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電動機制御装置及び再粘着制御方法 コモンズ

国内特許コード P110006211
掲載日 2011年12月20日
出願番号 特願2007-293887
公開番号 特開2009-124810
登録番号 特許第4818244号
出願日 平成19年11月13日(2007.11.13)
公開日 平成21年6月4日(2009.6.4)
登録日 平成23年9月9日(2011.9.9)
発明者
  • 山下 道寛
  • 大江 晋太郎
  • 小笠 正道
出願人
  • 公益財団法人鉄道総合技術研究所
発明の名称 電動機制御装置及び再粘着制御方法 コモンズ
発明の概要

【課題】空転滑走の発生の検出と、再粘着制御の発動とを分離した新たな制御方法の提案。
【解決手段】動輪の空転滑走の発生により当該動輪の周速度Vが上昇し、時刻t1において、基準速度Vmとの差分である速度差Vdが所定の閾値Vs1に達すると、空転滑走の発生が検出される。その後、更に周速度Vが上昇し、時刻t2において基準速度Vmとの速度差Vdが所定の閾値Vs2に達すると、再粘着制御が発動される。閾値Vs2は、現在走行中の軌道の曲線半径に応じて決定される。曲線半径が無限大(すなわち直線)に近い場合には、Vs1=Vs2として空転滑走の発生を検出すると、直ぐに再粘着制御を発動する。また、曲線半径が小さくなるほど、Vs2をVs1よりも大きな値とし、再粘着制御の発動タイミングを遅らせる。
【選択図】図2

従来技術、競合技術の概要


軌道を走行する電気車として電気機関車や電車等が知られているが、以下、その代表例として電車(動力車)について説明する。電車は車輪・レール間の接線力(粘着力ともいう。)によって加減速がなされる。電動機の発生トルクが接線力以下の範囲であれば粘着走行がなされるが、接線力を超えた場合には空転又は滑走(以下、「空転滑走」という。)が生じる。空転滑走が生じた場合には、電動機の発生トルクを引き下げて粘着走行に復帰させる制御、すなわち再粘着制御が行われる(例えば、特許文献1参照)。



従って、有効な粘着性能を維持し空転滑走を生じさせないトルク制御、或いは空転滑走後の速やか且つ最適な再粘着トルク制御が要求される。

【特許文献1】特開2002-44804号公報

産業上の利用分野


本発明は、軌道を走行する電気車の動輪を駆動する電動機を制御し、前記動輪の空転滑走の発生を検出して当該動輪の再粘着制御を行う電動機制御装置及びその再粘着制御方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
軌道を走行する電気車の動輪を駆動する電動機を制御し、前記動輪の空転滑走の発生を検出して当該動輪の再粘着制御を行う電動機制御装置であって、
走行地点から軌道の曲線半径を取得可能な軌道情報から現在の走行地点に対応する曲線半径を取得する、或いは、現在の走行地点に対応する曲線半径を所定の曲線半径判定部から入力することで取得する曲線半径取得手段と、
1)前記動輪の周速度と前記電気車の進行速度とを判定対象値とする第1の速度差基準条件、及び/又は、2)前記動輪の周加速度を判定対象値とする第1の周加速度基準条件を少なくとも含む前記再粘着制御の発動条件を満足したことを検出する発動条件合致検出手段と、
前記発動条件合致検出手段の検出に応じて前記再粘着制御を発動させる再粘着制御発動手段と、
を備えるとともに、
前記曲線半径取得手段により取得された曲線半径に基づいて、前記発動条件を可変する発動条件可変手段を更に備えた電動機制御装置。

【請求項2】
前記発動条件可変手段は、前記曲線半径取得手段により取得された曲線半径が小さいほど、より空転滑走の進展を許容する条件内容に前記発動条件を変更する請求項1に記載の電動機制御装置。

【請求項3】
前記発動条件には、前記第1の速度差基準条件が少なくとも含まれ、
前記第1の速度差基準条件には、前記動輪の周速度と前記電気車の進行速度との速度差又はすべり率の閾値が条件として定められ、
前記発動条件可変手段は、前記閾値を大小させることで前記発動条件を可変する請求項1又は2に記載の電動機制御装置。

【請求項4】
前記発動条件可変手段は、前記曲線半径取得手段により取得された曲線半径が小さいほど前記閾値を大きくする請求項3に記載の電動機制御装置。

【請求項5】
前記発動条件には、前記第1の周加速度基準条件が少なくとも含まれ、
前記第1の周加速度基準条件には、前記動輪の周加速度の閾値が条件として定められ、
前記発動条件可変手段は、前記周加速度の閾値を大小させることで前記発動条件を可変する請求項1~4の何れか一項に記載の電動機制御装置。

【請求項6】
前記発動条件可変手段は、前記曲線半径取得手段により取得された曲線半径が小さいほど、前記周加速度の閾値を大きくする請求項5に記載の電動機制御装置。

【請求項7】
前記動輪の接線力係数相当値を検出する接線力係数相当値検出手段を更に備え、
前記発動条件可変手段は、更に、前記検出された接線力係数相当値に基づいて前記発動条件を可変する請求項1~6の何れか一項に記載の電動機制御装置。

【請求項8】
前記発動条件可変手段は、前記接線力係数相当値検出手段により検出された接線力係数相当値が、空転滑走が進展した場合に上昇する可能性のある値の範囲として予め定められた進展許容範囲内に有る場合に、当該進展許容範囲内に無い場合に比べて、空転滑走の進展を許容する条件内容に前記発動条件を変更するとともに、前記曲線半径取得手段により取得された曲線半径が小さいほど、より空転滑走の進展を許容する条件内容に前記発動条件を変更する請求項7に記載の電動機制御装置。

【請求項9】
前記発動条件可変手段は、更に、前記電気車の進行速度に基づいて前記発動条件を可変する請求項1~8の何れか一項に記載の電動機制御装置。

【請求項10】
前記動輪の空転滑走の発生を検出する空転滑走検出手段と、
前記空転滑走検出手段による検出から所定時間が経過するまでに前記再粘着制御発動手段による前記再粘着制御の発動がなされていないことを検出する非発動検出手段と、
前記非発動検出手段の検出に応じて前記再粘着制御を強制的に発動させる強制発動手段と、
を更に備えた請求項1~9に記載の電動機制御装置。

【請求項11】
イ)前記動輪の周速度と前記電気車の進行速度とを判定対象値とする第2の速度差基準条件、及び/又は、ロ)前記動輪の周加速度を判定対象値とする第2の周加速度基準条件を少なくとも含む、前記再粘着制御発動手段により発動された再粘着制御の復帰動作を開始するための復帰条件を満足したことを検出する復帰条件合致検出手段と、
前記復帰条件合致検出手段の検出に応じて、前記再粘着制御発動手段により発動された再粘着制御の復帰動作を開始させる再粘着制御復帰手段と、
前記曲線半径取得手段により取得された曲線半径に基づいて、前記復帰条件を可変する復帰条件可変手段と、
を更に備えた請求項1~10の何れか一項に記載の電動機制御装置。

【請求項12】
前記再粘着制御の制御パラメータであるトルク引き下げ速度を前記曲線半径取得手段により取得された曲線半径に基づいて可変するトルク引き下げ速度可変手段を更に備えた請求項1~11の何れか一項に記載の電動機制御装置。

【請求項13】
前記再粘着制御の制御パラメータである復帰時間を前記曲線半径取得手段により取得された曲線半径に基づいて可変する復帰時間可変手段を更に備えた請求項1~12の何れか一項に記載の電動機制御装置。

【請求項14】
軌道を走行する電気車の動輪を駆動する電動機を制御する際に、前記動輪の空転滑走の発生を検出して当該動輪の再粘着制御を行う再粘着制御方法であって、
走行地点から軌道の曲線半径を取得可能な軌道情報から現在の走行地点に対応する曲線半径を取得する曲線判定取得ステップと、
1)前記動輪の周速度と前記電気車の進行速度とを判定対象値とする第1の速度差基準条件、及び/又は、2)前記動輪の周加速度を判定対象値とする第1の周加速度基準条件を少なくとも含む前記再粘着制御の発動条件を満足したことを検出する発動条件合致検出ステップと、
前記発動条件合致検出ステップによる検出に応じて前記再粘着制御を発動する再粘着制御発動ステップと、
を含むとともに、
前記曲線半径取得ステップにより取得された曲線半径に基づいて、前記発動条件を可変する発動条件可変ステップを更に含む再粘着制御方法。
産業区分
  • 鉄道
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2007293887thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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