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X線分配装置およびX線分配システム

国内特許コード P120006450
整理番号 23311
掲載日 2012年1月10日
出願番号 特願2011-044376
公開番号 特開2012-181111
登録番号 特許第5751665号
出願日 平成23年3月1日(2011.3.1)
公開日 平成24年9月20日(2012.9.20)
登録日 平成27年5月29日(2015.5.29)
発明者
  • 田中 義人
  • 伊藤 基巳紀
  • 澤田 桂
出願人
  • 国立研究開発法人理化学研究所
発明の名称 X線分配装置およびX線分配システム
発明の概要 【課題】 X線源からのX線ビームを2以上の場所に供給することが可能なX線分配装置およびX線分配システムを提供する。
【解決手段】 X線分配装置に、湾曲したキャピラリを含む複数のキャピラリから成るキャピラリ束を備え、キャピラリ束の異なるキャピラリにX線ビームを入射させて、X線ビームの分配先を相違させる。X線ビームを異なるキャピラリに入射させるために、開口を有する遮蔽板をキャピラリ束の前に配置して、遮蔽板を変位させ、または、遮蔽板を備えることなく、キャピラリ束を変位させる。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要



放射光施設では、光速近くにまで加速した電子から、偏向電磁石やアンジュレータと呼ばれる装置によって、きわめて強度の高い放射光X線を発生させて、物理学、化学、材料工学、生物学、医学などの様々な分野における種々の研究に利用している。放射光施設は少数しか存在しないため、1つのX線源(偏向電磁石やアンジュレータ)から得られる放射光X線を多くの研究に共用することが望ましい。このため、ビームラインと呼ばれる放射光X線ビームの進路に、研究用の装置が複数配置されている。





X線は透過性がきわめて高いため、X線ビームを偏向させるための素子は限られている。X線ビームを偏向させる数少ない素子の1つに、X線キャピラリレンズがある(たとえば特許文献1)。X線キャピラリレンズは、複数のキャピラリを束ねた素子であり、キャピラリの中央の空気とその周囲の樹脂などの媒質との界面での全反射を利用してX線を伝播させるもので、各キャピラリを同一点に向うように湾曲させることによって、複数のキャピラリに入射したX線ビームを微小な照射範囲内に収束させることができる。

産業上の利用分野



本発明は、X線源からのX線ビームを分配するX線分配装置、およびX線分配装置を含むX線分配システムに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
X線源からのX線ビームを分配するX線分配装置であって、
湾曲したキャピラリを含む複数のキャピラリから成るキャピラリ束であって、キャピラリの一端は、その径がX線ビームの径よりも小さく、相互に隣接して配置されて、X線源からのX線ビームが入射する入射端を成し、キャピラリの他端は、相互に向きが異なるように配置されて、X線ビームが出射する出射端を成すキャピラリ束と、
X線源からのX線ビームを通過させる開口であって、開口径がキャピラリの入射端の径以下である開口を有し、キャピラリ束の入射端に対向して配置された遮蔽板と、
X線源からのX線ビームに対して垂直な方向に遮蔽板を変位させる駆動部とを備えることを特徴とするX線分配装置。

【請求項2】
キャピラリ束のキャピラリの前記一端の開口面がX線源からのX線ビームに対して垂直な方向に線状に配列されたキャピラリ群を含み、
遮蔽板は、キャピラリの前記一端の外径以下の幅の相互に交差する2本の線状の開口部を有し、
遮蔽板の2本の線状の開口部が共に、キャピラリ群の前記一端の開口面の配列方向に対して交差する方向に延在し、
駆動部が、キャピラリ群の前記一端の開口面の配列方向に対して垂直な方向に、遮蔽板を変位させることを特徴とする請求項1に記載のX線分配装置。

【請求項3】
遮蔽板の2本の線状の開口部の一方が、キャピラリ群の前記一端の開口面の配列方向に対して垂直な方向に延在することを特徴とする請求項2に記載のX線分配装置。

【請求項4】
X線源からのX線ビームに対して垂直な方向における遮蔽板の位置と、X線源からのX線ビームがキャピラリ束に含まれるキャピラリの1つ以上を経由して供給される1つ以上の供給先との対応関係を記憶しておき、入力された供給先にX線ビームが供給されるように、前記対応関係に基づいて、駆動部による遮蔽板の変位を制御する制御部を備えることを特徴とする請求項1に記載のX線分配装置。

【請求項5】
X線源からのX線ビームを分配するX線分配装置であって、
湾曲したキャピラリを含む複数のキャピラリから成るキャピラリ束であってキャピラリの一端は、その径がX線ビームの径よりも小さく、相互に隣接して配置されて、X線源からのX線ビームが入射する入射端を成し、キャピラリの他端は、相互に向きが異なるように配置されて、X線ビームが出射する出射端を成すキャピラリ束と、
X線源からのX線ビームを通過させる開口であって、開口径がキャピラリの入射端の径以下である開口をそれぞれ有し、開口の位置または数が異なる複数の遮蔽板と、
前記複数の遮蔽板のいずれか1つを、キャピラリ束の入射端に対向する所定位置に配置する駆動部とを備えることを特徴とするX線分配装置。

【請求項6】
遮蔽板と、前記所定位置に前記遮蔽板を配置したときにX線源からのX線ビームがキャピラリ束に含まれるキャピラリの1つ以上を経由して供給される1つ以上の供給先との対応関係を記憶しておき、入力された供給先にX線ビームが供給されるように、前記対応関係に基づいて、駆動部による前記所定位置への遮蔽板の配置を制御する制御部を備えることを特徴とする請求項5に記載のX線分配装置。

【請求項7】
X線源からのX線ビームを分配するX線分配装置であって、
湾曲したキャピラリを含む複数のキャピラリから成るキャピラリ束であって、キャピラリの一端は、その径がX線ビームの径よりも大きく、相互に隣接して配置されて、X線源からのX線ビームが入射する入射端を成し、キャピラリの他端は、相互に向きが異なるように配置されて、X線ビームが出射する出射端を成すキャピラリ束と、
キャピラリ束をX線源からのX線ビームに対して垂直な方向に変位させる駆動部とを備えることを特徴とするX線分配装置。

【請求項8】
X線源からのX線ビームに対して垂直な方向におけるキャピラリ束の位置と、X線源からのX線ビームがキャピラリ束に含まれるキャピラリの1つを経由して供給される供給先との対応関係を記憶しておき、入力された供給先にX線ビームが供給されるように、前記対応関係に基づいて、駆動部によるキャピラリ束の変位を制御する制御部を備えることを特徴とする請求項7に記載のX線分配装置。

【請求項9】
X線源からのX線ビームを分配するX線分配装置であって、
湾曲したキャピラリを含む複数のキャピラリから成るキャピラリ束であって、キャピラリの一端は、その径がX線ビームの径よりも大きく、相互に隣接して配置されて、X線源からのX線ビームが入射する入射端を成し、キャピラリの他端は、相互に向きが異なるように配置されて、X線ビームが出射する出射端を成すキャピラリ束と、
キャピラリ束をX線源からのX線ビームに対して垂直な方向に変位させるとともに、キャピラリ束をX線源からのX線ビームを含む平面内で回動させる駆動部とを備えることを特徴とするX線分配装置。

【請求項10】
X線源からのX線ビームに対して垂直な方向におけるキャピラリ束の位置およびX線源からのX線ビームを含む平面内でのキャピラリ束の角度と、X線源からのX線ビームがキャピラリ束に含まれるキャピラリの1つを経由して供給される供給先との対応関係を記憶しておき、入力された供給先にX線ビームが供給されるように、前記対応関係に基づいて、駆動部によるキャピラリ束の変位および回動を制御する制御部を備えることを特徴とする請求項9に記載のX線分配装置。

【請求項11】
キャピラリ束に含まれる全てのキャピラリが、50cm以上の曲率半径を有することを特徴とする請求項1、5、7および9のいずれか1項に記載のX線分配装置。

【請求項12】
遮蔽板の開口が、キャピラリの前記一端の外径以下の直径の円形であることを特徴とする請求項1または5に記載のX線分配装置。

【請求項13】
湾曲したキャピラリの前記一端から所定距離までの部分が直線状であり、
キャピラリ束の全てのキャピラリの前記一端から所定距離までの部分が、平行に配置されていることを特徴とする請求項1、5および7のいずれか1項に記載のX線分配装置。

【請求項14】
請求項4または6に記載のX線分配装置と、
X線源からのX線ビームがX線分配装置のキャピラリ束に含まれるキャピラリの1つ以上を経由して供給される1つ以上の供給先と
を含むことを特徴とするX線分配システム。

【請求項15】
X線分配装置の制御部は、X線源からのX線ビームがキャピラリ束に含まれるキャピラリの1つ以上を経由して同時に供給される1つ以上の供給先を1つのグループとして、複数のグループを記憶しておき、各グループに含まれるすべての供給先にX線ビームが同時に供給されるように、駆動部を制御することを特徴とする請求項14に記載のX線分配システム。
産業区分
  • 原子力
国際特許分類(IPC)
画像

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出願権利状態 登録
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