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リヒート吸着冷凍機 コモンズ

国内特許コード P110005605
整理番号 50149
掲載日 2011年8月18日
出願番号 特願2003-293679
公開番号 特開2005-061726
登録番号 特許第4404295号
出願日 平成15年8月15日(2003.8.15)
公開日 平成17年3月10日(2005.3.10)
登録日 平成21年11月13日(2009.11.13)
発明者
  • 秋澤 淳
  • カン・チュウドゥリィ・アマヌル・アロム
  • 濱本 芳徳
  • 柏木 孝夫
出願人
  • 国立大学法人東京農工大学
発明の名称 リヒート吸着冷凍機 コモンズ
発明の概要

【課題】吸着冷凍機の成績係数及び冷凍出力を向上させる.
【解決手段】
熱交換器内圧力は吸着工程終了時に低く脱着工程終了時には高いので,この圧力差を利用するために吸着器と脱着器を接続できる構成にした.また,この接続時に脱着側に温水を吸着側に冷却水を流して冷媒蒸気の移動を促進させる構成にした.さらに,この接続時に脱着側に流す温水量を削減するために,その流量を任意に調整できる構成にした.また,吸着準備工程の熱交換器を通過した後の冷却水を脱着準備工程の熱交換器に供給して温水使用量を削減する構成にした.
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


吸着冷凍機の従来例を図7に示す。この吸着冷凍機は熱媒として水を利用し,吸着剤としてシリカゲルあるいはゼオライトを用いている(例えば,非特許文献1参照。)。この吸着冷凍機は凝縮器1と蒸発器2,吸着剤熱交換器3A,4Aという主要機器から構成されている。



蒸発器2に噴霧された熱媒(水)は,蒸発して気化熱を奪い,配管系LEVAを循環する冷水を冷却する。そして図7の状態では,符号RV1で示す蒸発した熱媒(水蒸気)は弁VR3を経由して吸着剤熱交換器3Aに流入し,この熱交換器3Aに充填された吸着剤(シリカゲルまたはゼオライト)により吸着される。ここで吸着剤は水分を吸着すると発熱するため,配管系LHEXAを介して供給される冷却水により冷却される。配管系LHEXAに冷却水を供給するためには,冷却水供給源5と吸着剤熱交換器3A間に介装された切り換え弁V1,V2,V3,V4を図7において実線で示す系統に切り換えればよい。なお,吸着剤熱交換器3Aと凝縮器間は弁VR1を閉じた状態にしてあるため,水蒸気は凝縮器に漏出することなく,熱交換器3A中の吸着剤により十分に吸着される。



一方,図7の脱着側では吸着剤熱交換器4Aによる吸着が完了しており,そのため吸着剤熱交換器4Aと蒸発器間に存在する弁VR4を閉じた状態として水蒸気が流入しないようになっている。この状態では,熱交換器4Aの吸着剤は飽和状態近くまで水蒸気を吸着しており,そのため配管系LHEXBを介して温水を供給すると,吸着された水分が吸着剤から分離して(脱着),符号RV2で示すように,開いた状態にある弁VR2を経由して凝縮器1側へ流出する。そして,吸着剤から脱着した水分(水蒸気)RV2は配管系LCONDを介して凝縮器1に供給される冷却水との熱交換により,凝縮熱を奪われて液相,すなわち水に変化する。この水は凝縮器と蒸発器間を接続している配管LCEを経由して蒸発器に流入し,噴霧される。なお,吸着剤熱交換器4Aに温水を供給するためには,温水源7と吸着剤熱交換器4A間に介装された切り換え弁V5,V6,V7,V8を切り換えて,図中において実線で示す系統に切り換えればよい。



熱交換器3Aにおける吸着,熱交換器4Aにおける脱着が完了すると開いた状態にある弁VR2,VR3を閉じた状態にし,吸着剤熱交換器3Aには温水を,熱交換器4Aには冷却水を供給する。吸着器として機能していた熱交換器3Aは次の工程で脱着器として,脱着器として機能していた熱交換器4Aは次の工程で吸着器として機能する。この際の切り替わりが滑らかに行われるようにするためである。なお,この温水および冷却水供給の切り換えは冷却水源5と吸着剤熱交換器3A間に介装された切り換え弁V1,V2,V5,V6,および温水源7と吸着剤熱交換器4A間に介装された切り換え弁V3,V4,V7,V8を切り換えて図中における点線の系統に切り換えればよい。



前述の工程が終了すると,熱交換器3Aと凝縮器間に介装された弁VR1,および熱交換器4Aと蒸発器間に介装された弁VR4を開いた状態とする。そして切り換え弁V1,V2,V5,V6,およびV3,V4,V7,V8を図中に示す点線の系統に切り替えることにより熱交換器3Aに温水を熱交換器4Aに冷却水を供給し,それぞれ脱着,吸着を行う。



図7で示す吸着冷凍機を一般空調用に用いる場合,吸着剤熱交換器への冷却水源5および凝縮器1の冷却水源6からの冷却水入り口温度(吸着冷凍機へ流入する際の温度)は定格温度31℃が,蒸発器2において冷却された冷水の出口温度(吸着冷凍機から流出する際の温度)は定格温度7℃が望まれている。そして従来は,温水源7からの温水入り口温度は65℃程度が必要とされていた。換言すれば,図7で示す吸着冷凍機では一般空調用として望まれる定格条件で運転するためには,駆動熱源温度として65℃程度が必要とされていた。



また,駆動温度の低温下を目的として吸着・脱着器を多段に組み合わせて構築される多段型吸着冷凍機が考案され(例えば,特許文献1参照。),実証試験された(例えば,非特許文献2参照。)。しかしながら,その理論熱効率は段数の逆数倍以下と小さく,冷熱出力は小さく,実用化までには至っていない。




【特許文献1】特開平6-180159号公報




【非特許文献1】ビショット・バラン・シャハ(Bidyut Baran Saha),外2名,「コンピュータ・シミュレーション・オブ・ア・シリカゲル・ウォーター・アドソープション・リフリージレーション・サイクル-ザ・インフルエンス・オブ・オペレーティング・コンディションズ・オン・クーリング・アウトプット・アンド・シーオーピー(Computer Simulation of a Silica Gel-Water Adsorption Refrigeration Cycle-The Influence of Operating Conditions on Cooling Output and COP)」,アメリカン・ソサイアティ・オブ・ヒーティング・リフリージレイティング・アンド・エアーコンディショニング・エンジニアーズ・トランスアクション(American Society of Heating, Refrigerating and Air-Conditioning Engineers Transaction),(米国),アメリカ暖房冷凍空調学会,1995年,第101号,p.348-355

【非特許文献2】エリザ・デ・カストロ・ブーマン(Elisa de Castro Boelman),外2名,エクスペリメンタル・インベスティゲイション・オブ・ア・シリカゲル・ウォーター・アドソープション・リフリージレーション・サイクル-ザ・インフルエンス・オブ・オペレーティング・コンディションズ・オン・クーリング・アウトプット・アンド・シーオーピー(Experimental investigation of a sillica gel-water adsorption refrigeration cycle-the influence of operating conditions on cooling output and COP),アメリカン・ソサイアティ・オブ・ヒーティング・リフリージレイティング・アンド・エアーコンディショニング・エンジニアーズ・トランスアクション(American Society of Heating, Refrigerating and Air-Conditioning Engineers Transaction),(米国),アメリカ暖房冷凍空調学会,1995年,第101号,p.358-366

産業上の利用分野


本発明はエネルギーを有効利用するための吸着冷凍機に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
並列に設置した二組の吸着剤を充填した熱交換器(一組あたり二基)を有し、
各熱交換器のそれぞれは冷却水源からの冷却水または温水源からの温水が供給され、かつ、熱交換器のそれぞれは蒸発器、凝縮器、及び、自身以外の他の熱交換器に連通可能であり、これらの熱交換器と凝縮器、および、これらの熱交換器と蒸発器とはいずれも連通せず、かつ、これらの熱交換器を気相熱媒用の配管で連通する蒸気再生工程において、脱着工程終了時の熱交換器に温水を引き続き供給し、かつ、吸着工程終了時の熱交換器に冷却水を引き続き供給する一方で、連続的に冷熱を出力するために、凝縮器と温水を供給する別の脱着側熱交換器を気相熱媒用の配管で連通し、かつ、蒸発器と冷却水を供給する別の吸着側熱交換器を気相熱媒用の配管で連通した吸着冷凍機であって、工程切替時間を制御することによって熱源温度の変化に対して冷熱出力を調節できる吸着冷凍機。

【請求項2】
吸着準備工程の熱交換器を通過した後の冷却水を脱着準備工程の熱交換器に供給し、脱着用温水の使用量を削減した請求項1に記載した吸着冷凍機。

【請求項3】
脱着工程終了時の熱交換器と吸着工程終了時の熱交換器が気相熱媒用の配管で連通している間に脱着工程終了時の熱交換器に流す温水流量を任意に調整して温水の使用量を削減した請求項1に記載した吸着冷凍機。
産業区分
  • 加熱冷却
  • 省エネルギー
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2003293679thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
※ 国立大学法人東京農工大学では、先端産学連携研究推進センターにおいて、知的財産の創出・権利化・活用に取り組んでいます。上記の特許・技術の内容および導入に興味・関心がありましたら、当センターまでお気軽にお問い合わせください。


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