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アクチュエータ制御装置およびアクチュエータ制御方法 コモンズ

国内特許コード P110005582
整理番号 6072
掲載日 2011年8月18日
出願番号 特願2007-053829
公開番号 特開2008-217405
登録番号 特許第5017648号
出願日 平成19年3月5日(2007.3.5)
公開日 平成20年9月18日(2008.9.18)
登録日 平成24年6月22日(2012.6.22)
発明者
  • 大石 潔
  • 桂 誠一郎
  • 加藤 将
出願人
  • 国立大学法人長岡技術科学大学
発明の名称 アクチュエータ制御装置およびアクチュエータ制御方法 コモンズ
発明の概要

【課題】ロバスト加速度制御系のモーション制御システムに適したリミット(飽和)対策を実現可能にしたアクチュエータ制御装置や制御方法を提供する。
【解決手段】本発明のアクチュエータ制御装置は、アクチュエータ2をロバスト加速度制御する加速度制御システム1と、フィードバックおよびフィードフォワード構成を備え、アクチュエータ2を軌跡追従制御させるための加速度参照値θ・・refを算出する軌跡追従制御システム20と、アクチュエータ2への加速度参照値θ・・refを、予め設定した最大加速度値以下に制限する加速度リミッタ51と、を備えている。
【選択図】図6

従来技術、競合技術の概要

近年、産業界における各種工作機械や半導体製造装置、またはロボット等の位置決め制御に代表されるモーションコントロール装置では、生産性向上を目的とした高速で高精度な制御が求められている。従来のモーション制御システムの代表例は、例えば図10に示すように、トルク制御を行なう電流制御系をマイナーループに持って、その外側に速度制御系と位置制御系を構成している。

図10は、一般的なサーボ系のシステム構成を示したものであるが、ここでは制御対象となるサーボモータ501が、制御装置502から与えられる電流値Iによって駆動される。制御装置502は、減算器503~505と、位置コントローラ506と、速度コントローラ507と、電流コントローラ508と、電流リミッタ509とからなり、前述のようにサーボモータ501への電流値Iを監視する局部的な電流制御ループ511の外側に、サーボモータ501の位置θを監視する位置制御ループ512と、サーボモータ501の応答速度(角速度)ωを監視する速度制御ループ513とを各々備えて構成される。

そして、ここでの制御装置502は、サーボモータ501の実際の位置θと、目標となる位置参照値θrefとの位置偏差を減算器503で算出して、この位置偏差を位置コントローラ506で速度参照値ωrefに変換する。速度参照値ωrefとサーボモータ501の実際の応答速度ωとの偏差は、位置コントローラ506の後段に接続した減算器504で算出され、速度コントローラ507で電流参照値Irefに変換される。さらに、この電流参照値Irefと、サーボモータ501に与えられる実際の電流値Iとの偏差が、後述する電流リミッタ509の後段に接続した減算器505で算出され、これがサーボモータ501への制御信号すなわち電流値Iとして電流コントローラ508から出力される。これによって、サーボモータ501の実際の位置θが、制御装置502に与えられる位置参照値θrefに追従するように、サーボモータ501への制御が行なわれる。

また、この一連の制御で、速度コントローラ507で変換された電流参照値Irefが一定の範囲を超えないように、この速度コントローラ507と減算器505との間には電流リミッタ509が接続される。これにより、サーボモータ501がトルク飽和を起こしそうな電流参照値Irefが速度コントローラ507から出力された場合でも、電流リミッタ509によってサーボモータ501への電流値Iは一定の範囲内に抑制され、サーボモータ501のトルク飽和を防ぐことができる。

一方、本願出願人などは、モータを代表とするアクチュエータを加速度指令で駆動させる加速度制御系(加速度コントローラ)を実現し、これによる高速高性能モーション制御系の実装を提案してきた。加速度制御系は高速なモーション制御を可能にするが、その反面、モータへの操作量の電流指令や電圧指令が制限される(飽和する)ことがよくある。特にモータの始動時と制動時には、加速度次元での制限(飽和)を発生して、振動または不安定な応答により、目標軌跡を追従できないという問題があった。

このような問題に対して、所望のモーション制御性能を満足させるためのリミッタ(飽和)対策技術の開発が多く行なわれてきており、また特許文献1などにも提案されている。しかし、こうした特許文献1や上記図10に提示されるような手法は、全て位置サーボや速度サーボを前提とした技術であり、加速度制御系に対する対策としては不十分なものであった。

【特許文献1】特開平7-62052号公報

産業上の利用分野

本発明は、トルク飽和などの対策に有効なアクチュエータ制御装置およびアクチュエータ制御方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
アクチュエータへの外乱を推定する外乱オブザーバを備え、この外乱オブザーバで得た外乱推定値を外乱補償電流に変換し、前記アクチュエータへの加速度参照値を変換して得た電流参照値を前記外乱補償電流でフィードバック補償して、当該アクチュエータをロバスト加速度制御する加速度制御部と、
前記アクチュエータを軌跡追従制御させるための前記加速度参照値を算出する軌跡追従制御部と、
前記アクチュエータへの加速度参照値を、予め設定した最大加速度値以下に制限する加速度リミッタと、を備えたことを特徴とするアクチュエータ制御装置。
【請求項2】
前記外乱オブザーバの極を無限大にしたことを特徴とする請求項1記載のアクチュエータ制御装置。
【請求項3】
前記加速度リミッタは、前記外乱オブザーバからの外乱推定値により得られた外乱補償加速度と、前記軌跡追従制御部のフィードバック系の加速度参照値と、前記軌跡追従制御部のフィードフォワード系の加速度参照値とを合計した第1の値が、前記最大加速度を越えたときに、前記アクチュエータへの加速度参照値を当該最大加速度に制限するものであることを特徴とする請求項1または2記載のアクチュエータ制御装置。
【請求項4】
前記加速度リミッタは、前記第1の値が前記最大加速度を越えないときに、前記第1の値を前記アクチュエータへの加速度参照値とする一方で、
前記第1の値が前記最大加速度を越えたときに、前記外乱補償加速度に第1の調整率を乗算した値と、前記フィードバック系の加速度参照値に第2の調整率を乗算した値と、前記フィードフォワード系の加速度参照値に第3の調整率を乗算した値とを合計した第2の値が、前記最大加速度となるように、前記第1,第2および第3の各調整率を調整するものであることを特徴とする請求項3記載のアクチュエータ制御装置。
【請求項5】
前記加速度リミッタは、前記第1の値の大小に拘らず、前記第1の調整率の値を1に固定するものであることを特徴とする請求項4記載のアクチュエータ制御装置。
【請求項6】
アクチュエータへの外乱を推定する外乱オブザーバを備え、この外乱オブザーバで得た外乱推定値を外乱補償電流に変換し、前記アクチュエータへの加速度参照値を変換して得た電流参照値を前記外乱補償電流でフィードバック補償して、当該アクチュエータをロバスト加速度制御する加速度制御ステップと、
前記アクチュエータを軌跡追従制御させるための前記加速度参照値を算出する追跡制御ステップと、
前記アクチュエータへの加速度参照値を、予め設定した最大加速度値以下に制限する加速度制限ステップと、を備えたことを特徴とするアクチュエータ制御方法。
【請求項7】
前記外乱オブザーバの極を無限大にしたことを特徴とする請求項6記載のアクチュエータ制御方法。
【請求項8】
前記加速度制限ステップは、前記外乱オブザーバからの外乱推定値により得られた外乱補償加速度と、前記軌跡追従ステップのフィードバック系の加速度参照値と、前記軌跡追従ステップのフィードフォワード系の加速度参照値とを合計した第1の値が、前記最大加速度を越えたときに、前記アクチュエータへの加速度参照値を当該最大加速度に制限することを特徴とする請求項6または7記載のアクチュエータ制御方法。
【請求項9】
前記加速度制限ステップは、前記第1の値が前記最大加速度を越えないときに、前記第1の値を前記アクチュエータへの加速度参照値とする一方で、
前記第1の値が前記最大加速度を越えたときに、前記外乱補償加速度に第1の調整率を乗算した値と、前記フィードバック系の加速度参照値に第2の調整率を乗算した値と、前記フィードフォワード系の加速度参照値に第3の調整率を乗算した値とを合計した第2の値が、前記最大加速度となるように、前記第1,第2および第3の各調整率を調整するものであることを特徴とする請求項8記載のアクチュエータ制御方法。
【請求項10】
前記加速度制限ステップは、前記第1の値の大小に拘らず、前記第1の調整率の値を1に固定するものであることを特徴とする請求項9記載のアクチュエータ制御方法。
産業区分
  • 制御調整
  • 工業用ロボット
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2007053829thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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