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酸化物膜及びその製造方法、並びにターゲット及び酸化物焼結体の製造方法 新技術説明会 外国出願あり

国内特許コード P110005764
整理番号 S2010-0421-N0
掲載日 2011年9月13日
出願番号 特願2010-170331
公開番号 特開2011-174167
登録番号 特許第5641402号
出願日 平成22年7月29日(2010.7.29)
公開日 平成23年9月8日(2011.9.8)
登録日 平成26年11月7日(2014.11.7)
優先権データ
  • 特願2010-020343 (2010.2.1) JP
発明者
  • 山添 誠司
  • 和田 隆博
出願人
  • 学校法人 龍谷大学
発明の名称 酸化物膜及びその製造方法、並びにターゲット及び酸化物焼結体の製造方法 新技術説明会 外国出願あり
発明の概要 【課題】p型の導電膜及びp型の透明導電膜としての酸化物膜の高性能化を図る。
【解決手段】
本発明の1つの酸化物膜は、ニオブ(Nb)、及びタンタル(Ta)からなる群から選択される1種類の遷移元素と、銅(Cu)とを含む酸化物の膜(不可避不純物を含み得る)である。また、この酸化物膜は、図5の第1酸化物膜及び第2酸化物膜のXRD(X線回折)分析結果を示すチャートに示すように、XRD分析では明確な回折ピークを示さない微結晶の集合体、微結晶を含むアモルファス状、又はアモルファス状であるとともに、p型の導電性を有している。この酸化物膜によれば、従来と比してp型の高い導電性が得られる。また、この酸化物膜は、上述のとおり微結晶の集合体、微結晶を含むアモルファス状、又はアモルファス状であるため、大型基板上への膜の形成が容易になることから、工業生産にも適している。
【選択図】図5
従来技術、競合技術の概要


従来から、透明性又は導電性を備えた種々の酸化物膜が研究されている。特に、透明性と導電性を兼ね備えた膜は透明導電膜と呼ばれ、フラットパネルディスプレーや太陽電池などのデバイスにおける重要な要素材料として広く用いられている。



これまでに採用されてきた代表的な透明導電膜の材料は、ITO(酸化インジウム錫)とZnO(酸化亜鉛)である。ITO(酸化インジウム錫)は、特に透明性や導電性が高いことで知られており、材料としても安定していることから、各種のデバイスにおいて長年用いられてきた。しかし、その導電性はn型しか示さないため、適用範囲が限定される。他方、昨今、高性能化に向けた研究開発の対象として注目されているZnO(酸化亜鉛)については、純酸化亜鉛のみならず、アルミニウム(Al)とクロム(Cr)を添加した酸化亜鉛などが開発されている(特許文献1を参照)。しかし、そもそも酸化亜鉛は水分や熱に対する安定性がITOに比べて低いため、その取扱いは難しい。



ところで、n型の導電性を示す透明導電膜については、上述のITOをはじめ、AlをドープしたZnOやフッ素をドープしたSnOなど、数多くの種類が存在する。しかしながら、p型の導電性を示す透明導電膜の高性能化に向けた研究開発は依然として道半ばであるといえる。例えば、銅(Cu)とアルミニウム(Al)の複合酸化物であるCuAlOの膜、又は銅(Cu)とストロンチウム(Sr)の複合酸化物であるSrCuの膜がp型の導電性を示すことが開示されている(非特許文献1を参照)。しかしながら、それらの導電率は非常に低い。また、以下に示す特許文献2や特許文献3では、幾つかの元素が添加された酸化物が透明導電膜としての性質を有していることが開示されているが、いずれの文献も、開示された全ての元素に対する導電性や可視光透過率に関する具体的な開示が無いため、透明導電膜の技術資料として採用することが困難である。

産業上の利用分野


本発明は、酸化物膜及びその製造方法、並びにターゲット及び酸化物焼結体の製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
ニオブ(Nb)と銅(Cu)とを含む酸化物の膜(不可避不純物を含み得る)であって、微結晶の集合体、微結晶を含むアモルファス状、又はアモルファス状であるとともに、p型の導電性を有する、
酸化物膜。

【請求項2】
前記銅(Cu)に対する前記ニオブ(Nb)の原子数比が、前記銅(Cu)の原子数を1とした場合に前記ニオブ(Nb)の原子数が0.5以上3未満である、
請求項1に記載の酸化物膜。

【請求項3】
前記酸化物膜が、微結晶の集合体又は微結晶を含むアモルファス状であって、1S/cm以上の導電率を有する、
請求項1又は請求項2に記載の酸化物膜。

【請求項4】
400nm以上800nm以下の波長の光線の透過率が、40%以上である、
請求項1又は請求項2に記載の酸化物膜。

【請求項5】
表面の二乗平均平方根粗さ(RMS)が1nm以上50nm以下である、
請求項1又は請求項2に記載の酸化物膜。

【請求項6】
前記銅(Cu)の価数が1である、
請求項1又は請求項2に記載の酸化物膜。

【請求項7】
ニオブ(Nb)と銅(Cu)とからなる酸化物(不可避不純物を含み得る)のターゲットの構成原子を飛散させることにより、基板上に微結晶の集合体、微結晶を含むアモルファス状、又はアモルファス状であってp型の導電性を有する第1酸化物膜(不可避不純物を含み得る)を形成する工程を含む、
酸化物膜の製造方法。

【請求項8】
前記銅(Cu)に対する前記ニオブ(Nb)の原子数比が、前記銅(Cu)の原子数を1とした場合に前記ニオブ(Nb)の原子数が0.5以上3未満となる、
請求項7に記載の酸化物膜の製造方法。

【請求項9】
前記第1酸化物膜を、酸素濃度が1%未満の環境下において200℃以上500℃以下で加熱することにより第2酸化物膜を形成する工程をさらに含む、
請求項7又は請求項8に記載の酸化物膜の製造方法。

【請求項10】
前記第1酸化物膜を、酸素濃度が1%未満の環境下において200℃以上400℃未満で加熱することにより第2酸化物膜を形成する工程をさらに含む、
請求項7又は請求項8に記載の酸化物膜の製造方法。

【請求項11】
第1酸化物膜を形成するときの前記基板の温度が0℃以上500℃以下である、
請求項7又は請求項8に記載の酸化物膜の製造方法。

【請求項12】
前記ターゲットの構成原子を、スパッタリング又はパルスレーザーの照射により飛散させることによって前記第1酸化物膜を形成する、
請求項7又は請求項8に記載の酸化物膜の製造方法。

【請求項13】
ニオブ(Nb)と銅(Cu)とからなる酸化物(不可避不純物を含み得る)であって、
前記銅(Cu)に対する前記ニオブ(Nb)の原子数比が、前記銅(Cu)の原子数を1とした場合に前記ニオブ(Nb)の原子数が0.25以上4以下である、
ターゲット。

【請求項14】
前記銅(Cu)に対する前記ニオブ(Nb)の原子数比が、前記銅(Cu)の原子数を1とした場合に前記ニオブ(Nb)の原子数が0.66以上1.5以下である、
請求項13に記載のターゲット。

【請求項15】
前記ターゲットが、焼結されたものであって、相対密度が55%以上である、
請求項13又は請求項14に記載のターゲット。

【請求項16】
ニオブ(Nb)の酸化物(不可避不純物を含み得る)と銅(Cu)の酸化物(不可避不純物を含み得る)とを、前記銅(Cu)に対する前記ニオブ(Nb)の原子数比が、前記銅(Cu)の原子数を1とした場合に前記ニオブ(Nb)の原子数が0.25以上4以下となる割合で混合することにより混合物を得る混合工程と、
前記混合物を圧縮成形することにより成形体を得る成形工程と、
前記成形体を加熱することによって焼結させる焼結工程とを含む、
酸化物焼結体の製造方法。

【請求項17】
前記銅(Cu)に対する前記ニオブ(Nb)の原子数比が、前記銅(Cu)の原子数を1とした場合に前記ニオブ(Nb)の原子数が0.66以上1.5以下である、
請求項16に記載の酸化物焼結体の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
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