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酵素基質修飾ヌクレオシド三リン酸、核酸プローブ、マルチラベル化核酸プローブ、マルチラベル化核酸プローブの製造方法および標的核酸の検出方法

国内特許コード P110005993
整理番号 QP080189
掲載日 2011年11月28日
出願番号 特願2009-032763
公開番号 特開2010-047559
登録番号 特許第4621926号
出願日 平成21年2月16日(2009.2.16)
公開日 平成22年3月4日(2010.3.4)
登録日 平成22年11月12日(2010.11.12)
優先権データ
  • 特願2008-191343 (2008.7.24) JP
発明者
  • 神谷 典穂
  • 野地 澄晴
  • 平石 佳之
出願人
  • 国立大学法人九州大学
  • 国立大学法人徳島大学
  • 株式会社日立製作所
発明の名称 酵素基質修飾ヌクレオシド三リン酸、核酸プローブ、マルチラベル化核酸プローブ、マルチラベル化核酸プローブの製造方法および標的核酸の検出方法
発明の概要 【課題】新規なヌクレオシド三リン酸誘導体、核酸プローブ、および簡便かつ高感度に標的核酸を検出することができるマルチラベル化核酸プローブ、そのマルチラベル化核酸プローブの製造方法、そのマルチラベル化核酸プローブまたは核酸プローブを用いた標的核酸の検出方法を提供する。
【解決手段】トランスグルタミナーゼ(TGase)を用いて、予め共有結合的に複数の標識部分を導入したマルチラベル化核酸プローブを使用することにより、または、標的核酸にハイブリダイズさせた核酸プローブに、共有結合的に複数の標識部分を導入することにより、簡便かつ高感度に標的核酸を検出することができる。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要


何らかの標識が施されたRNAプローブなどの核酸プローブを用い、細胞レベルにおけるDNAやRNAの発現パターンを検出、可視化することによって、生命現象に関する数多くの疑問点を解明することが可能となる。細胞レベルでの遺伝子発現パターンを可視化するこのような手法をin situ ハイブリダイゼーション(in situ hybridization:ISH)と言うが、この際に使用されるプローブの標識法は大別して、「放射性同位体標識法」、「蛍光抗体標識法」、「酵素抗体標識法」に分類される。歴史的には、放射性同位体を取り込ませた核酸プローブが先に確立したが、近年その取り扱いが制限されてきたこともあって、放射性同位体元素を用いない蛍光抗体標識法や酵素抗体標識法が注目されている。



これらの手法は、核酸プローブ作製時に抗原やビオチンでラベル化しておき、それらを標的核酸にハイブリダイズした後、酵素もしくは蛍光物質によって標識された抗体やアビジンを用いて免疫染色法により検出するといった手法である。感度という観点から見ると、酵素反応によるシグナル増幅効果が得られる酵素抗体標識法が優れており、現在最も広く使用されている。



酵素抗体標識法を利用した核酸プローブとしては、例えば、ジゴキシゲニン(DIG)などの抗体認識部位で修飾したヌクレオチド誘導体を複数個ランダムに導入した抗原マルチラベル化核酸プローブが知られている。この抗原マルチラベル化核酸プローブと標的核酸とのin situ ハイブリダイゼーションの後、抗体認識部位を認識する酵素標識化抗体との抗原-抗体反応を行い、酵素アルカリホスファターゼとのハイブリッドによる発色反応を利用して検出を行う。しかしながら、酵素標識された抗体が非常に高価であること、抗原-抗体反応に伴う操作の煩雑化や非特異吸着などによるバックグラウンドの増加など、幾つかの問題を有している。



一方、トランスグルタミナーゼ(TGase)を用いて、TGaseが認識可能なリシン(Lys)残基または第一級アミンを有するペプチドまたはタンパク質へ、アニオン性であり、かつTGaseが認識可能なグルタミン(Gln)残基を有する外来分子を部位特異的に連結する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。

産業上の利用分野


本発明は、ヌクレオシド三リン酸誘導体、核酸プローブ、マルチラベル化核酸プローブ、マルチラベル化核酸プローブの製造方法および標的核酸の検出方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記式(5)で示されることを特徴とする酵素基質修飾ヌクレオシド三リン酸。
【化1】



(式(5)中、XおよびYは、それぞれ独立して、エテニレン基、-(CO)-または-(CO)-(ここで、n=2,4,8,12,24)基で置換されていてもよい、炭素数1~48のアルキレン基または炭素数2~48のアルケニレン基であり、Zは、ジニトロフェニル基またはL-3,4-ジヒドロキシフェニル基で置換されていてもよい、炭素数1~48のアルキル基、炭素数1~48のアルコキシ基、炭素数6~48のアリール基、炭素数6~48のアリールオキシ基、炭素数7~48のアリールアルキル基または炭素数7~48のアリールアルキルオキシ基である。また、Y,Zは独立してLys以外のアミノ酸により少なくとも一方が置換されていてもよい。)

【請求項2】
請求項1に記載の酵素基質修飾ヌクレオシド三リン酸であって、
前記Xはエテニレン基、Yはメチレン基であり、Zはベンジルオキシ基であることを特徴とする酵素基質修飾ヌクレオシド三リン酸。

【請求項3】
構成単位として、下記式(5)で示される酵素基質修飾ヌクレオシド三リン酸が複数個導入されている核酸であることを特徴とする核酸プローブ。
【化2】



(式(5)中、XおよびYは、それぞれ独立して、エテニレン基、-(CO)-または-(CO)-(ここで、n=2,4,8,12,24)基で置換されていてもよい、炭素数1~48のアルキレン基または炭素数2~48のアルケニレン基であり、Zは、ジニトロフェニル基またはL-3,4-ジヒドロキシフェニル基で置換されていてもよい、炭素数1~48のアルキル基、炭素数1~48のアルコキシ基、炭素数6~48のアリール基、炭素数6~48のアリールオキシ基、炭素数7~48のアリールアルキル基または炭素数7~48のアリールアルキルオキシ基であり、Bは水素原子またはヒドロキシル基を表す。また、Y,Zは独立してLys以外のアミノ酸により少なくとも一方が置換されていてもよい。)

【請求項4】
請求項3に記載の核酸プローブにおけるグルタミン(Gln)残基のうち少なくとも2つに、リシン(Lys)残基または第一級アミンを有する、酵素、蛍光色素、放射性同位体を含む化合物、磁気的に検出可能な化合物、熱的に検出可能な化合物および電気的に検出可能な化合物のうち少なくとも1つである標識部分を含む標識化合物が結合されて構成されていることを特徴とするマルチラベル化核酸プローブ。

【請求項5】
請求項4に記載のマルチラベル化核酸プローブであって、
前記標識部分が、酵素および蛍光色素のうち少なくとも1つであることを特徴とするマルチラベル化核酸プローブ。

【請求項6】
請求項5に記載のマルチラベル化核酸プローブであって、
前記酵素が、超好熱菌由来の酵素であることを特徴とするマルチラベル化核酸プローブ。

【請求項7】
マルチラベル化核酸プローブの製造方法であって、
トランスグルタミナーゼ(TGase)を用いて、請求項3に記載の核酸プローブにおけるグルタミン(Gln)残基のうち少なくとも2つに、リシン(Lys)残基または第一級アミンを有する、酵素、蛍光色素、放射性同位体を含む化合物、磁気的に検出可能な化合物、熱的に検出可能な化合物および電気的に検出可能な化合物のうち少なくとも1つである標識部分を含む標識化合物を結合することを特徴とするマルチラベル化核酸プローブの製造方法。

【請求項8】
請求項7に記載のマルチラベル化核酸プローブの製造方法であって、
前記標識部分が、酵素および蛍光色素のうち少なくとも1つであることを特徴とするマルチラベル化核酸プローブの製造方法。

【請求項9】
請求項8に記載のマルチラベル化核酸プローブの製造方法であって、
前記酵素が、超好熱菌由来の酵素であることを特徴とするマルチラベル化核酸プローブの製造方法。

【請求項10】
標的核酸の検出方法であって、
請求項4~6のいずれか1項に記載のマルチラベル化核酸プローブと、対象物中に存在する標的核酸とを核酸部分により相補的に結合させ、結合している前記マルチラベル化核酸プローブを、前記標識部分により検出することを特徴とする標的核酸の検出方法。

【請求項11】
標的核酸の検出方法であって、
請求項3に記載の核酸プローブと、対象物中に存在する標的核酸とを核酸部分により相補的に結合させた後、
トランスグルタミナーゼ(TGase)を用いて、前記核酸プローブにおけるグルタミン(Gln)残基と、リシン(Lys)残基または第一級アミンを有する、酵素、蛍光色素、放射性同位体を含む化合物、磁気的に検出可能な化合物、熱的に検出可能な化合物および電気的に検出可能な化合物のうち少なくとも1つである標識部分を含む標識化合物のリシン(Lys)残基または第一級アミンとを反応させて複数の標識部分を導入し、結合している前記核酸プローブを、前記標識部分により検出することを特徴とする標的核酸の検出方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2009032763thum.jpg
出願権利状態 登録
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