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オーディオ信号圧縮装置、オーディオ信号圧縮方法、オーディオ信号復号装置及びオーディオ信号復号方法

国内特許コード P110006070
整理番号 A221P65
掲載日 2011年12月12日
出願番号 特願2010-517838
登録番号 特許第5224219号
出願日 平成21年6月3日(2009.6.3)
登録日 平成25年3月22日(2013.3.22)
国際出願番号 JP2009060110
国際公開番号 WO2009157280
国際出願日 平成21年6月3日(2009.6.3)
国際公開日 平成21年12月30日(2009.12.30)
優先権データ
  • 特願2008-167143 (2008.6.26) JP
  • 特願2008-167144 (2008.6.26) JP
  • 特願2008-167145 (2008.6.26) JP
発明者
  • 寅市 和男
  • 中村 光晃
  • 諸岡 泰男
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 オーディオ信号圧縮装置、オーディオ信号圧縮方法、オーディオ信号復号装置及びオーディオ信号復号方法
発明の概要 【課題】オーディオ信号を符号化する場合に、高音域の信号成分を残して効率よく符号化して、復号した信号の音質劣化を防ぐことができるようにする。
【解決手段】デジタルオーディオ信号を、複数の周波数帯域に分割する。そして、その各帯域に分割されたデジタルオーディオ信号を、分割した帯域ごとに関数近似する。さらに、その関数近似した関数のパラメータを符号化する。復号化時には、帯域ごとの関数のパラメータを使用して、関数補間し、その関数補間された各帯域の信号を合成して、復号化する。このようにしたことで、各帯域を関数近似する際の、関数式の設定を適正に行うことで、高域成分を残した符号化が行われ、非常に音質のよい再生が可能な圧縮符号化を行うことができる。
従来技術、競合技術の概要


従来、デジタルオーディオ信号を圧縮符号化する符号化方式として、各種方式のものが実用化されている。すなわち、アナログオーディオ信号をデジタル信号に変換する際には、通常、一定のサンプリング周期ごとに、所定のビット数でサンプリングして、デジタルオーディオ信号とする。そして、このオーディオ信号に適した各種圧縮手法で、一定のサンプリング周期ごとに所定のビット数のデータを圧縮符号化するようにする。



例えば、20Hzから20kHzまでの可聴帯域のアナログオーディオ信号をサンプリングして得たデジタルオーディオ信号を、所定帯域ごとに帯域分割し、その分割された帯域ごとに、離散コサイン変換などのデータ量を減らすための各種演算処理を行って符号化するものがある。このような処理は、例えばMP3(MPEG Audio Layer-3)方式などの圧縮音声フォーマットとして実用化されている。



特許文献1には、この種のオーディオ信号の符号化処理の一例が記載されている。
【特許文献1】
国際公開2005/004113号パンフレット

産業上の利用分野


本発明は、オーディオ信号を高能率に圧縮するオーディオ信号圧縮装置及びオーディオ信号圧縮方法と、圧縮されたオーディオ信号を復号するオーディオ信号復号装置及びオーディオ信号復号方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
デジタルオーディオ信号を、複数の周波数帯域に分割する帯域分割手段と、
前記帯域分割手段で各帯域に分割されたデジタルオーディオ信号の所定の区間を、n次多項式(nは2以上の整数)を用いて関数近似する、前記分割された帯域ごとに用意される関数近似手段と、
前記関数近似手段で関数近似した前記n次多項式の係数値であるパラメータを符号化する符号化手段と、
を備えたオーディオ信号圧縮装置。

【請求項2】
前記所定の区間は、前記複数の周波数帯域の中の最小の周波数帯域での極大値と極小値の間、あるいは、極大値または極小値と変曲点との間のいずれかである、請求項1に記載のオーディオ信号圧縮装置。

【請求項3】
前記n次多項式は、微分可能回数で分類される標本化関数の線形結合式で表わされる、請求項1または2に記載のオーディオ信号圧縮装置。

【請求項4】
前記関数近似手段で用いられる標本化関数は、基本項と制御項とに分離して示される関数であり、前記制御項の係数値の設定で、前記標本化関数の特性を変化させる、
請求項3に記載のオーディオ信号圧縮装置。

【請求項5】
前記帯域分割手段で各帯域に分割されたデジタルオーディオ信号のサンプリング周期を間引くダウンサンプリング手段を、更に備え、
前記関数近似手段は、前記ダウンサンプリング手段でサンプリング周期が間引かれたデジタルオーディオ信号を関数近似する、
請求項1~4のいずれかに記載のオーディオ信号圧縮装置。

【請求項6】
前記帯域分割手段は、
i番目(i=1~n)の周波数帯域の信号を分離するi番目の帯域分離フィルタの出力信号を、入力されるデジタルオーディオ信号から減算するi番目の減算手段を備え、その減算出力を(i+1)番目の帯域分離フィルタの入力信号として(i+1)番目の周波数帯域の信号を分離出力し、n番目の減算手段の減算出力から、最後のn番目の周波数帯域の信号を分離出力する、
請求項1~5のいずれかに記載のオーディオ信号圧縮装置。

【請求項7】
前記帯域分割手段は、
入力されるデジタルオーディオ信号から第1の周波数帯域となる低音域信号を分離する第1の帯域分離フィルタと、
前記入力されるデジタルオーディオ信号から第3の周波数帯域となる高音域信号を分離する第3の帯域分離フィルタと、
前記第1の帯域分離フィルタで分離された第1の周波数帯域の低音域の信号と、前記第3の帯域分離フィルタで分離された第3の周波数帯域の高音域の信号を加算する加算手段と、
前記入力されるデジタルオーディオ信号から、前記加算手段で加算された第1の周波数帯域の低音域信号と第3の周波数帯域の高音域信号の加算信号を減算する減算手段と、を備え、
前記減算手段の減算出力から第2の周波数帯域である中音域信号を分離する、請求項1~5のいずれかに記載のオーディオ信号圧縮装置。

【請求項8】
前記帯域分割手段は、
入力されるデジタルオーディオ信号の第1の周波数帯域の信号を分離する第1の帯域分離フィルタと、
前記第1の帯域分離フィルタで分離された第1の周波数帯域の信号を前記関数近似手段で関数近似した後に更に関数補間した信号を、前記入力されるデジタルオーディオ信号から減算する第1の減算手段と、
前記第1の減算手段の出力から第2の周波数帯域の信号を分離する第2の帯域分離フィルタと、
前記第2の帯域分離フィルタで分離された第2の周波数帯域の信号を前記関数近似手段で関数近似した後に更に関数補間した信号を、前記第1の減算手段の出力信号から減算する第2の減算手段と、を備え、
前記第2の減算手段の出力から第3の周波数帯域の信号を分離する、請求項1~5のいずれかに記載のオーディオ信号圧縮装置。

【請求項9】
前記帯域分割手段は、
入力されるデジタルオーディオ信号の第1の周波数帯域の信号を分離する第1の帯域分離フィルタと、
前記入力されるデジタルオーディオ信号の第2の周波数帯域の信号を分離する第2の帯域分離フィルタと、
前記第1の帯域分離フィルタで分離された第1の周波数帯域の信号を関数近似した後に更に関数補間した信号と、前記第2の帯域分離フィルタで分離された第2の周波数帯域の信号を関数近似した後に更に関数補間した信号とを加算する加算手段と、
前記入力されるデジタルオーディオ信号から前記加算手段の出力を減算する減算手段とを、備え、
前記減算手段の出力から第3の周波数帯域の信号を分離する、請求項1~5のいずれかに記載のオーディオ信号圧縮装置。

【請求項10】
前記帯域分割手段は、
オクターブの周波数帯域ごとに分離する複数のオクターブ分離フィルタと、
前記複数のオクターブ分離フィルタで分離されたそれぞれの1オクターブ帯域のデジタルオーディオ信号を、12音階に相当する12の音階周波数単位に分離する音階成分分離フィルタと、を備え、
前記音階周波数単位にデジタルオーディオ信号を分離する、請求項1~5のいずれかに記載のオーディオ信号圧縮装置。

【請求項11】
前記オクターブ分離フィルタは、中心周波数を所定の1オクターブ音階の中心の音階周波数とし、その中心音階周波数の1/√2倍の周波数を最小帯域周波数、√2倍の周波数を最高帯域周波数とする帯域幅を持つ帯域通過型フィルタとすることを特徴とする請求項10に記載のオーディオ信号圧縮装置。

【請求項12】
前記音階成分分離フィルタは、所定の1オクターブ音階の最小帯域周波数の2の(k/12)乗倍(k=0~11)の周波数に分離することを特徴とする請求項10または11に記載のオーディオ信号圧縮装置。

【請求項13】
前記音階成分分離フィルタで分離された前記12の音階周波数単位の信号を入力し、前記12の音階周波数単位の同一音階を、前記オクターブ分離フィルタで分離された複数のオクターブから集めて、前記同一音階の対応帯域の集合を得ると共に、前記各同一音階の対応帯域の集合を、n次多項式(nは2以上の整数)により関数近似する複数の関数近似手段と、
前記複数の関数近似手段からの信号を圧縮符号化する圧縮符号化手段と、
を備えた請求項10~12のいずれかに記載のオーディオ信号圧縮装置。

【請求項14】
入力されるデジタルオーディオ信号を、帯域分割フィルタを用いて複数の周波数帯域に分割するステップと、
前記複数の周波数帯域に分割されたデジタルオーディオ信号の任意の区間を、n次多項式(nは2以上の整数)を用いて前記分割された帯域ごとに関数近似するステップと、
前記各帯域ごとに関数近似した関数のパラメータを符号化する符号化ステップ、
を含むオーディオ信号圧縮方法。

【請求項15】
前記各帯域に分割されたデジタルオーディオ信号のサンプリング周期を間引くダウンサンプリング処理を行うステップを含み、
前記関数近似は、前記ダウンサンプリングによりサンプリング周期が間引かれたデジタルオーディオ信号に対して行われる、
請求項14に記載のオーディオ信号圧縮方法。

【請求項16】
前記帯域分割フィルタを用いて複数の周波数帯域に分割するステップは、
前記入力されるデジタルオーディオ信号から第1の周波数帯域の信号を分離する第1の帯域分離処理ステップと、
前記入力されるデジタルオーディオ信号から前記第1の帯域分離処理で分離された第1の周波数帯域のデジタルオーディオ信号を減算する第1の減算処理ステップと、
前記第1の減算処理で得た信号から第2の周波数帯域の信号を分離する第2の帯域分離処理ステップと、
前記入力されるデジタルオーディオ信号から、前記第2の帯域分離処理で分離された第2の周波数帯域のデジタルオーディオ信号を減算する第2の減算処理ステップと、を含み、
前記第2の減算処理により、前記第1及び第2の周波数帯域とは別の第3の周波数帯域のデジタルオーディオ信号を帯域分離する、
請求項14または15に記載のオーディオ信号圧縮方法。

【請求項17】
前記帯域分割フィルタを用いて複数の周波数帯域に分割するステップは、
前記入力されるデジタルオーディオ信号から第1の周波数帯域となる低音域信号を分離する第1の帯域分離処理ステップと、
前記入力されるデジタルオーディオ信号から第3の周波数帯域となる高音域信号を分離する第2の帯域分離処理ステップと、
前記第1の帯域分離処理で分離された第1の周波数帯域である低音域の信号と、前記第2の帯域分離処理で分離された第3の周波数帯域である高音域の信号を加算する加算ステップと、
前記入力されるデジタルオーディオ信号から、前記加算された第1の周波数帯域の低音域信号と第3の周波数帯域の高音域信号の加算信号を減算する減算処理ステップと、を含み、
前記減算処理により前記入力されるデジタルオーディオ信号の第2の周波数帯域である中音域信号を分離する、請求項14または15に記載のオーディオ信号圧縮方法。

【請求項18】
前記帯域分割フィルタを用いて複数の周波数帯域に分割するステップは、
前記入力されるデジタルオーディオ信号の第1の周波数帯域の信号を分離する第1の帯域分離処理ステップと、
前記第1の帯域分離処理で分離された第1の周波数帯域の信号を前記関数近似するステップで関数近似した後に更に関数補間した信号を、前記入力されるデジタルオーディオ信号から減算する第1の減算処理ステップと、
前記第1の減算処理により得られる出力から第2の周波数帯域の信号を分離する第2の帯域分離処理ステップと、
前記第2の帯域分離処理で分離された第2の周波数帯域の信号を関数近似した後に更に関数補間した信号を、前記第1の減算処理により得られる信号から減算する第2の減算処理ステップと、を含み、
前記第2の減算処理により、前記第1及び第2の周波数帯域とは別の第3の周波数帯域の信号を分離する、請求項14または15に記載のオーディオ信号圧縮方法。

【請求項19】
前記帯域分割フィルタを用いて複数の周波数帯域に分割するステップは、
前記入力されるデジタルオーディオ信号の第1の周波数帯域の信号を分離する第1の帯域分離処理ステップと、
前記入力されるデジタルオーディオ信号の第2の周波数帯域の信号を分離する第2の帯域分離処理ステップと、
前記第1の帯域分離処理で分離された第1の周波数帯域の信号を関数近似した後に更に関数補間した信号と、前記第2の帯域分離処理で分離された第2の周波数帯域の信号を関数近似した後に更に関数補間した信号とを加算する加算処理ステップと、
前記入力されるデジタルオーディオ信号から前記加算処理によって加算された出力信号を減算する減算処理ステップとを、含み、
前記減算処理により、前記第1及び第2の周波数帯域とは別の出力から第3の周波数帯域の信号を分離する、請求項14または15に記載のオーディオ信号圧縮方法。

【請求項20】
複数の周波数帯域に分割されたデジタルオーディオ信号の所定の区間を、n次多項式(nは2以上の整数)を用いて関数近似された後、前記n次多項式の係数値であるパラメータが符号化され圧縮されたデジタルオーディオ信号に相当する、前記分割された帯域ごとの関数のパタメータを復号する復号化手段と、
前記復号化手段で復号化された帯域ごとの関数のパタメータに基づいて、圧縮されたデジタルオーディオ信号を関数補間して、前記分割された帯域ごとのサンプリング値を復元する関数補間手段と、
前記関数補間手段で復元されたサンプリング値を帯域合成する帯域合成手段と、
を備えたオーディオ信号復号装置。

【請求項21】
複数の周波数帯域に分割されたデジタルオーディオ信号の所定の区間を、n次多項式(nは2以上の整数)を用いて関数近似された後、前記n次多項式の係数値であるパラメータが符号化され圧縮された圧縮デジタルオーディオ信号に相当する、前記分割された帯域ごとの関数のパタメータを復号するステップと、
復号化された帯域ごとの関数のパタメータに基づいて前記圧縮されたデジタルオーディオ信号を関数補間して、前記分割された帯域ごとのサンプリング値を復元するステップと、
前記関数補間により復元されたサンプリング値を帯域合成するステップを、
含むオーディオ信号復号方法。
国際特許分類(IPC)
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