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往復機械用振動低減装置及び往復機械

国内特許コード P110005923
整理番号 185_E-086
掲載日 2011年11月9日
出願番号 特願2011-134452
公開番号 特開2013-002364
登録番号 特許第5831869号
出願日 平成23年6月16日(2011.6.16)
公開日 平成25年1月7日(2013.1.7)
登録日 平成27年11月6日(2015.11.6)
発明者
  • 岡部 匡
出願人
  • 国立大学法人 宮崎大学
発明の名称 往復機械用振動低減装置及び往復機械
発明の概要 【課題】単一のスライダ・クランク機構から発生する一次振動と二次振動を消去することにより、振動及び騒音を大幅に低減し、静粛な運転を実現する。
【解決手段】スライダ、クランク、及びコネクティングロッド、を有するスライダ・クランク機構と、クランクの反対側に連接されたカウンタウェイトと、第1、及び第2のバランスウェイト機構と、駆動力を各バランスウェイト機構に夫々伝達する駆動力伝達機構と、各構成要素を支持するベース部材と、を備え、第1、及び第2のバランスウェイト機構は、夫々スライダの重心移動経路の延長線に対して対称位置に配置されたバランサ回転軸と、各バランサ回転軸を中心とした軌道に沿って、クランク軸と同一回転数にて互いに逆方向に回転する第一バランスウェイトと、各バランサ回転軸を中心とした軌道に沿って、クランク軸の2倍の回転数にて互いに逆方向に回転する第二バランスウェイトと、を備えた。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要


エンジン、ポンプ、空気圧縮機など、回転運動と往復運動との間の変換機構として、スライダ・クランク機構(またはピストン・クランク機構とも呼ばれている)が広く利用されている。このスライダ・クランク機構においては、直線往復運動を行うスライダ(またはピストン)、揺動及び往復運動を行う連接棒(コネクティングロッド)、回転運動を行うクランクの各部の運動に起因した不釣合い慣性力により有害な振動が発生する。この振動は、クランク回転数と同期した一次振動と、その偶数倍の高次振動で構成される。
例えば、多気筒エンジンのように複数のスライダをもつ往復機械においては、各気筒間のクランク回転角の位相をずらすことにより、一次振動の除去が可能であり、二次振動以上の高次振動を低減すればよい。この高次振動の低減のためのバランサとして代表的なものとして、三菱自動車工業株式会社の「サイレントシャフト(登録商標)」が実用化されている。



一方、単気筒エンジンのように単一のスライダのみをもつ往復機械では、一次成分の振動の除去は不可能であり、さらに、クランク回転数の偶数倍の高次振動も同時に発生する。単一のスライダ・クランク機構をもつ往復機械の振動低減法としては、様々なバランサ装着による方法が提案されている。
例えば、特許文献1には、クランク軸により回転駆動されるキャリアと、回転可能なサンギヤを有するサンギヤ回転体と、サンギヤに対して径方向外方に配置されるリングギヤと、キャリアに回転可能に支持されると共に、サンギヤとリングギヤの双方に噛合するプラネタリギヤとを有する遊星歯車機構を備えたバランサ装置の発明が記載されている。このバランサ装置においては、キャリア、プラネタリギヤ、及び第一バランスウェイト部により構成されるキャリア組立体により一次成分の振動を低減し、第二バランスウェイト部を有するサンギヤ回転体により、一次振動よりも高い振動数の高次数振動を低減する。

産業上の利用分野


本発明は、単気筒エンジン、ポンプ、空気圧縮機など、単一のスライダ・クランク機構を利用して、回転運動と往復運動との間の変換を行っている往復機械の振動・騒音を低減する往復機械用振動低減装置、及びこれを備えた往復機械に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
往復直線運動を行うスライダ、クランク軸を中心として回転運動を行うクランク、及び前記スライダの往復直線運動を前記クランクに伝達して前記クランク軸を回転させるコネクティングロッド、を有するスライダ・クランク機構と、前記クランク軸を間に挟んで前記クランクの反対側に連接されたカウンタウェイトと、第1、及び第2のバランスウェイト機構と、前記スライダ・クランク機構からの駆動力を前記第1、及び第2のバランスウェイト機構に夫々伝達する駆動力伝達機構と、前記各構成要素を支持するベース部材と、を備えた往復機械用振動低減装置であって、
前記第1、及び第2のバランスウェイト機構は、夫々前記スライダの重心移動経路の延長線に対して対称な前記ベース部材の各部位に配置され、
前記第1、及び第2のバランスウェイト機構は、夫々前記スライダの重心移動経路の延長線に対して対称位置に配置されたバランサ回転軸と、該各バランサ回転軸を中心とした円軌道に沿って回転し、且つ前記駆動力伝達機構によって伝達された駆動力により前記クランク軸と同一回転数にて互いに逆方向に回転する第一バランスウェイトと、前記各バランサ回転軸を中心とした円軌道に沿って回転し、且つ前記駆動力伝達機構よって伝達された駆動力により前記クランク軸の2倍の回転数にて互いに逆方向に回転する第二バランスウェイトと、を備え
前記各第一バランスウェイトは、夫々前記各バランサ回転軸を回転軸とする中空筒状部材の重心位置を前記各バランサ回転軸から外径方向にずらした構成を備え、
前記各第二バランスウェイトは、夫々前記各バランサ回転軸を回転軸とする軸状部材の重心位置を前記各バランサ回転軸から外径方向にずらした構成を備え、
前記各第一バランスウェイトの中空内部には、前記第二バランスウェイトが同軸状且つ相対回転可能に軸支されており、
前記駆動力伝達機構は、歯車列を有し、
該歯車列は、内歯車及び外歯車を有し、該外歯車同士が噛合し、且つ前記第一バランスウェイトと一体回転する一対のリングギヤと、該各リングギヤの内歯車との歯数比が2:1である外歯車を有し、且つ前記各第二バランスウェイトと一体回転するサンギヤと、前記各リングギヤの内歯車及び前記各サンギヤの外歯車と夫々噛合して自転する軸固定のアイドラギヤと、を備えたことを特徴とする往復機械用振動低減装置。

【請求項2】
前記カウンタウェイトの質量及び重心の回転半径は、前記スライダ・クランク機構が前記スライダの重心移動方向と直交する方向に発生させる一次振動を除去するように設定され、
前記第一バランスウェイトの質量及び重心の回転半径は、前記スライダ・クランク機構及び前記カウンタウェイトが前記スライダの重心移動方向と平行な方向に発生させる一次振動を除去するように設定され、
前記第二バランスウェイトの質量及び重心の回転半径は、前記スライダ・クランク機構が前記スライダの重心移動方向と平行な方向に発生させる二次振動を除去するように設定されていることを特徴とする請求項1記載の往復機械用振動低減装置。

【請求項3】
前記スライダの重心移動経路の延長線を基準軸として前記クランクの回転角をωtとしたときに、前記各第一バランスウェイトの位相がπ±ωtで与えられ、前記各第二バランスウェイトの位相がπ±2ωtで与えられることを特徴とする請求項1又は2記載の往復機械用振動低減装置。

【請求項4】
請求項1乃至の何れか一項記載の往復機械用振動低減装置を備えたことを特徴とする往復機械。
産業区分
  • 内燃機関
  • 機械要素
  • 機構・伝動
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2011134452thum.jpg
出願権利状態 登録


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