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関節リウマチ関連マイクロRNA 外国出願あり

国内特許コード P110006154
整理番号 KP08-006PCT-JP
掲載日 2011年12月19日
出願番号 特願2010-518940
登録番号 特許第5322066号
出願日 平成21年2月23日(2009.2.23)
登録日 平成25年7月26日(2013.7.26)
国際出願番号 JP2009053157
国際公開番号 WO2010001632
国際出願日 平成21年2月23日(2009.2.23)
国際公開日 平成22年1月7日(2010.1.7)
優先権データ
  • 特願2008-174072 (2008.7.3) JP
発明者
  • 河野 誠司
  • 中町 祐司
出願人
  • 国立大学法人神戸大学
発明の名称 関節リウマチ関連マイクロRNA 外国出願あり
発明の概要

本発明は、関節リウマチ(RA)の新規マーカーを提供することを課題とし、より詳しくはRA特異的に発現が増減しうるマーカーを提供することを課題とする。さらには、RAの病因として、マーカーであるmiRNAが関与するかを確認し、関与するmiRNAを用いたRA検査方法および治療剤を提供することを課題とする。
RA滑膜細胞中のsmallRNA発現プロファイルから、RA滑膜細胞に特異的に発現の増減が認められるmiRNA(例えばmiR124a)をマーカーとする。さらに、miRNA(例えばmiR124a)を有効成分とするRA治療剤とする。

従来技術、競合技術の概要


関節リウマチは、関節痛(関節滑膜炎)を引き起こす、慢性・全身性・進行性の原因不明の自己免疫疾患である。わが国においては、約70万人以上が罹患している。関節リウマチはどの年齢のヒトでも発症するが、30歳代から50歳代で発症するヒトが多くみられる。



関節リウマチの発症は遺伝的素因に環境因子が関与していると考えられているが、その病因は不明である。関節リウマチは、リンパ球のなかのCD4+細胞が主体の全身性の疾患であり、関節リウマチの病態は好中球、リンパ球やマクロファージなどの炎症性細胞の関節への浸潤とそれに伴う関節中の滑膜細胞の炎症性異常増殖、その後、軟骨の破壊や骨びらんを生じ、最終的には関節構造が破壊される。



関節リウマチの診断には、リウマトイド因子(RF)、マトリックスメタロプロテアーゼ-3(MMP-3)や、抗環状シトルリン化ペプチド抗体(抗CCP抗体)などがマーカーとして挙げられる。抗CCP抗体は近年開発された関節リウマチの血清診断マーカーであり、それまでの診断方法と比べて優れた関節リウマチの診断方法といわれているが、十分に満足のできるものではない。特に発症早期の関節リウマチを的確に診断することは難しく、発症早期に関節リウマチを診断し、より早期に治療を開始することの重要性が明らかになってきている。



関節リウマチは、多発性関節痛を主症状とするが、原因が特定されていない炎症性疾患である。関節リウマチでは滑膜の炎症性浸潤、滑膜細胞の増殖、重層化と血管新生を伴い、病態が進行していく。特に、滑膜細胞の異常増殖、活性化は、リウマチの主病変の一つと考えられており(Harriset et al., 1990, N. Eng. J. Med. 332, 1277-1289)、リウマチ患者の関節を調べると、滑膜絨毛の増殖や滑膜組織細胞の多層化等が認められ、滑膜細胞が異常増殖していることがわかる。しかしながら、関節リウマチの病態形成に重要な役割を果たす滑膜細胞のこのような機能過剰の原因は未だ十分解明されているとはいえず、滑膜細胞の異常増殖を抑制することが関節リウマチの治療において極めて重要であると考えられる。



従来からの抗リウマチ薬の治療では関節炎の進行を完全に抑制することができず、無効例も多くみられる。また、近年開発された生物学的製剤(抗TNFα抗体)においても、無効例あるいは効果減弱例が認められることや高額な治療費を必要とすることなど、問題点が多い。これより、関節リウマチの病因を明らかにし、新たな診断法や治療法を開発することは、医学的、社会的に重要なことである。



生物の遺伝子情報が解明されるにつれ、高等生物においてタンパク質をコードしていない非コードのDNAの割合が高等生物ほど非常に多いことが判明され、ヒトでは全DNAの98.3%が非コードのDNAであるといわれている。また、ヒトでは全ゲノムの2/3からRNAが転写されると推定されていることから、生物種の複雑さに応じて非コードRNAの種類と量が増加すると推定され、非コードのRNAであるマイクロRNA(以下、「miRNA」という。)が発見された。miRNAは、18~22塩基の非コードRNAの総称で、ヒトの遺伝子の約1/3がmiRNAで制御されていると考えられている。miRNAのプロセシングについては既に各種報告がなされている。このmiRNAは真核生物で発現し、高度に保存されており、ヒトでは約1000種類あるものと推定されている。miRNAに関し、低分子核酸の検出方法が特表2006-510372号公報(特許文献1)に開示されている。



miRNAは、遺伝子発現の制御において重要な役割を担っている。miRNAは、核内ではPri-miRNAとしてDNAから転写され、ヘアピン二本鎖RNA(dsRNA)前駆体となる。dsRNAは細胞質内に移行し、Dicerの作用により成熟したmiRNAが生成される。生成したmiRNAはRISC(RNA-induced silencing complex)複合体に取込まれ、遺伝子機能制御に関与する。miRNAは、例えばRNA干渉(RNAi)とよく似た作用を有するが、その作用は不明な点が多い。例えばRNAiは標的RNAを切断することにより翻訳を抑制するが、miRNAの多くは標的RNAを切断せずに翻訳抑制すると考えられている。また、miRNAは、発生、分化、細胞周期や癌疾患などに関与している可能性が報告され、例えば肺癌、結腸癌、胸部癌、前立腺癌、膀胱癌や膵臓癌患者の腫瘍組織では特定のmiRNAからそれぞれの腫瘍タイプと正常サンプルとを識別できることが明らかとなっている(特許文献2)。



しかし、miRNAに関し、免疫系や免疫疾患に関する報告はごく僅かであり、関節リウマチに関する報告はまだみられない。

【特許文献1】特表2006-510372号公報

【特許文献2】特表2008-511678号公報

産業上の利用分野


本発明は、関節リウマチ(Rheumatoid Arthritis; RA)関連のマイクロRNAに関し、更には該マイクロRNAを指標とする関節リウマチの検査方法および該マイクロRNAを有効成分として含む関節リウマチ治療剤に関する。



本出願は、参照によりここに援用されるところの日本出願特願2008-174072号優先権を請求する。

特許請求の範囲 【請求項3】関節リウマチ特異的に発現抑制が認められるmiR-124aからなる関節リウマチマーカー。
【請求項4】前記関節リウマチマーカーの塩基配列が、以下から選択される、請求項3に記載の関節リウマチマーカー:
1)UUAAGGCACGCGGUGAAUGCCA(配列番号1);
2)上記1)に記載の塩基配列よりなるオリゴヌクレオチドのうち、1~2個のヌクレオチドが、置換、欠失、付加または挿入されてなる塩基配列。
【請求項5】請求項3または4に記載の関節リウマチマーカーを指標とする関節リウマチの検査方法。
【請求項6】以下の工程を含む関節リウマチの検査方法:
1)請求項3または4に記載の関節リウマチマーカーを指標とし、採取した生体検体中の関節リウマチマーカー(A)を定量する工程;
2)上記定量して得た関節リウマチマーカー(A)の定量値を、関節リウマチではない生体検体中の関節リウマチマーカー(B)の定量値と比較する工程。
【請求項7】前記関節リウマチマーカー(A)および前記関節リウマチマーカー(B)の定量値が、これらのマーカーとしてのオリゴヌクレオチド量である、請求項6に記載の関節リウマチの検査方法。
【請求項8】前記関節リウマチマーカー(A)の定量値が、前記関節リウマチマーカー(B)の定量値よりも低い場合に、関節リウマチであると判断する、請求項6または7に記載の関節リウマチの検査方法。
【請求項9】以下より選択される塩基配列からなるオリゴヌクレオチドを有効成分として含有する、関節リウマチの治療剤:
1)UUAAGGCACGCGGUGAAUGCCA(配列番号1);
2)上記1)に記載の塩基配列よりなるオリゴヌクレオチドのうち、1~2個のヌクレオチドが、置換、欠失、付加または挿入されてなる塩基配列。
【請求項10】miR-124aを構成するオリゴヌクレオチドを有効成分として含有する、関節リウマチの治療剤。
産業区分
  • 微生物工業
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2010518940thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
参考情報 (研究プロジェクト等) WO2010/001632
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