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高温性アンモニア酸化細菌およびそれを用いる堆肥の製造方法

国内特許コード P110006025
掲載日 2011年11月29日
出願番号 特願2010-093768
公開番号 特開2011-223883
登録番号 特許第5557209号
出願日 平成22年4月15日(2010.4.15)
公開日 平成23年11月10日(2011.11.10)
登録日 平成26年6月13日(2014.6.13)
発明者
  • 嶋谷 智佳子
  • 橋本 知義
出願人
  • 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
発明の名称 高温性アンモニア酸化細菌およびそれを用いる堆肥の製造方法
発明の概要 【課題】高温となる家畜糞尿の堆肥化において利用できる高温性アンモニア酸化細菌を堆肥中から分離・同定すること、ならびに該細菌を用いてアンモニアなどの悪臭を発生させることなく、肥料価値の高い堆肥を短期間でかつ安価に製造する方法を提供する。
【解決手段】特定の塩基配列と95%以上の相同性を有する塩基配列からなる16S rDNAを有し、かつ、50~55℃の高温下でアンモニア酸化能を有するバチルス属に属する微生物、および微生物を堆肥材料に混合し、発酵、熟成させることを特徴とする、堆肥の製造方法。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要



近年、世界規模で肥料価格が高騰しており、化学肥料の代替として家畜糞尿の利用が検討されている。しかしながら、家畜糞尿の堆肥化における一次発酵過程では、高濃度のアンモニアが揮散するため、悪臭発生が問題となるとともに窒素肥料成分のロスにもつながっている。





堆肥中のアンモニアを、微生物によるアンモニア酸化活性を利用して速やかに低減させ、硝酸・亜硝酸態窒素に変換することができれば、悪臭対策だけでなく、肥料価値の高い堆肥製造が可能となる。これまで幅広く研究されているニトロソモナス・コミュニス(Nitrosomonas communis)、ニトロソモナス・ユーロペア(Nitrosomonas europaea)、ニトロソモナス・ウレアエ(Nitrosomonas ureae)などのアンモニア酸化細菌は、廃水や土壌から分離されており、至適培養温度が20~37℃の中温菌である。しかしながら、このような中温菌は、50℃以上の高温状態が続く堆肥化には利用できない。従って、高温となる家畜糞尿の堆肥化処理にも有効に利用できる高温性アンモニア酸化細菌が望まれるところである。





家畜糞尿の堆肥化に利用できる高温性アンモニア酸化細菌は、堆肥中に存在することが予想されるが、これまで堆肥中から高温性アンモニア酸化細菌を分離・同定する手段は確立されていない。





廃水や土壌等から分離されている前記のアンモニア酸化細菌の多くは、生育に一切の有機物を必要とせず、二酸化炭素を唯一の炭素源として利用する独立栄養性細菌であるため、その培養には無機栄養培地が広く用いられている(非特許文献1~4など)。一方、近年、ニトロソモナス・ユーロペア(Nitrosomonas europaea)は有機物を資化できることが報告されている(非特許文献5)。また、従属栄養性アンモニア酸化細菌においても、硝化活性は独立栄養性アンモニア酸化細菌より弱いながらも硝化能の存在が報告され、アンモニア酸化細菌の研究に有機物を含んだ培地も使われるようになってきた(非特許文献6~9など)。しかしながら、これらの培地は有機物を含有するものの、アンモニア濃度、C/N比、窒素とリンとカリウムとマグネシウムの比が堆肥成分と異なっているために、堆肥中の高温性アンモニア酸化細菌の生育には適していない。また、従属栄養性アンモニア酸化細菌を50℃以上で培養した研究も報告されるが(非特許文献10)、当該アンモニア酸化細菌は深海熱水噴出孔から発見された菌であり、その培地には海塩などの海洋成分が含まれているため、堆肥中の高温性アンモニア酸化細菌の生育には適していない。





本発明者らは、アンモニア濃度、C/N比、窒素とリンとカリウムとマグネシウムの比を堆肥成分に類似させた堆肥型培地を既に開発しているが(非特許文献11)、家畜糞尿の堆肥化に利用できる高温性アンモニア酸化細菌を分離・同定するには至っていない。

産業上の利用分野



本発明は、家畜糞尿を用いる堆肥化処理においてアンモニア発生を低減することのできる新規な微生物および該微生物を用いる堆肥の製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
50~55℃の高温下でアンモニア酸化能を有するバチルス・エスピー(Bacillus sp.) T3株(NITE P-921)。

【請求項2】
請求項に記載の微生物を有効成分として含む、アンモニア発生抑制剤。

【請求項3】
請求項に記載の微生物を堆肥材料に混合し、発酵、熟成させることを特徴とする、堆肥の製造方法。

【請求項4】
堆肥材料が家畜糞尿を含む、請求項に記載の製造方法。

【請求項5】
請求項またはに記載の方法により製造される堆肥。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録


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