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電気転てつ機据付装置 コモンズ

国内特許コード P110006371
掲載日 2011年12月21日
出願番号 特願2006-243577
公開番号 特開2008-063842
登録番号 特許第4848233号
出願日 平成18年9月8日(2006.9.8)
公開日 平成20年3月21日(2008.3.21)
登録日 平成23年10月21日(2011.10.21)
発明者
  • 潮見 俊輔
  • 五十嵐 義信
出願人
  • 公益財団法人鉄道総合技術研究所
発明の名称 電気転てつ機据付装置 コモンズ
発明の概要

【課題】転てつ機の位置ずれが完全に防止され、転換の密着性調整や鎖錠かん調整を軽減できる転てつ機据付装置を提供する。
【解決手段】連結枕木2と敷板5と転てつ機6と緊締用スリーブとボルトナットとから構成し、連結枕木2には2本の枕木の転てつ機据付位置にボルト貫通孔を形成した。敷板5には連結枕木のボルト貫通孔に対応する孔を設けた。転てつ機6の、連結枕木2のボルト貫通孔に対応する位置に枕木1のボルト孔に貫通されるボルトの径に対応する孔を少なくとも2個設けた。緊締用スリーブは転てつ機6の孔に嵌合する嵌合部と、回転工具を係合して回転力を加えるための被係合部とを一体に有し、ボルトとほぼ等径の軸方向に貫通する偏心孔を有する。連結枕木2に載せた敷板5に転てつ機6を載せ、その各孔に緊締用スリーブの嵌合部を嵌合し、偏心孔にボルトを通し、ナットにより転てつ機6を連結枕木2に締結する。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


電気転てつ機(以下、単に転てつ機という。)は、鉄道の分岐器のトングレールを定位から反位へ、又は反位から定位へ電動機を用いて移動(転換)させ、転換終了時にそのトングレールの状態を照査し確認して、その状態を保持(鎖錠)するものである。



一般に、転てつ機は、所定間隔を持って平行に敷設された2本の枕木のレールから外方に所定距離隔てた据付位置に据え付けられる。そして、転てつ機の転換装置を構成する動作かんは、スイッチアジャスタを介してタイバー(転てつ棒)に連結され、そのタイバーはトングレールに固着されている。また、転てつ機の鎖錠装置を構成するロックピースによって施錠・解錠される鎖錠かんは、接続かん及びフロントロッドを介してひじ金に連結され,そのひじ金はトングレールの先端に固着されている。従って、転換系及び鎖錠系の正常な動作は、転てつ機が基本レール及びトングレールに対して正確な位置、すなわち、レールと平行な方向及びレールに対して直角な方向に高精度に据付けられて初めて保証される。



[高精度据付に対する阻害要件 その1]
しかしながら、従来の転てつ機据付装置に関しては、高精度据付に対して阻害要件があった。その一つは、転てつ機の枕木に対する取付位置のずれの問題である。すなわち、枕木を道床に敷設し、その枕木にレールを固定した後に転てつ機がねじ又はボルトナットにより締結されるから、転てつ機を基本レール及びトングレールに対して正確な位置に取り付けるには、枕木の転てつ機取付用ねじ孔又はボルト貫通孔及び敷板に設けられる孔を現場で加工する必要がある。
して、転てつ機の筐体に設けられる孔がボルトの軸と同径の真円である場合は、枕木に対する現場加工に伴う加工精度不良に起因して、据付が不可能になる場合がある。
れを避けるため、加工精度に影響されないように転てつ機にボルトの径よりも大きめの孔を開け、枕木と敷板と転てつ機の各孔に挿通した爪ボルトにナットを締め付けて敷板と転てつ機を枕木に固着する方法が採用された。



しかしながら、孔が大きめに加工されるために、列車通過時に加わる横圧により、転てつ機の枕木に対する位置ずれが発生するという問題が生じた。この転てつ機に大きめの孔を設けることによる位置ずれの問題は、特許文献1に開示された固着装置により解決されたかに思われた。

【特許文献1】特開2002-227810号公報



この特許文献1の固着装置は、被固定部材に予め設けてある孔に貫通したねじを固定部材に予め設けてある孔にねじ込むことにより、又は、前記被固定部材に予め設けてある孔と前記固定部材に予め設けてある孔にボルトを貫通するとともに、前記ボルトの軸部の先端にナットをねじ締めすることにより、前記被固定部材を前記固定部材に固着する固着装置において、被固定部材の孔を互いに離れた位置に少なくとも2個設けるとともに、その各孔の径をねじ又はボルトの軸部の径よりも大きくし、前記被固定部材の各孔に回転可能に緊密に嵌合し得る嵌合部と、その嵌合部の一端にスパナその他の回転工具を係合して回転力を加えるための水平断面形状が多角形に形成された被係合部とを有し、かつ、前記ねじ又はボルトの軸部の径とほぼ等しい径を有して軸方向に貫通する偏心孔を備えた緊締用スリーブを用意し、前記被固定部材の各孔に前記緊締用スリーブの嵌合部を嵌合し、前記緊締用スリーブの偏心孔に前記ねじ又はボルトの軸部を通し、そのねじ又は前記ボルトナットにより前記被固定部材と前記固定部材とを締結し、前記緊締用スリーブの少なくとも一つを前記被係合部を介して回転不能になるまで回転することにより、前記被固定部材と前記ねじ又はボルトの軸部との間の弛緩を無くするようにしたこと、又は、前記被固定部材の各孔に前記緊締用スリーブの嵌合部を嵌合し、前記緊締用スリーブの偏心孔に前記ねじ又はボルトの軸部を通し、そのねじ又は前記ボルトナットにより前記被固定部材と前記固定部材とを仮締結し、前記緊締用スリーブの少なくとも一つを前記被係合部を介して回転不能になるまで回転することにより、前記被固定部材と前記ねじ又はボルトの軸部との間の弛緩を無くし、最後に、前記ねじ又はボルトナットにより前記被固定部材と前記固定部材とを完全に締結するようにしたことを特徴とするものである。



そして、上記固着装置を転てつ機の据付に応用した転てつ機据付装置は、設置現場において転てつ機の枕木に対する据付位置の位置合わせをした後、前記枕木と前記敷板に、前記転てつ機据付用敷板を前記枕木に固着するためのねじ釘をねじ込む孔又はボルトを貫通する孔を設け、前記敷板に設けてある孔に貫通した前記ねじ釘を前記枕木の孔にねじ込むことにより、又は前記ボルトを前記敷板の孔と前記枕木の孔に貫通するとともに、前記ボルトの軸部の先端にナットをねじ締めすることにより、前記敷板に固定される転てつ機を前記枕木に据え付ける転てつ機据付装置において、前記敷板に1本の枕木に付き少なくとも1対の前記ねじ釘又はボルトの軸部の径よりも大きい径を有する第1の孔を前記枕木の長手方向に隔てた位置に設けるとともに、前記敷板に第2の孔を有する転てつ機の筐体を各孔の軸心を一致させた状態で接合し又は一体に形成し、前記転てつ機の筐体の第2の孔の中に回転可能に緊密に嵌合し得る嵌合部と、その嵌合部の一端にスパナその他の回転工具を係合して回転力を加えるための水平断面形状が多角形に形成された被係合部とを有し、かつ、前記ねじ又はボルトの軸部とほぼ等しい径を有して軸方向に貫通する偏心孔を備えた緊締用スリーブを用意し、前記緊締用スリーブを前記転てつ機の筐体の第2の孔に嵌合し、前記緊締用スリーブの偏心孔及び前記敷板の第1の孔に貫通した前記ねじ釘を前記枕木の孔にねじ込み、又は前記緊締用スリーブの偏心孔及び前記敷板の第1の孔に貫通したボルトにナットをねじ締めして、前記敷板と前記枕木とを締着し、前記緊締用スリーブの少なくとも一つを前記被係合部を介して回転不能になるまで回転することにより、前記敷板と前記ねじ又はボルトの軸部との間の弛緩を無くするようにしたことを特徴とするものである。



[高精度据付に対する阻害要件 その2]
高精度据付に対する二つ目の阻害要件は、従来の転てつ機据付装置が転てつ機を取り付ける枕木が互いに独立していることに起因する。すなわち、2本の枕木は単にレールに締結金具により固定されているのみで、レールに対して摺動可能である。従って、転てつ機動作時の動作かん、スイッチアジャスタ、タイバーなどに加わる転換力の反力などによって、枕木が移動して、又は転てつ機と分岐器の位置関係が変わり、完全な平行状態ではなくなり、これが鎖錠かんの僅少な移動で鎖錠かんの切欠とロックピースの間に狂い(ロック狂い)が生じて転換不能を起こす虞があるので、特許文献1の発明を適用しても、実効が上がらない虞があった。
そのため、従来は、スイッチアジャスタによる密着力の調整や鎖錠かんの調整を定期的に行う必要があったが、その調整作業の労働的、経済的負担は少なくなかった。

産業上の利用分野


本発明は、電気転てつ機をまくらぎ(以下、便宜的に枕木という。)に据え付ける据付装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
連結まくらぎと、複数個の敷板と、転てつ機と、ねじ又はボルトナットと、複数個の緊締用スリーブとからなり、
前記連結まくらぎは、道床に敷設された場合に一方のレールの外方に転てつ機据付距離を超える位置まで延長された2本のまくらぎを少なくともその両端部近傍において連結材により一定間隔を持って平行に連結して構成され、前記2本のまくらぎにはそれぞれ前記転てつ機据付位置に複数個のねじ孔又はボルト貫通孔が互いに離れて形成されているものであり、
前記敷板は、前記連結まくらぎのまくらぎとほぼ等しい長さを有し、前記連結まくらぎの2本のまくらぎのねじ孔又はボルト貫通孔にそれぞれ対応する位置にそれらの孔よりも径が大きい孔が設けられ、各まくらぎの上に載置され、かつ、前記孔を各まくらぎのねじ孔又はボルト貫通孔に合致させた状態で、基本レールに固定されるものであり、
前記転てつ機は、その筐体に前記連結まくらぎのねじ孔又はボルト貫通孔にそれぞれ対応する互いに離れた位置において前記連結まくらぎのねじ孔又はボルト貫通孔に貫通されるボルトの軸部の径よりも大きい径を有する孔が少なくとも2個設けられたものであり、
前記緊締用スリーブは、前記転てつ機の筐体の孔に回転可能に緊密に嵌合する嵌合部と、その嵌合部の一端にスパナ等の回転工具を係合して回転力を加えるための被係合部とを有し、かつ、前記ねじ又はボルトの軸部の径とほぼ等しい径を有して軸方向に貫通する偏心孔を備えたものであり、
前記連結まくらぎの各まくらぎに載置された前記敷板に前記転てつ機据付位置において前記転てつ機の筐体を前記連結まくらぎの転てつ機据付位置側の連結材及びまくらぎの上面に載せ、その筐体の前記各孔に前記緊締用スリーブの嵌合部を嵌合するとともに前記緊締用スリーブの偏心孔に前記ねじ又はボルトの軸部を通し、そのねじ又は前記ボルトナットにより前記転てつ機の筐体を前記連結まくらぎに締結し、前記緊締用スリーブの少なくとも一つを前記被係合部を介して回転不能になるまで回転することにより前記転てつ機の筐体と前記ねじ又はボルトの軸部との間の弛緩を無くし、又は、前記筐体の各孔に前記緊締用スリーブの嵌合部を嵌合するとともに前記緊締用スリーブの偏心孔に前記ねじ又はボルトの軸部を通し、そのねじ又は前記ボルトナットにより前記筐体、敷板及び前記まくらぎを仮締結し前記緊締用スリーブの少なくとも一つを前記被係合部を介して回転不能になるまで回転することにより前記転てつ機の筐体と前記ねじ又はボルトの軸部との間の弛緩を無くし、最後に前記ねじ又はボルトナットにより前記転てつ機の筐体を前記連結まくらぎに完全に締結することを特徴とする転てつ機据付装置。

【請求項2】
転てつ機の筐体を、連結まくらぎの転てつ機据付位置側の連結材とまくらぎとの結合部分からレール側及びレールと反対側に離れた位置において、連結まくらぎに固定したことを特徴とする請求項に記載の転てつ機据付装置。

【請求項3】
連結まくらぎの連結材は、2本の基本レールの下側と転てつ機据付位置に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の転てつ機据付装置。

【請求項4】
連結まくらぎの連結材が、スイッチアジャスタロッド又はタイバーの取付けを妨げないように、その連結材の上面の一部又は全部の高さを低くし、又は連結材に溝もしくは孔を形成したことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の転てつ機据付装置。
産業区分
  • 鉄道
  • 機械要素
  • その他通信
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2006243577thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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