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ボリュームメッシュ細分割装置、及び、ボリュームメッシュ細分割方法

国内特許コード P120006454
整理番号 23213
掲載日 2012年1月10日
出願番号 特願2010-267229
公開番号 特開2012-118714
登録番号 特許第5614684号
出願日 平成22年11月30日(2010.11.30)
公開日 平成24年6月21日(2012.6.21)
登録日 平成26年9月19日(2014.9.19)
発明者
  • 川原田 寛
  • 加瀬 究
出願人
  • 国立研究開発法人理化学研究所
発明の名称 ボリュームメッシュ細分割装置、及び、ボリュームメッシュ細分割方法
発明の概要 【課題】繰り返し適用しても平面的なセルを生じ難いボリューム細分割装置を実現する。
【解決手段】ボリュームメッシュ細分割装置1は、ボリュームメッシュに含まれる各境界セルの位相構造と、平面的な境界セルの位相構造として予め登録された位相構造とが一致するか否かを判定する境界セル位相構造判定手部19と、境界セルの位相構造が予め登録された平面的な境界セルの位相構造と一致しない場合、単純平均によりセル点を生成し、境界セルの位相構造が予め登録された平面的な境界セルの位相構造と一致した場合、重み付き平均によりセル点を生成するセル点生成部14とを備えている。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要



物体の表面を表現するメッシュを細分割する手法として、Catmall-Clarkの表面細分割法(surface subdivision)が広く用いられている。四角形のセルからなる四角形メッシュMが与えられた場合、Catmall-Clarkの表面細分割法では、以下のステップ1~5を実行することによって、与えられたメッシュMから新たなメッシュM’を生成する。





ステップ1:メッシュMを構成する各面に対応する新頂点(以下「面点」と記載)を生成する。面Sに対応する面点SPは、図10(a)に示すように、面Sを構成する頂点をV1~V4として、SP=(V1+V2+V3+V4)/4により与えられる。





ステップ2:メッシュMを構成する各辺に対応する新頂点(以下「辺点」と記載)を生成する。辺Eに対応する辺点EPは、図10(b)に示すように、辺Eを構成する2頂点をV1~V2、辺Eを含む2つの面の各々に対応する面点(ステップS1にて生成されたもの)をSP1~SP2として、EP=(V1+V2+SP1+SP2)/4により与えられる。





ステップ3:メッシュMを構成する各面Sについて、図10(c)に示すように、面Sに対応する面点SP(ステップ1にて生成されたもの)を始点とし、面Sを構成する辺E1~E4に対応する辺点EP1~EP4(ステップ2にて生成されたもの)の各々を終点とする4本の新辺を生成する。





ステップ4:メッシュMを構成する各辺Eについて、図10(c)に示すように、辺Eに対応する辺点(ステップ2にて生成されたもの)を始点とし、辺Eの2つの端点を終点とする2本の新辺を生成した上で、辺Eを破棄する。これにより各面Sが4つの新面に置き換えられる。





ステップ5:メッシュMを構成する各頂点を移動する。移動後の頂点V’は、図10(d)に示すように、移動前の頂点をV、頂点Vを含む面の個数をn(図示した例では3)、頂点Vを含む面S1~Snに対応する面点SP1~SPn(ステップ1にて生成されたもの)の平均をQ=(SP1+SP2+…+SPn)/n、頂点Vを含む辺E1~Enの中点EM1~EMnの平均をR=(EM1+EM2+…+EMn)/nとして、{Q+2R+(n-3)V}/nにより与えられる。





これにより、ステップS1~S2にて生成された各新頂点、及び、ステップS4にて移動された各旧頂点を頂点とし、ステップS3にて生成された各新辺を辺とする新たなメッシュM’が生成される。





また、物体の内部を表現するボリュームメッシュを細分割する手法として、上述したCatmall-Clarkの表面細分割法を拡張した、Catmall-Clarkのボリューム細分割法が知られている(非特許文献1参照)。六面体のセルからなる六面体メッシュMが与えられた場合、Catmall-Clarkのボリューム細分割法では、以下のステップ1~7を実行することによってメッシュMを細分割する。





ステップ1:ボリュームメッシュMを構成する各セルに対応する新頂点(以下「セル点」と記載)を生成する。セルCに対応するセル点CPは、図11(a)に示すように、セルCを構成する頂点をV1~V8として、CP=(V1+V2+…+V8)/8により与えられる。





ステップ2:ボリュームメッシュMを構成する各面に対応する新頂点(以下「面点」と記載)を生成する。面Sに対応する面点SPは、図11(b)に示すように、面Sを構成する頂点V1~V4の平均をα=(V1+V2+V3+V4)/4、面Sを含むセルC1~C2の各々における面Sの対面をS1~S2、面S1を構成する頂点V5~V8及び面S2を構成する頂点V9~V12の平均をβ=(V5+V6+…+V12)/8として、SP=(3/4)α+(1/4)βにより与えられる。





ステップ3:ボリュームメッシュMを構成する各辺に対応する新頂点(以下「辺点」と記載)を生成する。辺Eに対応する辺点EPは、図11(c)に示すように、辺Eの中点をEM、辺Eを含む面の数をn(図示した例では4)、辺Eを含む面S1~Snの各々における辺Eの対辺をE1~En、辺E1~Enの中点EM1~EMnの平均をγ=(EM1+EM2+…+EMn)/n、辺Eを含むセルC1~Cnの各々における辺Eの対辺をEC1~ECn、辺EC1~ECnの中点ECM1~ECMnの平均をη=(ECM1+ECM2+…+ECMn)/nとして、EP=(9/16)EM+(3/8)γ+(1/16)ηにより与えられる。





ステップ4:ボリュームメッシュMを構成する各セルCについて、図11(d)に示すように、セルCに対応するセル点CP(ステップ1にて生成されたもの)を始点とし、セルCを構成する面S1~S6に対応する面点SP1~SP6(ステップ2にて生成されたもの)の各々を終点とする6本の新辺を生成する。





ステップ5:ボリュームメッシュMを構成する各面Sについて、図11(e)に示すように、面Sに対応する面点SP(ステップ2にて生成されたもの)を始点とし、面Sを構成する辺E1~E4に対応する辺点EP1~EP4(ステップ3にて生成されたもの)の各々を終点とする4本の新辺を生成する。





ステップ6:ボリュームメッシュMを構成する各辺Eについて、図11(e)に示すように、辺Eに対応する辺点EP(ステップ3にて生成されたもの)を始点とし、辺Eの2つの端点を終点とする2本の新辺を生成した上で、辺Eを破棄する。これにより、各面Sが4つの新面に置き換えられ、各セルCが8つの新セルに置き換えられる。





ステップ7:ボリュームメッシュを構成する各頂点を移動する。移動後の頂点V’は、図11(f)に示すように、移動前の頂点をV、頂点Vに隣接する頂点V1~Vnの平均をP=(V1+V2+…+Vn)/n(図示した例ではn=6)、頂点Vを含む面S1~Skの各々におけるVの対点VS1~VSkの平均をQ=(VS1+VS2+…+VSk)/k(図示した例ではk=12)、頂点Vを含むセルC1~Cjの各々におけるVの対点VC1~VCjの平均をR=(VC1+VC2+…+VCj)/j(図示した例ではj=8)として、V’=(27/64)V+(27/64)P+(9/64)Q+(1/64)Rにより与えられる。





なお、ボリュームメッシュMをCatmall-Clarkのボリューム細分割法を用いて細分割する際、ボリュームメッシュMの表面をCatmall-Clarkの表面細分割法を用いて細分割し、前者の細分割により得られた境界点(ボリュームメッシュを構成する頂点のうち、ボリュームメッシュの境界上にある頂点)を後者の細分割により得られた境界点で上書きする。あるいは、ボリュームメッシュMの表面に対してCatmall-Clarkの表面細分割法を適用し、ボリュームメッシュMの内部に対して上述した各ステップを適用する。何れの場合であっても、ボリュームメッシュMの表面に対してCatmall-Clarkの表面細分割法が適用されるので、ボリュームメッシュMをn回細分割することにより得られるボリュームメッシュMnがn→∞の極限で滑らかな表面をもつことが保証される。

産業上の利用分野



本発明は、ボリュームメッシュを細分割するボリュームメッシュ細分割装置、及び、ボリュームメッシュ細分割方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
ボリュームメッシュに含まれる各境界セルの位相構造と、第1のセル点生成規則に従って生成されたセル点による細分割を繰り返したときに2次元に退化する境界セルの位相構造として予め登録された特定位相構造とが一致するか否かを判定する境界セル位相構造判定手段と、
上記ボリュームメッシュに含まれる各境界セルを細分割するためのセル点を生成するセル点生成手段であって、位相構造が上記特定位相構造に一致しないと判定された境界セルを細分割するためのセル点を、上記第1のセル点生成規則に従って生成し、位相構造が上記特定位相構造に一致すると判定された境界セルを細分割するためのセル点を、上記第1のセル点生成規則とは異なる第2のセル点生成規則に従って生成するセル点生成手段と、を備えている、
ことを特徴とするボリュームメッシュ細分割装置。

【請求項2】
上記第2のセル点生成規則は、境界セルを細分割するためのセル点を、該境界セルを構成する各頂点の重み付き平均を取ることによって生成するものであり、
上記重み付き平均における重み係数は、上記ボリュームメッシュの境界に含まれる各頂点に係る重み係数の和と、上記ボリュームメッシュの内部に含まれる各頂点に係る重み係数の和とが一致するように設定されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のボリュームメッシュ細分割装置。

【請求項3】
上記第1のセル点生成規則は、六面体状の境界セルを細分割するためのセル点を、該境界セルを構成する各頂点の単純平均を取ることによって生成するものであり、
上記特定位相構造は、(1)頂点を共有する2つの境界辺を有する境界セル、(2)頂点を共有する3つの境界辺を有する境界セル、(3)頂点を共有する1つの境界面と1つの境界辺とを有する境界セル、(4)辺を共有する2つの境界面を有する境界セル、及び(5)頂点を共有する3つの境界面を有する境界セルが有する位相構造である、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のボリュームメッシュ細分割装置。

【請求項4】
上記第2のセル点生成規則は、境界セルを細分割するためのセル点を、上記第1のセル点生成規則に従って生成した第1のセル点と上記第1のセル点生成規則とは異なる第3のセル点生成規則に従って生成した第2のセル点との重み付き平均を取ることによって生成するものであり、
上記重み付き平均における重み係数は、上記第1のセル点に係る重みが細分割の繰り返し回数が増えるに従って軽くなり、上記第2のセル点に係る重みが細分割の繰り返し回数が増えるに従って重くなるように設定されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のボリュームメッシュ細分割装置。

【請求項5】
上記境界セル位相構造判定手段は、各境界セルの位相構造が上記特定位相構造と一致するか否かを、該境界セルにおける境界点、境界辺、及び境界面の配置を示す境界情報を参照して判定する、
ことを特徴とする請求項1から4までの何れか1項に記載のボリュームメッシュ細分割装置。

【請求項6】
上記ボリュームメッシュに含まれる各境界セル対の位相構造と、第1の面点生成規則に従って生成された面点による細分割を繰り返したときに境界セル間面が1次元に退化する境界セル対の位相構造として予め登録された特定位相構造とが一致するか否かを判定する境界セル対位相構造判定手段と、
上記ボリュームメッシュに含まれる各境界セル対の境界セル間面を細分割するための面点を生成する面点生成手段であって、位相構造が上記特定位相構造に一致しないと判定された境界セル対の境界セル間面を細分割するための面点を、上記第1の面点生成規則に従って生成し、位相構造が上記特定位相構造に一致すると判定された境界セル対の境界セル間面を細分割するための面点を、上記第1の面点生成規則とは異なる第2の面点生成規則に従って生成する面点生成手段と、を更に備えている、
ことを特徴とする請求項1から5までの何れか1項に記載のボリュームメッシュ細分割装置。

【請求項7】
上記境界セル対位相構造判定手段は、各境界セル対の位相構造が上記特定位相構造と一致するか否かを、該境界セル対を構成する2つの境界セルにおける境界点、境界辺、及び境界面の配置を示す境界情報を参照して判定する、
ことを特徴とする請求項6に記載のボリュームメッシュ細分割装置。

【請求項8】
境界セル位相構造判定手段とセル点生成手段とを備えたボリュームメッシュ細分割装置がボリュームメッシュを細分割するボリュームメッシュ細分割方法であって、
上記境界セル位相構造判定手段が、上記ボリュームメッシュに含まれる各境界セルの位相構造と、第1のセル点生成規則に従って生成されたセル点による細分割を繰り返したときに2次元に退化する境界セルの位相構造として予め登録された特定位相構造とが一致するか否かを判定する境界セル位相構造判定ステップと、
上記セル点生成手段が、上記ボリュームメッシュに含まれる各境界セルを細分割するためのセル点を生成するセル点生成ステップであって、位相構造が上記特定位相構造に一致しないと判定された境界セルを細分割するためのセル点を、上記第1のセル点生成規則に従って生成し、位相構造が上記特定位相構造に一致すると判定された境界セルを細分割するためのセル点を、上記第1のセル点生成規則とは異なる第2のセル点生成規則に従って生成するセル点生成ステップと、を含んでいる、
ことを特徴とするボリュームメッシュ細分割方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
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