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地盤変位の予測方法および予測装置 コモンズ

国内特許コード P110006121
掲載日 2011年12月15日
出願番号 特願2006-163255
公開番号 特開2007-333454
登録番号 特許第4441508号
出願日 平成18年6月13日(2006.6.13)
公開日 平成19年12月27日(2007.12.27)
登録日 平成22年1月15日(2010.1.15)
発明者
  • 坂井 宏行
出願人
  • 財団法人鉄道総合技術研究所
発明の名称 地盤変位の予測方法および予測装置 コモンズ
発明の概要

【課題】地盤変位が予測される地盤での地盤変位の時期を予測する。
【解決手段】予測しようとする地盤から採取した供試体を加圧条件下で強制的に透過させた該地盤を流れる地下水を採取し、該採取した透過水の化学組成を観測する採取観測手段を備え、該観測された透過水の化学組成の変化に特異点が認められた場合、該認められるまでの時間を、前記採取した地盤において前記採取時点から地盤変位が観測されるまでの時間に換算し、透過水で観測される以降の特異点の発生時間から地盤変位があるまでの時間を予測するようにしたものである。
【選択図】図5

従来技術、競合技術の概要


一般に、自然災害の一つとして土砂災害があり、このような土砂災害として、不安定な傾斜地に発生する地すべり、表層崩壊、がけ崩れ、土石流などによる災害がある。そして、このような傾斜地での土砂災害は、斜面地盤の崩壊によって地盤の変位、つまり地盤の変状や移動が引き起こされることになり、このような地盤変位を測定する手法については、例えば高精度の電子測距・測角儀を用い、地盤変位のある地域からはずれた任意の位置を基準点として地盤変位がある区域に配した指標までの距離や角度の変化を測定して地盤変位を測定するようにしたもの(特許文献1参照)、あるいは地盤変位がある任意の位置の地盤に測定用の孔を掘り、ここに歪ケーブルを挿入し、地盤変位によって生じた歪量を計測することで地盤変位の測定をするようにしたもの(特許文献2参照)がある。
ところが前記従来のものは、高価な測定機器が必要であるうえ、実際に斜面崩壊が発生している最中または発生した後の地盤変位を測定するものであって、該地盤変位の発生を予知するものではない。しかもこのような地盤変位による土砂災害は、小規模であれば発生後においても、被害発生がないか、あっても殆ど影響がない範囲で対処ができるが、規模が大きいものについては、何らかの被害を生じた後での対処となる場合が多く、土砂災害を未然に防ぐことはできないのが現状である。



そこで本発明の発明者は、地すべり等の斜面崩壊による地盤変位の予測を、当該地盤を流れる地下水に含まれるナトリウムイオン等の特定イオンの濃度を経時的に測定し、該イオン濃度が急激に上昇するという異常変化が認められた場合、これを地すべり等の斜面崩壊による地盤変位が発生する前兆であるとして予測する方法を提唱した(特許文献3参照)。さらには、前記特定イオンの濃度と、該特定イオンよりもイオン交換特性の高いイオンの濃度との比に急激な変化が有った場合、これを地すべり等の斜面崩壊による地盤変位が発生する前兆であるとして予測する方法も提唱した(特許文献4参照)。
これらの現象は、地すべり等の斜面崩壊が発生するときにはその地盤内部において土粒子の微視的な変位や破壊がすでに先行して生じている一方、土壌は効率よくイオン交換反応が行われる場でもあり、土壌において地盤変位が発生する前兆として土粒子の微視的な変位や破壊が起こることによって今までのイオン交換反応が行われている場の状態が変化し、これが特定イオンの濃度の異常な変化となって現れるという推論に基づくものである。そうしてこれらの地盤変位の予測方法は今までになく信頼性が高いものとして評価されているが、これらの方法は、ごく近い将来において地盤変位が発生する土壌であるか否かを予測(予知、予兆検知または前兆検知)するものであって、数年後、十数年後等の遠い将来において発生するであろう地盤変位を予測することはことはできないものであった。
この様な状況に鑑み、本発明の発明者は、将来において地盤変化が予測される地盤から採取した供試体に対し加圧状態で水を供給し、前記加圧される供試体を透過した水の状態を観測することで将来、地盤変位があることを予測する方法を発明した(特許文献5参照)。

【特許文献1】特開平5-118851号公報

【特許文献2】特開平10-82667号公報

【特許文献3】特開2002-339373号公報

【特許文献4】特開2003-279561号公報

【特許文献5】特開2005-345110号公報

産業上の利用分野


本発明は、不安定な斜面地盤において発生することがある地すべり、表層崩壊、がけ崩れなどの斜面崩壊によって引き起こされる地盤変位の予知方法および予知装置の技術分野に属するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
将来の地盤変位を予測する方法であって、予測しようとする地盤から採取した供試体を加圧条件下で強制的に透過させた該地盤を流れる地下水を採取し、該採取した透過水の化学組成を観測する採取観測手段を備え、該観測された透過水の化学組成の変化に特異点が認められた場合、該認められるまでの時間を、前記採取した地盤において前記採取時点から地盤変位が観測されるまでの時間に換算し、透過水で観測される以降の特異点の発生時間から地盤変位があるまでの時間を予測するようにしたことを特徴とする地盤変位の予測方法。

【請求項2】
地盤変位があるまでの時間の予測には、地盤変位がないことも含むものであることを特徴とする請求項1記載の地盤変位の予測方法。

【請求項3】
将来の地盤変位を予測する装置であって、予測しようとする地盤から採取した供試体を加圧条件下で強制的に透過させた該地盤を流れる地下水を採取し、該採取した透過水の化学組成を観測する採取観測手段と、該観測された透過水の化学組成の変化を記憶する記憶手段と、該記憶した状態変化に特異点が存在するか否かの判別をする特異点判別手段と、該判別された特異点の発生時間を、前記採取した地盤において前記採取時点から地盤変位が観測されるまでの時間に換算する時間換算手段と、透過水で観測される以降の特異点の発生時間から地盤変位があるまでの時間を予測する予測手段とを備えて構成したことを特徴とする地盤変位の予測装置。
産業区分
  • 測定
  • 土工
  • 試験、検査
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2006163255thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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