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微生物燃料電池 UPDATE コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P120006492
整理番号 GI-H22-36
掲載日 2012年1月13日
出願番号 特願2012-219612
公開番号 特開2013-084597
登録番号 特許第6037269号
出願日 平成24年10月1日(2012.10.1)
公開日 平成25年5月9日(2013.5.9)
登録日 平成28年11月11日(2016.11.11)
優先権データ
  • 特願2011-218802 (2011.10.1) JP
発明者
  • 廣岡 佳弥子
  • 市橋 修
出願人
  • 国立大学法人岐阜大学
発明の名称 微生物燃料電池 UPDATE コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】微生物燃料電池を使用した新しいエネルギー回収技術を提供し、単に電気エネルギーを獲得するだけでなく、処理過程で廃水中に含まれる再利用可能な資源をも同時に回収すること。
【解決手段】アノード3が内部に、カソード5が外表面に設けられた有機物等を含む廃水を内部に収容、反応させる生物反応槽2と、前記有機物を分解して電子を放出する細胞外電子伝達能を有する微生物とを備える微生物燃料電池1において、前記アノード上に前記微生物を含むバイオフィルムが形成されるとともに、処理後の目標最終リン濃度をx[mol/L]、前記廃水中における初期のリン濃度をx+a[mol/L]、マグネシウム濃度y+a[mol/L]、アンモニア濃度z+a[mol/L]としたときに、1.0×10-8≦x×y×z≦1.0×10-3[mol/L]を満たすこと。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


家畜排せつ物は、野積みや素堀りといった不適切な管理によって、悪臭の発生要因となったり、河川や地下水へ流出して水質汚染を招くなど、環境問題の発生源としての側面を有する一方で、たい肥化などの適切な処理を施すことによって、土壌改良資材や肥料としての有効活用が期待される。平成16年11月に本格施行された「家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律」により所謂廃棄物として自由に処理することができなくなり、畜産業者としては、家畜排せつ物を適正に管理し活用することが義務付けられるようになった。家畜排せつ物処理としては殆どが焼却又は発酵させてたい肥化する方法が適用されるが、水分を多量に含むような場合の処理は活性汚泥法が好適である。活性汚泥とは、人為的・工学的に培養・育成された微生物群を主成分とする有機汚泥の総称であり、廃水・汚水の浄化手段として広く利用されている。



廃水が潜在的に持つエネルギーは、その廃水を活性汚泥法によって処理するために必要なエネルギーの約9.3倍以上(Shizas, I. (2004) Journal of Energy Engineering, 130(2)45-53)という推定があるほど高く、これを回収・利用することは循環型社会の形成を目指す上で重要である。



廃水処理におけるエネルギー回収技術としては、メタン発酵や水素発酵といった嫌気性処理に関する研究が進められている。例えば、メタン発酵の技術として、「有機廃棄物よりメタンガスを主成分とするバイオガスを発生させるメタン発酵槽と、前記メタン発酵槽で発生したバイオガスから有害な気体を分離して除去する精製装置と、有害な気体及び酸素の濃度を連続的に確認する連続モニタリング装置と、前記バイオガスの圧力を検出する圧力検出装置と、前記メタン発酵槽から発生したバイオガスを貯蔵するガス貯蔵装置と、前記ガス貯蔵装置から供給されるバイオガスと空気とを燃焼させて、ガスエンジンを駆動して発電機を駆動させる複数のガスエンジン発電機と、前記ガスエンジン発電機への余剰バイオガスを燃焼させる余剰ガス燃焼装置と、前記圧力検出装置の検出値、及び連続モニタリング装置の計測値を入力してガスエンジン発電機と余剰ガス燃焼装置の始動及び停止を制御する制御装置とを具備するバイオガス発電装置」がある(特許文献1)。しかし、メタン発酵は回収したバイオガスを電力として利用するために発電機を必要とする上、バイオガスに含まれる硫化水素の除去のためにガスの前処理が必要である。またガス爆発や、硫化水素による中毒など、安全面でも課題を抱えている。



他の技術としては、微生物の代謝機能を利用して、有機物質から電気エネルギーを取り出すというもので、水素などの純物質から電気エネルギーを獲得する燃料電池と区別するために「微生物燃料電池(MFC)」と呼ばれるものがある。例えば、「有機性基質に浸漬して嫌気性微生物を担持させる負電極、及び少なくとも一部分がイオン透過性隔膜で形成された外殻と入出孔とを有する密閉型中空カセット内に電解液と共に封入し又は当該カセットの隔膜の内側に結合して前記有機性基質中に差し込む正電極を備え、前記入出孔経由でカセット内に酸素を供給しつつ前記負電極及び正電極を電気的に接続する回路経由で電気を取り出してなる微生物燃料電池」(特許文献2)がある。また、「アノード表面領域を有するアノードと、カソード表面領域を有するカソードと、前記アノードと前記カソードとの間に配置されたカチオン交換膜と、前記アノードの上に配置されるとともに複数のelectricigenic微生物の物質移動を向上させ微生物燃料電池の出力密度を増大させる複数のコロニーを、互いに間隔を開けて形成する複数のelectricigenic微生物と、を含む微生物燃料電池」(特許文献3)などがある。これらは、電気エネルギーを取り出すという点で優れた技術であるものの、廃水成分からの有用な資源を回収するという点では課題を有していた。



また、これまでの微生物燃料電池における廃水処理に関する研究は人工基質を用いておこなったものが多く、実廃水で運転した場合の知見は乏しい。実廃水は人工基質に比べて多様な物質を含み、また廃水そのものに多くの微生物を含む。そのため、実廃水を用いた廃水処理生物反応槽では人工基質による運転に比べて内部の微生物群集の構造や相互関係が複雑になり、また人工基質では顕在化しなかった現象が起こる可能性がある。そのため、MFCの実用化に向けて、実廃水を用いた運転の知見が必要となる。実廃水の中でも、畜産廃水に関する知見はとりわけ少なく、Minらが養豚廃水での運転を試みたのがほぼ唯一の報告である(非特許文献1)。

産業上の利用分野


本発明は、微生物燃料電池に関する。また微生物燃料電池により実廃水から電気エネルギーを取り出すと同時にリン含有析出物を回収する方法に係わる。

特許請求の範囲 【請求項1】
一対の電極と、有機物等を含む廃水と、前記有機物を分解して電子を放出する細胞外電子伝達能を有する微生物とを備える微生物燃料電池において、
前記電極の負極上に前記微生物を含むバイオフィルムが形成されるとともに、
除去後の目標最終リン濃度をx[mol/L]、前記廃水中における初期のリン濃度をx+a[mol/L]、マグネシウム濃度y+a[mol/L]、アンモニア濃度z+a[mol/L]としたときに、1.0×10-8≦x×y×z≦1.0×10-3[mol/L]を満たすことを特徴とする微生物燃料電池。

【請求項2】
前記微生物は、前記電極に電子を伝達するメディエータの添加を不要とする細菌を一種以上含むことを特徴とする請求項1に記載の微生物燃料電池。

【請求項3】
前記請求項1または2に記載のいずれかの微生物燃料電池を用いて、正極側にリン含有析出物を製造する方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2012219612thum.jpg
出願権利状態 登録
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