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免疫組織染色方法および免疫組織染色装置

国内特許コード P120006516
整理番号 S2010-0916-N0
掲載日 2012年1月23日
出願番号 特願2010-151695
公開番号 特開2012-013598
登録番号 特許第5629850号
出願日 平成22年7月2日(2010.7.2)
公開日 平成24年1月19日(2012.1.19)
登録日 平成26年10月17日(2014.10.17)
発明者
  • 南谷 佳弘
  • 戸田 洋
  • 小川 純一
  • 赤上 陽一
  • 加賀谷 昌美
出願人
  • 国立大学法人秋田大学
  • 秋田県
発明の名称 免疫組織染色方法および免疫組織染色装置
発明の概要 【課題】免疫組織染色装置および免疫組織染色方法を術中迅速病理診断に適用可としたり、一次抗体の節約手段とする。
【解決手段】試料載置側電極11と対向電極12との間に、組織標本tに対して一次抗体Ig1を滴下した一次試料s1を載置する試料室1を備えさせ、この試料室1内に、対向電極12が試料載置側電極11よりもマイナスになるようにして変動電界を所定時間印加し、一次試料s1を非接触にて撹拌する第1撹拌手段と、非接触にて撹拌された一次試料s1に対して標識でラベルした二次抗体Ig2を滴下した二次試料s2に、対向電極12が試料載置側電極11よりもマイナスになるように変動電界を所定時間印加して二次試料s2を非接触にて撹拌する第2撹拌手段とを設けて免疫組織染色装置を構成し、免疫組織染色を実行する。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


手術の際にその方針を決定する方法として、術中迅速病理診断が知られている。この術中迅速病理診断は、手術を一時中止して行われるために時間的な制約が厳しく、従来から生体組織の形態学的特徴に基づいて、その病理を判断することに留まっている。このため、しばしば誤診が起こる原因となって、診断精度の向上が要求されている。



例えば、乳ガンや悪性黒色腫等の術中迅速病理診断では、癌病巣からリンパ液が流入する最も近いリンパ節であるセンチネルリンパ節を用いて形態学的に転移の有無を確認し、センチネルリンパ節よりも癌病巣から遠いリンパ節を摘出するか否かの判断に用いられている。このセンチネルリンパ節を用いた術中迅速病理診断では、HE(ヘマトキシリン・エオジン)染色によって組織形態学的に病理診断しているものの、リンパ節への微小転移が見逃されることが散見されていた。



一方、生体組織内の特定タンパク質の発現や局在を明らかにするための手段として、免疫組織染色という手法が知られている。免疫組織染色は、特異性の高い抗体を用いて特定タンパク質を検出するために、非常に高精度な診断を行うことができる。しかし、従来の免疫組織染色法は、例えば、図6に示すように、対象とする組織の抽出から、標本への固定、洗浄、ブロッキング、一次抗体による抗原抗体反応、二次抗体による抗原抗体反応、発色液による発色等の一連の工程に少なくとも二時間以上要するため、時間的な制約が厳しい術中の迅速病理診断に不向きであった。



ただし、術中迅速病理診断への免疫組織染色を活用するニーズは高く、例えば、下記特許文献1にて、超音波撹拌技術を利用して免疫組織染色の一連の工程の時間短縮を図る発明が提案されている。



本発明者らは、これらとは別に、μLオーダーの微少量液滴での、核酸ハイブリダイゼーション反応、ELISA反応等において、高電圧の交流電界を印加することにより、反応時間を短縮する方法を開発している(特許文献2)。

産業上の利用分野


本発明は、生体組織内の特定タンパク質の発現や局在を明らかにするための免疫組織染色方法および免疫組織染色装置に関し、一連の作業の迅速化を可能とし、例えば、手術中の癌特異タンパク質の検出などによる術中迅速病理診断に利用することができるほか、用いる抗体を節約することができ、コストダウンを果たすこと等も可能な免疫組織染色方法および免疫組織染色装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
試料載置側電極と対向電極との間に、組織標本に対して一次抗体を滴下した一次試料を載置し、前記対向電極が前記試料載置側電極よりもマイナスになるようにして変動電界を60~180分印加し、前記一次試料を非接触にて撹拌し、
その後、前記一次試料に対して標識でラベルした二次抗体を滴下した二次試料に、前記対向電極が前記試料載置側電極よりもマイナスになるように変動電界を30秒~5分印加して前記二次試料を非接触にて撹拌し
滴下する前記一次抗体の濃度は、0.25~1.0μg/mLである、
ことを特徴とする免疫組織染色方法。

【請求項2】
試料載置側電極と対向電極との間に、組織標本に対して一次抗体を滴下した一次試料を載置し、前記対向電極が前記試料載置側電極よりもマイナスになるようにして変動電界を1~5分印加し、前記一次試料を非接触にて撹拌し、
その後、前記一次試料に対して標識でラベルした二次抗体を滴下した二次試料に、前記対向電極が前記試料載置側電極よりもマイナスになるように変動電界を30秒~5分印加して前記二次試料を非接触にて撹拌し、
滴下する前記一次抗体の濃度は、4.0~6.0μg/mLである、
ことを特徴とする免疫組織染色方法。

【請求項3】
前記変動電界は、矩形波と、10~300Hzの周波数信号とが重畳している、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の免疫組織染色方法。

【請求項4】
印加する前記変動電界の強度は、0.35~2.50kV/mmである、
ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1つに記載の免疫組織染色方法。

【請求項5】
前記標識が、酵素標識、蛍光標識、放射性同位元素標識、金コロイド粒子標識のいずれかである、
ことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1つに記載の免疫組織染色方法。

【請求項6】
試料載置側電極と対向電極との間に、組織標本に対して0.25~1.0μg/mLの濃度の一次抗体を滴下した一次試料を載置する試料室を備え、
この試料室内に、
前記対向電極が前記試料載置側電極よりもマイナスになるようにして変動電界を60~180分印加し、前記一次試料を非接触にて撹拌する第1撹拌手段と、
非接触にて撹拌された前記一次試料に対して標識でラベルした二次抗体を滴下した二次試料に、前記対向電極が前記試料載置側電極よりもマイナスになるように変動電界を30秒~5分印加して前記二次試料を非接触にて撹拌する第2撹拌手段と、
を設けたことを特徴とする免疫組織染色装置。

【請求項7】
試料載置側電極と対向電極との間に、組織標本に対して4.0~6.0μg/mLの濃度の一次抗体を滴下した一次試料を載置する試料室を備え、
この試料室内に、
前記対向電極が前記試料載置側電極よりもマイナスになるようにして変動電界を1~5分印加し、前記一次試料を非接触にて撹拌する第1撹拌手段と、
非接触にて撹拌された前記一次試料に対して標識でラベルした二次抗体を滴下した二次試料に、前記対向電極が前記試料載置側電極よりもマイナスになるように変動電界を30秒~5分印加して前記二次試料を非接触にて撹拌する第2撹拌手段と、
を設けたことを特徴とする免疫組織染色装置。

【請求項8】
前記変動電界は、矩形波と、10~300Hzの周波数信号とが重畳している、
ことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の免疫組織染色装置。

【請求項9】
印加する前記変動電界の強度は、0.35~2.50kV/mmである、
ことを特徴とする請求項6から請求項8の何れか1つに記載の免疫組織染色装置。

【請求項10】
前記標識が、酵素標識、蛍光標識、放射性同位元素標識、金コロイド粒子標識のいずれかである、
ことを特徴とする請求項6から請求項9の何れか1つに記載の免疫組織染色装置。

【請求項11】
前記第1撹拌手段と、前記第2撹拌手段とは同一のものである、
ことを特徴とする請求項6から請求項10の何れか1つに記載の免疫組織染色装置。

【請求項12】
前記試料室に載置する前記組織標本の直上となる前記対向電極の箇所に凸部を設けた、
ことを特徴とする請求項6から請求項11の何れか1つに記載の免疫組織染色装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
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