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位置検出装置、位置検出方法、データ判定装置、データ判定方法、コンピュータプログラム及び記憶媒体 コモンズ 外国出願あり

国内特許コード P110005576
掲載日 2011年8月18日
出願番号 特願2007-011942
公開番号 特開2008-175788
登録番号 特許第4348441号
出願日 平成19年1月22日(2007.1.22)
公開日 平成20年7月31日(2008.7.31)
登録日 平成21年7月31日(2009.7.31)
発明者
  • 藤田 修
出願人
  • 国立大学法人 大阪教育大学
発明の名称 位置検出装置、位置検出方法、データ判定装置、データ判定方法、コンピュータプログラム及び記憶媒体 コモンズ 外国出願あり
発明の概要

【課題】検出精度の悪さによって真の値から大きく振れた大きな誤差を含む位置情報を誤りと判定することができる位置検出装置、位置検出方法、コンピュータプログラム及び記録媒体を提供する。
【解決手段】位置検出装置としての携帯電話機の制御部は、判定の対象となる注目位置情報Pi と共に時系列に前後する位置情報Pi-1,Pi+1を読み出し(S103)、Pi-1,からPi への変化とPi からPi+1への変化を夫々示す例えばベクトルV1 ,V2 を算出する(S104,S105)ことによって変化傾向の変動の大きさを算出する。変化傾向の変動は算出したベクトルV1 ,V2 の内積(ドット積)の値で表し(S106)、内積の値が所定値より低い場合は(S107:YES)、注目位置情報Pi の前後で位置が大きく振れることを示しているので変化傾向の変動が大きいと判断することができ、誤りと判定する(S108)。
【選択図】図3

従来技術、競合技術の概要


近年、防犯又は事後対処を迅速にするためにGPS(Global Positioning System)機能を搭載した携帯電話機を子供に携帯させ、保護者が子供の現在位置及び移動軌跡を把握できるサービスが提供されている。同様に自動車等の車輌にGPS端末装置を搭載しておき、盗難にあった場合に車輌の現在位置及び移動軌跡を把握することができるサービスが提供されている。



上述のようなサービスでは、GPS端末装置がGPS衛星からの時刻情報を受信し、時刻情報のずれに基づきGPS衛星からの距離を測定することによって自身の位置を検出する。また、基地局からの位置情報又は補正情報を受信することによって大まかな位置の検出又は検出した位置に対する補正が行なわれている場合もある。GPS端末装置で検出された位置情報はサーバ装置に送信されてGPS端末装置毎に集約され、サーバ装置に接続している端末装置が、サーバ装置から目的のGPS端末装置についての位置情報を取得し、表示装置へ地図イメージとその地図イメージ上の位置情報に相当する位置とを出力する。表示装置には、地図イメージ上に移動体の位置が時系列に表示されるので、ユーザはそれを視認することによって子供、車輌等の現在位置及び移動軌跡を把握することが可能である。



しかしながら、GPS端末装置での測位は、地下街、建物内、ビルの陰などではGPS衛星からの受信電波が弱くなるので位置情報の精度が悪化する場合がある。したがって、本来は居るはずもない異常な位置に相当する位置情報が算出されるなどの問題が発生する。そこで、GPS端末装置では、GPS衛星から受信した時刻情報に基づいて算出した各位置情報の誤差を評価し、誤差の影響が大きく異常な値であると判断される位置情報を除去又は推定補完するなどの処理が可能である。



誤差の評価は一般的に、測定値yが真の値xに対して誤差eを含んでいると仮定し、測定値に対する真の値のモデルを仮定する。測定値yに対する誤差eが最小となるように真の値xのモデルの仮定を検討することによって尤もらしいモデルを求め、求められたモデルに相当するxと測定値yとの差分eが誤差であると評価することも可能である。例えば、複数の測定に対するi番目の測定値yiを、yi=xi+eiと表現し、xiが時間tに対してxi=a・ti+bで表される線形回帰モデルを仮定する。仮定した線形回帰モデルに対し、誤差eiの時間分布に対する二乗和(式1)が最小となるように係数a及びbを決定してxiの推定値を算出する方法がある。この場合、誤差eiは測定値yiと推定値xi=a・ti+bとの差分で評価される。



【数式1】




特許文献1には、車輌外の人間又は物の存在及びその位置を検出した際、測定値に対して上述のように線形回帰モデルを仮定して誤差を平滑化し、その後継続して検出される物の位置の予測に対する予測誤差を低減させることができる技術が開示されている。



また、測定値に対して統計的予測値を求めるカルマンフィルターと呼ばれる方法がある(特許文献2)。GPSを搭載したカーナビゲーションシステムにおいてカルマンフィルターを使用して車輌の位置を補正するものも存在する。



さらに、注目する測定値の近傍の測定値を大小に順番に並べ、中央値(メディアン)を推定値とするメディアンフィルターと呼ばれる方法により、インパルス系の突如発生するノイズを効果的に除去して他の測定値を採用する技術が開示されている(特許文献3)。

【特許文献1】特開2001-272466号公報

【特許文献2】特開2002-6898号公報

【特許文献3】特開2006-270656号公報

産業上の利用分野


本発明は、時系列に検出した移動体の各位置情報夫々に対して誤りを判定し、誤りを含む位置情報を除去、補正又は補完することができる位置検出装置、位置検出方法、コンピュータプログラム及びコンピュータプログラムを記録した記憶媒体、時系列の位置情報に限らず、連続する変数に対する観測値である各データに対して誤りを判定することができるデータ判定装置、データ判定方法及びコンピュータプログラムに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
移動体の位置情報を時系列に検出する手段を備える位置検出装置において、
時系列に検出した位置情報の内の注目位置情報について、先行の位置情報が示す位置から前記注目位置情報が示す位置への第1のベクトルを算出する手段と、
前記注目位置情報が示す位置から後続の位置情報が示す位置への第2のベクトルを算出する手段と、
算出した前記第1のベクトルと前記第2のベクトルとの内積が負の所定値未満であるか否かを判断する判断手段と、
該判断手段が所定値未満であると判断した場合に前記注目位置情報を前記移動体の位置を示す情報として誤りであると判定する判定手段と
を備えることを特徴とする位置検出装置。

【請求項2】
前記内積を、前記先行の位置情報に対応する時点から前記注目位置情報に対応する時点への経過時間で除算し、更に前記注目位置情報に対応する時点から前記後続の位置情報に対応する時点への経過時間で除算する手を備え、
前記判断手段は、前記手段の算出結果が負の所定値未満であるか否かを判断するようにしてあること
を特徴とする請求項1に記載の位置検出装置。

【請求項3】
前記注目位置情報について、先行の位置情報と後続の位置情報とを夫々複数抽出する手段と、
抽出した先行の位置情報と後続の位置情報との各組み合わせに対し夫々、前記第1のベクトル及び第2のベクトルを算出するようにしてあり、
算出した第1のベクトルと第2のベクトルとの内積を算出する第1算出手段と、
該第1算出手段により算出した内積を前記先行の位置情報に対応する時点から前記注目位置情報に対応する時点への経過時間で除算し、更に前記注目位置情報に対応する時点から前記後続の位置情報に対する時点への経過時間で除算する第2算出手段と、
前記各組み合わせに対して夫々前記第2算出手段により算出した値の平均値を算出する第3算出手段と
を備え、
前記判断手段は、前記第3算出手段により算出した平均値が負の所定値未満であるか否かを判断するようにしてあること
を特徴とする請求項1に記載の位置検出装置。

【請求項4】
前記注目位置情報について、先行の位置情報と後続の位置情報とを夫々複数抽出する手段と、
抽出した先行の位置情報と後続の位置情報との各組み合わせに対し夫々、
前記第1のベクトル及び第2のベクトルを算出する手段と、
算出した第1のベクトルと第2のベクトルとの内積を算出する第1算出手段と、
前記先行の位置情報に対応する時点から前記注目位置情報に対応する時点への経過時間と、前記注目位置情報に対応する時点から前記後続の位置情報に対応する時点への経過時間とを乗算する第2算出手段と、
各組み合わせに対して前記第1算出手段により算出した内積と前記第2算出手段により算出した値との相関係数を算出する第3算出手段と
を備え、
前記判断手段は、前記第3算出手段により算出した相関係数が所定値未満であるか否かを判断するようにしてあること
を特徴とする請求項1に記載の位置検出装置。

【請求項5】
検出した位置情報から時系列に連続する位置情報を抽出する抽出手段と、
該抽出手段により抽出した位置情報夫々について、
前記第1のベクトル及び第2のベクトルを算出する手段と、
算出した第1のベクトルと第2のベクトルとの内積を算出する第1算出手段と、
前記先行の位置情報に対応する時点と前記位置情報に対応する時点との時間差及び前記位置情報に対応する時点と前記後続の位置情報に対応する時点との時間差で前記第1算出手段により算出した内積を除算する第2算出手段と
を備え、
前記判断手段は、
前記抽出手段により抽出した位置情報夫々について前記第2算出手段により算出した値が所定値未満であるか否かを判断する手段と、
所定値未満であると判断された位置情報の、抽出した位置情報全体に対する割合を算出する第3算出手段と
を備え、
前記第3算出手段により算出した割合が所定の割合以上であると判断した場合、抽出した位置情報全体で前記変動の大きさが所定値よりも大きいと判断するようにしてあり、
前記判定手段は、変動の大きさが所定値よりも大きいと判断した場合、前記抽出手段により抽出した位置情報全体について誤りであると判定するようにしてあること
を特徴とする請求項1に記載の位置検出装置。

【請求項6】
前記判定手段により誤りであると判定した場合に、誤りであると判断された位置情報を無効な位置情報として記憶する手段を更に備えること
を特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の位置検出装置。

【請求項7】
前記判定手段により誤りであると判定した場合、誤りであると判断された位置情報の近傍にある所定の複数の位置情報の中央値又は平均値を算出する手段と、
誤りであると判断された位置情報を算出した中央値又は平均値によって補正又は補完する手段と
を更に備えることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の位置検出装置。

【請求項8】
移動体の位置情報を時系列で検出する位置検出方法において、
時系列で検出した位置情報の内の注目位置情報について、先行の位置情報が示す位置から前記注目位置情報が示す位置への第1のベクトルを算出し、
前記注目位置情報が示す位置から後続の位置情報が示す位置への第2のベクトルを算出し、
算出した前記第1のベクトルと前記第2のベクトルとの内積が負の所定値未満であるか否かを判断し、
負の所定値未満であると判断した場合、前記注目位置情報を前記移動体の位置を示す情報として誤りであると判定すること
を特徴とする位置検出方法。

【請求項9】
コンピュータに、移動体の位置情報を時系列に検出する手段により検出され、時間情報に対応付けられた前記移動体の位置情報を受け付けるステップを実行させるコンピュータプログラムにおいて、
コンピュータに、
受け付けた位置情報の内の注目位置情報について、時系列的に先行の位置情報が示す位置から前記注目位置情報が示す位置への第1のベクトルを算出するステップと、
前記注目位置情報が示す位置から後続の位置情報が示す位置への第2のベクトルを算出するステップと、
算出した前記第1のベクトルと前記第2のベクトルとの内積が負の所定値未満であるか否かを判断するステップと、
負の所定値未満であると判断した場合、前記注目位置情報を前記移動体の位置を示す情報として誤りであると判定するステップと
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。

【請求項10】
コンピュータに、移動体の位置情報を時系列に検出する手段により検出され、時間情報に対応付けられた移動体の前記位置情報を受け付けるステップを実行させるコンピュータプログラムを記録してある、コンピュータでの読み取りが可能な記録媒体において、
コンピュータに、
受け付けた位置情報の内の注目位置情報について、時系列的に先行の位置情報が示す位置から前記注目位置情報が示す位置への第1のベクトルを算出するステップと、
前記注目位置情報が示す位置から後続の位置情報が示す位置への第2のベクトルを算出するステップと、
算出した前記第1のベクトルと前記第2のベクトルとの内積が負の所定値未満であるか否かを判断するステップと、
負の所定値未満であると判断した場合は、前記注目位置情報を前記移動体の位置を示す情報として誤りであると判定するステップと
を実行させるコンピュータプログラムを記録してあること
を特徴とするコンピュータでの読み取りが可能な記録媒体。

【請求項11】
座標又は時間であるn次元の変数の変化に対応して値が連続的に変化する各座標又は時間におけるm次元で表される観測値であるデータの誤りを判定するデータ判定装置において、
各データの内の注目データについて、注目データに対応する変数と異なる変数の内の、前記変数の空間的又は時間的に近傍の第1変数における第1観測値から、前記注目データの観測値への値の変化の傾向を示す第1のベクトルを求める手段と、
前記注目データの観測値から、前記注目観測値に対して第1観測値とは空間的又は時間的に逆の近傍の第2変数における第2観測値への値の変化の傾向を示す第2のベクトルを求める手段と、
求めた前記第1のベクトル及び第2のベクトルとの内積が負の所定値未満であるか否かを判断する判断手段と、
負の所定値未満であると判断した場合、前記注目データを誤りであると判定する判定手段と
を備えることを特徴とするデータ判定装置。

【請求項12】
座標又は時間であるn次元の変数の変化に対応して値が連続的に変化する各座標又は時間におけるm次元で表される観測値であるデータの誤りを判定するデータ判定方法において、
各データの内の注目データについて、注目データに対応する変数と異なる変数の内の、前記変数の空間的又は時間的に近傍の第1変数における第1観測値から、前記注目データの観測値への値の変化の傾向を示す第1のベクトルを求め、
前記注目データの観測値から、前記注目観測値に対して第1観測値とは空間的又は時間的に逆の近傍の第2変数における第2観測値への値の変化の傾向を示す第2のベクトルを求め、
求めた前記第1のベクトル及び第2のベクトルとの内積が負の所定値未満であるか否かを判断し、
負の所定値未満であると判断した場合、前記注目データを誤りであると判定すること
を特徴とするデータ判定方法。

【請求項13】
コンピュータに、座標又は時間であるn次元の変数の変化に対応して値が連続的に変化する各座標又は時間におけるm次元で表される観測値であるデータの誤りを判定させるコンピュータプログラムにおいて、
コンピュータに、
各データの内の注目データについて、注目データに対応する変数と異なる変数の内の、前記変数の空間的又は時間的に近傍の第1変数における第1観測値から、前記注目データの観測値への値の変化の傾向を示す第1のベクトルを求めるステップと、
前記注目データの観測値から、前記注目観測値に対して第1観測値とは空間的又は時間的に逆の近傍の第2変数における第2観測値への値の変化の傾向を示す第2のベクトルを求めるステップと、
求めた前記第1のベクトル及び第2のベクトルとの内積が負の所定値未満であるか否かを判断するステップと、
負の所定値未満であると判断した場合、前記注目データを誤りであると判定するステップと
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
産業区分
  • その他通信
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2007011942thum.jpg
出願権利状態 権利存続中


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