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磁場観察装置及び磁場観察方法 新技術説明会

国内特許コード P110005768
整理番号 S2010-1159-N0
掲載日 2011年9月13日
出願番号 特願2010-198054
公開番号 特開2012-053020
登録番号 特許第4769918号
出願日 平成22年9月3日(2010.9.3)
公開日 平成24年3月15日(2012.3.15)
登録日 平成23年7月1日(2011.7.1)
発明者
  • 齊藤 準
  • 吉村 哲
出願人
  • 国立大学法人秋田大学
発明の名称 磁場観察装置及び磁場観察方法 新技術説明会
発明の概要


【課題】磁性体試料の表面近傍において高分解能で磁気力を計測でき、該磁性体試料表面の磁極の極性検出も可能な磁場観察装置及び磁場観察方法を提供する。
【解決手段】磁性体試料からの漏洩磁場を観察する磁場観察装置であって、磁性体試料より磁化反転し易い探針と、探針を励振させる励振機構と、探針及び磁性体試料を相対的に移動させて探針に磁性体試料上を走査させる走査機構と、探針を周期的に磁化反転させることができ、かつ磁性体試料を磁化反転させない大きさの交流磁場を探針に印加する交流磁場発生機構と、探針の磁化と磁性体試料の磁化との間の磁気的相互作用による交番力が探針に加える周期的に強度が変化する力によって周期的に変化する探針の見かけ上のバネ定数に起因する、探針の振動の周期的な周波数変調の程度を、周波数復調により、又は周波数変調により発生する側帯波スペクトルのうちの1つの側帯波スペクトルの強度の計測により、計測することができる変調計測機構と、を備える磁場観察装置、及び該装置を用いて行える磁場観察方法とする。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


走査型プローブ顕微鏡の一形態として、非接触原子間力顕微鏡(試料からの力の場を、該試料の表面に触れずに計測できる顕微鏡)がある。原子間力等の近距離力が支配的となる試料表面近傍においては、従来の非接触原子間力顕微鏡では磁気力等の遠距離力を計測することが困難であった。遠距離力を計測するには、遠距離力が支配的となる距離まで顕微鏡の探針を試料から遠ざける必要があるが、探針と試料とを離すことによって、空間分解能が原子分解能と比較して大幅に劣化することが問題であった。



一方、近年、高密度磁気ストレージデバイスの主要部品である磁気記録媒体の高密度化・大容量化について、各メーカーの激しい技術競争により、磁気記録媒体の高密度化が指数関数的に進んでいる。このような磁気記録媒体の研究開発には、磁気記録媒体の微細磁区構造を観察する手法が必須であり、磁気力を計測できる非接触型原子間力顕微鏡(磁気力顕微鏡(MFM))が用いられている。磁気力顕微鏡(MFM)として用いることができるものとしては、例えば、特許文献1にその一例が開示されている。

産業上の利用分野


本発明は、磁場観察装置及び磁場観察方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
磁性体試料からの漏洩磁場を観察する磁場観察装置であって、
前記磁性体試料より磁化反転し易い磁気モーメントを有する探針と、
前記探針を励振させる励振機構と、
前記探針及び前記磁性体試料を相対的に移動させて前記探針に前記磁性体試料上を走査させる走査機構と、
前記探針を周期的に磁化反転させることができ、かつ前記磁性体試料を磁化反転させない大きさの交流磁場を前記探針に印加する交流磁場発生機構と、
前記交流磁場発生機構によって印加された前記交流磁場により周期的に磁化方向を変化させた前記探針の磁化と前記磁性体試料の磁化との間の磁気的相互作用によって前記探針に加えられる交番力を原因として見かけ上のバネ定数が変化することで発生する、前記探針の振動の周期的な周波数変調の程度を、周波数復調により計測することができる変調計測機構と、を備え、
前記変調計測機構は、前記探針の変位を検知するセンサーと、該センサーから得た周波数変調信号を復調するFM復調器とを備え、該FM復調器から得た周波数復調信号及び前記交流磁場発生機構の電圧信号から、前記漏洩磁場の磁場勾配を計測することが可能であり、
前記交流磁場発生機構から交流磁場を印加することにより変化する前記探針の先端の磁極の強度と、前記磁性体試料から前記探針に印加される磁場の空間変化勾配との積が、前記交流磁場発生機構から交流磁場を印加しても変化しない前記探針の先端の残留磁極の強度と、前記交流磁場発生機構から前記探針に印加する交流磁場の空間変化勾配との積の9倍以上である、磁場観察装置。

【請求項2】
磁性体試料からの漏洩磁場を観察する磁場観察装置であって、
前記磁性体試料より磁化反転し易い磁気モーメントを有する探針と、
前記探針を励振させる励振機構と、
前記探針及び前記磁性体試料を相対的に移動させて前記探針に前記磁性体試料上を走査させる走査機構と、
前記探針を周期的に磁化反転させることができ、かつ前記磁性体試料を磁化反転させない大きさの交流磁場を前記探針に印加する交流磁場発生機構と、
前記交流磁場発生機構によって印加された前記交流磁場により周期的に磁化方向を変化させた前記探針の磁化と前記磁性体試料の磁化との間の磁気的相互作用によって前記探針に加えられる交番力を原因として見かけ上のバネ定数が変化することで発生する、前記探針の振動の周期的な周波数変調の程度を、前記周波数変調により発生する側帯波スペクトルのうちの1つの側帯波スペクトルの強度の計測により計測することができる変調計測機構と、を備え、
前記交流磁場発生機構から交流磁場を印加することにより変化する前記探針の先端の磁極の強度と、前記磁性体試料から前記探針に印加される磁場の空間変化勾配との積が、前記交流磁場発生機構から交流磁場を印加しても変化しない前記探針の先端の残留磁極の強度と、前記交流磁場発生機構から前記探針に印加する交流磁場の空間変化勾配との積の9倍以上である、磁場観察装置。

【請求項3】
前記漏洩磁場が直流磁場である、請求項1又は2に記載の磁場観察装置。

【請求項4】
前記交流磁場発生機構が、前記磁性体試料と前記探針との間の計測空間に、一様な大きさの交流磁場を印加する機構である、請求項1~3のいずれかに記載の磁場観察装置。

【請求項5】
前記交流磁場発生機構が、前記磁性体試料の観察面に対して垂直方向の交流磁場を印加する機構である、請求項1~4のいずれかに記載の磁場観察装置。

【請求項6】
前記探針がソフト磁性体を含む、請求項1~5のいずれかに記載の磁場観察装置。

【請求項7】
前記磁性体試料が磁気記録媒体である、請求項1~6のいずれかに記載の磁場観察装置。

【請求項8】
前記変調計測機構により計測された周波数変調の程度に基づいて、前記交番力の振幅と、前記交流磁場発生機構から発生する前記交流磁場に対する位相遅れとを観測し、それにより、前記磁性体試料から発生する直流磁場の大きさの程度と方向を画像化する磁場画像化機構を備えた、請求項~7のいずれかに記載の磁場観察装置。

【請求項9】
磁性体試料からの漏洩磁場を観察する磁場観察方法であって、
前記磁性体試料より磁化反転し易い探針を前記磁性体試料上に配置し、前記探針を励振させると同時に、前記探針の磁気モーメントを周期的に磁化反転させることができ、かつ前記磁性体試料を磁化反転させない程度の大きさの交流磁場を前記探針に印加しながら、前記探針で前記磁性体試料の表面を走査する走査工程と、
前記交流磁場発生機構によって印加された前記交流磁場により周期的に磁化方向を変化させた前記探針の磁化と前記磁性体試料の磁化との間の磁気的相互作用による交番力によって周期的に強度が変化する力を前記探針に加え、該周期的な力によって前記探針の見かけ上のバネ定数を周期的に変化させ、該バネ定数の周期的変化に起因する前記探針の振動の周期的な周波数変調の程度を、周波数復調により計測する変調計測工程と、
を有し、
前記変調計測工程において、前記探針の変位をセンサーで検知し、該センサーから得た周波数変調信号をFM復調器で復調し、該FM復調器から得た周波数復調信号及び前記交流磁場発生機構の電圧信号から、前記漏洩磁場の磁場勾配を計測し、
前記走査工程において、前記交流磁場発生機構から交流磁場を印加することにより変化する前記探針の先端の磁極の強度と、前記磁性体試料から前記探針に印加される磁場の空間変化勾配との積が、前記交流磁場発生機構から交流磁場を印加しても変化しない前記探針の先端の残留磁極の強度と、前記交流磁場発生機構から前記探針に印加する交流磁場の空間変化勾配との積の9倍以上になるようにする、磁場観察方法。

【請求項10】
磁性体試料からの漏洩磁場を観察する磁場観察方法であって、
前記磁性体試料より磁化反転し易い探針を前記磁性体試料上に配置し、前記探針を励振させると同時に、前記探針の磁気モーメントを周期的に磁化反転させることができ、かつ前記磁性体試料を磁化反転させない程度の大きさの交流磁場を前記探針に印加しながら、前記探針で前記磁性体試料の表面を走査する走査工程と、
前記交流磁場発生機構によって印加された前記交流磁場により周期的に磁化方向を変化させた前記探針の磁化と前記磁性体試料の磁化との間の磁気的相互作用による交番力によって周期的に強度が変化する力を前記探針に加え、該周期的な力によって前記探針の見かけ上のバネ定数を周期的に変化させ、該バネ定数の周期的変化に起因する前記探針の振動の周期的な周波数変調の程度を、前記周波数変調により発生する側帯波スペクトルのうちの1つの側帯波スペクトルの強度の計測により計測する変調計測工程と、
を有し、
前記走査工程において、前記交流磁場発生機構から交流磁場を印加することにより変化する前記探針の先端の磁極の強度と、前記磁性体試料から前記探針に印加される磁場の空間変化勾配との積が、前記交流磁場発生機構から交流磁場を印加しても変化しない前記探針の先端の残留磁極の強度と、前記交流磁場発生機構から前記探針に印加する交流磁場の空間変化勾配との積の9倍以上になるようにする、磁場観察方法。

【請求項11】
前記漏洩磁場が直流磁場である、請求項9又は10に記載の磁場観察方法。

【請求項12】
さらに、前記変調計測工程により計測された周波数変調の程度に基づいて、前記交番力の振幅と、前記交流磁場発生機構から発生する前記交流磁場に対する位相遅れとを計測し、それにより、前記磁性体試料から発生する磁場の大きさの程度と方向を画像化する磁場画像化工程を備えた、請求項9~11のいずれかに記載の磁場観察方法。
産業区分
  • 電子管
  • 試験、検査
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2010198054thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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