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N,N,N’,N’-テトラアルキル-3,6-ジオキサオクタン-1,8-ジアミド(DOODA)とTADGA(N,N,N’,N’-テトラアルキル-ジグリコールアミド)を併用するAm,CmとSm,Eu,Gdとの相互分離法

国内特許コード P110005859
整理番号 13516
掲載日 2011年10月21日
出願番号 特願2010-266977
公開番号 特開2011-169888
登録番号 特許第5526434号
出願日 平成22年11月30日(2010.11.30)
公開日 平成23年9月1日(2011.9.1)
登録日 平成26年4月25日(2014.4.25)
優先権データ
  • 特願2010-009919 (2010.1.20) JP
発明者
  • 佐々木 祐二
  • 森田 泰治
  • 北辻 章浩
  • 木村 貴海
出願人
  • 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構
発明の名称 N,N,N’,N’-テトラアルキル-3,6-ジオキサオクタン-1,8-ジアミド(DOODA)とTADGA(N,N,N’,N’-テトラアルキル-ジグリコールアミド)を併用するAm,CmとSm,Eu,Gdとの相互分離法
発明の概要 【解決課題】高レベル放射性廃液からアクチニド元素及びランタニド元素を抽出する方法を提供する。
【解決手段】高レベル放射性廃液の硝酸溶液に対して、有機抽出溶媒中の抽出剤として一般式:(CHOCHCON(R)(Rはアルキル基)で示されるN,N,N’,N’-テトラアルキル-3,6-ジオキサオクタン-1,8-ジアミドを用い、マスキング剤として一般式:(OCHCON(R)(Rはアルキル基)で示されるN,N,N’,N’-テトラアルキル-ジグリコールアミドを用いる。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要



原子力分野では、使用済み燃料溶解液中のU,Puを分離した後に発生する高レベル廃液中のAm,Cmなどの長半減期核種を分離し核変換する研究が進められている。このような研究は、地層処分時の環境中の長期的危険性の排除、ガラス固化体の減容化にとって重要である。一方、この分離を行うと、溶解液中に共存するランタノイドが随伴して分離されてくる。これは、3価のアクチノイドであるAm,Cmと同族元素であるランタノイドの化学的性質が酷似するためである。しかしながら、ランタノイド元素は一般に中性子吸収量が高く、これが共存する条件でAm,Cmの核変換は困難になる。従って、このような3価のアクチノイド、ランタノイドの相互分離が精力的に進められてきた。





これまで、2つの方法が採用されている。一つはジエチレントリアミン-N,N,N’,N”,N”-5酢酸(DTPA)などの錯形成剤を用いて相互分離する方法と、窒素やイオウ原子を抽出剤構造に組み込んでそのより強いアクチノイド抽出性を利用する相互分離法である(非特許文献1-5)。





しかし、前者はDTPAが水に溶解しにくく(溶解量は50mM程度)、pH領域(pH2かそれ以上の条件)にするためにpH緩衝剤(通常、金属塩)を使用する必要があり、更に高いイオン濃度の条件が必要になり、これらが使用後処分における二次廃棄物となるという問題がある。





窒素やイオウ原子を組み込んだ抽出剤は化学的安定性に欠け分解しやすいこと、比較的安定なものはドデカンに溶解しにくく、再処理や核種分離で求められるプロセス条件で利用しにくいという問題がある。これら化合物はいずれも複雑な構造を持ち、合成は容易ではない。さらに、高レベル放射性廃液は硝酸水溶液であり、溶媒抽出に用いる有機溶剤として毒性が低く安定なドデカンが好適であるが、これまで提案されている抽出剤はドデカン中での安定性に劣り、使用することができなかった。





日本で研究開発が進められている先進湿式分離プロセスでは、テトラオクチルジグリコールアミド(以下「TODGA」と略す)の利用が検討されている(特許文献1~2及び非特許文献6)。TODGAは、高レベル放射性廃液から微量のアクチニド(Am(III)及びCm(III))を回収するために有用である。TODGAは容易に合成することができ、高い抽出性を示し、燃焼後に灰化するために、高レベル放射性廃液から放射性金属イオンを分離するために有用である。TODGAは、反応性が高いため、Pd(II)及びZr(IV)などの共存金属イオンまでも抽出してしまい、これらの金属キレートは第三相形成の要因となり、目的とする元素の分離が困難である。よって、これらの金属は、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(以下「HEDTA」と称す)及びシュウ酸などのマスキング剤を用いて水相中に安定化させなければならない。





したがって、ドデカン中で安定であり、アクチニド元素に対する分配比が回収するのに十分高く、さらにアクチニド元素と分離する共存元素の分配比が低い抽出剤が必要とされている。





一方、硝酸水溶液から高濃度の金属元素を分離する際に、酸性度及び金属濃度が高い条件では溶媒抽出の過程で第三相が生成されてしまい、大きな障害となっている。そこで、第三相の生成を抑制するために、抽出剤を溶解する希釈剤にモノアミドやリン酸トリブチル(TBP)を改質剤として添加する方法や、ニトロベンゼン、オクタノールなど極性の高い溶媒を用いる方法がある。しかし、混合溶媒系では複数の有機物が存在し、特にTBPは金属イオンとの反応性が高く、分配比の精密な評価が難しい上に、リンを含むため二次廃棄物発生の原因となる。極性溶媒では、ドデカンに比較して毒性及び危険性が高く、取り扱いに注意が必要な上に、水相への分配が生じ、分配比が変動する。本発明者らは、第三相の生成を抑制するために、N,N,N’,N’-テトラドデシル-1,3,-オキサペンタンジアミド(以下「TDDGA」と略す)またはより長いアルキル基を有するジグリコールアミド(以下「DGA」と略す)を含むドデカン抽出剤を提案した(特許文献3)。

産業上の利用分野



本発明は、3価のランタノイド、アクチノイドの相互分離法に関し、特に、N,N,N’,N’-テトラアルキル-3,6-ジオキサオクタン-1,8-ジアミド(DOODA)とTADGA(N,N,N’,N’-テトラアルキル-ジグリコールアミド)を併用するAm,CmとSm,Eu,Gdとの相互分離法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
抽出剤として一般式:(CHOCHCON(R)(Rはアルキル基)で示されるN,N,N’,N’-テトラアルキル-3,6-ジオキサオクタン-1,8-ジアミドを用い、マスキング剤として一般式:(OCHCON(R)(Rはアルキル基)で示されるN,N,N’,N’-テトラアルキル-ジグリコールアミドを用いることを特徴とする、高レベル放射性廃液からの3価のランタノイド及びアクチノイドの抽出分離方法。

【請求項2】
N,N,N’,N’-テトラアルキル-3,6-ジオキサオクタン-1,8-ジアミドは、N,N,N’,N’-テトラオクチル-3,6-ジオキサオクタン-1,8-ジアミド、N,N,N’,N’-テトラデシル-3,6-ジオキサオクタン-1,8-ジアミド、N,N,N’,N’-テトラドデシル-3,6-ジオキサオクタン-1,8-ジアミド、N,N,N’,N’-テトラエチルヘキシル-3,6-ジオキサオクタン-1,8-ジアミドから選択される、請求項1に記載の方法。

【請求項3】
N,N,N’,N’-テトラアルキル-ジグリコールアミドは、N,N,N’,N’-テトラメチル-ジグリコールアミド、N,N,N’,N’-テトラエチル-ジグリコールアミド、N,N,N’,N’-テトラプロピル-ジグリコールアミドから選択される、請求項1または2に記載の方法。

【請求項4】
N,N,N’,N’-テトラアルキル-ジグリコールアミドは、3~5Mの硝酸溶液中2~20mMの濃度であり、N,N,N’,N’-テトラアルキル-3,6-ジオキサオクタン-1,8-ジアミドはドデカン中0.2~0.3Mの濃度で用いられる、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。

【請求項5】
抽出剤として0.3M N,N,N’,N’-テトラドデシル-3,6-ジオキサオクタン-1,8-ジアミドを用い、マスキング剤として0.005M N,N,N’,N’-テトラエチル-ジグリコールアミドを用い、4M硝酸水溶液を溶媒として用いる、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。

【請求項6】
硝酸水溶液を溶媒とする高レベル放射性廃液に、一般式:(OCHCON(R)(Rはアルキル基)で示されるN,N,N’,N’-テトラアルキル-ジグリコールアミドをマスキング剤として添加し、
一般式:(CHOCHCON(R)(Rはアルキル基)で示されるN,N,N’,N’-テトラアルキル-3,6-ジオキサオクタン-1,8-ジアミドのドデカン溶液を抽出溶媒として用いる、高レベル放射性廃液からの3価のランタノイド及びアクチノイドの抽出分離方法。
国際特許分類(IPC)
出願権利状態 登録
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