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有機電子デバイス及びその製造方法 コモンズ

国内特許コード P110005575
掲載日 2011年8月18日
出願番号 特願2005-090713
公開番号 特開2006-277973
登録番号 特許第4572370号
出願日 平成17年3月28日(2005.3.28)
公開日 平成18年10月12日(2006.10.12)
登録日 平成22年8月27日(2010.8.27)
発明者
  • 辻岡 強
  • 中村 振一郎
出願人
  • 国立大学法人 大阪教育大学
発明の名称 有機電子デバイス及びその製造方法 コモンズ
発明の概要

【課題】電極パターニング工程に伴う種々の制約に捕われることなく、自由な形状にかつ高精度に有機デバイスの電極パターンを形成する。
【解決手段】有機電子材料からなる層に電圧を印加して機能させる有機電子デバイスを製造する方法において、置換基を有しても良い1,2-ジアリールエテンを含む下地層を形成し、この下地層を所定パターン状に異性化反応させ、次いでこの下地層の上に中間層を形成した後、中間層上に電極材料を付与して、この所定パターンに対応した電極パターンを形成する。1,2-ジアリールエテンの異性化反応により、電極材料であるマグネシウム等の付着性に変化が生じ、パターニングが可能になる。任意の形状の電極パターンをレーザー光の走査精度と同等の精度で高精度に形成することができ、中間層の存在で、DAE下地層の保護、形状保持、発光効率向上などが可能となる。
【選択図】図2

従来技術、競合技術の概要


近年、有機ELディスプレイなどに代表されるような、有機薄膜を電極ではさみ、電極間に電圧を印加することによって電流を注入し、発光、その他の機能を利用する有機電子デバイスの研究開発が活発に行われている。



これらの有機電子デバイスのうち、有機ELディスプレイデバイスは、ガラス基板上に設けられたITOなどの透明導電体からなる第一電極と、この第一電極上に設けられたホール輸送層、電子輸送層、発光層などからなる多層構造の有機層と、この有機層上に設けられたAlやMgなどからなる第二電極とから構成されている。一般に、ディスプレイデバイスなどでは、各画素ごとに発光(色や強度)を制御する必要があるために、画素ごとに対応した電極パターンが形成される。例えば、ガラス基板上に予めITO陽極(第一電極)がパターン形成されたものが用いられ、必要に応じて各画素ごとに有機材料がメタルマスクを用いて蒸着法により塗りわけられる。第二電極についてもメタルマスクによってパターン形成されることもあるが、他の方法によっても形成することも可能である。



例えば、特許文献1には、パッシブ型有機ELディスプレイの陰極パターン形成方法が開示されている。この特許文献1に開示される方法は、同特許文献1の図14で説明されている通り、予め基板上にオーバーハング状のライン隔壁を設け、有機層や陰極金属をその上から蒸着形成するものであり、隔壁のオーバーハングの効果により陰極がその蒸着時に隔壁により分離されて、ライン状陰極が自動的に形成されるというものである。しかしながらこの方法では、予め基板上に隔壁を設けておく必要があり、製造プロセスが煩雑になる上に、陰極のパターン自由度が小さいという問題点がある。



また、特許文献2には有機層の上に陰極を全面蒸着形成した後に、所望のパターンに対応した粘着材を塗ったフィルムを貼り付けて剥離するという方法が開示されている。しかしながら、この方法では電極のみが常に所望のパターンに剥離されるとは限らず、粘着材によっては有機層もダメージを受ける恐れがあった。

【特許文献1】特開平8-315981号公報

【特許文献2】特開2004-79373号公報

産業上の利用分野


本発明は有機エレクトロルミネッセンス(以下、「有機EL」と記す)ディスプレイや薄膜トランジスタ(以下、「有機TFT」と記す)などの、有機材料を用いた様々な有機電子デバイスと、このような有機電子デバイスの製造方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
第一電極及び第二電極と、これらの電極間に設けられた有機層とを有する有機電子デバイスにおいて、第一電極と有機層との間、及び/又は、第二電極と有機層との間に、
電極材料の付着性の差を利用して電極のパターニングを行うための、置換基を有しても良い1,2-ジアリールエテンを含む層を有する有機電子デバイスであって、
該置換基を有しても良い1,2-ジアリールエテンを含む層は、光照射により電極パターンに対応する、置換基を有しても良い1,2-ジアリールエテンの異性化状態の異なるパターンが形成され、異性化の差異により電極材料との付着性が異なることにより電極のパターニングが行われる層であり、
第一電極と1,2-ジアリールエテンを含む層との間、及び/又は、第二電極と1,2-ジアリールエテンを含む層との間にキャリア輸送性の中間層を有することを特徴とする有機電子デバイス。

【請求項2】
基板、第一電極、有機層及び第二電極を有する有機電子デバイスにおいて、基板と第一電極との間、第一電極と有機層との間、及び、第二電極と有機層との間のいずれか1以上に、
電極材料の付着性の差を利用して電極のパターニングを行うための、置換基を有しても良い1,2-ジアリールエテンを含む層を有する有機電子デバイスであって、
該置換基を有しても良い1,2-ジアリールエテンを含む層は、光照射により電極パターンに対応する、置換基を有しても良い1,2-ジアリールエテンの異性化状態の異なるパターンが形成され、異性化の差異により電極材料との付着性が異なることにより電極のパターニングが行われる層であり、
第一電極と1,2-ジアリールエテンを含む層との間、及び/又は、第二電極と1,2-ジアリールエテンを含む層との間にキャリア輸送性の中間層を有することを特徴とする有機電子デバイス。

【請求項3】
請求項1又は2に記載の有機電子デバイスにおいて、第一電極及び/又は第二電極に、前記1,2-ジアリールエテンを含む層の異性化状態の異なるパターンに対応したパターンが含まれることを特徴とする有機電子デバイス。

【請求項4】
有機電子材料からなる層に電圧を印加して機能させる有機電子デバイスを製造する方法において、異性化の差異により電極材料との付着性が異なる、置換基を有しても良い1,2-ジアリールエテンを含む下地層を形成する工程と、該下地層の1,2-ジアリールエテンを所定パターン状に異性化反応させる工程及び該下地層上にキャリア輸送性の中間層を形成する工程と、次いで該中間層上に電極材料を付与して、前記所定パターンに対応した電極パターンを形成する工程とを有することを特徴とする有機電子デバイスの製造方法。
産業区分
  • 電力応用
  • 固体素子
  • 固体素子
  • その他通信
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2005090713thum.jpg
出願権利状態 権利存続中


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