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車体の傾斜角度制御装置、車体の傾斜角度制御方法及び鉄道車両 コモンズ

国内特許コード P110006254
掲載日 2011年12月20日
出願番号 特願2007-115074
公開番号 特開2008-265692
登録番号 特許第5032193号
出願日 平成19年4月25日(2007.4.25)
公開日 平成20年11月6日(2008.11.6)
登録日 平成24年7月6日(2012.7.6)
発明者
  • 神山 雅子
  • 佐々木 君章
  • 真木 康隆
  • 鴨下 庄吾
  • 辻野 昭道
出願人
  • 公益財団法人鉄道総合技術研究所
発明の名称 車体の傾斜角度制御装置、車体の傾斜角度制御方法及び鉄道車両 コモンズ
発明の概要

【課題】乗り心地の向上に加えて、乗り物酔いの発生を低減させるように、車体の傾斜角度を制御する。
【解決手段】車体の傾斜角度制御装置において、乗り物酔いを含めた人間の体感に基づく評価関数を用いて車両の傾斜角度目標値を自動的に発生させる。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


従来、振子式の鉄道車両は線路の曲線部を走行する際には乗り心地を悪化させないよう車体を曲線部の内側に傾斜させるようになっており、このような車体の傾斜方式としては自然振子方式と制御付き振子方式とが知られている。自然振子方式は遠心力によって車体を自然に振れさせるものであり、制御付き振子方式は走行速度や線路形状に応じて車体の傾斜角度を制御するものである。これらの方式のうち、制御付き振子方式としては、所定時間経過後に走行するべき未走行区間の線路の形状を予見して車体の傾斜角度の目標値を事前に決定し、この目標値に合わせて車体の傾斜角度を制御する予見制御方式が広く採用されている(例えば、特許文献1)。



このような予見制御方式の鉄道車両は、線路形状に関するデータベースを内部に備えており、未走行区間の線路形状に関する未走行線路データをデータベースから取得し、この未走行線路データに基づいて車体の傾斜角度を制御している。



また、近年、乗客による主観的な乗り心地評価を推定するために種々の評価指標が提案されている。これらの評価指標は、乗り心地と相関の高い振動特性の測定結果に基づいて算出されている(例えば、特許文献2参照)。



しかしながら、これらの評価指標は振動特性の測定結果から乗り心地評価を推定するものであって乗り心地評価を予見可能とするものではないため、このような評価指標を用いて上記予見制御方式の鉄道車両における車体の傾斜角度の制御を行うことはできなかった。そのため、鉄道車両が線路の曲線部を走行した際に乗客が乗り心地の悪さを感じる場合が生じていた。



そこで、本願発明者らは、乗り心地を確実に向上させるべく鋭意検討を行ない、乗客の乗り心地指標を基にした評価関数を見出し、当該評価関数を用いて車体の傾斜角度の制御を行うことを想到した(特許文献3)。

【特許文献1】特開昭61-108053号公報

【特許文献2】特開2001-255242号公報

【特許文献3】特開2004-291898号公報

産業上の利用分野


本発明は、鉄道車両が線路の曲線部を走行する際の車体の傾斜角度を制御する車体の傾斜角度制御装置、車体の傾斜角度制御方法及び鉄道車両に関する。



さらに詳しくは、乗り物酔いを考慮した車体の傾斜角度制御装置、車体の傾斜角度制御方法及び鉄道車両に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
鉄道車両における車体の傾斜角度制御装置であって、
線路全体の形状に関するデータベースから未走行区間の線路の形状に関する未走行線路データを取得するデータ取得処理と、前記車体の傾斜角度の目標値を決定する演算処理とを行う演算処理部と、
前記演算処理によって決定された前記目標値に合わせて前記車体を傾斜させる動作部とを備え、
前記演算処理は、前記未走行区間の線路上を前記鉄道車両が走行する際の前記車体の乗り物酔いを含めた乗心地の評価指標を推定するための評価関数を、前記未走行区間の線路上における予定走行条件と前記未走行線路データとに基づき、前記車体の傾斜角度の目標値を変数として決定する関数決定処理と、前記評価指標の値が所定の範囲内に含まれるように前記目標値を決定する目標値決定処理とを有し、
前記評価関数は、下記の式(1a)または式(1b)であり、
【数式1】


(ただし、t:時間、F(φ(t)):前記評価関数、α:係数、μ:係数で1以上の実数)
JT(t)は、上記評価関数が上記の式(1a)の場合には下記の式(2)であり、一方で上記評価関数が上記の式(1b)の場合には式(3)であり、
【数式2】


【数式3】


(ただし、a,b,c,d,e:係数、n:正の整数、μ:係数で1以上の実数)
p(t)、yj(t)、θp(t)、θj(t)はそれぞれ、下記式(4)~(7)であり、
【数式4】


【数式5】


【数式6】


【数式7】


(ただし、v:走行速度、R(t):線路の曲率半径、R’(t):曲率半径R(t)の時間変化率、C(t):線路のカント、C’(t):カントの時間変化率、C’’(t):カントの時間変化率の時間変化率、G:線路の軌間、φ(t):前記目標値、φ’(t):前記目標値の時間変化率、φ’’(t):前記目標値の時間変化率の時間変化率、g:重力加速度)
また、yf(t)は、下記の式(8)で表され、yp(t)に対して、0.3Hz以下の入力を強調する特性を有するフィルタh(t)をかけたものであることを特徴とする車体の傾斜角度制御装置。
【数式8】


(ただし、τ:時間)

【請求項2】
請求項1記載の車体の傾斜角度制御装置において、
前記データベースは、前記未走行線路データを離散的に記憶し、
前記演算処理部は、所定時間T0+T1内に前記鉄道車両が走行するべき区間の線路を前記未走行区間の線路として前記データ取得処理及び前記演算処理を所定時間T0ごとに行
い、複数回の前記演算処理のそれぞれにおいては、前記予定走行条件を一定として前記目標値の時間変化率φ’(i)と、前記目標値の時間変化率の時間変化率φ’’(i)とをそれぞれ下記の式(9)、式(10)として近似して用い、
【数式9】


【数式10】


(ただし、Δti=Δxi/v、Δxi:i-1番目の未走行線路データによって形状が示
される未走行線路の地点とi番目の未走行線路データによって形状が示される未走行線路の地点との間隔、i:正の整数)
前回の前記演算処理の結果に基づいて前記目標値を決定し、
前記動作部は、前記前回の演算処理と今回の前記演算処理とによって前記目標値が重複して決定される時間T1内のうち、少なくともこの時間T1の終了時点を含む所定時間T2
(T2≦T1)内においては、前記前回の演算処理による前記目標値に合わせて前記鉄道車両を傾斜させることを特徴とする車体の傾斜角度制御装置。

【請求項3】
請求項1または2記載の車体の傾斜角度制御装置において、
前記演算処理部は、前記未走行区間の線路上を前記鉄道車両が走行するよりも前に、前記目標値を決定することを特徴とする車体の傾斜角度制御装置。

【請求項4】
請求項1~3の何れか一項に記載の車体の傾斜角度制御装置によって車体の傾斜角度を制御することを特徴とする車体の傾斜角度制御方法。

【請求項5】
請求項1~3の何れか一項に記載の車体の傾斜角度制御装置を備えることを特徴とする鉄道車両。
産業区分
  • 鉄道
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2007115074thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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