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パンタグラフの接触力測定方法及び接触力測定装置 コモンズ

国内特許コード P110006336
掲載日 2011年12月21日
出願番号 特願2007-019220
公開番号 特開2008-185457
登録番号 特許第4954732号
出願日 平成19年1月30日(2007.1.30)
公開日 平成20年8月14日(2008.8.14)
登録日 平成24年3月23日(2012.3.23)
発明者
  • 小山 達弥
  • 池田 充
出願人
  • 公益財団法人鉄道総合技術研究所
発明の名称 パンタグラフの接触力測定方法及び接触力測定装置 コモンズ
発明の概要

【課題】加圧部分にセンサを設置することなく精度のよい接触力測定を行うことができるパンタグラフの接触力測定方法及び接触力測定装置を提供する。
【解決手段】本発明は、すり板体110の舟体120に対する相対変位を、ラインCCDカメラ150によってこれらを撮像した撮像結果に基づいて求め、この相対変位を二階微分してすり板体110の舟体120に対する相対加速度を算出する。この相対加速度に基づいて求めたすり板体110の慣性力Fと、相対変位に基づいて求めたすり板体付勢バネ112の反力Fとを加算してパンタグラフ100の接触力Fとする。
【選択図】図3

従来技術、競合技術の概要


現状の営業用の電気鉄道においては、トロリ線からパンタグラフを介して車両に電力を送る方式が一般的である。トロリ線とパンタグラフのすり板体との接触力は、トロリ線の高さ変動や車両・パンタグラフの振動等によって変動する。この接触力の変化が大きすぎると、パンタグラフのすり板体がトロリ線から離れる離線が生じるおそれがある。離線が頻発すると、すり板体とトロリ線との間にスパークが生じてすり板体の損耗が進み問題となる。また、離線に至らない場合でも、パンタグラフの接触力は極力変動の小さいほうがよい。



そこで、電車の走行中のトロリ線とパンタグラフとの接触力を測定し、得られた測定結果を離線の抑制対策の参考としたいとの要望がある。あるいは、このような接触力の測定技術は、離線の抑制対策だけではなく、トロリ線-パンタグラフ系の集電性能の評価や、電車線の設備診断方法の1つとして活用することも考えられている。



このようなパンタグラフの接触力測定技術として、以下が公知である。
(1)舟体支持バネの伸縮量を測定し、この伸縮量から同バネの押圧力を計算して接触力を求める。舟体支持バネの伸縮量は、舟体と舟体支持パイプの間の寸法を渦電流式や光学式の距離センサを用いて測定する(例えば、特許文献1を参照)。
ところが、この方法では、舟体(すり板を含む)の慣性力が無視されることとなり、接触力の測定誤差が生じ易い。
(2)舟体に取り付けた2種類のひずみゲージ(変位測定用及び揚力測定用)から舟体のひずみ(曲げモーメント)を測定するとともに、舟体に取り付けた加速度センサから舟体の加速度(慣性力)を推定し、これらの測定値に基づいて接触力を求める(例えば、特許文献2参照)。この方法においては、既存のパンタグラフを特別に加工する必要がなく、接触力を連続的に測定できる。
(3)舟体を支持する復元バネの両端に設置した光源を異方倍率レンズつきのCCDカメラで撮像し、バネの復元力を算出して接触力を求める(例えば、特許文献3参照)。

【特許文献1】特開平7-291001号公報

【特許文献2】特開平11-136804号公報

【特許文献3】特開2001-235310号公報

産業上の利用分野


本発明は、電気鉄道におけるトロリ線とパンタグラフのすり板体との間に作用する接触力を測定する方法及び装置に関する。特には、より少ない数のセンサで精度の良い接触力測定を行うことができるパンタグラフの接触力測定方法及び接触力測定装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
トロリ線に接触する摺動部、該摺動部を車体に対して昇降可能に支持する支持部、該支持部に対して前記摺動部を前記トロリ線方向に付勢する第1のバネ要素、及び、前記車体に対して前記支持部を前記トロリ線方向に付勢する第2のバネ要素を備えるパンタグラフにおいて、前記摺動部の前記トロリ線に対する接触力を測定するパンタグラフの接触力測定方法であって、
前記摺動部及び前記支持部を撮像した撮像結果に基づいて前記摺動部の前記支持部に対する相対変位を求め、
前記相対変位を二階微分して前記摺動部の前記支持部に対する相対加速度を求め、
前記相対加速度に基づいて前記摺動部の慣性力を求め、
前記相対変位に基づいて前記第1のバネ要素の反力を求め、
前記慣性力及び前記反力を加算して前記接触力を求めることを特徴とするパンタグラフの接触力測定方法。

【請求項2】
前記車体に対する前記支持部の相対変位を求め、
前記支持部の相対変位を二階微分して前記支持部の前記車体に対する相対加速度を求め、
前記支持部の前記車体に対する相対加速度に基づいて、前記摺動部の前記トロリ線への接触力を補正することを特徴とする請求項1に記載のパンタグラフの接触力測定方法。

【請求項3】
前記車体に対する前記支持部の相対変位はレーザ変位計などの非接触センサによって求めることを特徴とする請求項2に記載のパンタグラフの接触力測定方法。

【請求項4】
前記車体の加速度を求め、
前記車体の加速度に基づいて、前記摺動部の前記トロリ線への接触力を補正することを特徴とする請求項1乃至3に記載のパンタグラフの接触力測定方法。

【請求項5】
トロリ線に接触する摺動部、該摺動部を車体に対して昇降可能に支持する支持部、該支持部に対して前記摺動部を前記トロリ線方向に付勢する第1のバネ要素、及び、前記車体に対して前記支持部を前記トロリ線方向に付勢する第2のバネ要素を備えるパンタグラフにおいて、前記摺動部の前記トロリ線に対する接触力を測定するパンタグラフの接触力測定方法であって、
前記摺動部及び前記支持部を撮像した撮像結果に基づいて前記摺動部の前記支持部に対する相対変位を求め、
前記摺動部の前記支持部に対する相対変位に基づいて前記第1のバネ要素の反力を求め、
前記摺動部を撮像した撮像結果に基づいて撮像部に対する前記摺動部の変位を求め、
前記摺動部の前記撮像部に対する変位を二階微分して前記摺動部の加速度を求め、
前記加速度に基づいて前記摺動部の慣性力を求め、
前記反力及び前記慣性力を加算して前記接触力を求めることを特徴とするパンタグラフの接触力測定方法。

【請求項6】
前記撮像部に作用する加速度に基づいて、前記摺動部の慣性力を補正すること
を特徴とする請求項5に記載のパンタグラフの接触力測定方法。

【請求項7】
前記摺動部は舟体及び前記舟体に固定されたすり板を含み、
前記支持部は前記舟体を前記車体に対して昇降可能に支持する枠体を含むこと
を特徴とする請求項1乃至6に記載のパンタグラフの接触力測定方法。

【請求項8】
前記支持部は舟体及び該舟体を前記車体に対して昇降可能に支持する枠体を含み、
前記摺動部は前記舟体に対して前記第1のバネ要素を介して相対変位可能に支持されたすり板を含むことを特徴とする請求項1乃至6に記載のパンタグラフの接触力測定方法。

【請求項9】
前記支持部は、舟体及び該舟体を前記車体に対して昇降可能に支持する枠体を含み、
前記摺動部は、前記舟体に対して複数の前記第1のバネ要素を介してそれぞれ相対変位可能に支持された複数のすり板を含み、
複数の前記第1のバネ要素についてそれぞれ求めた前記慣性力及び前記反力を加算して前記摺動部の前記トロリ線への接触力を求めること
を特徴とする請求項1乃至6に記載のパンタグラフの接触力測定方法。

【請求項10】
前記摺動部及び前記支持部の撮像をラインCCDカメラによって行うことを特徴とする請求項1乃至9に記載のパンタグラフの接触力測定方法。

【請求項11】
前記摺動部及び前記支持部を撮像する撮像手段のブレを検出し、該ブレに応じて前記撮像手段の光軸方向を変化させることを特徴とする請求項1乃至10に記載のパンタグラフの接触力測定方法。

【請求項12】
前記摺動部の前記支持部に対する相対変位と前記第1のバネ要素の反力との相関、及び、前記摺動部の加速度と前記摺動部の慣性力との相関を予めベンチ試験で求めることを特徴とする請求項1乃至11に記載のパンタグラフの接触力測定方法。

【請求項13】
トロリ線に接触する摺動部、該摺動部を車体に対して昇降可能に支持する支持部、該支持部に対して前記摺動部を前記トロリ線方向に付勢する第1のバネ要素、及び、前記車体に対して前記支持部を前記トロリ線方向に付勢する第2のバネ要素を備えるパンタグラフにおいて、前記摺動部の前記トロリ線に対する接触力を測定するパンタグラフの接触力測定装置であって、
前記摺動部及び前記支持部を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段の撮像結果に基づいて前記摺動部の前記支持部に対する相対変位を求める相対変位算出手段と、
前記相対変位を二階微分して前記摺動部の前記支持部に対する相対加速度を求める摺動部相対加速度算出手段と、
前記相対加速度に基づいて前記摺動部の慣性力を求める摺動部慣性力算出手段と、
前記相対変位に基づいて前記第1のバネ要素の反力を求めるバネ反力算出手段と、
前記慣性力及び前記反力を加算して前記接触力を求める接触力算出手段と、を備えることを特徴とするパンタグラフの接触力測定装置。

【請求項14】
前記車体に対する前記支持部の相対変位を求める支持部相対変位検出手段と、
前記支持部の相対変位を二階微分して前記支持部の前記車体に対する相対加速度を求める支持部相対加速度算出手段と、
前記支持部の前記車体に対する相対加速度に基づいて、前記摺動部の前記トロリ線への接触力を補正する接触力補正手段と、を備えることを特徴とする請求項13に記載のパンタグラフの接触力測定装置。

【請求項15】
前記支持部相対変位検出手段はレーザ変位計などの非接触センサを有することを特徴とする請求項14に記載のパンタグラフの接触力測定装置。

【請求項16】
前記車体の加速度を求める車体加速度検出手段を備え、
前記接触力補正手段は、前記車体の加速度に基づいて、前記摺動部の前記トロリ線への接触力を補正することを特徴とする請求項14又は15に記載のパンタグラフの接触力測定装置。

【請求項17】
トロリ線に接触する摺動部、該摺動部を車体に対して昇降可能に支持する支持部、該支持部に対して前記摺動部を前記トロリ線方向に付勢する第1のバネ要素、及び、前記車体に対して前記支持部を前記トロリ線方向に付勢する第2のバネ要素を備えるパンタグラフにおいて、前記摺動部の前記トロリ線に対する接触力を測定するパンタグラフの接触力測定装置であって、
前記摺動部及び前記支持部を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段の撮像結果に基づいて前記摺動部の前記支持部に対する相対変位を求める相対変位算出手段と、
前記摺動部の前記支持部に対する相対変位に基づいて前記第1のバネ要素の反力を求めるバネ反力算出手段と、
前記撮像手段の撮像結果に基づいて前記摺動部の撮像部に対する変位を求める摺動部変位検出手段と、
前記摺動部の前記撮像部に対する変位を二階微分して前記摺動部の加速度を求める加速度算出手段と、
前記加速度に基づいて前記摺動部の慣性力を求める摺動部慣性力算出手段と、
前記反力及び前記慣性力を加算して前記接触力を求める接触力算出手段と、を備えることを特徴とするパンタグラフの接触力測定装置。

【請求項18】
前記撮像部に作用する加速度を検出する撮像部加速度検出手段と、
前記撮像部に作用する加速度に基づいて前記摺動部の慣性力を補正する慣性力補正手段とを備えることを特徴とする請求項17に記載のパンタグラフの接触力測定装置。

【請求項19】
前記摺動部は、舟体及び該舟体に固定されたすり板を含み、
前記支持部は、前記舟体を前記車体に対して昇降可能に支持する枠体を含むこと
を特徴とする請求項13乃至18に記載のパンタグラフの接触力測定装置。

【請求項20】
前記支持部は、舟体及び該舟体を前記車体に対して昇降可能に支持する枠体を含み、
前記摺動部は、前記舟体に対して前記第1のバネ要素を介して相対変位可能に支持されたすり板を含むことを特徴とする請求項13乃至18に記載のパンタグラフの接触力測定装置。

【請求項21】
前記支持部は、舟体及び該舟体を前記車体に対して昇降可能に支持する枠体を含み、
前記摺動部は、前記舟体に対して複数の前記第1のバネ要素を介してそれぞれ相対変位可能に支持された複数のすり板を含み、
前記接触力算出手段は、複数の前記第1のバネ要素についてそれぞれ求めた前記慣性力及び前記反力を加算して前記摺動部の前記トロリ線への接触力を求めることを特徴とする請求項13乃至18に記載のパンタグラフの接触力測定装置。

【請求項22】
前記撮像手段はラインCCDカメラを備えることを特徴とする請求項13乃至21に記載のパンタグラフの接触力測定装置。

【請求項23】
前記撮像手段のブレを検出するブレ検出手段と、
前記撮像手段のブレに応じて前記撮像手段の光軸方向を変化させるブレ補正駆動手段とを備えることを特徴とする請求項13乃至22に記載のパンタグラフの接触力測定装置。
産業区分
  • 測定
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2007019220thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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