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既設構造物の鉄筋の強度特性推定方法 コモンズ

国内特許コード P110006287
掲載日 2011年12月20日
出願番号 特願2006-093246
公開番号 特開2007-263924
登録番号 特許第4754382号
出願日 平成18年3月30日(2006.3.30)
公開日 平成19年10月11日(2007.10.11)
登録日 平成23年6月3日(2011.6.3)
発明者
  • 大屋戸 理明
  • 金久保 利之
  • 飯島 亨
出願人
  • 公益財団法人鉄道総合技術研究所
発明の名称 既設構造物の鉄筋の強度特性推定方法 コモンズ
発明の概要

【課題】既設構造物の鉄筋を採取することなく、高精度に鉄筋の強度特性を推定する方法を提供する。
【解決手段】既設構造物(1)のコンクリート(2)をはつり、鉄筋(3′)を全周露出させ、前記鉄筋(3)の外周に内部を開放可能な1次型枠(6)をスペーサ(6A)を介して設置し、該1次型枠(6)内に充填剤(7′)を注入し、前記充填剤(7′)が硬化後、前記1次型枠(6)を取り除き、硬化した充填剤(7)に縦方向に切れ込みを入れて、鉄筋(3)から剥ぎ取りこれを2次型枠(8)とし、前記2次型枠(8)を前記1次型枠(6)内部に再び設置して、前記2次型枠(8)の内部に樹脂(9)を注入して硬化させ、鉄筋(3)の形状を複製したレプリカ(10)を作製し、3次元スキャナにより前記レプリカ(10)の形状計測を行い、これにより断面積分布を求め、この求められた断面積分布から強度特性を推定する。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


図13は従来の既設構造物の鉄筋の検査状況を示す図面代用の写真であり、図13(a)は既設構造物のコンクリートのはつり前を示す図、図13(b)は既設構造物のコンクリートのはつり後を示す図、図13(c)は既設構造物のコンクリートの鉄筋を露出させ、目視、ノギス、または鉄筋採取による調査を行う際の状態を示す図である。
従来、既設構造物の鉄筋の強度特性の調査は、下記のような方法で行われている



(1)鉄筋採取及び重量測定による方法:その検査の対象となる鉄筋を切断して取り出し、その取り出された鉄筋の錆を除去して重量を測定し、鉄筋の元の重量との差から腐食による重量の減少割合を算出して、健全な鉄筋の強度特性値から重量の減少割合分だけ減じて算出する。
(2)鉄筋採取及び引張試験による方法:その検査の対象となる鉄筋を切断して取り出し、その取り出された鉄筋の引張試験を行い、その鉄筋の強度特性を直接確認する。



(3)鉄筋採取なしの外観目視による方法:既設構造物のコンクリートをはつり、鉄筋を露出させた状態で外観を目視して定性的に調査する。
(4)鉄筋採取なしのノギス計測による方法:既設構造物のコンクリートをはつり、腐食鉄筋を露出させた状態で直径をノギスで計測する(下記非特許文献1参照)。

【非特許文献1】柏原茂,谷村幸裕,泉並良二,木村元哉:実構造物から採取した腐食鉄筋の引張降伏強度推定に関する一考察,土木学会第55回年次学術講演会講演概要集,V-358,pp.718-719,2000

産業上の利用分野


本発明は、既設構造物の鉄筋の強度特性推定方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
(a)既設構造物(1)のコンクリート(2)をはつり、鉄筋(3′)を露出させ、
(b)前記鉄筋(3′)に付着したコンクリート片(4)と錆(5)を除去し、鉄筋(3)を全周露出させ、
(c)前記鉄筋(3)の外周に内部を開放可能な1次型枠(6)をスペーサ(6A)を介して設置し、
(d)前記1次型枠(6)内に充填剤(7′)を注入し、
(e)前記充填剤(7′)が硬化後、前記1次型枠(6)を取り除き、硬化した充填剤(7)に縦方向に切れ込みを入れて前記鉄筋(3)から剥ぎ取り、これを2次型枠(8)とし、
(f)前記2次型枠(8)を前記1次型枠(6)内部に再び設置して、前記2次型枠(8)の内部に樹脂(9)を注入して硬化させ、前記鉄筋(3)の形状を複製したレプリカ(10)を作製し、
前記レプリカ(10)をターンテーブル(13)の中心に設置し、3次元スキャナにより、前記レプリカ(10)のある一定の高さ(z)から水平にレーザー光(12)を照射し、対象表面に現れるビームスポットの平面上の位置(x,y)を三角測量の原理により計測して前記レプリカ(10)の形状計測を行い、これにより断面積分布を求め、
該断面積分布から仮定した引張力Pにより鉄筋の軸方向に微小な区間iについて応力σiを算出しひずみεiを求め、これを全区間の断面に対して実行し、ひずみεiの総和(Σεi)を求めることにより、鉄筋の力学性状を推定することを特徴とする既設構造物の鉄筋の強度特性推定方法。

【請求項2】
請求項1記載の既設構造物の鉄筋の強度特性推定方法において、前記(b)における鉄筋(3′)のコンクリート片(4)の除去をウォータージェットにより行うことを特徴とする既設構造物の鉄筋の強度特性推定方法。

【請求項3】
請求項1記載の既設構造物の鉄筋の強度特性推定方法において、前記(b)における鉄筋(3′)の錆(5)の除去をウォータージェットにより行うことを特徴とする既設構造物の鉄筋の強度特性推定方法。

【請求項4】
請求項1記載の既設構造物の鉄筋の強度特性推定方法において、前記(c)と(d)における1次型枠(6)は、前記鉄筋(3)が前記1次型枠(6)の中心に位置するように1次型枠(6)の上下に設置されるスペーサ(6A)と充填剤注入用管(6B)と空気抜き管(6C)を備えることを特徴とする既設構造物の鉄筋の強度特性推定方法。

【請求項5】
請求項1記載の既設構造物の鉄筋の強度特性推定方法において、前記(d)と(e)における充填剤(7′,7)がシリコン樹脂であり、硬化後に前記鉄筋(3)の表面から容易に剥離可能であることを特徴とする既設構造物の鉄筋の強度特性推定方法。

【請求項6】
請求項5記載の既設構造物の鉄筋の強度特性推定方法において、前記充填材(7′)は硬化時間を2~6時間と遅くして、閉塞を生じ難くすることを特徴とする既設構造物の鉄筋の強度特性推定方法。

【請求項7】
請求項1記載の既設構造物の鉄筋の強度特性推定方法において、前記(f)における樹脂(9)は無収縮のエポキシ樹脂又は無発泡ウレタン樹脂であることを特徴とする既設構造物の鉄筋の強度特性推定方法。

【請求項8】
請求項1記載の既設構造物の鉄筋の強度特性推定方法において、前記(c)における1次型枠(6)を透明して、前記充填剤(7′)の充填状況が観察できるように構成することを特徴とする既設構造物の鉄筋の強度特性推定方法。

【請求項9】
請求項記載の既設構造物の鉄筋の強度特性推定方法において、前記ターンテーブル(13)を回転させながら前記ビームスポットの平面上の位置計測を円周方向に等間隔で繰り返し、前記ターンテーブル(13)一周させた後に高さ方向に一定距離だけレーザー光ユニットを移動させて同じ動作を行い、これを測定エリア全体にわたり繰り返すことで、前記レプリカ(10)の全周の表面形状を取得することを特徴とする既設構造物の鉄筋の強度特性推定方法。

【請求項10】
請求項1記載の既設構造物の鉄筋の強度特性推定方法において、前記()における強度特性の推定は、前記()における3次元スキャナにより求めた腐食した鉄筋の断面積分布をもとに、鉄筋の力学性状の推定を行うことを特徴とする既設構造物の鉄筋の強度特性推定方法。
産業区分
  • 試験、検査
  • 高分子化合物
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2006093246thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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