたはプライマーとして含む、子宮平滑筋組織におけるLMP2の転写または発現の程度を指標に子宮平滑筋肉腫の悪性度を評価するための検出試薬であって、子宮平滑筋組織におけるLMP2の転写または発現を測定し、LMP2の転写または発現が正常子宮平滑筋組織に比較して少ない場合に悪性子宮平滑筋肉腫であると評価するための検出試薬。
【請求項12】 in situ ハイブリダイゼーション用試薬である請求項9~11のいずれか1項に記載の検出試薬。
【請求項13】 さらに、ミオシン遺伝子断片をプローブまたはプライマーとして含み、LMP2およびミオシンの転写または発現を指標に子宮平滑筋肉腫の存在を評価するための検出試薬であって、LMP2の転写または発現が正常子宮平滑筋組織に比較して少なく、かつミオシンの転写または発現が正常子宮平滑筋組織に比較して多い場合に子宮平滑筋肉腫が存在すると評価するための、請求項9記載の検出試薬。
【請求項14】 in situ ハイブリダイゼーション用試薬である請求項13記載の検出試薬。
【請求項15】 少なくとも抗LMP2抗体を含む、子宮平滑筋組織におけるLMP2の転写または発現の程度を指標に子宮平滑筋肉腫の存在を評価するための検出試薬であって、子宮平滑筋組織におけるLMP2の転写または発現を測定し、LMP2の転写または発現が正常子宮平滑筋組織に比較して少ない場合に子宮平滑筋肉腫が存在すると評価するための検出試薬。
【請求項16】 少なくとも抗LMP2抗体を含む、子宮平滑筋組織におけるLMP2の転写または発現の程度を指標に子宮平滑筋の腫瘍が子宮平滑筋腫であるかまたは子宮平滑筋肉腫であるかを評価するための検出試薬であって、子宮平滑筋組織におけるLMP2の転写または発現を測定し、LMP2の転写または発現が正常子宮平滑筋組織に比較して少ない場合に子宮平滑筋肉腫であると評価するための検出試薬。
【請求項17】 少なくとも抗LMP2抗体を含む、子宮平滑筋組織におけるLMP2の転写または発現の程度を指標に子宮平滑筋肉腫の悪性度を評価するための検出試薬であって、子宮平滑筋組織におけるLMP2の転写または発現を測定し、LMP2の転写または発現が正常子宮平滑筋組織に比較して少ない場合に悪性子宮平滑筋肉腫であると評価するための検出試薬。
【請求項18】 免疫組織化学または免疫細胞染色用試薬である請求項15~17のいずれか1項に記載の子宮平滑筋肉腫を検出するための検出試薬。
【請求項19】 さらに、抗ミオシン抗体を含み、LMP2およびミオシンの転写または発現を指標に子宮平滑筋肉腫の存在を評価するための検出試薬であって、LMP2の転写または発現が正常子宮平滑筋組織に比較して少なく、かつミオシンの転写または発現が正常子宮平滑筋組織に比較して多い場合に子宮平滑筋肉腫が存在すると評価するための、請求項15記載の検出試薬。
【請求項20】 免疫組織化学または免疫細胞染色用試薬である請求項19記載の子宮平滑筋肉腫を検出するための検出試薬。
産業区分
  • 微生物工業
  • 治療衛生
  • 試験、検査
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
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