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層状化合物及び超伝導体並びにそれらの製造方法。

国内特許コード P120006430
整理番号 BE060P30
掲載日 2012年1月10日
出願番号 特願2010-520839
登録番号 特許第5440879号
出願日 平成21年7月9日(2009.7.9)
登録日 平成25年12月27日(2013.12.27)
国際出願番号 JP2009062500
国際公開番号 WO2010007929
国際出願日 平成21年7月9日(2009.7.9)
国際公開日 平成22年1月21日(2010.1.21)
優先権データ
  • 特願2008-184843 (2008.7.16) JP
発明者
  • 細野 秀雄
  • 柳 博
  • 神谷 利夫
  • 松石 聡
  • 金 聖雄
  • 尹 錫奎
  • 平松 秀典
  • 平野 正浩
  • 野村 尚利
  • 神原 陽一
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 層状化合物及び超伝導体並びにそれらの製造方法。
発明の概要 ペロブスカイト型銅酸化物超伝導体に代わる新しい非酸化物系化合物超伝導体の提供。
化学式AF(TM)Pn(ただし、Aは、長周期型周期表の2族元素の少なくとも1種、Fは、フッ素イオン、TMは、Fe,Ru,Os,Ni,Pd,Ptから選ばれる遷移金属元素の少なくとも1種、Pnは、長周期型周期表の15族元素の少なくとも1種である。)で示され、ZrCuSiAs型(空間群P4/nmm)の結晶構造を有し、特定の3価の陽イオン又は2価の陰イオンをドープすることにより超伝導体となる層状化合物。
従来技術、競合技術の概要



高温超電導体(ペロブスカイト型銅酸化物)が発見されて以来、室温超伝導体を目指した

材料の研究開発が活発に行われ、超伝導転移温度(Tc)が100Kを超える超伝導化合物

が見出された。





ペロブスカイト型銅酸化物の超伝導発現機構についても理解が進んでいる(例えば、非特

許文献1、2)。また、銅以外の遷移金属イオンを含む化合物、又は新規化合物として、

SrRuO(Tc=0.93K)(非特許文献3)、二ホウ化マグネシウム(Tc=

39K)(非特許文献4、特許文献1)、Na0.3CoO2・1.3HO(Tc=5

K)(非特許文献5、特許文献2,3)などが新たに見出された。





伝導帯バンド幅に比べて、伝導電子間の相互作用が大きな強相関電子系化合物は、d電子

の数が特定の値の場合に、高い超伝導転移温度を有する超伝導体となる可能性が高いこと

が知られている。強相関電子系は、遷移金属イオンを骨格構造に有する層状化合物で実現

されている。こうした層状化合物の多くは、電気伝導性はモット絶縁体で、電子のスピン

同士には、反平行に配列しようとする、反強磁性相互作用が作用している。





しかし、例えば、ペロブスカイト型銅酸化物であるLaCuOでは、La3+イオン

サイトにSr2+イオンを添加したLa2-xSrCuOにおいて、xの値が0.0

5から0.28の範囲では、金属伝導を示す遍歴電子状態となり、低温で超伝導体状態が

観測され、x=0.15で最高のTc=40Kが得られている(非特許文献6)。





最近、本発明者らは、Feを主成分とする新しい強電子相関化合物、LaOFeP及びL

aOFeAsが超電導体であることを見出し、特許出願した(特許文献4,非特許文献7

)。強電子相関系では、d電子の数が特定の値のとき、金属伝導を示す遍歴電子状態とな

り、温度を低温にすると、ある特定温度(超伝導転移温度)以下で、超伝導状態へ転移す

る。さらに、この超伝導体の転移温度は伝導キャリアの数によって5Kから40Kまで変

化する。また、Hg、GeNbなどの旧来の超電導体が、結晶格子の熱揺らぎ(格子振

動)に基づく電子対(クーパー対)が、超伝導発生機構(BCS機構)とされているのに

対して、強電子相関系での超伝導は、電子スピンの熱揺らぎに基づく電子対が、超伝導発

生機構とされている。





本発明者らは、さらに、強電子相関化合物であるLn(TM)OPn化合物[Lnは、Y

及びランタノイド元素(La,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho

,Er,Tm、Yb,Lu)の少なくとも一種であり、TMは、遷移金属元素(Fe,R

u,Os,Ni,Pd,Pt)の少なくとも一種であり、Pnは、プニコゲン元素(N,

P,As,Sb)の少なくとも一種である。]からなる超伝導体を見出し、特許出願した

(特許文献5、非特許文献8~10)。





また、本発明者らは、A(TM)(Pn)化合物 [Aは、長周期型周期表の2族元素

の少なくとも1種、TMは、Fe,Ru,Os,Ni,Pd,Ptから選ばれる遷移金属

元素の少なくとも1種、Pnは、長周期型周期表の15族元素(プニコゲン元素)の少な

くとも1種である。]で、超伝導体を見出し、特許出願した(特許文献6、非特許文献11

)。

産業上の利用分野



本発明は、遷移金属元素であるNi又はFeを骨格構造に有する層状化合物及び該化合物

からなる超伝導体並びにそれらの製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
化学式AF(TM)Pn(ただし、AがCa,Srの少なくも一種であり、TMがNi又
はFeであり、PnがP,As,Sbの少なくとも1種である。)で示され、ZrCuS
iAs型(空間群P4/nmm)の結晶構造を有することを特徴とする層状化合物。

【請求項2】
請求項1記載の層状化合物に3価の陽イオンとしてLa,Nd,又はGdイオンをA元素
に対して8~30原子%ドープしたことを特徴とする超伝導体。

【請求項3】
請求項1記載の層状化合物に2価の陰イオンとしてOをA元素に対して5~40原子%ド
ープしたことを特徴とする超伝導体。

【請求項4】
原料として、A元素の粉末、TM元素の粉末、Pn元素の粉末、及びA元素のフッ素化合
物粉末を混合し、混合粉末を不活性雰囲気又は真空中、900~1200℃で焼結するこ
とを特徴とする請求項1に記載の層状化合物の製造方法。

【請求項5】
原料として、A元素の粉末、TM元素の粉末、Pn元素の粉末、A元素のフッ素化合物粉
末、及び3価の陽イオンとしてLa,Nd,又はGdイオンの元素粉末又は3価の陽イ
オンの元素のフッ素化合物粉末を混合し、混合粉末を不活性雰囲気又は真空中、900~
1200℃で焼結することを特徴とする請求項に記載の超伝導体の製造方法。

【請求項6】
原料として、A元素の粉末、TM元素の粉末、Pn元素の粉末、A元素のフッ素化合物粉
末を混合し、さらに、A元素の酸化物粉末を追加して混合し、混合粉末を不活性雰囲気又
は真空中、900~1200℃で焼結することを特徴とする請求項に記載の超伝導体の
製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2010520839thum.jpg
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) ERATO/SORST 透明酸化物のナノ構造を活用した機能開拓と応用展開 領域
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