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超磁歪薄膜素子及びその製造方法

国内特許コード P110005863
掲載日 2011年10月21日
出願番号 特願2008-071678
公開番号 特開2009-231349
登録番号 特許第5240826号
出願日 平成20年3月19日(2008.3.19)
公開日 平成21年10月8日(2009.10.8)
登録日 平成25年4月12日(2013.4.12)
発明者
  • 清宮 照夫
  • 脇若 弘之
  • 牧村 美加
出願人
  • FDK株式会社
  • 長野県
  • 国立大学法人信州大学
発明の名称 超磁歪薄膜素子及びその製造方法
発明の概要

【課題】小さな磁界でも大きな磁歪特性を発現し、しかも埋蔵量の点からも将来的に不安の少ない材料を使用して超磁歪薄膜素子を製造する。
【解決手段】基板と、該基板上に成膜した超磁歪材料の薄膜とを有する超磁歪薄膜素子において、前記薄膜は、気相成長させたSm-Fe系の超磁歪材料からなり、その組成が、15at%≦Sm≦23at%である超磁歪薄膜素子である。薄膜内部応力は、220MPa~130MPaの圧縮応力となるようにする。超磁歪材料からなる薄膜を気相成長させる際に、不活性ガス圧力を0.7Pa以下とし、成膜中もしくは成膜後に200℃~300℃の温度で熱処理を行うことが好ましい。これにより、80kA/mの磁界印加時の磁気ひずみを-700ppm以下とすることができる。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


磁歪材料とは、外部からの磁界の作用によって形状そのものが変化する性質を有する材料のことをいい、このような磁歪材料は、逆に外部応力が加わると磁化が変化する性質を有する。そこで、このような磁気-変形(応力)の特性を利用して、各種センサやトランスジューサ、アクチュエータなどへの応用が試みられている。しかし、従来公知の磁歪材料は、その変形に伴うひずみ(磁歪定数)が非常に小さく(10-5~10-6程度)、そのため極く限られた分野の応用にとどまっていた。



ところが、最近、希土類-遷移金属化合物の中に、室温における磁歪定数が非常に大きな(10-3以上を示す)磁歪材料(「超磁歪材料」とも呼ばれている)が発見され、大きな変位を発生するアクチュエータの駆動源としての応用が期待されている。しかし、超磁歪材料は、主に単結晶や結晶配向されたバルク材料であるため、結晶制御技術を必要とするなど製造過程も複雑で、しかも大きな磁歪特性を発現させるためには大きな磁界が必要となる欠点があった。近年のアクチュエータやセンサの技術進歩は著しいが、従来技術のようにバルク材料を用いると形状の制約が大きく小型化に適さない。それに対して薄膜化すれば、様々な形状のデバイスへの応用が可能になることから、薄膜化に適した実用的な超磁歪薄膜材料の開発が進められている。



このような観点から、本発明者等によって、例えば、気相成長させたTb-Fe系の超磁歪薄膜素子(特許文献1)、あるいはTb-Fe-Co系の超磁歪薄膜素子(特許文献2)などが提案されている。しかし、これらは良好な特性を呈するものの、希土類元素においてTbは埋蔵量が極めて少なく非常に高価なため、使用量が少ない薄膜という形態といえども将来的に入手困難となる恐れがあるなど不安材料が多いことが問題となる。

【特許文献1】特開2002-335027号公報

【特許文献2】特開2005-340429号公報

産業上の利用分野


本発明は、基板上に気相成長させたSm(サマリウム)-Fe(鉄)系の超磁歪材料の薄膜からなる超磁歪薄膜素子及びその製造方法に関するものである。この超磁歪薄膜素子は、センサやアクチュエータなどとして有用である。

特許請求の範囲 【請求項1】
基板と、該基板上に成膜した超磁歪材料の薄膜とを有する超磁歪薄膜素子において、前記薄膜は、気相成長させたSm-Fe系の超磁歪材料からなり、その組成が、15at%≦Sm≦23at%であり、薄膜の内部応力が220MPa~130MPaの圧縮応力になっていて、80kA/mの磁界印加時の磁気ひずみが-700ppm以下であることを特徴とする超磁歪薄膜素子。

【請求項2】
超磁歪材料の薄膜は、その磁化容易軸が基板面にほぼ平行に配向したものである請求項1記載の超磁歪薄膜素子。

【請求項3】
請求項1又は2記載の超磁歪薄膜素子を製造する方法であって、基板としてガラス基板を用い、スパッタ法により超磁歪材料からなる薄膜を気相成長させる際に、不活性ガス圧力を0.7Pa以下とする超磁歪薄膜素子の製造方法。

【請求項4】
超磁歪材料の薄膜の気相成長による成膜中もしくは成膜後に、200℃~300℃の温度で熱処理を行う請求項記載の超磁歪薄膜素子の製造方法。
産業区分
  • 固体素子
  • 冶金、熱処理
  • 合金
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2008071678thum.jpg
出願権利状態 権利存続中


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